やはり私の青春ラブコメはまちがっている。(俺ガイル全キャラ性転換)   作:Wiiが欲しいと思わない。

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テニス対決編です。

三浦のしたの名前は勇志で『ユウジ』

原作では『優しく美しい子』で優美子なので
『勇気ある志』で勇志にしました。


三浦勇志

「無理だな」

「……即答なわけね」

戸塚さんにテニス部に勧誘され事を雪ノ下に相談すると、即答されてしまった。

「お前に集団行動ができるわけが無いからな。いや、ある意味お前という部内の共通の敵ができたことで部員達の結束は強くなるかも知れんがそれが自らの努力へ向けられることは無い。ソースは俺だ」

「実体験談かい……」

「ああ、自らを高めようを努力した奴は居なかった。あの低俗共……」

触れたらヤバそうなので聞かないことにした。まあ、戸塚さんの勧誘は元々断るつもりだったしいいか……

……すると。

「やっはろ~」

由比ヶ浜が部室へやって来た。その後ろに……

「あ、比企谷さん!」

……戸塚さんがいた。

「今日は依頼人を連れてきたぜ! 俺も部員だしな、役に立ちたいし~」

「由比ヶ浜君……」

そして雪ノ下は言う……

「お前は部員じゃないぞ?」

「違うんだ!?」

違うんだ? てっきりいつのまにかパターンで部員かと思っていた。

「ああ、入部届けも貰っていない上に顧問の承諾もない。由比ヶ浜君は部員ではないな」

「書くよ!? 入部届けくらい書く!? だから仲間に入れてくれよ!?」

由比ヶ浜はカバンからルーズリーフを一枚出して『にゅうぶとどけ』と書いた。漢字で書きなさいよ……

「んで、戸塚彩希さん? 依頼か?」

「ああ、うん。由比ヶ浜に聞いたけど、テニス部を強くしてくれるのよね?」

なによそれ……由比ヶ浜は奉仕部の理念をわかってないね……雪ノ下、言ってやんなさい。

「由比ヶ浜君から何を聞いたのかはわからんが、この部は『魚が欲しい子には魚をあげるのではなく、魚の取り方を教えてあげよう』と解決に導く部だ。テニス部が強くなるかどうかはお前次第だ。無責任な事を言うな、由比ヶ浜君」

「あ、悪りぃ、でも雪斗ならできるだろ?」

どんな信用の仕方よ、てか昼休みの事で由比ヶ浜は雪ノ下の扱いがわかってきたのね……

「ふん、まあいい、とりあえずテニス部を強くする方法はとにかく特訓、努力、練習だ」

なんか友情、努力、勝利のジャ〇プや愛、勇気、友達のア〇パンマンみたいね……

かくして、私達は明日の昼休みからジャージに着替えてテニスコートへ向うことになった。

 

 ……。

 …………。

 ………………。

 

翌日の昼休み、テニスコートへ行くと既に雪ノ下と由比ヶ浜がいた。由比ヶ浜が私に聞く。

「なんで中二ちゃんもいるの?」

「中二ちゃん? ああ、材木座ね」

「クックックッ、愚問だな我が盟友よ! 我と某の絆は山より高く、海より深い!」

普通に言うと、更衣室へ向かう途中にあってついてきただけ。暇なら原稿書きなさいよ……

そして戸塚が来た。

「ごめーん、着替えに手間取って……て、あれ? 人が増えてる?」

「クックックッ、我が名は材木座義夏! またの名を彫刻具座のティスサマー!」

「へぇ、材木座さんか~、よろしくね」

「はう!?」

戸塚のイケメンスマイルによって材木座がよろけた。

そして私に言ってくる。

「八千代八千代!? ヤバイよ、あのイケメン。私の名乗り聞いても引かなかったわ、ねえ、来てる!? 私にモテ期来ちゃってる!?」

まためんどくさい妄想を……まあイケメンだしね……てか引かれてる自覚あったの? 私は一応教えた。

「……材木座。戸塚さんは女よ」

「……ホワット?」

なぜ英語? 等とはツッコまない。

戸塚さんは私達の会話が聞こえていたらしく……

「はい」

材木座の手を取って自分の胸に当てた。

 

