私と契約してギアスユーザーになってよ!!   作:NoN

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44話

 ――ザ・コードギアス ゴッドスピード

 

 視界の隅で爆発が起こるとほぼ同時に、私のいる世界が引き延ばされるように遅くなる。

 加速した私にとって、この世界は相対的に速度が落ちた世界となったのだ。

 

「まに……間に合った」

 

 私が『ザ・コードギアス ゴッドスピード』を発動させようとしたのは、ミリアさんが私の言葉に返事をしたその瞬間。

 窓の外にあった車両が爆発する前に発動できたのは、完全に偶然だった。

 

「直感に従って正解だったみたい」

 

 まず、正面に置かれたテーブルをゆっくりと足で投げる。

 蹴り飛ばされたテーブルは窓と接触し、時間から切り離されたかのように動きを止めた。

 

「これでよし」

 

 確認はしていないが、テーブルである以上そこそこ頑丈な盾程度にはなるだろう。割れるであろうガラス片と爆発した車両の破片から、一瞬ではあるが身を護ることができるはずだ。

 

 この世界の中で人に触れた場合どうなるかわからないので、ミリアさんをこの状態から運ぶことはできない。

 

「さて、とりあえず」

 

 『ザ・コードギアス ゴッドスピード』を解除して、今度は『ザ・スピード』を発動する。

 

 そして、椅子に座っていたミリアさんを抱き抱えた。

 

「ん? ――っ!?」

 

 ミリアさんを抱きかかえたまま、私の全力をもって跳躍。

 加重力による加速を得た私は、地面、壁、天井の順に部屋を蹴り上げる。そして、窓から離れた場所にあった机の下に潜り込んだ。

 

「ぐっ!」

 

 減速をすることを忘れてしまったために、デスクの中で腰と背中を強く打ち付ける。

 だが、そんなことを気にしている余裕はない。

 

 デスクの下に潜り込むのとほぼ同時に、窓ガラスが砕けるような鋭い音が響いた。

 同時に、私たちの頭上から金属が強くぶつかる様な音がする。

 

「爆、発?」

 

 腕の中にいたミリアさんが、呆然と呟く。

 だが、流石ラウンズ専用KMF開発チームの主任というべきか、今の状況に動揺しながらも、どこからか隠し持っていた銃を取り出して、安全装置に手をかけていた。

 

「ありがと。ちょっと待って」

 

 数秒待って、もう爆発が起こらないことを確認したミリアさんは、私の腕の中からするりと抜けだすと、デスクの下からゆっくりと顔を出して周囲を確認する。

 

「ん、大丈夫。出てきていい」

「は、はい」

 

 ミリアさんの言葉に従い、机の下から顔を出す。

 

 ――そして見えた景色は、明らかに凄惨なものだった。

 

 窓はすべて割れ、辺りには割れたガラス片が散らばっている。

 窓側にあったモニターのいくつかには金属片やガラス片が突き刺さっており、部屋にあるモニターのほとんどは使える状態ではなくなっていた。

 

 天井の照明はほとんど壊れており、生きている照明も点滅を繰り返している。

 

 端末のいくつかは、その中身を床に飛び散らせていた。

 

「これは……」

「全員、報告」

 

 ミリアさんの声に答えるように、自らの無事を伝える声が聞こえてきた。

 誰かが怪我をしているとの報告も当然あった。しかし、命に係わる様な大怪我や、立てないほどの怪我をしているとの報告はない。

 

「――ん、全員無事」

 

 2分ほどして全員の無事を確認したミリアさんは、そこでようやく安堵の息を零した。

 

「生きてる端末はいくつある?」

 

 ミリアさんの問いかけに、数人の研究者が手を挙げる。

 それを確認したミリアさんは、その数人に対しデータの保存と破棄を、それ以外の研究者全員にデータをバックアップした媒体の確認を指示した。

 

 そして、一旦ではあるが自身が指示することがなくなった段階になって、それからようやく私に視線を向ける。

 

