インフィニット・ストラトス ~迷い込んだイレギュラー~   作:S-MIST

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第29話 強襲ミッション-1(中編)

 

 模擬戦の最中、不審な光を見た(ラウラ)は、02(クラリッサ)に一時中断の命を下した。

 

「隊長、どうされましたか?」

「今、不審な光を捉えた。一瞬の光だったから何かの反射光だと思うが、それにしては随分強い光だった。一度確認する。もし犯罪者の類だったら事だしな」

「了解しました」

 

 02はそれ以上何も言わず、万一の奇襲に備え全周警戒。

 私は遠距離戦用の精密観測用センサーを起動。

 

「・・・・・動体反応無し。不審な姿は見られないな。が、熱分布がおかしい。少なくとも自然環境下ではありえない」

 

 データリンクで情報を確認したのか、部下も小さく頷いていた。

 オペレーターをコール。

 

ハーゼ01(ラウラ)から00(オペレーター)へ。演習領域にて不審な熱分布を発見した。これより調査に向かう』

『こちら00。了解しました。お気をつけて』

 

 2機連携(ツーマンセル)で慎重に、それでいて速やかに不審な場所に接近。

 そこで見つけたのは、

 

「足跡? チッ、地面がもう少し柔らかければ形が特定出来――――――!!」

 

 私と02、共に反射的な回避機動。

 その場を飛びのく。

 

「何だ、このエネルギー反応は!?」

 

 センサーが捉えたのは、莫大なエネルギー反応。

 しかも高度位置がマイナス。動いている? 地下?

 ライブラリー照合。

 ヒット件数1。

 これは、まさか・・・・・NEXT!!

 即座にオペレーターをコール。

 

『こちらハーゼ01から00へ、緊急コール。NEXTらしきエネルギー反応を感知。視認はしていないが、ライブラリー照合では一致している。――――――今、データを送った。司令部にも連絡を』

『こちら00。データ転送――――――確認しました。司令部へ連絡します』

 

 会うのは向こう(IS学園)に行ってからだと思っていたが、まさか国内でとはな。

 そんな事を思いながら、思わず口にした独白、

 

「・・・・・NEXT。何を考えている?」

 

 という言葉に、02(クラリッサ)が反応を示した。

 

「まさか・・・・・いや、しかし国内にそんなものが、あるはずが・・・・・」

「どうした。気になる事があるなら言ってみろ」

 

 02は、「確証がある話ではありませんが」と前置きしてから口を開き始めた。

 

「隊長は、NEXTの身の上は知っておられましたね?」

「ああ。確か非合法の実験体だったな」

「そのせいでしょう。束博士救出作戦後に顔を合わせた時、彼はこう言いました。『俺の身に起こった事を繰り返そうとする輩がいたなら、俺はあらゆる手段を使って潰しにいく。組織も国境も国も関係無い。立ち塞がるものは全て粉砕してだ』と」

「まさか。国内に・・・・・」

 

 文字通り最悪の考えが脳裏を過ぎり、言葉を失う。

 そして直後に聞こえた、大地を揺るがす程の轟音。

 

「なんだっ!? 近い!?」

 

 シュヴァルツェア・レーゲン(私の愛機)が、オートで分析を実行。

 解析された音源が、マップデータ上に表示される。

 示されたのは近くの洞窟。その最奥。

 更に入る通信。

 

『――――――00(オペレーター)からハーゼ01へ。司令部より待機中の全IS部隊へ出撃命令(スクランブル)が下りました。指揮権は01に。集合地点は現地。数分以内に終結予定。そしてオーダーはたった一つです』

『1つだと?』

『はい。“手段は問わない。国益となる形で終結させよ”です』

『了解した。“国益となる形で”終結させる』

 

 どうすれば良い?

