「場が落ち着いてから出てこようと思っていたのですが、乙女座の目はやはりごまかせませんね」
元からこの場に居たアテナ。そして、鏡から現れたもう一人のアテナ。
神が。しかも同じ神、二つの時代のアテナが一堂に会するとは。予想だにしなかった事態に、聖闘士たちは皆、声を失っている。
乙女座の黄金聖闘士を除いて。
「まるで、幼なじみと戯れる少女のようでしたな...傍らのペガサスは、よほど気を許せる存在なのでしょう。。。いや、つい出過ぎたまねをしてしまいました。どうぞ、こちらのアテナとお話くださいませ」
「私にとってペガサスは本当の家族のような存在ですから。人間として過ごしていた幼い日々を、つい思い出してしまったのかもしれません。いつ見つかるかと思いつつも、たしかに楽しいひとときでした。そして、あなたの小宇宙がしだいに穏やかになっていくのが感じられました。乙女座は世の真理を追い求めるがゆえに多くの悲しみも見てしまうそうですが、わずかでも癒やしを与えられたのならなによりです」
乙女座に促され、鏡から現れたアテナは、当代のアテナのほうへと向き直る。
「こちらのアテナ、はじめまして。243年前の聖域を統べるアテナとして、って、ややこしいですね、人としての名はサーシャと申しますので、私のことはサーシャとお呼びください」
「こちらこそ、はじめまして。当代の聖域におけるアテナ、人の世での名は城戸沙織と申します。ですので、私のことも沙織と呼んでくださいね。こちらの乙女座、シャカは普段はもっとこう。。あれなのですが、鏡の向こう側の様子がよほど楽しかったのでしょう。私もそんなシャカを見るのは初めてで、ついうれしくなってしまいました。どうか気になさらないでくださいね、うふふっ」
当代のアテナこと城戸沙織は笑みを浮かべて答える。
「なんの前触れもない訪問、さぞ驚かれていることでしょうね。私の時代でも、まもなくハーデスとの聖戦がはじまります。その前に一度、こちらの時代を訪れておきたいと考えていたのです。詳しい話は後ほどゆっくりとさせていただくとして。。」
そう言うと、鏡から現れたアテナは、ほむらへと視線をうつす。
「あなたがほむらさんですね。あなたもさぞかし驚いていることでしょう。事の次第については、私からお話ししましょう」
何が起きているのか理解できず戸惑っているほむらを気遣い、サーシャはゆっくりと、魔法少女や魔女と関わることとなった経緯、アスガルドからやってきた神闘士のこと、243年前からの時渡りについて話し始めた。
「にわかに信じがたい話だけれど、あなたがそう言うのならば、そういうことなのでしょうね。想像の範囲を超えることが次々に起こるので、もうちょっとやそっとのことでは驚かないし」
ほむらは、サーシャの語ることをあっさりと受け入れていく。
「なによりあなたの言うことならば不思議とみな信じられるの」
ほむらの表情は、今の彼女を知る者なら信じられないくらい、穏やかだ。
疑り深いほむらをして素直にさせる何かが、サーシャにはあった。
「ところで。。」
おもむろにサーシャが切り出す。
「ほむらさん?あなたが胸の奥に大事にしまっている何か。それが何なのかはわからないし、詮索するつもりもありません。ただ、私にはなんとなく感じられるのです。それは、ほむらさんにとって大事な誰かとの、約束なのではないか、と。ね? テンマ?」
「うん、俺にもよくわからないけど、あんたの様子を見てたら、たしかにサーシャの言うとおりかもしれないって。あんたにとって、それが何よりも大事なものなんだろうなってことも」
