レミリアと一夜を共にした次の日、響也はレミリアより先に目が覚めた。
隣で子供のようにすやすや寝ている。そのレミリアを起こさないようにベッドを出て着替えを取りに自分の部屋へ向かう。
「さて、今日はレミリアとどっか出かけてこようかな。折角の天気だし、でもレミリア日差しに弱いからなんて言うかなぁ」
そんな独り言を言いながら自分の部屋に入りクローゼットの中にある服を取り出す。
ジーンズにTシャツ、首には昨日もらったネックレス、耳にピアスを付けてカジュアルな感じにまとまった。
「こんな感じでいいかな」
着替えた響也はレミリアの部屋へ向かった。
響也が部屋に入ると既に身なりを整えたレミリアが優雅に紅茶を楽しんでいた。
「あら、おはよう響也、どこか出かけるの?」
「出かけるつもりだよ、レミリアとね」
そう言うとレミリアはティーカップを置くと響也の方を向いた。
「なら、早速行きましょ、早い方がいいでしょ?」
響也はその一連の所作に釘付けになった。見た目は幼くともひとつひとつの所作が大人びていてとても美しい。カリスマとはこういうのかと彼は思い知った。
とまぁ、なんやかんやで人里まで来ました。
レミリアと一緒に歩いているといろんな人に見られる。
まぁ、レミリアの可愛さがあれば当たり前か。
とりあえず一緒に歩いているととある人が目の前に現れた。
「おや、誰かと思ったらレミリアと響也じゃないか。珍しいな、2人だけで居るなんてね」
現れたのは、人里の守護者上白沢慧音だった。
「よぉ、久しぶりだな慧音、来てまもない宴会以来かな」
「そうだな、それで他のふたりは?」
「いないよ、別れたから」
それを聞いた慧音は目を丸くしていた。
その後我に返ったと思ったら響也に問い詰めてきた。
「お前、それはどういう事なんだ?だってフランもアリスも‥‥‥‥」
「あの2人のことはいいだろ!!もう関係ないんだよ、俺には!!」
そこで響也は周りの状況に気づいた。
かなり熱くなって周りが見えてなかった。周りの人達の視線が痛く感じる。
響也はその目線に耐えきれずその場から逃げ出してしまった。
「響也!?ちょっと待って!慧音、悪いわね、その事は禁句なの、次から気をつけて頂戴」
「済まなかったな、プライバシーの部分だった」
「まぁいいわ、私がなんとか言っておくから」
レミリアは響也のあとを追いかけて行った。
その頃響也は人里近くの森の1本の木の前にいた。
そしてその木に思い切り左手の拳をぶつけていた。
「クソッ!!分かってんだよ!!分かってるから‥‥言われると‥‥余計‥‥締め付けられるんだよ‥‥‥‥」
後から追いついたレミリアは彼の姿を見て唖然としていた。いくら運命が見えようと心の中まで見れるものでは無いそれこそ悟り妖怪でもない限り。
だから彼の普段とは全く違う1面を見たレミリアは声をかけることが出来なかった。
はい、更新完了です
ちょっとシリアス展開入れてみました
このまま書くと長くなりそうだったので一回切りました。
あとは次回に続きますよー
それと、振っちゃった2人の心境も番外編であげたいと思ってますのでそれも乞うご期待!しなくてもいいですよー
とりあえずしめます、また次もお楽しみに!