後悔はしている。
本編の方は今しばらくお待ちください。正直、完全オリジナルに手こずっています。
あ、キャラ崩壊注意です。
人理継続保障機関・カルデア
魔術だけでは見えない世界、科学だけでは計れない世界を観測し、人類の決定的な絶滅を防ぐために成立された特務機関である。
しかし、2015年。
何の前触れもなく近未来観測レンズ、シバによって観測されていた未来領域が消失した。
計算の結果、人類は2016年で絶滅する事が判明―――
いや、証明されてしまった。
そんな中、シバは新たな異変を観測した。
西暦2004年 日本 ある地方都市。
ここに今まではなかった、「観測できない領域」が現れたと。
カルデアはこれを人類絶滅の原因と仮定し、それを回避するために、いまだ実験段階だった第六の実験を決行する事となった。
それは、過去への時間旅行。
術者を霊子化させて過去に送りこみ、事象に介入する事で時空の特異点を探し出し、これを解明、あるいは破壊する禁断の儀式。
その名を聖杯探索 ――― グランドオーダー
そんな、人類の未来という超弩級の荷物を抱えてしまったのは、魔術に明るくない殆ど一般人と変わらない少年だった。たまたま魔力があるということでカルデアに訪れていた彼が急に世界の命運を左右する人物になるなんて、周囲の人がいれば同情を禁じえないだろうが、生憎同情をくれる人すらいないような状況である。
さて、そのような重すぎる役割を承った少年だったが、現在はカルデアの中でのんびりと過ごしていた。
既に5つの聖杯を回収した少年は次の特異点が現れるまで、仮初めの平和を享受しているのである。
「先輩、お茶です」
少年の初めてのサーヴァントであり、カルデアで初めて知り合ったメガネをかけた少女、マシュ・キリエライトの入れてくれたお茶を礼を言いつつ受け取り、口に含む。半分ほど飲んだところで、ホッと一息ついた。
「………平和ですね」
【そうだね】
マイルームのベットに2人で腰掛けながら、しみじみとつぶやく。それはさながら、縁側で寛ぐ老夫婦のような光景で、少年が呼び出した他のサーヴァントが目にすれば烈火の如く暴れ回るレベルのものだった。
このままこの時間が永遠に続けばいいなと思う少年であったが、その直後に
ドカンッ!
マイルームにいるはずの自分たちにすら聞こえる爆発音と衝撃が発生する。
彼の平和はこうして儚く散っていった。少年はため息1つ吐いてお茶を一気に飲み干すと、爆発音の発生源へと足を進めるの出会った。
きっと、その爆心地にいるのは、呼び出した英霊の中では古参であり頼りになる彼だろうというあたりをつけながら。
ーーーーーーーーーーーーー
カルデアは今日もカオスです。
開幕早々何を言っているんだと思われるかもしれないけど事実なんです。正直、
強いて言えば大体ノッブの所為。ふぁっきゅーノッブ。
「散々なものいいじゃのぅ。流石のワシもちと傷つくぞ」
「嘘つけ。それくらいで傷つくタマじゃないだろ」
「何故ばれたし」
「何故ばれないと思ったし」
いきなり俺の背後から地雷をぶん投げて吹き飛ばそうとしたノッブに向き直る。
普段の行いを振り返ってみろよ。大体ノッブの所為とか言っても過言じゃないくらいには色々やらかしてるだろ。そもそもお前がカルデアにきた理由を思い出してみろ。
「是非もないよネ!」
「ならここで俺に切られるのも仕方ないな」
「うぉぉい!?今のマジ!マジもんの一撃!?」
チッ、間一髪で避けたか。
腐っても織田信長というわけか。腐っても。
「なんでワシそんなにディスられてんの……」
「1996回」
「?」
「お前が背後から俺の事を爆撃してきた回数だ」
「………」
わかる?この回数の壮大さ。まだこいつが来てから半年くらいだっていうのにこの回数ですよ?単純に計算して1日10数回爆撃食らっているわけですよ。控えめに言って頭おかしいでしょ。しかも俺バーサーカーですよ?オラクル細胞のおかげで軽減されてるけど、すべての攻撃が致命傷レベルだからね?