「アリスは、どうする」

「私は――あっ!」

 

 ミリアさんに問いかけられて、まるで天災にあったかのように散らかった部屋の光景に目を奪われていた私は、そこでようやく意識を現実に戻した。

 

 そうだ、私は此処にいる場合ではない。

 

「……研究室に、戻らないと」

 

 コードギアスでは、芸術週間の初日に、ユフィさんがクロヴィス記念博物館にいる姿が描写されていた。

 同時に、それを補佐するダールトン将軍の姿も。

 

 ――つまり、先ほど研究室を訪れていたダールトン将軍は、偽物という事になる。

 

 では、なぜ偽物のダールトン将軍は、特派の研究室を訪れたのか。

 そんなもの、考えるまでもないだろう。紅蓮弐式を確保するためだ。

 

 カレンさんを此処に連れてきたのも、紅蓮弐式に乗せるために違いない。

 

「そう、ならこれ」

 

 私のつぶやきを返事ととらえたミリアさんは、私に自らの銃を握らせた。

 

「え?」

「アリスの身体能力はラウンズ並みにあるけど、格闘技術は年相応。だから、これを貸してあげる」

 

 手に持った銃は、不思議と見た目以上に重く感じた。

 

「ありがとうございます」

「ん、必ず返すこと」

 

 ミリアさんに一礼してから、私は部屋を飛び出した。

 

 

 

 ◆ ◆ ◇ ◇ ◆ ◆

 

 

 

 嫌な香りがする廊下をギアスを使って全力で駆け抜ける。

 

 そして、研究室のドアが確認できた時点で、さらに加速して扉を蹴り飛ばした。

 

「大丈夫で――っ!」

 

 研究室のドアから、黒い煙が噴き出す。

 とっさに、私は煙を避けるためにしゃがみ込んだ。

 

 ――火災だ。

 

 辺りから立ち込める匂いと周囲の景色から、火事が起こっていることを確信する。

 

 KMFが並べられていたはずの搬入口付近には、紅蓮弐式と魔改造サザーランドの姿はなかった。代わりにあったのは、KMFが通れる程度の大穴だけだ。

 部屋は炎に包まれており、机の端などにはいくつか血痕が見える。

 さらにそれに混じって、辺りには透明な液体が撒かれていた。

 

 ハンカチで口元を抑え、腰を落として移動しながら意識がある人を探す。

 

 血痕、視界に映る赤色に少しだけ呼吸が乱れ、手足が痙攣する。

 視界に小さな血だまりが映るたびに意識が薄くなるが、拳を握り、奥歯を噛み締め、震えを抑えながら気を保った。

 

「誰かいま――ゴホッゴホッ!」

 

 振るえそうになりながらも声を上げる。

 しかし、声を上げることはできなかった。代わりに、声を出すために軽く息を吸った際に肺に入って来た煙と刺激臭に咽ることになってしまったのだ。

 

 今の匂いは……もしかして。

 

 息を吸った際に感じた香り、それに私は覚えがあった。私がアリスになる前に、ストーブなどで嗅いだ香りに近い。

 

 ――もしかして、灯油?

 

 灯油だとは断言はできないが、少なくとも灯油に近い石油系の可燃性の液体が放つ香りだ。つまり、この火災は人為的なものという事になる。

 

「完全に手口がテロリストだよね、これ」

 

 ガソリンではないのが、唯一の救いか。

 

 この時点で、ダールトン将軍が偽物だったという考えを、私は確信に変えた。

 もし本物のダールトン将軍がここにいたのなら、間違ってもこんな事態にはならない。

 

「だれか、誰かいますか――っ!」

 

 頑張って声を上げるが、ハンカチ越しであるために思ったように大きな声が出せないこと、そして炎の音が激しいこともあって、あまり声が響くようなことは無かった。

 

「誰かいますか――っ!」

 

