インフィニット・ストラトス ~迷い込んだイレギュラー~ 作:S-MIST
先行したパルプルス・ファリアに遅れること1時間。
遅れていた他の
そうして目にした光景に彼女達は言葉を失い、内1人が、辛うじて言葉を絞り出した。
「な、なに、あれ?」
パルプルスが正面から迫る誘導エネルギー弾を、支給された盾で防ぐ。
だがその隙をついて、時間差で放たれた攻撃が左右から迫る。
これを重心移動とブーストによる速やかな回避運動で避わすが、ゴスペルの恐ろしさは、最小限の回避など許さない面制圧能力だ。
直上から、雨の如く誘導エネルギー弾が降り注ぐ。
(下がってはダメ。前に進まないと!!)
しかし敗れたとは言え、巨大兵器との交戦経験は伊達ではない。
パルプルス・ファリアは勇気を振り絞り、降り注ぐ攻撃を潜り抜けて更に加速。距離を詰めようとするが、そんな行動はナターシャとてお見通しだった。そして素直過ぎる。
先んじて放たれていた弾幕が進路を塞ぐ。
これをパルプルスは盾を構えて突っ切ろうとする――――――が、ここはナターシャの方が上手だった。
弾幕の中の、幾つかの誘導エネルギー弾を個別操作。最短距離で弾幕を突っ切ろうとするパルプルスの盾に、真正面からブチ当てたのだ。
結果、誘導エネルギー弾の運動エネルギーと爆発力が、そのまま機体の加速力を殺す形になった。
衝撃で、パルプルスの足が止まる。弾幕の真っ只中で、足を止められてしまった。
(あっ………)
彼女に、それ以上の思考は許されなかった。
続く無数の誘導エネルギー弾が盾を粉砕し、次いでエネルギーシールドを瞬く間に削り取っていく。
電光掲示板に表示されている被弾数が、一気に跳ね上がる。
28……30……35……52……68……。
そうして最終的にカウントされた被弾数は72発。隣に表示された生存時間は68秒というものであった。
この光景を、他の
(あんな化け物相手に、どうやって………)
参加メンバーの1人が思う。
ピットの電光掲示板には、第2アリーナのルールとクリア条件が表示されていた。
ルール
・
クリア条件
・3分間の被弾数が30以下。
・弾幕を突破して
このクリア条件の内、どちらかを満たせばクリアらしい。
だが今の光景を見てしまった後では、限りなく到達困難な目標にしか思えなかった。
確かに第2アリーナで待ち構えているのが、
セカンドシフトしているという話も聞いていた。
広域殲滅戦を主眼に置いているという話も聞いていた。
しかしパイロット達はどこかで、「相手は同じIS。織斑千冬のような伝説が相手でなければどうにかなる」と無意識に思い込んでいたのだ。
それはある意味で仕方の無い事であった。
IS学園にいると忘れそうになるが、実戦配備型の第3世代機は一部先進国にしか配備されていない。
つまり現在世界にあるISの殆どは第2世代機で、第3世代機の性能を資料でしか知らないのだ。
そして第2世代と第3世代の性能差というのは、決して無視出来ない。
一部のエースか、或いは専用機として調整されたワンオフ機を用いなければ、第2世代機が第3世代機に勝つのは難しいだろう。
ではセカンドシフトマシンはどうなのだろうか、という疑問が出てくる。
セカンドシフトマシンが強いというのは皆が知っている。だがセカンドシフトマシンは、全世界でも両手の指で足りるほどしか存在していない。加えて何処の国も最高機密として情報を出さないため、今までは“強い”という事しか知られていなかった。
しかし福音事件に加え、一夏やセシリアがセカンドシフトを果たした事で、少しだけ情報が出回るようになった。
絶対数が少ないために確実では無いし推測混じりになるが、どんなに低く見積もっても0.5世代分、元々の長所に至っては1世代、下手をすれば2世代分以上の性能向上が見込める、というのが専門家達の見解だ。
話を戻そう。
元々
つまり第3世代機の中でもずば抜けた性能を持つ機体が、セカンドシフトで1世代分以上能力の底上げがされている、という事になる。
第3世代機すら見たことの無い人間が、リミッター制限されているとは言え、その弾幕を目にしたらどうなるだろうか?
