インフィニット・ストラトス ~迷い込んだイレギュラー~   作:S-MIST

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第09話 NEXT

 

 俺(=薙原晶)は今、南極上空にいた。

 それも眼下に地球を見下ろせる程の高度。つまり宇宙にだ。

 少し、さっきの束博士との会話を思い出す。

 自信満々に助けに行くなんて言ったが、そこに居るのは11機のISと空母を中心とする艦隊。怖く無いはずが無い。

 だけど・・・・・あの一言は本心からだ。

 あの人は、この世界で俺に生きる術をくれた。

 その恩を今返さずに、何時返すと言うんだ。

 だから行く。

 自分でも馬鹿をやってるっていう自覚はあるさ。

 5対1でも死に掛けたのに、11対1に飛び込むなんて自殺行為もいいとこだ。

 だけど、ここまで来て今更止められるか。

 むしろ止めてどうする。

 俺には何も残らない。

 いや、恩人を見捨てたという事実だけが残る。

 そんなのは御免だ。

 なら選ぶ道は1つ。

 助ければ良い。単純明快な理論だ。

 俺の思考を感知したAIが、未知の領域である超速度に突入する前に、自己診断プログラムをロードする。

 

 ―――SYSTEM CHECK START

    →HEAD:063AN02・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

    →CORE:EKHAZAR-CORE ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

    →ARMS:AM-LANCEL・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

    →LEGS:WHITE-GLINT/LEGS ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

    

    →R ARM UNIT  :EB-R500(レーザーブレード) ・・・ ・・・・・・・・OK

    →L ARM UNIT  :ER-R500(レーザーライフル) ・・・・・・・・・・・OK

    →R BACK UNIT  :RDF-O700(レーダー) ・・・・・・・・・・・・・・OK

    →L BACK UNIT  :SULTAN(プラズマキャノン)・・・・・・ ・・・・・・OK

    →SHOULDER UNIT :063ANEM(ECM) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

    →R HANGER UNIT :-

    →L HANGER UNIT :-

 

 ―――STABILIZER

    →CORE R LOWER :03-AALIYAH/CLS1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

    →CORE L LOWER :03-AALIYAH/CLS1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

    →LEGS BACK  :HILBERT-G7-LBSA ・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

    →LEGS R UPPER :04-ALICIA/LUS2・・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

    →LEGS L UPPER :04-ALICIA/LUS2・・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

    →LEGS R MIDDLE:LG-HOGIRE-OPK01 ・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

    →LEGS L MIDDLE:LG-HOGIRE-OPK01 ・・・・・・・・・・・・・・・・・OK

 

 ―――SYSTEM CHECK ALL CLEAR

 

 エネルギーシールドを前方に鋭く長く尖った円錐状に、馬上槍のように形成。万一のデブリとの激突と大気圏への再突入に備える。

 多分、回避なんてとてもじゃないが出来ない。認識した瞬間には恐らく激突しているだろう。

 

「さぁ・・・・・行くぞ」

 

 フルフェイスの下で、チロリと唇を舐めるとAIがカウントスタート。

 

 ―――5、4、3、2、1、MB(メインブースター)点火。

 

 ネクスト技術の産物である超高出力ブースターに光が灯り、ゆっくりとその出力を上げていく。

 待機(アイドリング)から巡航(クルーズ)へ。そして戦闘(コンバット)へと変わり、最大(マックス)出力へ順次シフトアップ。

 視界の片隅に表示される速度計が、現時点で既に、視認出来ない程の速さで上昇していく。

 だが、まだ先がある。

 

 ―――初期加速完了。

 

 ―――OB起動カウントスタート。

 

 ―――5、4、3、2、1、OB(オーバードブースト)起動。

 

 背部装甲板が展開。内側から現れた大口径ブースターに光が灯り、ここにネクスト技術とIS技術の融合した結果が示される。

 速度計の上昇速度が更に跳ね上がり、本来のネクスト強襲用装備であるVOB無しで時速28000kmオーバー。

 既存ISの数世代先を行く超絶の加速性能。

 強化人間の対G能力を持ってしても意識が持っていかれそうになるが、この速度下で意識を失う事の恐怖が、辛うじて意識を繋ぎとめていた。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 南極上空で彼(=薙原晶)が加速状態に入ったその頃、束博士は相手がどんな名目で艦隊をココに集めたのかを調べていた。

 結果分かったのは、束博士が何者かに軟禁されており、その場所が分かったので救出せよという命令だった。

 正面モニターを見ながら1人呟く。

 

「ふぅ~ん。こんな名目で集めたんだ」

 

 なら、分かり易いストーリーを用意してあげよう。それでこの演目は仕舞い。

 クスリと笑う。

 本当なら白馬の王子様的な役は、大好きな親友にして欲しいところだけど我侭は言えない。

 それにまぁ、彼にならそういう役を割り振ってもいいかなと思う。

 恩返しという理由があるにせよ、私は恩を売ったつもりは毛頭無かったのだけど、命懸けで助けに来てくれるのだ。

 その位の役得があっても良いだろう。

 右側にある別モニターに視線を移せば、MAP上を狂気とも言える恐ろしい速度で進んでいる光点がある。彼のISだ。

 このままなら、到着は1時間後くらいだろう。

 ECMは使っていないみたいだから、地上からは丸見え。

 コレを観測している人達はどんな顔をしているだろうか?