 それでも、私は何とか声を出す。

 

 研究室には、必ず誰かいる筈だ。いない筈がない。

 

 普段研究員さん達が事務仕事をしている一角にたどり着き、机の下などを探して回る。

 

 この部屋に誰もいない可能性は、全く考慮していなかった。誰かこの部屋にいると、私は確信していた。

 何故なら、仮に研究員さん達が全員殺されているのだとすれば、今の私の目の前には死体があるはずだからだ。だがしかし、私の視界には血痕はあれど死体はない。故に、私は負傷した誰かを運んだ生存者がいると考えていたのだ。

 

 だから、絶対にいる。誰か生きて居る人が、必ずいる。

 

 ……そう考えなければ、どうにかなってしまいそうだった。

 

「だれか、誰かいませんか――っ!」

 

 だが、ここまで声を出しているのに返事がないと、心がめげそうになる。

 

 本当は、もう誰もいないのではないか。

 みんな殺されてしまって、生きている人はいないのではないか。

 生きている人も、もう死んでしまっているのではないか。

 

 ――だからもう、諦めて逃げよう。

 

 頭の中で、自身の弱気がささやく。

 

「誰かいますか――っ!」

 

 そのささやきを振り切るために、私はハンカチを取り去り、全力で叫んだ。

 

 まだ、諦めるには早い。

 研究室の中を全部探して、それからでも遅くない筈だ。

 

 きっと、誰か生きている人がいる筈だ。絶対に。

 

 ――その心が届いたのか、搬入口に近づいたところで私は足を止めることになった。

 

「アリスちゃーん」

 

 声が、聞こえた――っ!!

 

 耳に届いたそれの主を、周囲を見回して全力で探す。

 

「アリスちゃーん、ここー!」

 

 今度は、しっかりと耳を澄ましていたので、どこから聞こえたのかをきちんと聞きとれた。

 

 ――搬入口だ。

 

 正確には、普段ランスロットが置かれている辺り。

 そこを見れば、チーズケーキさんを横抱きにしたアルマさんが、壁を背に座り込みながら、苦笑いを浮かべて私に手を振っていた。

 

「アルマさん!」

 

 腰を落としながら走り、アルマさんの元へと駆け寄る。

 近くで見れば、アルマさんは大量の汗と灯油でてかてかになっていた。

 

「アルマさん、大丈夫ですか!」

「――まったく、何で来ちゃったのよ。

 私は無事。コイツ以外のみんなも、そこから運び出したわ」

 

 そこ、そう告げてアルマさんは搬入口にあいた大穴を指す。

 

 なるほど、廊下を経由して外に運び出すよりも、直接外に続く搬入口から出した方が早いだろう。

 

「わかりました。なら、アルマさんも脱出しましょう」

 

 そう言って、私はアルマさんに手を差し出す。

 しかし、アルマさんは首を横に振ると、代わりにチーズケーキさんの手を私に持たせてきた。

 

 チーズケーキさんの腹部には、一本のナイフが刺さっている。そして、その周りを固定するように、タオルとワイシャツが巻き付けられていた。

 

「悪いけど、腰が抜けちゃって動けないの。先に怪我人のそいつをお願い。間違っても、ナイフに触っちゃ駄目よ」

「え――ならアルマさんは背負っていきます」

 

 瞬間、額に指が軽く触れた。

 アルマさんが、額にデコピンを放ったのだ。

 

「い、痛いです。アルマさん」

「アリスちゃんが変なこと言うからでしょ。

 そいつ、ナイフ刺さってるから、私を背負ったりしてあなたを不安定な体勢にさせるわけにはいかないの。一応固定してあるけど、絶対外れないわけじゃないから」

 

 アルマさんは、私を追い払うように手をひらひらとさせる。

 

 このままでは埒が明かなそうだったので、とりあえずチーズケーキさんを搬入口の穴から外へと運び出した。

 