 NEXTが敵性存在だった場合の事を考えれば、他のIS部隊の集結を待つべきなのは間違いない。

 しかし、だ。

 他の部隊が揃ったところで勝てるとは限らないし、02の懸念が正しかった場合、ドイツはアレに相当な弱みを握られる事になる。

 ましてNEXTの後ろには、“あの”篠ノ之束がいる。

 知られたが最後、完全な隠蔽など不可能だろう。

 ならば、どうする?

 ヤツらがドイツにとって何か拙い情報を出してくるようなら、情報工作で捻じ曲げるのが次善の策だろうが、それにはここに何があり、NEXTが何をしていたのかを押さえておかなければ、有効な手を打てないだろう。

 だがその為には、急いで後を追う必要がある。

 遅れれば遅れるほど、ヤツだけが知っている情報が増えていく。

 それはドイツにとって好ましくない。

 しかし追った場合、最悪の事態として、NEXTとの戦闘を考えずにはいられない。

 下手をすれば、あの火力と正面から撃ち合う事になる。

 実弾だけならAICで多少どうにか出来るが、エネルギー兵器は止められない。

 どうする?

 そうして様々な可能性を検討し、出した結論は・・・・・。

 

「02。先行偵察を頼む。幸い足跡もあるし、中では派手に動いているようだから、追うのは楽だろう」

 

 洞窟へと続く足跡を指差しながら命令を下す。

 苦肉の策だった。

 情報は欲しい。しかし集結を待ってから動いたのでは手遅れになる可能性が高い。

 故に下した命令だが、決して良い命令とは言えないだろう。

 下手をすれば1対1で、しかも閉鎖空間でNEXTとやりあう羽目になるのだから。

 だが私は02の“NEXTは理性的に暴力を振るえる”という分析にかけた。

 手持ちの情報から判断する限り、いきなりトリガーを引くような相手ではないはずだ。

 そんな不確定要素の多い命令だったが、02は素直に従ってくれた。

 それどころか――――――

 

「了解しました。せっかく隊長が織斑教官の元に行かれるのですから、デカイ勲章の1つでもプレゼントするのが、部下の務めでしょう」

 

 思わず表情が崩れそうになるが、部下の前だ。

 いつも通りに振舞う。

 

「ふん。期待してるぞ。02」

「では、先行します」

 

 

 

 ◇

 

 

 

 時間は少しだけ遡る。

 洞窟の奥へと進んだ(薙原晶)は、右背部装備のロケット砲(CP-49)で、施設内部へと続く複合装甲の多重隔壁を破壊。

 内部へと侵入した。

 そして今の爆発は、外にも聞こえたはずだ。

 つまり何らかの決断を下すだろう。

 突入か、待機か、それとも1機だけ先行させての情報収集かは分からないが。

 だからここから先はスピード勝負。

 

「行くぞ!!」

 

 ブースターON。

 サイレンが鳴り響き、レッドランプが点滅する地下施設通路を、亜音速で突き進む。

 束の下調べによれば、ここの施設は全4層。

 第1層の素体管理ブロック、第2層の素体処置ブロック、第3層のコントロールユニット調整ブロック、そして最下層の中央制御ルームと発電施設という作りだ。

 そして束のハックから逃れたという事実から考えるに、目的のデータは、各階層ごとに独立管理されているタイプのものだろう。

 となれば、俺が目指すべきは何処だ?

 何処に行けば、コントロールユニットの生産数が分かる?

 数瞬の思考。

 無人機の行動を制御するユニットである以上、搭載前にテストはするだろう。

 何処で?

 各ブロックの名前から判断するに、第3層の線が濃厚だろう。

 データベースはそこか?

 なら、アクセス可能な端末は何処にある?