 今頃慌てふためいているだろう。

 左側のモニターに視線を移せば、島の概略図とその周囲に展開している艦隊が、光点として表示されている。

 一際大きい光点が空母。その他の小さいのが護衛艦。

 反応を見れば、ISはまだ出てきていないみたいだ。

 結構結構。そのまま慎重に行動していて欲しいね。

 あまり早く動かれるとやりづらいから。

 そんな事を思いながら席を立った私は、研究用の機材が置いてある部屋を周り、最低限の物を残して量子化。専用の拡張領域に格納していく。

 勿論残す機材のデータは全て削除。いや、当たり障りの無いものを少し残しておこう。

 頑張って解析すれば、“第三世代機が作れそうな程度”のものを。

 データの流出経路や関わった人員を調べれば、何処が奴らと関わっているのか、その手がかり位は掴めるかもしれない。

 後は、

 

「ん?」

 

 別の思考に入り始めたところで、放置していた端末からコール音。

 と同時に眼前に展開されるウィンドウ。

 どうやら動きがあったみたい。

 表示されたMAP上を恐ろしい速度で突き進む光点。彼のISに向かって動く100以上もある小さな光点。

 数からしてISじゃない。高高度迎撃用のパトリオットかな?

 まぁ、当たる訳がないんだけどね。

 作った本人だからこそ分かる絶対の確信。

 既存のISの数世代先を行く、文字通り次世代の名を冠するに相応しい機体。

 それが私の為に態々南極から、世界中にその性能を見せつけながら駆けつけてくれると思うと、自然と笑みがこぼれる。

 こんなに楽しい気持ちは、白騎士の時以来だろうか?

 結果が分かっているものに興味は無い。どうせ全弾振り切られて終わり。

 ウィンドウを消し、片付けながら先の続きを考える。

 軟禁されていたように見せるには、どんな服が良いだろうか?

 汚れた服を着るのはイヤだけど、それなりにヨレヨレの服を着て、それなりの演出をしないとダメダメな舞台になってしまう。

 珍しく長考。

 立てかけてあった鏡で自分を見てみれば、しばらくアイロンもかけていなかったからヨレヨレになっている白衣。その下に来ている空色のワンピースも、着替えもせずにベッドで寝たからしわくちゃ。

 結論、このままでいいや。

 再度、端末からのコール音と共に眼前に展開されるウィンドウ。

 今度表示されているのは、島の概略図と周囲に展開している艦隊の光点。

 どうやら、こちらも動いたみたい。

 多分、彼の到着前に私の身柄を押さえる気なのかな?

 私はアジト内各所に設置していた隔壁―――IS学園のアリーナにも使用されている特殊装甲とエネルギーシールドを組み合せた一品―――を閉鎖して侵入に備える。

 

「これを彼の到着までに破れたら、君達の勝ちだよ」

 

 

 

 ◇

 

 

 

 フランス・イギリス・ドイツ合同練習艦隊は、突然の命令に戸惑いながらもその大任を遂行しようとしていた。

 なにせ世界に名だたる束博士の保護だ。

 万一の間違いもあってはいけない。

 だが、そこへ入ってくる敵性存在の報告。

 一番初め、その報告を受けた司令官は己の耳を疑った。

 

「間違いではないのか?」

「はい。再三確認しましたが、間違いありません。南極からISと思われる機体がこちらに向かっています。しかも単独で大気圏を突破。自力で宇宙に出た後、時速28000kmオーバーという信じられない速度で」

「高高度迎撃用パトリオットは?」

「速力だけで振り切られました。後、狙えるとしたら大気圏突入中くらいですが、相手がISだとしたら望み薄ですね」

「・・・・・先日の、北海で観測された未確認ISか、あるいは同型機か」

「例の、核兵器と同等クラスのエネルギー反応を示した奴ですか? あんなものが何機もあるとしたら、我々にとっては悪夢ですよ」

「1機だけでも悪夢だがな。それが敵なら尚更だ。――――――全艦、及び全ISに第一種戦闘配置。使える兵装は全て立ち上げておけ。衛星リンクは確保しているな?」

「勿論です。動きがあれば最優先で分かるようにしてあります」

「よろしい。では作戦開始時刻を繰り上げ、現時刻を持って束博士の救出作戦を開始する。―――いいか。未知の敵が接近中だからと言って焦るなよ。奴が此処に来るまでにはまだ時間がかかる。つまり、物理法則を越えるような化け物じゃないって事だ。総員が、日頃の訓練の成果を存分に発揮してくれる事を期待する。以上、作戦開始!!」