 外に出ると、そこには気絶した研究員さん達が転がされていた。

 仰向けに横たわっている人もいれば、横向きに倒れ込んでいる人もいる。

 

 全員気絶しているので、この場の全員はアルマさんが運び出したのだろう。この様子からして、一人一人きちんと寝かせている余裕もなかったに違いない。

 

「あれ?」

 

 そう考えたところで、一つ疑問が浮かんだ。

 

「なんで、みんな生きてるんだろう」

 

 別に、私が研究員さんたちに死んでほしいと考えているとか、そんな物騒な話ではない。

 単純に、これだけのことが起こっているにもかかわらず、チーズケーキさん以外死に至る様な怪我をしていないことが不思議だったのだ。

 

 ――いや、そんなことを考えている場合じゃない。

 

 いつもの癖で深く沈みそうになっていた思考を、慌てて呼び戻す。

 今は、そんなことを考えている場合ではない。炎の中には、まだアルマさんが残っているのだ。

 

「アリス!」

 

 チーズケーキさんをゆっくりと地面に寝かせて、声の方を振り向く。

 

 視線の先には、こちらに走ってくるミリアさん達の姿があった。

 

「ミリアさん、皆さんをお願いします」

「ちょっと――」

 

 話を聞いている時間はない。そんな余裕もない。

 悪いとは思ったけれど、何か言おうとしていたミリアさんを無視して、私は炎に包まれる研究室に飛び込んだ。

 

 姿勢と頭のすぐ上を煙が舞っているこの状況のせいで、『ザ・スピード』を利用した高速移動は難しい。

 だが、そんなものが無くても優れた身体能力を有しているこの身体は、15秒もしない内に私をアルマさんの元へと連れて行ってくれた。

 

「アルマさん、行きましょう」

「わお、まさかこんなに早く戻ってくるとは思わなかったわ」

 

 チーズケーキさんを運び出してから、ここまで1分もかかっていない。

 ここから外まで30mはある。この非常時でこんなに速く移動できるのだから、驚くのも無理はないだろう。内心、私もびっくりだ。

 

 腰が抜けてしまったアルマさんは、腕に力を籠めるのも満足にできない筈だ。さっきのデコピンの威力で、それはわかっている。なので、アルマさんを運ぶには、さっきチーズケーキさんにしたみたいに横抱きにしなければならない。

 

「すみません、失礼します」

 

 アルマさんの手を掴む。

 アルマさんの体重は知らないが、私なら十分に持ち上げられるだろう。

 

 ――だが、この研究室は、私達をそう簡単に外に出す気はないようだった。

 

 バチン、とまるで金属の留め具が外れるかのような音が研究室内に反響し、鉄が歪む様な鋭い音が私の耳に届く。

 

 音がしたのは頭上。

 視線を上に向ければ、そこには倒れ込んでくるKMF移動用のクレーンアームが。

 

「なっ!?」

 

 とっさに、掴んでいたアルマさんの手を引き寄せる。

 抱えて『ザ・スピード』で後ろに飛べば、下敷きになることは無いはずだ。可燃性の液体が撒かれた床の上を転がることになるが、既に私もアルマさんも程度の差こそあれ全身びしょ濡れなので、誤差の範囲だろう。

 

 しかし、この最悪のタイミングで、ちょっとした不幸が起きた。

 それは、普段ならなんてことない、しかし今は致命的な不幸だった。

 

「……えっ?」

 

 ――手が、すり抜けた。

 

 汗と油で汚れた私とアルマさんの手は、するっとすり抜けるようにお互いを離れさせてしまった。

 

 アームは、すぐ目の前。もう、再び手を繋ぎなおしている余裕はない。

 

 刹那、私の頭の中を、この状況を打開するための手段を模索する思考が、いくつも駆け巡る。

 同時に、コンマ1秒以下の世界で、それらの思考は全て無理だと判断され、ごみ箱へと捨てられた。

 