 一番可能性が高そうなのは、テストを行う場所だろう。

 そこなら、今まで何個のユニットがテストをクリアしたのか、そういう履歴が見られるはずだ。

 そうあたりをつけた俺は、下層へと通じるエレベーターのドアを、ロケット砲(CP-49)で攻撃。

 過剰な攻撃力で跡形も無くドアを吹き飛ばしたところで、シャフトへ飛び込み降下。

 途中、もう一度ロケット砲を発射。

 第3層へ通じるドアを消し飛ばし、QB(クイック・ブースト)を駆使した鋭角的な機動で侵入。

 着地で勢いを減じる事無く、俺は束が下調べしてくれたマップを脳内に思い浮かべながら、そのまま駆けていく。

 途中、逃げ遅れたのか、白衣を着た男の集団がいた。

 仕方が無いか。

 まだ侵入から20秒程しか経っていない。

 即座に行動を起こしたとしても、出来る事なんてタカが知れている。

 だが、見逃す気は無い。

 ロケット砲(CP-49)という人に向けるには過剰過ぎる攻撃力を持って、肉片1つ残さず消しておく。

 罪悪感?

 無い訳じゃないが、ここでの躊躇は俺自身を、そして何より束を危険に晒す。

 だから思い悩むのも、苦しむのも、全ては帰ってからだ。

 そう思い、湧き上がる感情に蓋をする。

 しかしその蓋は目的地についた瞬間、蓋をした入れ物ごと、別の感情によって粉微塵に粉砕された。

 

(・・・・・分かってはいたさ。想像通りさ。何せ脳をパッケージングして、部品として扱うんだからな!!)

 

 人の理性を蝕む光景だった。

 想像してみて欲しい。

 白い壁に覆われた、窓の無い、教室程の広さがある空間。

 各種ケーブルの繋がれた台座。上に固定された半透明のケース。納められた人の脳髄。

 そんなものが、十数個も並んでいる光景を。

 たった今、白衣の男達を葬った俺が、憤りを覚えるのはおかしいのかもしれない。

 命を奪ったという行動に変わりは無いのだから。

 でも、この光景は・・・・・余りにも・・・・・様々な感情がゴチャゴチャになり、終いには爆発しそうになる。が、どうにか押さえ込んだ俺は、ハンガーから外部アクセス用端末を取り出し、部屋の一番奥にあった備え付けの端末にセット。

 束に通信を繋ぐ。

 

『・・・頼む』

『うん。―――――――――ビンゴ!! このデータだ。間違いないよ!!』

『・・・・・そうか。後、どれくらいで抜き出せる?』

『これなら後30秒もあれば終わるよ』

『・・・・・・・そうか』

『声が変な感じだけど、どうしたの? 何か気になる事でもあるの?』

 

 どうしたの、か。

 他人には無関心の束らしい言葉だ。

 もっとも俺も人の事は言えないし、善人で無い自覚もある。

 だが本当の“最後のORCA”では無い俺にとって、この光景はキツ過ぎた。

 湧き上がるドロドロとした黒い感情が止められない。

 既に己の手を汚しているというのに、何て身勝手なんだろう。

 この光景を作り出した奴らを、今すぐ、どうにかしてやりたいと強く思ってしまう。

 だけど急速に研ぎ澄まされ、冷えていく思考が、それを押し止めた。

 殺るのなら、1人残らずだ。

 

『・・・・・・・・・束、幾つか仕事を頼みたい』

『い、いいけど、急にどうしたの?』

 

 返ってくる声に、一瞬だが驚きの感情が混じっていた。

 何を驚いているんだろうか?

 俺はいつも通りじゃないか。

 

『何、簡単な話だ。1つ目は――――――』

 

 そうして話を始めた俺の心の中に、手加減という言葉は存在しなかった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 再び、時間は少し遡る。

 洞窟に入って行った(クラリッサ)は、まず奥に存在していた物に驚いていた。

 

「何故、こんな物がここに!?」

 