「私とテンマ、そして私の大切なアローン兄さん。今は離れて暮らしているけれど、私達も大切な約束で結ばれています。だから、わかってしまうのかもしれません。人は、約束を守るためなら、たとえたった一人であろうと、何もかもを投げだす覚悟で、何者よりも強くなれ、どんな困難にも立ち向かえるのです。ほむらさん、あなたと大事な誰かとの約束、何があっても守り抜いてくださいね」
無言のままうつむく、ほむら。サーシャはそれを見て何かを察し、優しく微笑んでいる。
「アテナ!!」
穏やかな空気に包まれていた部屋に、緊張感に満ちたデジェルの声が響く。
「魔女が現れました。結界はかなり遠くにあるようですが、感じられる呪いの規模は桁外れに大きい、これはただごとではありません!」
デジェルは、窓の外、呪いが渦巻く遙か彼方を見つめている。
「確かに。よほど強力な魔女なのだろう。。いや、呪いの波長がわずかながら違う。魔女は複数居るようだ。結界の場所は。。見滝原、だな。これは、あの街に居る魔法少女だけでは対処できないかもしれぬ」
事態の深刻さを感じてか、ハクレイの声に、いつもの飄々とした余裕がない。
「ハクレイ、もっとくわしい状況はわかりますか?」
「アスガルドの神闘士達は魔女のもとに向かっています。彼らであればしくじることはないでしょうが、向かっているのが”彼らだけではない”ことを考えれば、後詰めが必要かと」
「沙織さん、ハクレイの判断を聞くに、見滝原の状況、決してよくはないようです。これは。。」
「はい、念のため、援軍を送ったほうがよさそうですね。星矢、青銅聖闘士4人で、今すぐ見滝原に向かいなさい。ただ魔女と戦うだけでなく、くれぐれも周囲の状況への配慮、怠りなきように」
「テンマ、あなたもこちらの青銅聖闘士たちと一緒に、今すぐ見滝原に応援に向かってください。くれぐれも、油断しないでくださいね」
沙織とサーシャはそれぞれ、矢継ぎ早に指示を出す。
青銅聖闘士たちはすぐさま見滝原にむけて飛び出していった。
「私も見滝原に戻るわ。全ての魔女は私が倒すと決めたのだから、ここでじっとしているわけにはいかないの」
ほむらもまた、聖闘士たちの後を追うように、見滝原に向かった。
その頃、見滝原に現れた魔女の結界に、神闘士たちが到着していた。
「これは。。」
ジークフリートとミーメは、結界の中の状況に絶句していた。
いかにも強力そうな魔女。しかも、3体も。
一つの結界に複数の魔女が存在している、そんな状況に出くわすのは、彼らは初めてだった。
「どういうことだ? まさか、共食いというわけでもあるまいし」
ミーメは魔女達の様子をうかがっている。一箇所に集まるわけでもなく、かといって広い結界の中に散らばっているわけでもなく、魔女たちはほぼ均等な距離をとって、神闘士たちを取り囲んでいる。
「こちらは2人、魔女は3体。とりあえず、1体ずつ倒していくことにしよう。いくぞ、ミーメ!」
二人の神闘士は、まずは正面に立つ、植物に覆われたかのような1体へと勝負を挑むことにした、が。
「!!」2人は攻撃をやめ、魔女から再び距離をとる。いったい、何が起きたのか。
「魔女が、魔女を助けるなんて」
神闘士たちは、たった今起こったことをまだ信じられずにいる。
魔女の右と左からそれぞれ襲いかかった2人、彼らに、残り2体の魔女、巨大な手のような魔女と、手足の生えた鏡のような魔女がそれぞれ攻撃をしかけたのだ。
まるで、植物の魔女を守るかのように。
2人は今度は左側、手の魔女に攻撃を仕掛けたが、またしても残り2体の魔女が攻撃を遮ろうとする。
