一年半で終わらせたので二年半放置でしたが。
閏年的には一周年なので何故か再びシリーズ?完結したり連載したり何回繰り返すんだろ?
そんなわけで第二幕の1話?プロローグ?
1話 謎の精霊
「じゃぁね、私」
「うん。じゃぁね、私」
~☆~
十一月八日。天宮市東天宮にある一軒の家の二階。
「ん……」
そこに一人の少年が眠っており、窓からこぼれる陽の光で目を覚ます。
五河士道。来禅高校に通う二年生。
何か不思議な夢を見たような気がし、目をさするも特に気にすることなく体を起こすといつも通りに朝の支度をするために一階に降りる。
「おはよ、士道」
「おはようございます。士道さん」
『おはよー士道君』
「ん、おはよう。七罪、四糸乃、よしのん。今から準備するから少し待っててくれ」
リビングには隣のマンションに住んでいる二人と一匹がソファーに座っていて、士道が来たのでいつも通り挨拶をする。といっても、毎朝朝ご飯を食べに来ているわけではなく朝来るのは一週間に一、二回程度で、大体自分たちの部屋で食べているのだが。
「私も手伝います」
「そうか?なら、お願いしようかな?」
「えーっと、私はどうした方がいい?ううん、やっぱりいい。私がいたら邪魔になるから大人しくしているわ」
「なんで自己完結するんだ?七罪も手伝ってくれ」
「いいの?」
「七罪さん。一緒にやりましょう」
『そうそう』
「う、うん」
そう言って士道たちはキッチンに移動して朝ご飯を作り始める。今日の朝ごはんはベーコンエッグにサラダ、トースト、あとはインスタントのスープ。士道的にはもっと凝ったものを作りたかったが、時間的にあまり凝ったものを作ると学校に間に合わなくなってしまうのでここは諦めておく。
それから<フラクシナス>へ行っていた琴里も戻ってきて朝ご飯を食べ、士道は荷物を持って来禅高校に向かうために家を出る。
「おはようだ!士道」
「おはよう。十香」
外に出ると、ちょうどマンションから十香が出てきて、挨拶して来禅高校の方へ向かって歩き出す。
「今日は耶倶矢と夕弦とか?」
「ああ、一緒に朝餉を食べたぞ。で、二人は競争だと言って先に行ったぞ」
「そっか。二人は相変わらずだな」
「そうだな。士道、私たちもやるか?」
「うーん。時間的に余裕があるししなくていいだろ?十香がしたいならいいけど」
「んー……やっぱりやめておこう。せっかく士道と二人きりなのだしな」
十香は少し考えてから結局そういう答えを出し、士道はさっき言った通り十香に任せたので二人はのんびり歩く。
いつもなら誰かが来て十香と喧嘩になっていたような気がしたが、マンションに住んでいる高校生メンバーは八舞姉妹と十香だけなので気のせいだと思った。別の高校に通う美九も時々士道の家を経由してくることはあるが、その場合は士道と十香の間に入って歩くので喧嘩になるようなことはない。
「どうかしたのか?」
「んと、変なこと聞くけど。いつも他に誰かと一緒に登校したりしてなかったか?」
「ん?耶倶矢と夕弦と美九くらいじゃないか?狂三はあの時以来来ていないのだし」
「だよな?なんか他の誰かと一緒に行く日もあった気がしたんだけど」
「?」
十香に聞いてみるも、十香は士道の持っている違和感を持っている様子はなく、どうやら士道の気のせいのようで士道はその違和感を気にしないことにした。
そうして歩いてゆき、来禅高校に着き自分たちのクラスに行くとすでに半分以上の生徒が教室にいた。二人は自分の席に座り、
「あれ?」
士道は隣の席を見て首を傾げた。そこには席があると記憶していたのだが、誰もいないかのように席は無かったから。
~☆~
ウゥゥゥゥゥゥ―――
結局士道の隣に生徒がいるわけでもなく、普通に授業が行われ放課後。
町中に空間震の発生を予期したサイレンの音が鳴り響き、帰ろうとしていた生徒たちは慌てず騒がずに地下シェルターに避難していく。
士道もまた避難の人波に乗りつつ適当なところで離れてポケットに入れていたインカムを耳につける。
「琴里。精霊か?」
『えぇ。今から拾うからいつも通りに』
「了解」
通信も早々に士道は人目につかない転送可能な場所――屋上に行く。屋上に着くや士道の身体が浮遊感に包まれ<フラクシナス>に転送される。転送室を出て艦橋に行けば、クルーたちは<フラクシナス>の操縦、精霊の情報収集等を忙しなく行っていた。
精霊たちはそれぞれシェルターに避難しているのでこの場にはいない。
「来たわね、士道」
「ああ。それで精霊は?」
「今から空間震が来るわ。ポイントは郊外の廃遊園地」