その答えが、遅れてきたパイロット達の心境だった。
なお教導参加メンバー達の知らぬ事ではあるが、二対四枚の白銀の翼から放たれる誘導エネルギー弾は、1翼18門×4=72発。しかも全弾個別誘導かつ、連射可能というデタラメな性能だが、これでもリミッターがかけられ本来の性能の50%だ。(つまり全力なら1翼36門×4=144発の全弾個別誘導かつ連射速度が更に上がる)
ISという超兵器の中でも、群を抜いて圧倒的な弾幕密度を誇るゴスペルの攻撃に、参加メンバー達は完全に尻込みしてしまっていた―――。
◇
気を失ったパルプルス・ファリアが、
その光景に、
セカンドシフトマシンの力は、彼女達の想像を軽々と超えていたのだ。
(あんな攻撃を、どうやって掻い潜れというの?)
全員が同じような事を思い、まずは様子見という考えが脳裏を過ぎる。
互いに隣の者と視線を合わせて先を譲ろうとし、誰もアリーナに入ろうとしない。
そんな中、アリーナの観客席に数人の人影が現れた。
「あら? あなた達が来ても、特に得るものはないと思うわよ」
ゴスペルの言葉に気付いた参加メンバーの1人が、観客席に視線を向ける。
するとそこに居たのは、セカンドシフトした
加えて周囲には、1年生専用機持ちが勢揃いしている。
「得るものが無いだなんて、先生の攻撃コンビネーションを見るのは十分勉強になりますよ」
「口が上手くなったわね。その気になればエネルギー弾主体の私の攻撃なんて、正面突破出来るクセに」
「同じ事が二度通じると思うな――――――晶の言葉ですけど、ゴスペルだってISなら武装の1つや2つ、
「可愛げの無い子。その頃ならもう少し慢心して、遊んでても良いんじゃない?」
「慢心出来る理由がどこにあるんですか。皆頑張ってる中、遊んで1人取り残されるなんて嫌ですよ」
笑いながらそう答える一夏を見て、ナターシャは思う。
(………本当、晶君は良く育てているわね。世間では大分持ち上げられているはずなのに、油断が無いじゃない。でもそれでこそ私を倒した人。私との再戦まで、誰にも負けないでね)
ちなみに今回、ナターシャ・ファイルスはタダで手伝っている訳ではない。
報酬は金銭と将来の一夏との再戦に備え、千冬相手の近接格闘戦の訓練(本人同意済み)であった。
なお千冬への報酬は金銭と、晶との
閑話休題。
「さて、そこで固まっているあなた達。時間は有限だけど、どうするのかしら?」
一夏との会話を切り上げたナターシャの言葉に、
それを見たナターシャは吐き捨てた。
「………情けない。そんな様で、この第2アリーナをクリア出来ると思っているのかしら?」
二対四枚の白銀の翼がはためく。
参加者のハイパーセンサーが誘導エネルギー弾発射の徴候、高エネルギー反応を捉え、目に見えて顔が引きつった。
これを見たナターシャは攻撃を中断し、少し余計なお喋りをする事にした。
このまま続けても訓練にならない、そう判断したからだ。尤も話を聞いた後に、更に絶望するかもしれないが――――――。
「あなた達、少し面白い事を話してあげましょうか」
攻撃態勢を解いたナターシャの言葉に、何事かと教導参加メンバー達が意識を向けた。
そうして彼女は話し出す。
「パルプルス・ファリアが世間でどう言われているのかは、私も知っているわ。――――――ISを駆りながら、通常兵器に負けた未熟者。IS至上主義者にとっては、IS神話を終わらせた大罪人。それを分かった上で聞きましょう。あなた達も、そう思っているのかしら?」
参加者達がどう思っていようが、この場でそれを口にする者はいない。
暫しの沈黙がアリーナを覆う。
だがその沈黙こそが、何よりも雄弁に参加メンバー達の心情を物語っていた。
もっとも、別に答えを期待して尋ねた訳ではなかった。