「…………えへっ」
「ギルティ」
例え身長が小さくとも、例え女だろうと、cv釘宮理恵だろうと、慈悲はない。
俺は一瞬でノッブの背後に回り込むと、彼女の首を後ろから締め付けて地面に沈めた。
「だから貴様は最後まで霊基再臨されんのだ。限界レベル70めが」
「それ……は…禁、句………ガクッ」
ふっ、勝った……。
ノッブを地に沈め右腕を天に向けて突き上げると、このカルデア唯一のマスターとその初めてのサーヴァントとなったマシュが廊下の奥から顔を覗かしていた。
「またやっているんですか?ノッブさんも懲りませんね」
【まぁ、わかってた】
マスターとマシュはいつものことという反応を示す。実際その通りなので反論はない。ノッブはカエサルとパラケルススに続くカルデア三大黒幕(笑)のうちの1人だからな。
「それはいささか不本意だな。私は幸せを運んでいるのだぞ」
「えぇ、えぇ。全くその通りです。私たちはこんなにもあなた方のことを想っているのに」
「どっから湧いてきた」
俺たちの会話に唐突に割り込む2人。つい先程話題に挙げたばかりのカエサルとパラケルススである。
ちなみにこいつらの言い分は、カエサルが自分のみの幸福を自分だけに運ぶこと、パラケルススは他人の不幸を想っているということである。
マスターとマシュもそのことがわかっているため、彼らに白い目を向けている。残酷なことだが、普段の行いの結果だ。これを機に悔い改めろ。
そのことを彼かに突きつけてみるが、そんな言葉で改心するくらいなら彼らも周囲からこう思われてはいないわけで、予想通り特に気にすることなくその場から去っていった。
「マスター、マシュ。俺もそろそろ自分の部屋に帰ることにするわ。……なんか騒がせてすまん」
【別にいいよ。仁慈さんは被害者だから】
「そうですよ」
「ありがとう。じゃあまた」
マスターとマシュに背を向けてその場を離れる。彼らももうここには用がないとすぐに自室へと帰っていった。
……残されたのは先程から床と同化しているノッブのみである。
「何処でも割と思うんだが、ワシの扱いひどくね?」
是非もなし。
ーーーーーーーーーーーーー
「おや?」
「げっ」
マスターと別れてしばらく、サーヴァントが増えて地味な増築を続けるカルデアの廊下を歩いていると今度は、明らかに着物ではない着物を着用したキツネ耳の女性とでくわした。思わず変な声が出てしまい相手側にそれも聞こえていたのか眉をひそめた。
「げっとはなんですか。人の顔を見た瞬間にそんな声を出すだなんて失礼にも程があります」
「ごめん。出会って早々攻撃されたトラウマがggggg」
「うぐっ!……それを言われると、なかなか痛いものが……」
出会い頭に一夫多妻去勢拳を撃ってきた恨みは絶対に忘れない。
衝撃の痛さだった。あれを食らった時死すらも覚悟したわ。主に男として。
「いやーあれはー…なんといいますか、こう……月かなんかで戦ったことがあるー?みたいなーあれが有りまして……」
「相変わらず要領得ないな、オイ」
月が如何の斯うの初エンカウント時にも言われたけど、俺には心当たりが全くない。
確かに獣耳の女性とは何回か闘ったことはあるけどもさ、この玉藻の前とはやりあった記憶はないんだよな。
「如何にも覚えがないといった風ですね。まぁ、私も確固たる記憶があるわけではないのですが。私にあるのはぁ、とりあえず月に私好みのイケ魂がいるってことくらいですね、ハイ」
「本当に何言ってんだこいつ」
玉藻の前の人格の1つであるキャットにも言えることだけどこいつら本当に話し通じないな。
「貴方も中々のイケ魂ですけど……
何をどうしたら俺が彼女に振られることとなるのだろうか。そも、俺的にタマモのような本能と理性が逆転しているような人はちょっと……。
「なんですかその言いよう!失礼にも程があります!………と言いつつ否定できない自分がいますね」
「否定できないんかい」
もうなんなのこの狐?ジャッカル?話しててすごい疲れる。
タマモの態度と言葉に思わずため息をついていると、タマモの背後からタマモとは違うしっかりとした和服を身にまとったショートヘアの女性が歩いてきた。
彼女の名前は両儀式。俺とは何かと気があう女性である。ちょっと
「げぇっ!式さん!」
「随分な挨拶だな狐。その尻尾諸共殺してやってもいいんだぜ?」
「貴方が言うとシャレになりません!」
ジャンケンゲーなのに1つ1つ手を潰してくるとかどんな無理ゲーですか……などと意味不明な供述をする。また月に意識が飛んでいるのではなかろうか?
そんな彼女を他所に式は俺の眼の前まで来ると、着物の上になぜか羽織っているジャケットからナイフを取り出して構えた。
「構えろ仁慈。今度こそお前を殺してやる」
「やめて(切実)」
割と本気でやめてほしい。
こいつの攻撃は当たればそれで終わりなのだから、スリルが半端じゃない。
「仁慈が闘うとな。どれ、私もまぜよ。お前たちの勇気を私に示してくれ」
「また厄介なのが湧いてきやがった……っ!」
いつの間にやら槍を構えている全身タイツ女ことスカサハがいきなりそのようなことを曰う。
式はその瞳を青色に輝かせ、ヤル気満々の状態となっていた。
もはや逃げることな永遠不可能。
俺も神機を出現させて、いつでもことが起こせるように構える。
ーーーーーー今ここに、大惨事神殺し大戦が勃発した……!
ちなみに余談だが、その戦いに巻き込まれたランサー(兄貴)はお亡くなりになられた。
ランサーが死んだ!
この人でなし!
樫原仁慈
言わずと知れた我らが主人公(笑)
その常識外れな力で数々の神々を葬ってきた。カルデアでは古参の英霊?である。
本人の体質からか、いろいろなことに巻き込まれやすい。大体、紅茶と一緒に物事の解決を図っている。
ノッブ
真名は織田信長。
1日に十数回仁慈の背中に爆撃する控えめに言って頭のおかしいやつ。実はただかまってほしいだけなのだが完全に逆効果である。同郷の沖田にそのことを笑われ、今日も無明三段付きと三千世界が激突する。
玉藻の前
月からよく電波をもらう狐耳を生やした美女。
いろいろ間違っている着物を着ている。仁慈とは、月で何かあったらしいが確実な記憶はない。
出会いらに仁慈に対して一夫多妻去勢拳をかまし、避けられる。仁慈の魂は彼女曰くイケメンと思うけど、付き合うと言ったら別、のレベルらしい。
両義式
同類。
神殺しのくせに強い神性を持つ仁慈に興味津々、いつもの解体したくて仕方がないらしい。
彼とは気があう。結構仲がいい友達として付き合っている。でも殺しあう。
スカサハ
仁慈の特性に興味を持ち、積極的に干渉している。今はまだ、荒削りなところもある仁慈の技能が彼女の認めるレベルに達した時、自分を殺せるのではないかと期待を寄せている。
クー・フーリン
不遇枠。よく死ぬ。理由もなく死ぬ。
大体カニファンの所為………かもしれない。
ジャンヌ・ダルク
仁慈にいつも「アリ……いや、ジャンヌ」と呼ばれることを気にしている。