「七罪と初めて会った場所か」
予想ポイントはおよそ半月前に七罪と初めて出会った廃遊園地で、琴里が言った通り人の出入りがない場所で空間震による人的被害はない場所なのでとりあえず士道は一安心した。誰も怪我しないし、精霊との接触を見られる恐れも少ないので。
「ええ。人がいないところなのは幸いね」
「今回の精霊は会ったことない精霊だよな?」
「おそらくね。問題は、こっちが確認している精霊は狂三以外だとあと二人」
「そうなのか?狂三が空間震を起こして現界したとは思えないからそっちか?てことは、片方は……」
初めて会う精霊。どんな精霊かもわからないので気を引き締める。しかし、そんな士道とは反対に琴里の表情は暗い。
そして、表情が暗い理由は士道にもわかっていた。
「問題は片方はここ五年以上観測されていないのよね。で、もう片方は狂三と同等の危険度の」
「たしか<デビル>だったな」
「ええ。精霊を襲うって点と強力な魔王を扱うから厄介。対話も通じないし」
琴里が話す精霊は士道もたびたび目撃している。黒い喪服のような霊装を纏う白髪の少女。対話を試みても反応がなく、何故か他の精霊が現れると空間震も起こさずに現れる謎の精霊。
美九や七罪の時にも結構かき回されたので記憶には鮮明に残っている。
「今まで通りなら<デビル>が現界したとは考えずらいよな。となると、その最近ずっと現界してないほうか?」
「あるいは、一度も確認されていない精霊か。一つ言えるのは誰であろうと――」
「ああ、必ず救って見せる」
誰であろうと士道のやるべきことは変わらない。
自分には精霊の霊力を封印する力があり、封印すれば空間震を起こすことも霊力を観測されることもなく、精霊たちが安全に暮らすことができるようになるから。
「いい心構えね。さて、そろそろ」
琴里がそういった直後、遊園地の少し上の空間がゆがみ、空間震が起きた。
ただ、今までと違い不可解な点が一つ。
「え?空間震……なのか?」
異様に空間震の規模が小さかったこと。遊園地の上空の大体直径十メートルもないくらいの規模。故に特に何かをえぐるわけでもなく、空間の歪曲で周囲に強い風を起こした程度。
そして、空間震の中心には一人の少女。見た目は士道と同い年くらいの長い茶髪の少女で、何故か精霊のはずなのに黒いワンピースに紺のカーディガンで髪には十枚の白の花びらの花型ヘアピンを付けていた。今までの精霊も拘束具やレインコートなど戦闘向きではなかったが、ここまで私服なのは初めてだった。
少女はあたりをきょろきょろ見回していて、まるでこの世界に初めて現界したかのようだった。
「あれが精霊?」
「ええ。しかも、初めて見るタイプね。とりあえず降ろすから接触して頂戴」
「ああ、わかった」
士道は再び転送室に行くとそのまま外に転送される。幸い少女に見られてはいないのでこのままいけばいいのだが。
「士道、少し待って。ASTが来たわ」
「早いな。どうする?」
「待つしかないわね。どうせASTじゃ精霊は倒せないでしょうから、撤退してから接触するしか」
「ああ」
本当は精霊を助けるために士道も加勢したいが、さすがにASTとことを構えるわけにもいかないので断念。
そうしているうちにASTがやって来る。
少女はASTを見ると、ポンッと手を打ち、その身に霊装を纏う。少女の纏ったのは白と紺を基調としたメイド服のような霊装で、戦闘に向かないタイプなのでは?と心配になってくる。琴里たちもまたそのことが心配になっていた。
「本当に様子見なのか?」
「え、ええ。精霊である以上きっと、どうにかするでしょう」
琴里の声には困惑が含まれていて歯切れが悪い。こうなると、やばそうなら加勢の必要もありそうだった。
ASTが銃を撃つと少女はきれいにそれを回避してみせて、
「行くよぉ!<
天使の名を呼ぶやその手にスコップが収まる。
スコップが天使だということで、士道たちの心配がさらに強まる。
しかし、そんなの少女は知らないのでスコップを振るい、放たれる銃弾をはじく。実弾は打ち返され、エネルギー弾は四散する。どういう天使なのかわからず、さらに見ているとインカムから琴里たちの困惑の声が聞こえてくる。
『次々に跳弾した弾がカメラを破壊しているのは偶然かしら?』
なんとなく士道はその言葉の意味がわかった。
何故か次々と精霊を調べようと飛ばしていたカメラが弾かれた弾で破壊されているらしかった。何発か士道の真横にも飛んできて、士道の近くのカメラも破壊していた。
ASTたちは銃ではらちが明かないと判断したのか、レーザーブレイドを手に近接戦に移行する。
