ダンジョンに剣の世界を求めるのは間違っているだろうか 作:裏網 説軌
キャラがブレブレなのも許してね。テヘペロ☆
「…となると、ダンジョンに潜るにはファミリアで恩恵を受けなければいけないということか」
「そう。流石に大きなファミリアには入れないと思うけど、探せばいくつかは君を入れてくれると思うよ」
ちなみに、剣を見せれば自分の力量は分かるかもしれないが、ここがよく分からない場所ということや、敵対的なモンスターが居らず人目を集めることも避けたいためインベントリにしまった。
「うーん。何処かお薦めのところはあるかな?」
「あー、お薦めっていうか手伝ってほしいところならあるんだけどいいかな?君は田舎から来たって言ったけど、なんとなく強者のそれをなんか感じるんだよね」
「そうかな?まぁこんな俺でも入れてくれるところがあるならいいんだけど」
「大丈夫だと思うよ。えーとね、ヘスティアファミリアって言うところなんだけど。いいかな?」
ヘスティアファミリア。入るかもしれないところの名前を頭の中で反復させる。
「見てから自分で決めるよ。いろいろありがとう。ファミリアにはいったらまた来るよ」
別れの言葉を口にして、ぶらぶらと歩きだす。
ヘスティアファミリアというところに行こうと思い路地裏を見て、回る。
まだ起って間もないファミリアだということと、そこに付いている人の話では収入はカツカツなので、無人の家などを使っている可能性があるから、路地裏を一々回っていた。
ギルドですれ違ったと思わしき白髪の兎少年が目に付く。
ギルドから出ていったことと、短刀も身に着けていることから冒険者と割り出し、年齢も同じくらいとみて声を掛ける。
「そこの兎少年!ちょっと聞きたいことがあるんだがいいか?」
兎少年は少し周りをキョロキョロと見渡した後、自分の事だと思い黒の少年に返事をする。
「僕ですか?何か困ったことでも?」
「ああ。ヘスティアファミリアを探しているんだが何処か知らないか?」
自分のファミリアに用があると知り、少し固まる。
ヘスティアファミリアの知名度は0に等しいので、声を掛けてくる人は知り合いがほとんどだ。その中、声を掛けてきたのは全く見知らぬ少年だったので動揺を隠すことができなかった。
「う、うちのファミリアに何か用事ですか?」
「ヘスティアファミリアの人だったか。探す手間が省けたな。知人に推薦されて、其処に入りたいんだけど」
「え、え?うちのファミリアに入りたいということですか?」
「?そうだよ」
兎少年はまたもや動きを止める。
「や、やったー‼ありがとうございます。ありがとうございます」
唐突に感謝の言葉を口にされ狼狽える。自分一人だけでこんなに喜んでいるのを見ると甚だ疑問が浮かぶ。
「なんでそんなに喜ぶんだ…?」
うっすらと悪い予感が脳裏に走りつつも問いかける。
「僕しかいないんですよ!ヘスティアファミリアには!」
悪い予感的中。
未知の世界で仲間が少ないことは恐怖だ。
「ようこそ。ヘスティアファミリアへ」
住居に着いたのか歓迎の定型文を口に出した。
ヘスティアファミリアの物語が始動する。
遅くなってしまい申し訳ございません。
忙しない時期柄ですので更新は1週間に1度程度にします。
4月に入ればペースは少しですが上げます。(希望的観測)