 『ザ・スピード』では、ミリアさんにしたように突き飛ばす様に抱えて動けば逃げられる。だが、アルマさんが壁を背にしているという位置関係上、その動きはできない。

 『ザ・コードギアス ゴッドスピード』では、アルマさんを手に抱えられる保証ができない。加減を間違えば、クレーンアームではなく私がアルマさんを殺してしまう。マルクスの時の様に、抱きしめた人物がその手の中で死ぬ。しかも、あの時とは違って今度は私自身の手によって死ぬのだ。そんなリスクを冒せるほど、私の心は強くはない。

 

 それ以前に、そもそも私のギアスがバレる様なことはしたくない。

 

 ――諦めて、逃げる……?

 

 私一人で逃げることなら簡単だ。ギアスを使わずとも、ほんの少し後ろに飛ぶだけで、クレーンアームの下敷きとなる範囲から脱せるだろう。

 

 そもそも、こんな火災の中で、自分が死ぬかもしれない状況下で、誰かを助けている余裕なんて本来ない筈だ。アルマさんを見捨てたところで、誰も何も言わない。言うはずがない。

 

 だから、アルマさんを見捨てて逃げることは、別におかしくもなんともないことだ。一生物として、いたって常識的な行動のはずだ。

 

「それなら――」

 

 だが、見捨てられるのか。目の前にいる人を、親しい人間をそんな簡単に見捨てられるのか。

 おかしくないことだからって逃げ出して、何も言われないからって何もしないでいいのか。

 

 ……いや、そんなわけがない。そんな簡単に、アルマさんを見捨てることなんてできる筈がない。

 

 たった三週間程度しか話していないし、この研究室の外で話したことなんてほとんどない相手だ。お互いの趣味なんて単純なことすら、私とアルマさんは知らない。アルマさんの普段の口調が、猫を被った物であることすら今日知ったような関係だ。

 

 それでも、私にとってアルマさんは親しい人間だ。見捨てられない。簡単に諦められない。

 

 見捨てられない。でも、そのために危険は冒せない。

 逃げ出したい。でも、何もせずにはいられない。

 

 感情が揺れ、どうしようもないほどに躊躇う。

 壊れた天秤のように、どちらかに傾くことなく揺れ惑う。

 

 ――そんな時、思考がどちらかに傾くよりも早く、身体がアームから逃げ出すように傾いた。

 

 いや、正確に言えば、傾けさせられたのだろう。

 

 顔を下げれば、そこには私を突き飛ばすアルマさんの姿が。

 

「アルマさ……っ!」

 

 とっさに声を上げようとした私に、アルマさんは笑いかける。

 いつもの様な明るい笑顔ではない。今の状況にはとても似合わない、穏やかな笑みを作っていた。

 

 腰を抜かした人間は、そう簡単に体を動かすことはできない。

 言葉の上では腰を抜かしたと口にするので錯覚しがちだが、その影響は全身に及ぶものだ。下半身だけではなく、上半身も強い脱力感を感じて動けなくなる。本来であれば、這って動くことも容易ではない。

 

 そんな不調もいいところの体調で、自分の命が消えることを確信したであろうこの状況で、アルマさんは私を突き飛ばして見せた。

 

 私を突き飛ばすだけの力が出せるほどに調子が戻っていたのか、それとも意思の力が奇跡を起こしたのか。それは私にはわからない。

 私がわかったのは、たった一つだけ。力を取り戻したアルマさんが、自身が逃げ出す唯一の機会を不意にしてでも、躊躇って立ち尽くしていた私を助けようとしたことだけだった。

 

 世界が固まる。

 事象線が微分されたかのように、世界が凍る。

 

 ゆっくりとした世界で、アルマさん目掛けてアームが落ちてくる。

 

 

 ――アルマさんが、諦めたかの様に目を閉じた。

 

 

「――っ! 来て、コードギアスっ!」

 

 それを見た私は、何かを思考するよりも早く叫んでいた。


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