 

 司令官の言葉を受けて、軍という組織が有機的に動き出す。

 そしてその中には、3国合同演習に駆り出されていたシャルロット・デュノアの姿もあった。

 

『――――――繰り返す。これは演習では無い。繰り返す。これは演習では無い。総員。第一種戦闘配置。総員。第一種戦闘配置』

 

 ブリーフィングルームに流れるオペレーターの声は演習の時と同じ物。

 しかし含まれる雰囲気は、明らかに演習のソレでは無かった。

 更に、

 

「全員。揃っているな。これよりブリーフィングを開始する」

 

 そんな言葉と共に部屋に入ってきたのは、今回の演習におけるIS部隊の指揮官。

 ドイツ軍最強のIS部隊副隊長。クラリッサ・ハルフォーフ大尉。(隊長はISがオーバーホール中で、今回の演習の参加は見送られたらしかった)

 しかも、いつもの軍服姿じゃない。

 IS操縦用の、灰色のアンダースーツに着替えている。

 つまり、指揮官クラスの参戦がもう予定されているという事。

 出るところが出てて、引っ込むところが引っ込んでいて羨ましいと思ったのは、多分この場にいる全員が思ったと思う。

 

「束博士救出ミッションについては、既に説明しているので割愛する。今回の戦闘配置は、それを邪魔する敵性存在に対するものだ」

 

 この場にいる全員が息を呑んだ。

 今この演習艦隊に配備されているISは全11機。その全てが戦闘配置についたという事は、国家総戦力と同等以上の戦力が戦闘態勢に入ったということ。それほどまでに危険な相手なのだろうか?

 だがそんな疑問は、クラリッサ大尉の次の言葉で吹き飛んだ。

 

「目標を以後α1と呼称するが、南極上空で観測されたα1は、自力で大気圏を突破、その後、時速28000kmオーバーでココを目指している」

 

 ブリーフィングルームの空気が凍りつく。

 何かの冗談だろうか?

 しかしクラリッサ大尉の表情は真剣そのもの。

 

「あ、あの大尉。それは冗談では・・・・・」

 

 別のIS操縦者が信じられないと問い返すが、

 

「生憎冗談でも何でもない。私も冗談ならどれだけ良かったかと思い再三確認をとったが、残念ながら事実だ。更に言えば、高高度迎撃用パトリオットも速力だけで振り切られ、大気圏突入中の迎撃も望み薄との報告が入っている。かなりの高確率で、無傷のままここに到着するだろう。そして司令部はこのα1を、先の北海で観測された未確認ISと同じか、或いはその同型機と判断した。よって今回はISの全ての武器使用制限が解除される。及び本国からの増援も予定されている」

 

 更なる衝撃がブリーフィングルームを襲う。

 ISの全武装使用制限解除という事は、広域破壊兵器の使用も許可されているという事。

 攻撃を当てられないのなら面制圧という考えからだろうが、ISが11機もいてそれほどの対応をしなければならないとは、正直信じられる話じゃない。

 冷や汗が背中を流れる。

 だがそんなシャルロットを、更なる2つの衝撃が襲う。

 1つは、

 

「ん? 追加の情報が入った」

 

 全員の前に立つクラリッサ大尉の眼前にウィンドウが展開され、それにザッと目を通した大尉が再び口を開く。

 

「情報部もたまには良い仕事をする。――――――α1を、以後“NEXT”と再呼称。そして武装データだ。各自確認しておけ」

 

 束博士と、それに敵対する組織が、それぞれの意図を持って流した情報が、IS操縦者全員の前に表示される。

 次世代。それ以外に相応しい言葉が見つからない性能だった。

 只のアサルトライフルですら、第三世代ISの主砲と同等以上の威力。

 レーザーライフルならその3倍以上。

 レーザーブレードに至っては艦船を一撃で両断出来るレベルで、プラズマキャノンやハイレーザーキャノンに至っては、殆ど地上に固定しなければ使えないような大口径砲と同じレベル。それが、あの超高速機動下で放たれる。悪夢以外の何者でも無かった。

 そして2つ目は、

 

(NEXTって・・・・・まさか!?)

 

 つい先日、自宅の近くで助けた、血塗れで倒れていた青年。薙原晶。

 彼のISの名前が、ソレでは無かっただろうか?

