次の日‥‥。
響也は今日ものんびりと過ごしていた。
天気は良く、出かけるには最高の日だったが彼はテラスでひとり紅茶を飲んでいた。
「いや〜天気いいなぁ。とは言っても出かけるにしてもどこに行けばいいのやらって感じだし‥‥」
すると彼の後ろから彼を呼ぶ声が聞こえてきた。
「響也〜テラスで一人紅茶飲んでないでフランと遊びに行こうよ〜♪」
「フランか、いや、天気いいけどどこに行くんだ?それにフランは日光はダメだろ?だから‥‥うぐっ‥‥」
鋭いフランの突きが響也の腹に華麗にヒットした。響也は絶賛悶絶中である。
その後フランに三十分程説教をされた後彼はフランとレミリア、そしてアリスの三人と一緒に出かけることとなった。
響也達がまず向かったのは博麗神社だ、特に用はないが霊夢の様子を見に行こうという事で決まった。
「おーい霊夢、いるかー?」
「なにようるさいわねぇ‥‥ってなんであんた達みんな揃って来てんのよ」
「ちょっとみんなで出かけてるんだよ、最近霊夢にも会ってなかったから様子を見に来たんだ」
「あらそう、ならもう用は済んだわよね?私は昼寝途中だったんだからあんた達帰りなさい」
「寂しいこと言うなよ霊夢ーせっかくみんなで来てるのにそりゃないぜ」
「だったら‥‥あんた一人で来なさいよ‥‥」
「‥‥え?」
「なんでもないわよ、ほらお茶入れるから上がりなさい」
そう言って霊夢は奥へと入っていった。響也達も霊夢に言われたとおり少し上がらせてもらうことにした。
「はいどうぞ」
「なんか急に押しかけちゃってごめんね霊夢」
「謝らなくてもいいわよアリス。まぁどうせ退屈してたんだから偶にはいいわよ」
そう言ってお茶を啜る霊夢。
その後は一時間程何気ない世間話をした後響也達は博麗神社を後にする。
次に向かったのは人里。
ここでは各々見たいものを見るため分かれての行動となった。
アリスは裁縫の生地などを見に、レミリアとフランは一緒にスイーツ巡りに、響也は服を見にそれぞれ行動を開始した。
まずはアリスの方から。
アリスは裁縫の生地を見るため仕立て屋に向かった。
「そう言えば響也ってあまり服持ってなかったような気がするのよね、だから時間作って彼の服を仕立ててあげよっと♪」
ルンルンの気分で生地を見ながら頭の中で完成した時のデザインを思い浮かべていた。
「あら、アリスさんじゃないですか!どうしたんですか?そんなに楽しそうに生地を眺めていて〜」
そのアリスに話しかけたのは鈴奈庵の店主本居小鈴だ。
「あら、小鈴ちゃんじゃない、ちょっと服を仕立てようと思っていい生地ないか見ていたのよ」
「もしや響也さんのやつですか?」
「え!?ち、違うわよ、ほら上海や蓬莱の服が結構ボロボロになったりほつれたりしてきたから新しいのを作ってあげようと思ってたのよ」
「その割には今見てる生地明らかに男性服におすすめの生地ですよ?」
「!!!」
ふふっと笑いながら小鈴はお店を後にする。一方アリスは墓穴を掘ったことに対してただただショックを受けていた。
一方レミリア達は‥‥
とある甘味処へと来ていた。
「ん〜♪この抹茶アイス美味しい〜♪」
「フラン、こっちの杏仁豆腐も美味しいわよ♪」
とまぁこのような感じにお店のデザートを片っ端から食べ続けていた。そんな所にある人物が‥‥。