やはり俺が炎術士なのはまちがっている。   作:世間で言うジョージさん

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ついにあのサブキャラが登場します。
特に物語と関係ありませんが、この件を境に
姫の出現率がUPしていきます。





第10話 新しい家族

 

 

 

翌朝、目が覚めるとウキウキしてる俺ガイル。

小町にニヤけた顔を注意されながら、朝食を食べた。そんなに顔に出ているのか?外では注意しようと思い、学校へと向かう。

 

 

教室へ入ると、恒例の視線がくる。またアイツか。

俺も恒例の瞳術(腐った目)で打ち負かす。今日も俺の勝ちだな、フフン。

 

 

そして授業中もチラチラ見てくる。なんなの、この子?俺に怨みでもあるの?とりあえずガン無視するものの、やはり気になるので話しかけてみよう。

 

 

……アレ?最近、女の子とたくさん話してたから勘違いしてた!

よく考えたらそんなコミュ力ねぇわ。そもそも忍(ボッチ)でも、隠密行動しか特技なかったわ。

 

 

とりあえず、楽しみにしてた日本史の授業まで我慢する。忍耐とは忍(ボッチ)にとって当たり前に出来る事なのだ。

 

 

そして平塚先生の日本史の授業がやってきた。忍者関連の歴史は俺も造詣が深い。俺と平塚先生による、その手の談義ばかりしているせいで、授業が遅れている事に気づいた先生は、顔を赤らめながらコホンッと、咳払いを一つして授業を再開した。

 

 

そして昼休み。姫と食べる約束をしていたので、ベストプレイスへ。コンビニで買ったパンとマッカンがメインだ。

 

 

そこで昼食をとりながら楽しく話をしていると、通り過ぎる人々がこちらを見てくる。よくよく考えてみれば、姫は国際教養科で我が校でもトップクラスに位置し、品行方正、成績優秀、容姿端麗、運動神経抜群らしい。(八幡調べ)

 

 

しかし、トップカーストではないらしい。どうやら過去に何かありそうなのだが、本人が話すまで聞かないスタンスでいこう。

 

 

 

姫は「他人の視線など、気にしないでいいわ」と言っていたが、もし姫に何かあれば全員殺してやろうと思う。「八幡くん、顔が怖いわよ?」いかんいかん、つい顔に出ていた。

 

 

昼休みも終わり、例の視線を打ち負かすと、午後の授業は理数系なので就寝する。起きれば放課後だ。奉仕部へと向かい、部室のドアをノックして入る。

 

 

 

「うっす。」

 

「こんにちは、八幡くん。」

 

 

 

そして、姫は読書、俺はカムイ伝を読み耽る。時折、他愛もない会話をしたりで、時間は過ぎていった。

 

 

そして部活も終わり、姫と子猫を迎えに行った。

 

 

よく考えたら、女の子を家にあげるのは初めてじゃないのか?そんな事を考えたら緊張してきた。そんな俺の背中を押すように姫は「お邪魔します」とマイホームへ。

 

 

「おにーちゃん、おかえり!って、誰?その美人さん!誘拐は犯罪だよ?」

 

「うるせー。誘拐じゃねーから。姫だよ。ちゃんと挨拶しろよ。」

 

 

 

小町は目をパァッと輝かせると、光の速さで姫と猫をリビングへと案内していった。俺を置いて。

リビングで小町と姫が自己紹介をしていた。小町は俺にサムズアップすると、「お義姉ちゃん候補だね♪」と囁いていく。残念だったな?主君だ!と、心の中で思いながら、話は猫の名前になっていった。

 

 

 

「それじゃ、何か良い名前ありませんか?雪乃さん。」

 

「小町さんが飼い主なのだから、名前を決めたほうが愛着も湧くというものよ。」

 

 

お互いに主張しながら主導を譲り合っていた。何コレ、終わらん。そもそも、名を賜るなら姫からと相場が決まっとるだろうに。

 

 

「小町もこう言ってるんだ。姫が決めたらいいと思うぞ?」

 

「八幡くんがそう言うのなら…」

 

 

 

姫はそこから軽く30分悩んだ。

悩んだ末に、俺に振ってきた。

 

 

 

「八幡くんが決めたのなら、その子も喜ぶと思うのだけれど…。」

 

 

 

姫!そんなハードル上げないで!俺のセンスはもうゼロよ!けど、名前かぁ。そういえば、姫は世界を変えたいと願った。世界を変えるという事は、国を変えるという事だ。国を良くする。いや、善くする。良い国を創る。そーいや、1192作ろう鎌倉幕府ってあったな。もうそれでいいや。

 

 

「鎌倉って、名前はどうだ?」

 

「おにーちゃん…センス無さすぎ。小町的にマイナスだよ…。」

 

 

 

小町にダメ出しを喰らった。

ほぉら、センスなかっただろ?やば、目から汁がでちゃう!

 

 

 

「カマクラ、ね。フフッ、いい名前ね。今後とも宜しくね。」

 

「「えっ!?」」

 

 

 

姫にもセンスなかった…姫ェ。

 

 

そのあと、夕飯を我が家で食べてカマクラと遊び尽くして、まだ遊び足りないといった顔をする姫を送っていった。

 

 

 

小町は思ったよりもカマクラを気に入ったようで、帰ってきた両親にも可愛がられていた。

 

 

その日、我が家に新しい家族が出来た瞬間であった。名はカマクラ。ちなみに忍猫ではない。尻尾が二又になったら苦無でも持たせようと思う。もしくは、オーバーソウルが出来る猫になってほしい。恐山ル・ヴォアール。

 

 

 

後日、カマクラ用のやたらデカイケージ(三階建て)と、オモチャ数点と、餌一ヶ月分が姫より送られてきたのは、また別の話。

 

 

 

 




そろそろようやく本当にやっとこさ、
次のキャラが出てきます。
あくまで予定です。狂ったらすみません。



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