結構ながく感じましたね
今回は特に言うことないのでそのまま先へお進みください
「それにしてもレミリアから響也へ話に来るなんてどういう風の吹き回しかしら?」
レミリアにそう問いただすのはこの家の主、アリスだ。
俺は特に気にしていなかったがアリスがやけに気になっていたみたいで聞いている最中である。
「なに、ちょっと響也とお話をしたかっただけ、後は彼を紅魔館に連れていく事にしたわ」
「‥‥はぁ!!??何勝手な事言ってるのよ!!彼は私が面倒見るって霊夢にも言われたのよ!?なんでいきなりあんたのところへ連れていかれないといけないの!?」
「ちょ、アリス落ち着いて‥‥」
「響也は黙ってて!」
「すいません‥‥」
なんかアリス怖い‥‥いつもの優しいアリスとは裏腹に血相変えてレミリアと話し合いしている。レミリアの方は余裕そうな感じでアリスの怒号を聞いている。てか、この状況でなんでそんな涼しそうな顔してられるのかが不思議で仕方ない。
「だって彼の作る料理が美味しいんだもの。だから紅魔館に来てもらって毎日料理を作ってもらうだけ、ほかの仕事はすべて咲夜がこなすから料理を作ったら自由なのよ?問題ないじゃないの」
「いいえ!問題あるわよ!まず第一に響也本人がそれを承諾してるわけ?それに‥‥」
急に言葉が詰まったのか黙り込んでしまう。
レミリアはそれを察したかのようにしゃべり出す。
「そう、響也がそばに居なくなるのが寂しくて仕方ないのかしら?彼のことが好きだから」
「ち、違うわよ!」
レミリアの言葉を真っ向から切って落とすアリス。
まぁ、それもそうだよなぁだって能力でしか俺はこのふたりを落とすことができないんだからな‥‥本心はただの居候ってところだろう。レミリアには俺の料理の才能を買ってもらったがあくまで料理の腕。結局料理人として迎え入れられる。恋の相手とは見ていないのだろう。
「まぁ、俺は行ってもいいんだけど」
「響也!?」
「ふふふ、彼からの承諾はもらったわよ?」
「‥‥はぁ、わかったわよ。響也がそう言うなら彼の意見を尊重してあげるわ」
そう言い残してアリスは2階へと上がっていってしまった。
なんか悪いことしちゃったかなぁ‥‥アリスに少し話をしてから行くことにしよう。
「レミリア、少しだけアリスと話をしてきていいか?」
「えぇ、構わないわ。じゃあ私は外で待ってるから終わったら来なさいよ」
レミリアに断りを入れてアリスの部屋へと向かう。
部屋の前まで来た俺はノックをしようとするが中からアリスのすすり泣く声が聞こえた。だがここで引き返したら後悔すると思ったのでノックをして中へ入る。
「アリス‥‥」
「ぐすっ‥‥響也‥‥どうしたの、まだ行ってなかったの?」
「なぁ、アリスがさっきレミリアの言葉を否定していたけどあれって本心なんだよね?俺はただの居候でしかないってことだよね。なんかそんな俺を今日までずっと世話してくれてありがとうね。時間がある時にたまに会いに来たりするよ」
そう言って部屋を出ようとするとアリスが抱きついてきた。俺は今能力を使っていない、てことはアリスの意思?
「待って!あのね‥‥私あなたのことただの居候とか思ってないから!優しくて頼りになる人だって思ってた。だからあなたが居なくなってしまったらどうしようってずっと思っててレミリアがあんな事言ったから余計あなたと別々になりたくないって‥‥だから!」
「それが聞けただけで俺は充分だよアリス。本心を伝えてくれてありがとう。必ずここに戻ってくるから待ってて欲しい」
「うん!ありがとう‥‥」
そう言ってアリスは俺にキスをしてきた。柔らかい唇が俺の唇にそっと触れる。俺のファーストキスはアリスに捧げた。それが俺にとってもアリスにとっても特別であると感じた瞬間だったと思っている。
最後の最後にぶち込みました!
まぁ二十話という節目もあったのでちょうど良かったかな?
というわけで、今回のお話は終わりです
また次回をお楽しみに〜