そして、あっさりと決着した。
少女のスコップに当たれば一瞬でレーザーが四散して、そのままASTの装備に当たるや装備の機能が停止し、ただの荷物と化す。機能停止してことでCR‐ユニットを着た状態では動けず、少女は蹴りでASTを吹っ飛ばして、瞬く間に全員のCR-ユニットを無効化したうえでASTを気絶させた。
「終わったわね。ASTには悪いけど、接触するわよ。<デビル>が来る前に」
「ああ」
「謎だらけの精霊だから慎重にね」
「わかってる」
士道は言って隠れていた場所から出て少女に近づく。
すると、少女は士道の気配を感じたのか士道の方を向く。
「あれぇ?こんなところに人いるぅ」
少女は士道に警戒していないのかスコップ型の天使を消す。そして、メイド服から黒のワンピースに戻る。
いつもなら警戒されるのに、今回は無警戒だから士道も意外だった。
少女は空間震があったのに外を出ている士道に首をかしげる。
「なになにぃ。もしかしてあれぇ?」
「えーっと」
「ダメだよぉ!いくら再生数を稼ぎたいからってこんな危ないところに来ちゃぁ」
「え?」
「ん?」
少女と士道の間に謎の空気が流れる。二人の間に食い違いがあるような。
「あれぇ?あなた空間震が起きた直後の街を撮影して歩くYouTuberさんじゃないのぉ?」
「YouTuber?」
「あれ?違うのぉ?てっきりそれを配信して『危険行為してんじゃねーよ」って叩かれるまでがセットじゃないのぉ?」
「叩かれるのかよ!」
少女ののんびりテンションに流され士道は精霊に普通にツッコむ。
『士道。話がずれてる』
「それで、君はこんなところで何を?」
「ん?何をいまさらぁ。ずっとあそこで隠れて見ていたのにぃ」
少女は士道がさっきまでいた場所を指す。どうやら、ずっと前から士道の存在には気づいていたらしかった。
「えーっと、気づいていたのか?」
「うん!バレバレだよぉ。いつ助けに来てくれるのかなぁって思いながらねぇ」
「そうか」
「で、いつまでこんな茶番するのぉ?士道君は今ので“また”繰り返すのぉ?」
「『え?』」
士道と琴里は驚きの声を同時に漏らす。まだ名乗ってすらないのに士道の名前を知っていたから。
『士道!警戒レベルを引き上げなさい!こっちの情報をどこまで持っているかわからないから!』
「ああ」
士道は小さくつぶやく形で返事をする。
「いいよぉ。そんな小さい声で<フラクシナス>とやり取りしなくてぇ。私はのんびり待ってあげるからぁ」
『訂正。いろいろまずいわ。<フラクシナス>の名前を知ってるとなると、下手したら狂三よりも情報を持っているかも』
「だな。どこまで知ってるか」
「ん?準備できたら呼んでねぇ」
少女は本当にのんびり待つようで伸びをしていた。
なんというか言動と言葉に差があってそこまで危険に感じないのがある種やり辛く感じる。
『てか、士道は彼女を知ってるの?むこうは知ってるような口だけど』
「いや、初めて会ったはずだぞ?名前知らないし」
『よね。まぁ、どうにもならないし、いつも通りしかないわね。っと、選択肢来たわ。まぁ、順当なところね。で、あいかわらず三番は意味わからないわね。総員選択しなさい』
インカムの向こうではそんなやり取りが聞こえてくる。
士道からはどんな選択肢が出たのかわからないが、とりあえず三番がいつも通りふざけたやつらしかった。
少しして選択結果が出たような声が聞こえてくる。
『待たせたわ。“ところで俺の名前知ってるみたいだけど会ったことあったっけ?”よ』
「ん。いいか?」
「あっ、準備完了?」
「ああ。俺の名前知ってるみたいだけど会ったことあったっけ?」
「え?」
本当にのんびり待っていた(どこからか出したスマホをいじって)少女に声をかけると、少女はスマホをポケットに入れる。
士道は来た選択肢の通り伝えると、少女は驚いたように目を丸くする。
「……嘘だよねぇ?」
「え?」
「嘘でしょぉ?私と一緒に遊びに行ったじゃん!」
「初めて会ったよな?それともだいぶ昔に?」
「それに、一緒に修学旅行で京都に行って、夏休みにはコミコ行ったよぉ!」
「え?修学旅行?コミコ?」
『どういうこと?士道』
「お風呂一緒に入ったじゃん!」
『ちょっ!士道!?』
「いや、何のことだよ!?」
「一緒に寝たじゃん!?」
『事後なの!?』
『緊急事態!司令の好感度がすごい揺れてます!』
「だから何の話だよー!」
畳みかけられる少女の言葉に士道はついに叫んだ。
少女の言葉に琴里も叫んだ。