あの程度の攻撃に腰が引けるような臆病者どもに、決定的な事実を突きつけてやるための前振りに過ぎない。
「あら、口が堅いのね。まぁいいわ。――――――私はね、彼女を買っているの。多分、織斑千冬も。薙原晶に至っては言うまでも無いわね。何故だか分かる?」
投げ掛けられた問い。
しかし誰も答えない。いや、答えられない。
何故ならここにいる参加メンバー達は、“ISを駆りながら敗北した”という一点しか見ていないからだ。
「最終的に撃墜されたとは言え、彼女は巨大兵器2機を同時に相手にして生き延びた。たかがあの程度の弾幕に腰が引けたあなた達より、随分見所があると思わない? ついでに言うなら彼女が撃墜されたシチュエーションを私もシミュレーションでやってみたけど、今の
「私達だって、同じ状況なら!!」
参加メンバーの内1人が叫ぶが、ナターシャは取り合わなかった。
「
もしかしたら
今は、自分の仕事に集中しよう。
「――――――さて、あなた達はどうするのかしら?」
この後、残された教導参加メンバー達は(内心はどうあれ)積極的に挑み、次々と撃墜判定を貰っていった。
そうして時間は進んでいき、誰も第2アリーナをクリア出来ないまま、昼食の為に昼休憩となったのだった――――――。
◇
気絶から回復したパルプルス・ファリアは、第2アリーナのピットで昼食を摂っていた。
とは言っても一般の食事とは異なるもので、消化し易くかつ十分な栄養が摂れるように作られたゼリー食だ。
普通の女性が食べたら、あっという間に体重計が怖くなるような高カロリー食だが、戦闘機動というのは常人が想像するよりも遥かに体力を使うのだ。しっかり栄養補給しなければ、途中で倒れかねない。
そして彼女の周囲には、誰もいなかった。
IS至上主義者にとって、IS神話を終わらせてしまった未熟なパイロットである彼女は、大罪人も同じ。
好き好んで近付きたいと思う者もいないだろう。
彼女自身、そう思っていたのだが――――――。
「今、少しお時間良いですか?」
そう言って食事中のパルプルスに接触して来たのは、クウェート軍所属のリリアナ・カーリア。腰まであるストレートロングの銀髪に蒼い瞳、褐色の肌を持つ女性だ。歳は20代前半くらいだろうか?
こうして直接話すのは初めての相手だ。
「構いませんが、良いんですか? 私と話しては、お仲間からある事無い事を言われてしまうかもしれませんよ」
「そんなに警戒しないで下さい。確かに巨大兵器とは言え、通常兵器に墜とされた貴女に思うところはありました。ですがここの教官達が揃って貴女を買っているとなれば、それは恐らく
パルプルスが気絶している最中にナターシャが話した内容を知らない彼女は首を捻った。
巨大兵器との交戦経験を買われてここにいるのは事実だが、まさかこの教導中に、他のパイロットから話し掛けられるとは思っていなかったのだ。
(
パルプルスはそんな事を思いながら肯き、了承の意を示した。
ちなみにリリアナは、聞きに来た理由を全て話している訳ではなかった。
確かに教官達が注目している事も理由の1つではあるが、もう1つ大きな理由があった。
それは祖国の女性の立場に関係している。
リリアナ・カーリアはクウェート軍所属。つまり中東出身だ。
そして中東の主な宗教はイスラム教。女性の立場は、とても弱い事が多い。
小難しい話になってしまうが、祖国では今まで幾度も女性の立場や権利の向上が叫ばれてきた。
だが結局叶う事は無かった――――――ISが登場するまでは。
ISは女性にしか扱えない。そしてISにはISでしか勝てない。ISという超兵器の前には、あらゆる既存兵器が役に立たない。
そんな状態になって、ようやく女性の立場が向上したのだ。
しかし巨大兵器にパルプルス・ファリアが墜とされた事により、通常兵器でISを墜とせる事が証明されてしまった。