 眼前にあるのは、複合装甲の多重隔壁。

 しかし本来なら侵入者を拒むはずのソレは、既にその役目を果たさないガラクタに成り果てていた。

 何せ真ん中に大穴を開けられ、続く通路が丸見えになっている状態だ。

 シュヴァルツェア・レーゲン(隊長の愛機)が装備している試作強化型レールガンでも、こんな事は出来ないだろう。

 凄まじい攻撃力だ。が、恐れてばかりもいられない。

 慎重に奥へと進んでいく。

 そうして施設内へ進んで行くと、奇妙な異変が起き始めた。

 サイレンが鳴り響き、レッドランプが点滅している。

 これは良い。

 侵入者を迎える正常な反応だろう。

 だが奇妙なのは、隔壁の閉じ方だ。

 十字路に差し掛かった私の、正面と左の通路の物は降り始めている。

 しかし右側は降りていない。

 センサーを働かせてサーチしてみるが、特に損傷は見られないし、トラップや待ち伏せがあるようにも見えない。

 私を誘導するつもりか?

 どうする?

 ISの火力なら、施設内の隔壁程度なら破れるが・・・・・この対応、本来のものではないな。

 まさか先行したNEXTが、既に施設のセキュリティを掌握した? この短時間でか?

 いや、しかしヤツの背後には“あの”篠ノ之束がいる。

 一度内部からのアクセスを許してしまえば、時間の問題だろう。

 ならば掌握されているとして、どうする?

 罠に嵌めるとは考えづらい。

 排除する気なら、向こうはどうとでも出来るはずだ。

 なのにしないと言う事は・・・・・見せたいものがあるのか?

 いいだろう。

 乾く唇を舌で濡らし、警戒しながら通路を右に進んでいく。

 だが幾ら警戒しても、人1人、トラップ1つ、ガードメカ1台出てこない。

 それどころか次の十字路も、その次のT字路も、開いているのは一方向のみで、他の方向は全て隔壁が降りている。

 これは間違いないだろう。

 私に何を見せようとしている?

 そうして暫く進んだところで、センサーが人の声を拾った。

 

『ねぇ、ドア、開いてる』

『ほ、本当?』

『うん。ほら』

 

 ガチャガチャと、ドアを動かす音が聞こえる。

 

『本当だ。ねぇみんな。出られるよ。ここから出られるよ!!』

 

 複数の人間・・・・・10人程だろうか?

 ざわつき、喜び合う声が聞こえてくる。

 NEXT、お前の意図は分かった。

 助けさせる気なんだな。

 だがその裏で何を考えている?

 単純に助けるだけなら、お前が直接助けても良かったはずだ。

 なのに、追っ手である我々に委ねた。

 つまり救出よりも優先する事があるということ。

 それが何かは分からないが・・・・・なるほど、邪魔者(我々)を穏便に排除するには有効な手段だ。

 一度救助者を見つけてしまえば、軍人として助けない訳にはいかない。

 仮に無視しようものなら、“助けるべき無力な一般人を救助しなかった軍人”という、ドイツ軍への格好のバッシング材料が監視カメラに記録されてしまう。

 篠ノ之束がセキュリティを掌握しているであろう場所で、そんな危険な真似は出来なかった。

 よって私はNEXTの思惑に踊らされていると理解しつつ、センサーが特定した場所に向かう。

 するとそこにいたのは、声から予想できた通り、10人程の若い年頃の女の子達。

 まずは、自己紹介からするとしよう。

 救助を待つ人というのは、“救助の為にISが動いている”という事実を知るだけで、落ち着く事が多いからな。

 先の話を聞いている限り、パニックになっているものは居ないようだが、不安要素は少しでも減らしておきたい。

 なので意図的に一呼吸置き、注目を集めてから名乗る。

 

「――――――私はドイツ軍IS配備特殊部隊シュヴァルツェ・ハーゼ所属の、クラリッサ・ハルフォーフ大尉だ。貴女達は、何故こんなところに?」

「あ、IS。助けに来てくれたんですか!?」

 