琴里のゲージ変動の緊急性に椎崎が叫んだ。
「まぁ、それは置いといてぇ」
「置いとくのかよ!」
「ん?だって、この世界で士道君に会うのは初めてだしぃ。だから、さっきの質問の答えは、会ったことないだねぇ」
「……この世界?」
謎の発言に士道は首をかしげるも、少女はそんな士道のことなど意に介さず続ける。
「まぁ、これ以上は言う必要ないしぃ。質問には答えたよぉ?」
「あ、ああ」
「それでぇ?そっちの要件は私とおしゃべりに来ただけぇ?それとも私の霊力封印が目的かなぁ?」
『ッ!そこまで知ってるの?』
「霊力を封印したいって考えてるよ。霊力さえ封印すれば、さっきみたいにASTに襲われることもないから」
「ふーん。本当にぃ?」
少女の疑うような目に士道は背筋がぞくっとする。まるで、蛇ににらまれたかのような感覚に。
だが、実際に霊力を封印すれば空間震を起こさないのでASTに襲われることがなくなるのは本当なので答えは決まっていた。だが、本当にその答えでいいのか?という疑問が頭によぎる。
「ああ、本当だ」
「ふーん。ああ、そっかぁ。そうだねぇ、ASTには襲われないから合ってるねぇ」
「ふぅ」
「で、DEMに襲われない保証はぁ?」
「『……』」
少女のそれの答えは二人とも返せない。実際十香は文化祭の時に連れ去られ、七罪の時も邪魔され、みんなも傷ついたから。
ここで大丈夫ということはできる。あの時よりも安全を確保するためにいろいろ尽くしているから。しかし、それで本当に安全だと保障できるかはわからない。
「まぁ、保証はないよねぇ。というか、私は霊力封印させてあげないからぁ」
「どうしてだ?もしかして、身を護るすべがないと不安ってことか?」
「うん。それもあるよぉ。でも、そもそも私は完全霊装だったら魔術師が相手なら負けることはないよぉ」
「そうなのか?」
「うん。それにねぇ」
少女はそう言いながら、スマホのような機械をポケットから取り出すと、そのままボタンを押す。
直後。
『嘘!?彼女から一切の霊力が観測できなくなった!?』
琴里の驚愕の声がインカムから響く。琴里の言葉が確かなら、今少女から霊力が観測されない。つまり一般人と変わらない状態にあるということになる。
「ふっふっふぅ。これこそ私が霊力を封印する必要がない理由だよぉ。さっきは急な事態だったから空間震起こしちゃったけどぉ。今後隣界に飛ばないしぃ……というか、隣界の戻り方わかんないけどぉ。そんなわけで霊力封印の必要はないのぉ!」
「というかの使い方おかしくないか?」
「いいのぉ。っと、そろそろおしゃべりは終わりかなぁ?」
少女は急にまじめな顔をすると、空を見上げる。士道も少女の向いた方を見るが、特に何かあるようには見えなかった。
「さて、私はやることがあるから行くかなぁ。オリちゃんとやりあうのは面倒だしぃ。じゃぁねぇ」
少女はそう言うとメイド服の霊装を再び纏い、そのままどこかに飛んで行ってしまった。
制止する間もなく行ってしまったので士道はその場に立ち尽くすしかなかった。
~☆~
その日の夕刻。
「やっほー、狂三ちゃん!」
「あらあら、あなたは?見かけない精霊ですわね」スッ
「ん、やっぱり困ったときはクルえもんのところだねぇ」
「クルえもんってなんですか。さて、それで目的は何ですの?というか、どちら様ですの?」
「うーん。こっちはどのあたりの世界なのやらぁ?」
「ああ、なるほど。あなたは別の世界での精霊ですのね?そして、向こうの世界のわたくしがお世話になったようで」
「お世話になりましたぁ。あれぇ?ところで、なんで狂三ちゃんまだ精霊なのぉ?確か三十年前に飛んで令姉の精霊化を止めたはずだけどぉ?」
「何のことですの?わたくしはあの日からずっと精霊ですわ」
「んー。これはあれかなぁ?三十年前よりもっと前に分岐した世界かぁ」
「人の話聞いてますの?」
「ああ、ごめんねぇ。ちょっと【
「記憶を?なら、あなたの記憶を代わりにいただけるのでしたらいいですが?」
「ありがとー。じゃぁ、さっそくぅ。<
記憶共有中…
記憶共有中……
記憶共有中………
「あらあら。なるほど」
「なるほどねぇ。この世界のことはぁ、大体わかったぁ」
「知ってますわ。それ、大体わかっていないやつだという事が」
「まぁ、とりあえずぅ。サマエルのあほぉ!」
回収していなかった伏線を回収した結果始まったお話です。
注)はたして、あれは伏線なのか?
不定期に投稿する予定ですが、エタル可能性も。プロットほぼないですし。
目標は22刊出る頃に更新できればいいのですが。
では、ノシ