やはり私の青春ラブコメはまちがっている。(俺ガイル全キャラ性転換)   作:Wiiが欲しいと思わない。

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川崎の男子版は正輝でまさき!
大志は志の字をとって志都美!
けーちゃんは今後をお楽しみに!


川崎正輝

「遅刻の言い訳を聞こうか?」

私は職員室へ呼び出されていた。

「いや、そのですね? 今日は朝早起きしてパンケーキ焼こうと思って朝食の材料をそれ以外に用意していなくてですね? 起床時間をミスってさらに朝御飯を作る時間配分を間違えまして、パンケーキ生地を混ぜる時間やが焼き上がる時間が思ったよりかかりまして、からといって簡単なメニューを変える材料も無くてですね? 仕方ないから作っていたら……」

「ほほぅ、ならこの間の調理実習のサボりの言い訳と矛盾するな? お前は料理上手なんだろ? ならそんな単純ミスをするのか?」

ぐ、痛いところを疲れた……こんなことならあのとき『料理は一人でするものです、群れてやると余計な手間が増えるので個人でやりたいです、集団でやる意味がわかりません。私は毎日三食を二人分一人で作っていますよ? そんな私が調理実習受ける必要がありますか?』なんて言わなきゃよかった……

「すいません、本当は寝坊しただけです」

「同時に自分の料理上手という見栄も撤回しておけ」

「それは本当ですから」

「……またそんな見栄を……見栄をはって特はないぞ?」

いや、料理上手は本当ですから……

「しっかし、うちのクラスは問題児が多くてたまらんなぁ」

問題児が多い? 他に誰かいるの?

「失礼します」

職員室のドアが開き、中に目付きの鋭い青みがかかった白髪の少しゴツい男子生徒が入ってきた。

「おー、川崎、こっちだー」

「……なんの用っすか?」

「遅刻の言い訳を聞こうか?」

「寝坊しました……じゃ」

「おい!」

「忙しいんで……」

川崎と呼ばれた男子生徒は職員室を出ていった。

 

 ……。

 …………。

 ………………。

 

放課後。奉仕部部室。

「……暇だ」

由比ヶ浜が言った。

「暇なら勉強しろ。職場見学が終わったらすぐにテストだぞ?」

「勉強とか意味無くね? 社会に出たらやくにたたねぇし」

「社会に出るために必要なんだけどね?」

「ぐ、で、でもよ! 人生は一度しかないんだぜ? なら勉強よりもしたいことをするべきだとは思わないか!?」

「一度しかないから失敗できないんだけどね?」

「だからマイナス発言はやめてくれ!? つーかヒッキーはテスト勉強してんのかよ!」

「当たり前でしょ? 他の連中も『全然やってねーわ』とか言いつつもやってるでしょ?」

「裏切られた!? ヒッキーはバカ仲間じゃねーのかよ!?」

失礼な……

「私は国語は学年三位よ、他の科目も数学以外は上位だし、学年50位以内はキープできてるわよ、数学がなきゃ20位以内に入れる自信あるわ」

「う、うそ……だろ……雪斗は聞かずとも学年首席……」

「だな、俺がいる限りトップは取れんぞ?」

取るつもりもありませんよ。

「まさか、俺だけがバカキャラなのか……?」

「違うぞ由比ヶ浜君」

「ゆ、雪斗ぉ~」

雪ノ下が由比ヶ浜をフォローとは珍し――

「君はキャラではなく疑いの余地すらない正真正銘のバカだからな」

「フォローなってねぇぇぇ!?」

――違った。

そして由比ヶ浜は言う。

「……というわけで勉強会をします」

「何がという訳なんだ?」

「いや、流れ的にそうだろ?」

そうなわけ?

「んじゃ、ファミレス行こーぜ!」

「なぜファミレス? ここで良いだろ?」

「いやいや、勉強会って言ったらドリンクバーあるところじゃねーと! 男同士二人でファミレスも良いもんだろ!」

あ、私は最初から呼ばれないわけね?

そんな感じにその日の部活は終了となった。

 

 ……。

 …………。

 ………………。

 

私は夕飯の買い出しをしようかと思うと秋太から『今日は塾の友達と食べて帰るので夕飯入りません』とメールが来たので前々からいこうと思っていた予備校のパンフレットを貰いにいき、その辺のサイゼに入る。すると……

「あれ? ヒッキー?」

由比ヶ浜がいた。雪ノ下と戸塚さんもなぜか……なぜ戸塚さんも?

