やはり私の青春ラブコメはまちがっている。(俺ガイル全キャラ性転換)   作:Wiiが欲しいと思わない。

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材木座編です。
材木座のしたの名前は義夏です。


材木座義夏

ある日の放課後。私は部室へ行くと、雪ノ下と由比ヶ浜が部室の前に突っ立っていた……

「なにしてんの?」

「うおっ!? ビックリした! ヒッキーかよ、脅かすな!」

そこまで驚くほどの事なのだろうか?

「んで、なにしてんの?」

「部室に不振者がいてな……」

はたから見たらあんたらが不振者に思えるけど……とりあえず私は部室を覗く。するとそこには……

 

眼帯を右目に着けた縦巻きロールの髪型のゴスロリっぽく制服を改造した長身女子がいた。

 

私は関わりたくないのでそっと部室のドアを閉めようとすると――

「……やっときたか。待っていたぞ! 比企谷八千代!」

――むこうがこっちに気づいてしまった。

「お前の名前を呼んだが知り合いか?」

「できれば知り合いたくないね」

女子の眉がピクッと動いたが私は知らない不利をした。

「……んで、何の用よ? 材木座」

「クックックッ! 我の苟の名を呼ぶか! いかにも! 我こそは材木座義夏(ザイモクザよしか)、またの名を彫刻具座のティスサマー!」

女子=材木座はビシッと決めポーズをとって言い放ったのだった。

「……えっと……ヒッキーの友達?」

「……体育でペアを組むだけの関係よ。んで、あんな感じにめんどくさい中二病」

「中二病? 病気なのか?」

「いや、そうじゃなくてね。中二病って言うのは子供と大人の間くらいの中学二年前後に子供っぽさと大人への成長や焦りで変な行動を取っちゃう病の事。厳密には妄想とか……つまりは病気じゃないよ」

「へぇ、ヒッキー意外と物知りなんだな~」

「んで、お前の依頼はその病を治すことでいいのか?」

雪ノ下は材木座に言う。材木座は答える。

「クックックッ、我は世界を超越した存在、そのようなものは他者に語らうこともない」

「???」

「あー、違うみたいよ」

「そう! 我が願いは……」

 

ゴキゴキッ

 

いきなり、そんな音が部室に響いた……雪ノ下だった。指をならしている。

「話が進まん。さっさと用件を言え」

材木座は……

「は!? はははははっ、はい!? あの………この原稿の感想が欲しいのです!」

震えてビビりながら原稿を出した……

 

 ……。

 …………。

 ………………。

 

「これって小説?」

「そう! これはライトノベルの原稿だ! ラノベ作家を目指す第一歩だ!」

要するに読んで感想が欲しいのね。

「投稿サイトにでも出せばいいじゃないの」

「ああいうサイトは容赦がないからイヤ」

ぷいっとそっぽ向いた。いやいや、雪ノ下の方が容赦ないよ?

「ふむ、では各人家でこれを読んで明日感想を言うでいいな?」

「ん」

「オッケー」

私と由比ヶ浜は了解して、私たちは家に帰った。

 

 ……。

 …………。

 ………………。

 

翌日。

「つまらなかった。読むのが苦痛でさえあるほどのつまらなさだ」

「ぐはっ!?」

材木座が死んだ。

「文法がメチャクチャだ。『てにをは』の使い方からおかしいだろう。しかもなんで主人公と恋に落ちるヒロインも男なんだ? 能力という時に『ちから』等という読みはない。このわけのわからん必殺技の名前はなんだ?」

さらに追い打ち。酷いなぁ~。

私と雪ノ下は無駄に長かったせいでの寝不足のストレスをぶつけるかのように材木座の小説を罵った。

読んでいない由比ヶ浜も……

「む、難しい言葉たくさん知ってんな……?」

「がふ!?」

材木座は最後の砦的に私をみる。

「……で、これ、何のパクり?」

「ぎゃわん!?」

材木座は再度死んだ。

数分後。

「……また、読んでくれる?」

え? また持ってくる気あるの?

「あんたドMだっけ?」

「いやヒッキー!? すこし濁せよ!?」

由比ヶ浜のツッコミを無視して材木座は言う。

「いや、正直、私以外死ねと思った。思ったけど嬉しかったのよ。自分の作品を読んでもらえるのが。だからまた読んで欲しいのよ」

「そっか……」

「それでは! 新作が出来たら持ってくる!」

材木座は部室を出ていった。

 

 ……。

 …………。

 ………………。

 

翌日の体育の授業。『二人一組作れ』で私は材木座とペア。互いに背中合わせで腕を組み、互いに背筋を伸ばす運動をしていると材木座が言う。

「受賞したらアニメ化出来るかな?」

「受賞する前提で考えないの、まずは原稿書こうね」

「アニメ化したらイケメンの声優さんと付き合えたりして……」

「はいはい、してから考えようね」

そんな会話をしながら体操をするのだった。




次回は読者が楽しみ? にしていた戸塚編です。

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