 集団の中央にいた、大人しそうな子が前に出てきた。

 多分ハイスクールでも、余り目立たない存在だっただろう。

 が、位置関係をみれば精神的主柱なのは一目瞭然。

 恐らく、化けるな。

 少しだけそんな事を思いながら言葉を返した。

 

「ええ、そうです。後、何か知っている事があれば教えてくれませんか」

「は、はい」

 

 そうして語られた話は、正直耳を塞ぎたくなるようなものだった。

 ここにいる者は全員例外無く、非合法な手段で集められていた。

 誘拐されたもの、借金の形にされたもの、巻き込まれたもの、色々だ。

 更に言えば当初、人数はもっと多かったというが、1人減り、2人減り・・・・・今の人数になったという。

 正直、嫌な予感しかしない。

 だがそれを表に出す訳にはいかない。

 この子達を怖がらせてしまうから。

 

「――――――良く分かりました。ありがとう」

 

 なるべく安心出来るように優しく微笑むと、話していた子もニッコリと笑ってくれた。

 怖いはずなのに、強い子だ。

 

『――――――隊長。一度要救助者を連れて上がりたいのですが、よろしいですか?』

 

 データリンクで女の子の話を流していた隊長に、一度指示を仰ぐ。

 

『そうだな。一度戻ってこい。怪我人はいるか?』

『いえ、全員センサーでスキャンしましたが、外傷無し。行動に問題はありません』

『良し。なら戻ってこい。こちらも集結したIS部隊を進め、施設内で合流。要救助者を全員外に出した後、施設へ再突入する』

『了解しました』

 

 

 

 ◇

 

 

 

 ドイツ軍IS部隊が、ここに連れてこられた素体候補を救出している時、(薙原晶)は第4層にある中央制御ルームで、冷え切った視線でモニターを眺めていた。

 映し出されているのは、赤。

 束に頼んだ仕事は4つ。

 1つ目は隔壁コントロール。これによって、素体候補と施設職員を隔離。

 2つ目はガードメカの制御権奪取。

 3つ目はガードメカの、施設職員に対する安全装置の解除。

 4つ目は施設職員を閉じ込めた場所に、安全装置が外されたガードメカを送り込む。

 その結果が、眼前の赤一色に染まったモニターの数々。

 今もまた1つ、モニターが赤に染まった。

 ナースホルン(※1)やファイヤフライ(※2)に良く似たメカが、機械らしい残酷さで掃射している。

 

 ※1 ナースホルン :クモのようなボディを持つ四脚メカ。ガトリング砲装備。

 ※2 ファイアフライ:空中に浮かぶ赤い花びらのようなメカ。マシンガン装備。

 

 何の装備も無い只の職員に、逃れる術は無い。

 更に言えば、施設職員が頼りにしていた無人機は、既にガラクタだ。

 そして手元に視線を移せば、外部アクセス用端末が、ここのデータベースから猛烈な勢いでデータを吸い上げていた。

 本当は予定に無かったんだが、ここで素体達がどういう風に扱われていたかという情報を押さえておけば、後に予想されるドイツとの交渉で優位に立てるだろう。

 なにせ今回は、発見されてしまったからな・・・・・。

 転送率95%。もう少しで抜き出し完了だ。

 そんな時、束から通信が入った。

 

『集結したIS部隊が再突入してきたよ。どうするの?』

 

 冷たい雰囲気が表に出ないように、少し意識して返事を返す。

 

『第2層に、処置される直前の人間が何人かいたな。そこまで隔壁を開けて誘導、連れ出してもらおう』

『分かったよ。――――――ところで、施設の破壊と脱出はどうするの? もう一番初めの作戦は使えなくなっちゃったけど』

『そうだな。ならまずは――――――』

 

 こうしてミッションは、脱出という新たな局面に突入した。

 だが仮に、無事脱出出来たとしても、面倒な事態は避けられないだろう。

 俺はそんな事を思いながら、束に考えを話し始めた。

 

 

 

 第30話に続く

 

 

 


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