3体の魔女の攻撃は素早く、かつ強力で、油断すれば神闘士たちでさえ無事では済みそうにない。
攻めあぐねている神闘士たちに、今度は鏡の魔女が攻撃をしかけてきた。
魔女が振るう巨大な槍をかわそうと高くジャンプするジークフリートだが、それを待っていたかのように植物の魔女が蔓を振るう。不意を突かれた彼は、なすすべもなく蔓に弾き飛ばされた。
空中で体勢を立て直そうとした彼の飛んでいく先には、いつのまにか手の魔女が待ち構えている。魔女の巨大な手によって、彼はまるで羽虫のように叩き落とされてしまった。
床にめり込むほどに激しく叩きつけられたジークフリートは、あまりの激痛に立ち上がれずにいる。
そんな彼のもとに向かったミーメだが、彼もまた3体の魔女に立て続けに攻撃され、結界の壁に叩きつけられてしまった。
かろうじて立ち上がった2人は、魔女から十分に距離をとって身構える。
強力な魔女が、巧みな連携のもとに攻撃・防御を繰り出してくる様は、まるでチームプレイのようにすら見える。
かといって、鳴き声などで意思疎通を図っているようには見えない。
まるでお互いの行動パターンを熟知しているかのように、3体はお互いをフォローしつつ、他の魔女が傷つかないよう、攻撃の効果が最大になるよう巧みに行動しているのだ。
「これならどうだ!」
ミーメが光速拳を放つ。
これまでの戦いで、立ちはだかる魔女をことごとく粉砕してきた無数の光条。たとえ魔女が3体居ようが防げるものではない。
しかしそれらは魔女に届くことはなかった。
拳はことごとく、どこからともなく現れた魔女の使い魔によって遮られた。まるで魔女たちの盾になるかのように。
「ドラゴン・ブレーヴェストブリザード!」
今度はジークフリートが渾身の拳を放つ。
遮ろうとする使い魔たちを吹き飛ばし、拳は植物の魔女を直撃するかに見えた。
しかし。
拳は虚空を切り裂き、結界の果てに消えていった。何が起きたのか?
横から、鏡の魔女が植物の魔女を蹴り飛ばしたのだ。そして鏡の魔女は反動を巧く利用するかのように宙を舞って拳から体をそらす。、
まさか、勝負を決めるべく放った必殺の拳までかわされるとは。
力押しでは、魔女を倒すどころか、こちらが致命傷を負いかねない。
二人が一旦撤退しようとしたそのときだった。
「待たせたわね!さぁ、PMOTが揃ったからには、魔女の好きにさせないわよ!」
想定しうる最悪の事態が起こってしまった。
魔法少女、巴マミ。そして彼女の後輩である、ごく普通の少女が2人が結界に現れてしまったのだ。
いつものように颯爽と現れたマミと鹿目まどか、美樹さやかが見たのは、手傷を負いながらも、かろうじて立って身構えている神闘士2人だった。
「いったい何があったの!? あなたたちがそんな傷を負わされるなんて。。」
「マミ、詳しく説明している余裕はない。私達が魔女を引きつけている間に、その2人を連れて、はやくこの結界を離れるのだ。でないと、全員ここで命を落とすことになるぞっ」
「あなたたちこそ、そのキズを早く治療しないと。大丈夫。私が魔女を倒すから、そこの二人と一緒に安全なところまで離れていてね!」
「マミっ! 待てっ!」
ミーメが止める声も聞かず、マミは魔女のほうへ向かっていく。
その先の結果は、さきほどと全く同じであった。
マミのマスケット銃による攻撃はことごとく使い魔に遮られ、マミもまた魔女達の攻撃によりなすすべもなく打ちのめされた。
再び立ち上がって魔女に立ち向かうマミ。しかし、何度繰り返しても、魔女達にはかすり傷一つつけられない。
ようやく、マミも事の重大さを理解した。