そして仮に今回の教導結果が悪ければ、つまりリリアナが巨大兵器に対して有効な攻撃手段を学べなければ、折角向上してきた女性の地位が揺らぎかねない。
それだけは、それだけは何としても避けなければいけなかった。
本人は涼しい顔を装っているが、内心では今回の教導で成果を出さなければならず、藁にも縋る思いなのだ。
「分かりました。無様な話ですが、こんな体験が役に立つなら喜んで」
そうして彼女は語りだした。
巨大兵器と戦った時の、絶望的な火力と防御力の差を、圧倒的物量の恐怖というものを――――――。
◇
昼休み明け。第2アリーナ。
パルプルスと話したリリアナは、午前中にナターシャが言った言葉の意味を、ようやく理解するに至っていた。
―――巨大兵器という圧倒的物量に勝つ為の訓練。
あの時の言葉は、事実その通りなのだ。今までは、知ってはいても理解はしていなかった。IS以上の兵器など存在しないと思い込んでいた。だからこそ、昼休みに彼女が言った言葉は衝撃的だった。
「ゴスペルの攻撃なんて、巨大兵器の弾幕に比べれば温いわ」
彼女は自嘲気味に「突破出来なかった私が言えた言葉じゃないですけどね」等と言っていたが、今眼前で繰り広げられている光景が“温い”と言い切る彼女は、どんな地獄を見たのだろうか?
そして彼女は更に言った。
「どのくらい? そうね、常に
教導を受ける前にこんな話を聞いても、自分なら大丈夫と思っただろうか? それとも信じなかっただろうか?
だが今なら分かる。
他の教導参加者を圧倒的な力で捻じ伏せるゴスペルの攻撃が“温い”というなら、彼女が味わったのは、まさしく地獄だろう。
そしてここで、彼女は重大な事に気付いた。
別に隠されていた訳ではない。薙原晶は初めから言っていた。
彼は一番初めに、何と言った?
―――準備運動として。
つまりまだ、正式な訓練にすら入っていないのだ。
彼女の背筋に、冷たいものが流れた。
(今の状態は、物凄く拙いのでは?)
未だ自分達はスタートラインにすら立てていない。
その実感が、彼女を突き動かした。
前の者が終わった時に、リリアナは発言許可を求めた。
「教官。1つ確認したいのですが、良いでしょうか」
「何かしら?」
「この第2アリーナのクリア条件は、3分間の被弾数が30以下、弾幕を突破して
「そうよ」
「なら、私達に5分時間を下さい。メンバーで相談したい事があります」
「却下よ。何か考えがあるようだけど、敵の前で悠長に相談出来る時間があるとでも? そういう事は、昼休みの内に済ませておきなさい」
ナターシャはリリアナの提案を一切の躊躇なく切り捨てた。
だが、その言葉には続きがあった。
「でもそうね………誰か1人、私の前に立ちなさい。その挑戦者が生き残っている間だけ、あなた達に相談時間をあげましょう。さぁ、誰が出てくるのかしら?」
「………パルプルスさん。お願いできますか」
2人は、今日会ったばかりの関係だ。
本来であれば、理由も何も説明されていないこんな話を聞く必要はない。
しかし彼女はそれを受けた。
このまま同じ事を繰り返したところで、
アリーナに1人で入っていたパルプルスに、ナターシャが声を掛けた。
「あなたの最長生存時間は68秒だったかしら? 5分は長いわよ。覚悟は良い?」
「はい教官。あなたの攻撃など、本物の巨大兵器に比べれば温いですから」
この言葉を生意気、と取るのは簡単だった。
しかしナターシャは気付いていた。
今の言葉は教導に参加している、IS至上主義者共に向けられたものだ。
(どうやら、招かれた分の仕事はしようとしているみたいね)
しかしだからと言って、手加減してやる理由はない。