 大尉の話に耳を傾けながら、器用に彼との話を思い出す。

 彼は何と言っていた?

 

『――――――“NEXT”。次世代の名を付けられた新型だよ』

『新型? 第三世代機?』

『細かい事は話せないけど、兵器として見るなら武器の後付型。第二世代になるかな?』

『第二世代なのに次世代?』

 

 そうだ。確かこんな話をしていた。

 頭の中で、カチリとピースが嵌る。

 次世代の名を冠するに相応しい圧倒的な性能と、武器の後付型という特性。

 間違いと思う方が難しかった。

 思考が更に進む。

 彼は、何故血塗れで倒れていた?

 

『とある人質の救出ミッション』

 

 そう言っていなかっただろうか?

 救出には成功したと言っていたけど、助けた時の状況を考えれば、再度奪還されたとしてもおかしくない。

 シャルロットの中で仮説が組み立てられていく。

 実際には違うのだが、彼女にそれを確かめる術は無い。

 そして、その仮説がシャルロットに、この場での発言をさせた。

 

「大尉。よろしいでしょうか?」

「何だシャルロット」

「確証がある訳ではありませんが、ある推測。仮説を述べてもよろしいでしょうか?」

 

 ここで、クラリッサがガチガチの軍人だったのなら、発言を許さなかっただろう。

 だが彼女は未知の強大な敵を相手にするのに、そういう(この場限りだが)仲間を萎縮させるような真似はするべきでは無いと考えた。

 発言を許し、ある程度納得させた上で参加させた方が作戦成功率も僅かだが上がるかもしれない。

 そして仮にも専用機保持者。

 この場で士気を落とすような発言もしないだろう。

 故に許した。

 

「ありがとうございます。このNEXTですが、性能的に見て束博士と無関係であるとは思えません。表でも裏でも、これ程の性能のものが作られたなら、必ず噂で流れるはずです。にも関わらずこのISについて、我々は知らなかった。大尉、開示できるレベルで構いません。ドイツ軍はこのISについて、北海での一件以前に情報を掴んでいましたか?」

「いいや。アレ以前に情報は掴んでいない」

 

 即答。

 

「なら、あのISの製造には束博士が関わっていると考えるのが妥当ではないでしょうか? 自力でIS理論を確立して実機を作り、世界中の監視と追っ手を撒いて潜伏を続けられた博士なら、完全な情報封鎖下でも新型を作れるでしょう。ですが、束博士はあくまで個人です」

「何が言いたい?」

 

 この時点でクラリッサは、シャルロットの評価を1段階引き上げていた。

 命令に従うのは兵士として必要な事だが、士官は与えられた情報すらも疑い最善を尽くさねばならない。

 そういう意味では及第点を与えられた。

 

「博士を狙う組織が多いのは皆さんご存知と思います。祖国フランスも、ドイツも、イギリスも狙っていないとは言わせません。ここで皆さんに質問です。その狙われている博士が、自身の身を守る術を用意していないと思いますか?」

「ある訳が無いな」

 

 クラリッサが答えを言い、先を促す。

 

「はい。そんな訳がありません。では狙う組織が、束博士を得る為にはどうすれば良いか? 当然、まずは邪魔な守護者を片付ける必要がある。そこで我々が利用されるとしたら? 人を仲違いさせる方法なんて、幾らでもあるでしょう?」

「なるほど。貴様の言いたい事はつまり、今回の一件は何者かに仕組まれた茶番であるという事だな?」

「はい。よって今回、決定的な対立を生む先制攻撃は避けるべきかと」

「・・・・・貴様の言い分は理解できなくも無い。だが、指揮官として認める訳にはいかん。アレほどの敵に先手を許せば、比喩でも冗談でも誇張でもなく、ここにいるIS部隊を含めて、艦隊全滅という可能性がある」

 

 こう言われては、シャルロットは下がらざる得ない。

 むしろ正規の軍人でも無いのにここまで発言を許した事自体が稀なのだ。

 

「が、貴様の言い分にも一理ある。交戦可能距離に入る前に、一応呼びかけはしてみよう」

「ありがとうございます」

 

 この時クラリッサは、ここに来る前に話していた上官を思い出していた。

 実のところ上層部はアレを完全に敵と判断しており、無警告で攻撃するような命令(実際にはそう思わせるような巧妙な言い回し)をされていたのだ。

 だが今の話で、それが巧妙に誘導されたものであると気付く。

 

(・・・・・発言を許して正解だったな。下手をすれば、全ての責任を負わされかねなかった)

 

 内心でシャルロットの評価をもう一段上げたクラリッサは、そんな事を思いながらブリーフィングを続けていくのだった。

 

 

 

 第10話に続く。

 

 

 

 


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