「なんだ? お前は呼ばれていないだろ?」

「私は今日は夕飯入らないって弟からメールが来たからここで簡単に済ませようと思って来ただけよ。後、予備校のパンフレットとか取りに……」

「うげ、もう受験の準備かよ……」

「……私はスカラシップも狙ってるからね」

「スクラップ?」

「もうすでになっているがな」

「うるさいわよ」

「あはは、たしかスカラシップってたしか学費免除とかの事だっけ?」

「そーよ、最近の予備校は成績がいいと授業料を免除してくれるの。それで授業料を親から貰えばまるまる私のおこづかいになるわ」

「詐欺じゃねーか!?」

誰も損はしないからいいじゃない。

「まあ、夏休みも近いし、金が必要なのは解るけどよ……プールとか海とか行くのに色々必要になるもんな~」

「私がそんなリア充の巣窟に行くと思う?」

「え? その為に水着とかに金が必要なんじゃ……」

水着と言うワードにセクハラ扱いしてやろうかと思った瞬間雪ノ下が言う。

「ないな。比企谷には一緒にそんな所へ行く相手がいないからな、居たとしても貧相なものは見せたくないだろ」

イラっときた。私は言ってやった。

「失礼な。弟と行くわよ!」

「胸はって言える相手じゃねーよ!? そしてヒッキーはそこまで貧相でも……いや、セクハラ扱いしようとしないでくれよ!? ヒッキーは早美ちゃんよりはあると思うってだけで!?」

その発言がセクハラだ。と言おうとすると……

「あれ? ねーちゃん、なにしてんの?」

秋太が来た。……見知らぬ女子と共に……

「おやおや、秋太君よ、おねーちゃんに夕飯入らないとか言ってデートの口実かい?」

すると……

「な!? ななな!? ち、違! 違います!? で、デートなんかじゃ!?」

女子の方が慌て出した。そして秋太は……

「そうだよ? ねーちゃん。ただ相談に乗るだけで川崎さんはただの友達だよ」

女子がガックリとした。あー、なるほどねぇ~。

私達は全員、由比ヶ浜達の席について話を聞くことになった。

「川崎志都美(かわさきシズミ)です。比企谷君とは同じ塾で……よろしくです……お、お姉様!」

「いや、お姉様言わないでくれる? ああ、秋太の姉の比企谷八千代よ」

「ご紹介されましたねーちゃんの弟の比企谷秋太です! 八千代ねーちゃんがお世話になってます!」

「はじめまして。八千代のクラスメイトの戸塚彩希です。よろしくね」

「ふお~、めっちゃイケメンじゃん!? ねーちゃん、逃がしちゃ駄目だぜ~」

ああ、秋太も勘違いをしているか……

「女だけどね……」

「あっはっは! ねーちゃん、ジョーダンきついぜ~」

「いや、あたし、本当に女だけど? ほら」

戸塚さんは立って自分がスカートをはいていることを見せた。

「うっわ!? マジだ!?」

続いて由比ヶ浜が自己紹介。

「あー、俺は由比ヶ浜優。ヒッキーのクラスメイト……です」

「どうも~……って、ん~?」

はて? どこかであったことがあるのだろうか?

次に雪ノ下が自己紹介。

「俺は雪ノ下雪斗だ。比企谷とは……クラスメイトではないから……なんなのだろうか?」

知り合いすら不服か……同感だけど……

「それで? その川崎さん?の相談とは?」

「ええ、はい、そ、それが……」

川崎さんは言う。

 

 ……。

 …………。

 ………………。

 

「兄の不良化?」

「はい。最近帰りが遅くなってて……帰ってくるのが四時とか五時とかになるのも……」

それむしろ朝じゃない? 聞くところによると川崎さんのお兄さんは私達と同じ学校のしかも私と由比ヶ浜に至ってはクラスメイトの川崎正輝の事らしい。

「たしかに最近遅刻が増えてるって平塚先生も行ってたね……」

「そういやヒッキーも今朝遅刻したっけ?」

「ああ、ねーちゃん遅刻したんだ? 平日の朝にパンケーキなんか焼くから……」

「それはどうでもいいでしょ、んで何時からなのよ?」

「たぶん、二年になってからですね。総武校に入るくらい兄さん頭いいからその辺りは心配ないと思っていたんですけど……」

「つまり、比企谷と同じクラスになってから不良化したのか」

「無理矢理私のせいにしようとしないでくれる? 私は今朝までクラスにそんな不良がいたことすら知らなかったからね?」

「クラスメイトくらい覚えろよ!?」

雪ノ下は話を戻した。

「んで、不良化して何かあったのか? 帰りが遅くなるだけか? まさか暴力事件とか警察のやっかいになったとか……」

「ああ、いえ、警察のやっかいとかは……ただ、兄さんが放課後の時間帯に『※※組』とかの看板の建物に入っていったのを見たとか塾の友達に聞いたので……」

「……『組』? それだけ?」

「だって『組』ですよ!? 普通に考えたらヤクザとかヤバイ人達のところじゃないですか!?」

映画やドラマの見すぎよ。

「もしそうならそんなヤバそうな所から兄さんを助けたいです! 最低でも私の下にまだ兄弟姉妹もいるので心配ないように早く帰って来てほしいですし……家は共働きですし……」

「そうか、わかった。なんとか本人が何を何のためにしているのか確認して最悪問題になりそうなら辞めさせようじゃないか……保証はできないが」

えー、やるの?

こうして私達は、川崎正輝が放課後何を何のためにしているのか調べることになった。




次回、川崎編後編。
職場見学の終わりまでやろうと思います!
それではまた……

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