咲夜の案内でレミリアの元へ案内された俺は咲夜にひとつだけ注意された。
「いいですか?お嬢様は高貴なお方ですので決して無礼のないようにお願いします」
「えぇ、もちろん分かってますよ。それに性格もね‥‥」
最後の方は咲夜に聞こえないように小さい声で言いつつ中へ入る。
中へ入るとこれまた凄い飾りが沢山あるんだなぁ。
天井から吊るされ部屋を明るく照らすシャンデリア、洋風の絵画や薪の暖炉だったりとなんともまぁ映画に出てきそうなお城の風景だ。
そしてその部屋の奥、玉座に座るお姫様‥‥ではなく幼女が座っていた。
なんというかかわいいぞ、でもかわいい顔してめっちゃくちゃカリスマが溢れ出てる。これが本物の吸血鬼、レミリア・スカーレットか。
ゆっくりレミリアの前まで行くとレミリアは笑顔で喋り始める。
「ようこそ紅魔館へ。私は‥‥」
「高貴な吸血鬼のレミリア・スカーレット様でしょ?」
「なっ!?」
レミリアの剣幕が一気に険しくなる。
あ、やべ‥‥つい霊夢とかと同じような感じで言っちゃった‥‥‥‥どうしよう‥‥‥‥、今は魔理沙がいないからまじでやばいかも‥‥‥‥‥‥
冷や汗が段々と出てきて少しずつ服を湿らせていく。
するとレミリアが口を開く。
「なるほど、あなただったのね」
「ふぇ?」
意外な返答に思わず変な声を出してしまう。
なるほどとはいったいどういう事だ?分からない。
「意外な返答って顔してるわね。まぁそれもそうよね。実はねあなたの事を昨夜魔理沙から聞いたのよ。外の世界から来たヤツがいるんだよってね」
「は、はぁ‥‥」
「でも見たところあなたって能力あるのね」
「俺に能力があるんですか!?」
思わずレミリアに詰め寄り顔と顔が物凄く近くなる。
「ちょっと!!顔近いってば!!」
怒られてすぐに離れる。
レミリアからお叱りを受けたが能力の事で色々話をしてくれると言うことでテラスに連れていかれた。
テラスへ連れてこられた俺は椅子に座れと言われて椅子に座る。
レミリアが俺の前に来ると俺のおでこに指を当てる。
すると意識の中になにかを感じた。
ん?何だろう。この温かいものは。
「その温かいものがあなたの能力よ、もう一度それに触れれば声が聞こえるはずよ。やってご覧」
レミリアに言われた通りもう一度意識の中に集中すると温かいものの前に俺はいた。ゆっくり歩いていきその光に触れるとある声が聞こえてきた。
「やぁ、随分早くここに来たね」
「お前は?」
「俺はお前の中にある力の結晶。力の目覚めを待っていた。さぁ、力の使い方を間違えないように使うといい」
「力の使い方‥‥か」
目を開けるとレミリアは少し驚いた顔をしていた。
「あれ?あなた‥‥目の色が‥‥」
「え?目の色?」
どうやら前の俺の目の色とは別の色に変わっていたらしい。
元の色は黒だったが今はなぜかピンクになってるんだって。どうせなら咲夜みたいに赤とかアリスみたいに青の方が良かったなぁ。
でも能力が使えるようになったからまぁいっか。
そう思ってると脳内で声が聞こえてきた。
「そうそう、言い忘れてたけどお前の能力は『モテる程度の能力』だから忘れるなよ」
モテる程度の能力だと!?てことは俺使っても能力無いのと同じじゃねぇか!!でもまぁとりあえず試してみようかな。
「なぁ、レミリア、どこか遊びに行かないか?」
「えっ‥‥いきなりデート‥‥?でも‥‥あなたならいいわ響也」
能力を使って話しかけるとなんと!!反応が変わるんだよ!!うっひょー!!ヤベェぞ!!妄想が現実に!!
興奮してるのもつかの間、なんと今度はレミリアが俺に抱きついてきた。
「響也って暖かいね。なんだかこうしてると落ち着くわ。ねぇ、お出かけもいいけどベッドでこうしていたいな」
「いいのか?」
「うん////」
はい、キマシタワー!!モテモテになってるー!!!
という訳でレミリアの部屋に移動してしばらく二人で抱きしめ合っていた。
しばらくしてから時間も経ったのでそろそろ能力を解除しても良いかな。
俺は能力を解除してレミリアを見るとまだ甘えていた。
あれ?もう能力は解除したからモテモテにはならないはずなんだけどなんでかなぁ。でもこれはこれでいいかもね♪
いずれこの幻想郷を俺色に染め上げて見せよう!!
俺のもう一つの夢をこれからゆっくりと達成させていこうと思った。
えっと、とりあえずすいませんでした。
この作品のヒロインはみんなです。てかみんな平等に愛したいという設定になっております。超絶激甘作品ですのでご注意ください!
後は‥‥とくにないです!!ではでは、また次回をどうぞお楽しみに〜