むにゅん

 

「なあああああ!?」

材木座は大慌て。しかし、ちゃんと理解し――

「……私、百合もいけるかも」

あ、ヤバイ。材木座の中二病が悪化するかも……

すると雪ノ下は……

「あー、そろそろ練習を始めたいんだが?」

「ああ、うん、ごめん」

練習を始めた。

雪ノ下はスパルタな所があるので容赦ない。暴行には走らないけど厳しい。それでも戸塚はめげずにがんばる。しかし、本当にイケメンだねぇ……てかこの光景を女子を集めて見せたら一儲けできそうだね……

「……ふふふ、二人のイケメンが玉を打ち合っている……」

隣の材木座の声は聞こえなかったふりをしよう。すると休憩するのか雪ノ下がコートから出ていく。すると……

「あー! テニスやってんじゃん!」

テニスコートにクラスメイトがやって来た。やって来たのはクラスの俺様金髪男子、三浦勇志(みうらユウジ)と葉山早美さんとそのグループのあと二人、ちなみに由比ヶ浜はクラスではこのグループ。

「俺らもテニスやりたいんだがいいよな?」

うわー、じゃまものが来た……

「ああ、ごめん。ここは許可を貰って使ってるから」

「あ? 他にも部外者いんだからいいだろ?」

「あー、私達は戸塚さんに協力を要求されてるからいいのよ……」

「あ? なにわけのわからんこといってんだよ? 部外者には代わりねーだろ?」

うわー、話を聞かないタイプだ。こういうのは苦手だな~

すると葉山さんが三浦に言う。

「まあまあ、喧嘩しないで、みんなでやった方が楽しいし……」

みんなでやった方が……ねぇ……

「『みんな』って誰の事よ、それは上の人間が下の人間を蹴落とす為の建前でしょ? 女子バスケ部のエースで人気者の葉山さんは私達からテニスコートすら奪おうとするんですかねぇ?」

「え? いや、私はそんなつもりじゃ……」

「出ましたよ『そんなつもりじゃ』。それは確実にテニスコートを奪っていつの間にか自分達の物にしちゃう人の台詞よ、私達は戸塚さんの練習に付き合ってんのよ」

「そう! 某等がコートを使えば確実にじゃまをする!貴様が提案したのは略奪の為のファーストアタックにすぎないのです!」

材木座も言う。すると……

 

パコンッ!

 

テニスボールが飛んできた。

「なー、いい加減テニスやりたいんだよ。細かいこといいからいいだろ?」

本当に話聞く気が無いみたいね。すると葉山さんは……

「じゃあ、部外者同士で勝負しましょう? 勝った方がテニスコートを使う。もちろん戸塚さんの練習にも付き合うわ。戸塚さんだって上手い人と練習した方が練習になるでしょ?」

うわー、ベタな展開……

「結局、和平の提案しておきながら私らからテニスコート奪う案を提案するって恥ずかしく無いの?」

「な!?」

私がハッキリ断ろうとすると……

「あ、いいなそれ、なら男女混合ダブルスにしようぜ!」

「は? 私はやらないって言ってるんだけど?」

「はあ? なんだ、練習に付き合ってる癖に勝つ自信ねーのかよ? 笑えるな」

やっすい挑発……

「うん、無いよ? こっちは素人。練習にメインで付き合ってた雪ノ下は今、外してるし、こっちには組める男子もいない。こっちに勝てる勝算が無いもん」

実際普通に勝算なんて無い。だから私は言い訳を繰り返して昼休み終了まで引き伸ばす。ごめんね、戸塚さん。貴重な練習潰しちゃって……

すると……

「なら、俺がヒッキーとダブルスを組む!」

「は?」

由比ヶ浜が言う。なんで?