「魔女が3体同時なんて。そして、なんでこの魔女たちは協力しあってるの? まるで、まるで、ベテランの魔法少女チームみたいじゃない。。」
「わかったか、マミ。とりあえずこの場を離れて、いったん体制を立て直すぞ。このままでは、まどかとさやかも危険に晒すことにな。。」
ジークフリートの声を遮ったのは、植物の魔女が放った蔓だった。マミ達を守るために立ち上がった彼を、容赦なく襲った蔓。
直撃こそ防いたものの、蔦を防ぐことに気を取られているうちに、5人は3体の魔女に完全に囲まれてしまっていた。
時に交互に、時に同時に。魔女達は3人の死角を突いて、巧みに攻撃を仕掛けてくる。
まどかは恐怖のあまりすくんでしまい、さやかはバットを手にして魔女たちのほうへ飛びだそうとしては、マミたちに取り押さえられる。
2人の少女を守りながらの戦い、神闘士とマミたちは確実に追い詰められつつあった。
「なんとかさやかとまどかだけでも。。 はっ!」
魔女たちは今度は5人の周りを回転しながら、同時に攻撃を放つ。
無数の蔦と槍と指が、文字通り360度全ての方向から、しかもそれぞれがランダムな軌道を描いて彼らを襲う。
全てを防ぎきるのは不可能に見えた。
神闘士たちは身を挺して防ごうと、マミたちの盾になるように立ち上がった。
激しくなにかがぶつかり合う音が響き渡る。
続いて、一瞬の静寂。
思わず目をつぶったマミが目を開くと、2人の神闘士は自分たちの前に立ちふさがったままであった。
その向こうに何かが、何かが彼女たちの周りを回転している。
鎖。
彼女たちを守るように、銀色の鎖が高速で回転しているのだ。
「間に合ってよかった!」
声に振り返ったそこには、鎖を手にした少年が立っている。
「すまぬ!アンドロメダ!おかげで助かったぞ」
「ジークフリート、ミーメ! あなたたちが苦戦するなんて。でも安心してください!魔女が3体いても、これで数の上ではボクたちが有利になったんだしね」
少年はそう言うと、後ろを振り返る。
その先にはさらに4人の少年が身構えている。
「ひさしぶりだなっ!」
「テンマ、お前も来てくれたのか!」
「ついさっき着いたばかりさ!とりあえずこの状況をなんとかしないとな。あとは任せてくれ!ペガサス流星拳!」
不意をつかれて魔女たちがひるんだすきに、2人の神闘士はマミたちを連れて魔女たちから距離をとる。
「さぁ、今度はこっちがしかける番だ!ダイヤモンド・ダストー!」
「結界の中で砕け散れ!廬山昇龍波!」
2人の少年の拳が、植物の魔女と鏡の魔女をそれぞれ襲う。
慌ててそちらへ向かおうとする手の魔女。
「どこを見ている?お前の相手はこの俺だっ!ペガサス流星拳!」
テンマが再び拳を放つ。
3人同時に、3体の魔女それぞれに放たれた拳。今度こそ魔女たちに届くかと思われた拳だったが、さきほど同様、蔦や指、そして使い魔に阻まれる。
再び攻撃をしかける聖闘士たち。しかし、それもまた阻まれる。しかも、攻撃の隙をついて反撃までかけてくる始末なのだ。
「なんて奴らだ。こんな魔女がいるなんて。聖闘士でも、ここまで見事な連携をとれる者はそうは居ない。使い魔も、落としても落としてもまた湧いてくるし、なにより皆、身を捨ててまで魔女を守ろうとしている。なるほど、これはアスガルドの2人でも苦戦するはずだ」
「どうするの?紫龍?」
「単に数で勝っているとはいえ、力押しではこの魔女たちに勝つのは難しい。しかも、驚くべきことにこの魔女たちは、俺たちの技や動きを少しずつだが見切り始めている。他の魔女の行動を防ぎつつ、各個撃破するしかあるいまい。みんな、ちょっと耳を貸してくれ」