むしろ数少ない巨大兵器との交戦経験者なら、ここで更に扱いてより上を目指せるようにしてあげる事こそが優しさだろう。
二対四枚の白銀の翼が羽ばたく。
「そう。なら他の参加者達の為に、5分、死ぬ気で稼ぎなさい――――――」
無数の誘導エネルギー弾が、
それと同時に、電光掲示板上でカウントがスタート。
長い、永い、時間稼ぎが始まったのだった――――――。
◇
アリーナでの戦闘(という名の蹂躙戦)開始と同時に、リリアナは他の教導参加メンバーをピットに集めた。
そして視線が集まる中、口を開く。
「1対1では、この中の誰もクリア条件を満たせない。なら2対1、いえ3対1で当たろうと思うのだけど」
「何を言っているの!? そんな卑怯な真似をして、教導が中止になったらどうするのよ!!」
他のメンバーから非難の声が上がる。
だが彼女はそれを一蹴した。
「あなた達こそ分かっているの? 薙原晶が一番初めに言った言葉を思い出して。彼は「準備運動として」、そう言ったのよ。あの織斑千冬と、セカンドシフトマシンを準備運動と言ったのよ。そして私達は、その準備運動すらクリアできていないの」
「相手はブリュンヒルデとセカンドシフトマシンよ。ある意味仕方の無いことじゃないの?」
別のメンバーが、もっともらしい言葉を口にする。
しかしリリアナは、首を横に振った。
「私ね、昼休みにパルプルスさんと話したの。そしたら彼女、ゴスペルの攻撃を何て言ったと思う? さっきも言ってたけど、「巨大兵器の弾幕に比べれば温い」って言ったのよ。信じられる? 私達を苦も無くねじ伏せるあの攻撃を、温いって言ったのよ。――――――このままじゃ、私達は第3アリーナに辿り着けない。仮に辿り着いたとしても、何も得られず終わるだけよ」
「い、色々教えてくれるから教導なんじゃないの!?」
メンバーの1人が声を上げるが、リリアナの声は冷たかった。
「多分だけど、この準備運動はそういう“教えてくれるのを待っている人”をふるい落とすためにあると思うの。考えてみて、私達は何を学びにきたの? “
彼女の言葉は、ある意味で暴論だ。
だが考えさせられる部分もあった。全員が押し黙る。
そんな中、ある参加メンバーが質問をした。
「さっき2対1か3対1って言ったけど、その数の根拠は?」
「仮に巨大兵器との戦闘があったとして、1つの戦場に、そんなに多くのISが投入されることは無いと思うわ。だから私達全員でかかる7対1より、そのくらいの数の方が現実的かなって」
「………なるほど、ね。私はこの提案乗るわ。巨大兵器戦を想定するなら、とても理に適っているもの」
こうして賛同者は出たが、全員という訳ではなかった。
多対1は卑怯だと言う者、教導はあくまで教導なのでこれまで通りに行うべきだという者、幾つかの意見があった。
リリアナは、それをおかしいとは思わなかった。
元より全員賛成してくれるとは思っていないし、色々な意見があるのは当然のことだ。
だから自分が正しいと思うなら、結果で証明すれば良い。
この後リリアナと提案に賛同したメンバーは、数回の敗北の後、見事第2アリーナの合格を勝ち取る。
そして賛同しなかったメンバー達も、多対1が認められると分かるとチームを組むようになり、随分と遅れてだが合格を勝ち取る事が出来た。
ちなみに、1人残ってゴスペルの相手をしたパルプルスの生存時間は158秒。約2分半を単機で生き延びていた。
これはルール上の合格ラインにこそ届いていなかったが、教導参加メンバーの相談時間を稼いだ事が評価され、第3アリーナへの進出が認められたのだった――――――。
第99話に続く
参加者一同。どうにか第2アリーナクリアまでこぎつけたようです。
ちなみに晶君としては、最悪1日目では第2アリーナを超えられないと思っていたようなので、予想よりも少し早いようでした。