「おいおい優~、なんだ? そいつのかたを持つのかよ?」

「いや、そういうつもりじゃねーけど……なんか釈然としないから……」

「ケッ、いいぜ、俺と早美ペア対優とそこの……えっと……ヒキコペアな」

ヒキコって誰よ、ヒキコって……

そんなふうに私はテニスコートを守るために試合しないといけなくなった……

 

 ……。

 …………。

 ………………。

 

試合は一ゲーム目は惨敗。聞くところによると、三浦は中学の一時期テニスをやっていたらしい。その相手に素人二人って勝てるわけ無いじゃん。

二ゲーム目までの休憩に由比ヶ浜はどっか行っちゃうし……

「わりぃ」

由比ヶ浜は雪ノ下を連れてきた……

「これはどういう状況だ?」

私は大まかに詳細を話した。

「なるほど、あのバカ金髪がふっかけた勝負に乗せられたということか」

「ああ!? 誰がバカだ! 誰が!?」

「おや聞こえていたか。すまない本当の事は口に出してしまう性分でね」

「ああ!? 喧嘩売ってんのか!?」

おいおい、暴力沙汰にしないでよ?

「おい、俺もこの二人の協力者だここから俺と由比ヶ浜が交代してもいいな?」

「ああ、構わねぇ。てかむしろそうしやがれ!」

由比ヶ浜と雪ノ下が交代する。そして私達のサーブ。

 

パコンッ!

 

「俺も昔、テニスを習っていた頃があってな……」

戸塚さんの練習相手になっていたからだとは思っていたけど……

二ゲーム目は雪ノ下の一人舞台で勝った。勝負は三ゲーム目で決まる。

「雪ノ下……あんた、本当になんでも出来るわね?」

「なんでもはない。俺にも欠点くらいある」

マジで? いったい……と思っていると、雪ノ下はよろけている……まさか!?

「俺は体力や持久力が極端にない。こればかりは日々の積み重ねだからな……」

本人いわく、才能で最初から大抵できたが、積み重ねをする前に排除され、もしくは辞めてしまうのでそこだけはつかなかったらしい。

「だからここからはお前に任せる」

「はぁ!?」

いや、任せるって言われても……まあ、無いこともないけど……

試合はデュースの私達の一歩リード。そして私のサーブ……できないこともないかな?

私はサーブを不格好なフォームで打つ。

(青春の、バッキャロー!?)

 

パコォーッン

 

ボールは宙を舞う。材木座がなにか言っているが、無視よ。これは野球で言うところのキャッチャーフライ。秋太とたまーにキャッチボールやって身につけた業よ。

そのフライはこの昼休み特有の風に乗ってふわふわと落下点を変えて……

「おっ? おっ、ととと!?」

葉山さんはバックしたり前進したり動いて……転びそうに――

「早美、あぶない!?」

「へ? きゃああ!?」

それを助けようと三浦が動いた。そして共にバックネットに激突。

ボールはコート内に落ちて私達の勝ち……だけど……

「うぅ、あっ! 勇志! 大丈夫!?」

「ああ、大丈夫だ。早美こそ怪我ないか?」

「うん、へいき」

……なに? このラブコメ会話……試合に勝って勝負に負けたってこういうことをいうのかな?

かくして、私達はテニスコートの使用権利を守れたのだった。

そして、昼休み終了のチャイムが鳴った。

 

 ……。

 …………。

 ………………。

 

「依頼を取り消し?」

その日の放課後。部活に行く前の戸塚さんが部室に来て言う。

「ええ、奉仕部でも部外者をコートにいれるのは問題だったらしくてさ……」

「そうか……」

「あ、でも今後も雪ノ下君や比企谷さんと練習はしたいから学外のコートでテニスするときは誘うね」

「ああ、わかった」

こうして、この依頼は終了したのだった。




次回は職場見学チェーンメール編です。

三役をお楽しみに。

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