聖闘士と神闘士たちが紫龍のもとに集まる、短い打ち合わせが終わると、彼らは再び魔女のほうへ向き直る。
「手はず通りに、では、いくぞっ!」
氷河と星矢は植物の魔女に、ジークフリートとミーメは鏡の魔女に向かう。放った拳は使い魔たちに防がれるが、彼らは構わず技を放ち続けている。
「廬山、昇龍波!」
続いて、紫龍が手の魔女に向かう。慌てて拳を防ぎに来る使い魔たち。他の魔女たちは、星矢たちの攻撃によって足止めされながらも、それでも手の魔女への攻撃を防ごうと蔦や槍を伸ばす。
「よし、今だ!瞬、テンマ、頼む!」
「ネビュラチェーン!」
「ペガサス流星拳!」
二人は拳を放つ。ただ、魔女に向かってではなく、紫龍の昇龍波をとりまくように。
使い魔たちは、昇龍波を阻もうとするが、流星拳とチェーンによって守られた拳を止めることができない。
慌てて回避しようとする手の魔女だったが、無数の矢のように降り注ぐ流星拳とチェーンに退路を絶たれ、逃げることができない。
昇龍波は手の魔女にヒットし、やがてそれを貫いた。
凄まじい爆風がおさまると、そこにはグリーフシードが一つ残されていた。
「やったな!紫龍! このまま他の2体も。。っ!」
手の魔女を倒した7人に、残り2人の魔女が襲いかかる。
さっきのような統制のとれたチームプレイではない。
それぞれがただただ怒濤のように、猛烈に攻め立ててくる。
それはまるで、仲間を失ったことに逆上し、我を忘れたようであった。
攻撃は先ほどにも増して凄まじいが、こうなればもう7人の敵ではない。
ミーメと瞬が竪琴の弦と鎖で魔女たちの動きを封じると、星矢とテンマが同時に拳を放つ。。
「ペガサス流星拳!」
「ペガサス流星拳!」
2つの流星拳で、結界の中は無数の流星に覆い尽くされている。
2体の魔女は必死で耐えていたが、やがて使い魔もろとも吹き飛ばされ、ついに消滅した。
7人の戦士は、無言で立ち尽くしている。少し離れて、地面にへたりこんでいるマミ。結界を覆い尽くす技の衝撃と恐怖でいつの間にか気絶している、まどかとさやか。
「星矢、あの子達、ずっとああやって一緒に戦っていたのかな?」
「瞬。。」
「うん、わかってる。それまでの道はどうあれ、あそこへ行き着いてしまった以上は、倒すしかないよね。でも。。」
「あいつらもきっと、苦しかったんだろうな。。」
「魔女は死んだ後どこに行くのかはわからないけど、あの子達、せめてこれからも一緒に居られるといいよね。。」
聖闘士たちは、言葉少なにその場をあとにした。
神闘士たちもまた、気を失っているまどかとさやかを抱え、マミとともに歩き始めている。
「ミーメさん?」
「どうしたのだ?マミ」
「。。その。。ありがとうございます」
「礼なら。今度また会った時にあの聖闘士たちに言ってやるといい。私たちも、彼らが来なかったらどうなっていたことか。。」
「あの人達、私とほとんど同じくらいの年なのに、きっと今までたくさん戦ってきて、たくさん悲しい思いもしてきたんでしょうね。。この街で魔女と戦っていたら、またきっと会えますよね。。。ところで。。もしかしてあなたがたは、魔女について何か私たちの知らないことをご存じなんですか?」
「。。!」
「魔女は倒すべきはずの敵のはずなのに、あなたたちも聖闘士さんたちも、どこか躊躇っているようにも見えて。。戦い終わったあともなんだか悲しそうで。。いえ、やっぱりやめておきます。なんというか、もしかして知らない方がいいことなのかもしれないですし」
「。。」
すっかり日も落ちて暗くなった見滝原の路地。マミと神闘士たちは黙々と歩き去った。