桜セイバー in Fate/EXTRA   作:日向辰巳

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四話

よし!準備万端! あとはセイバーを起こすだけだ、セイバーは…まだ寝てるのかな?

しっかりしてそうだったけどやっぱりまだ抜けてる所もあるんだな…

…なんてその時の俺はそんな呑気なことを思っていました…そう、燃え尽きているセイバーを見るまでは。

 

「うわっ!大丈夫!?セイバー!」

 

「そ、その声はますたー…ですか?…こふっ…」

 

セイバーは壁にもたれかかって燃え尽きていた。

 

〜〜〜

 

 

「すみませんマスター、保健室に薬を取りに行く途中に様々なものに妨害されてしまいまして…」

 

「セイバーが無事で何よりだよ、それよりもセイバー。今度からは保健室へは俺と一緒に行くようにね」

 

「あ、はい…なんだか私の威厳が無くなってません?…私、一応英霊何ですけど…」

 

わかってくれて何よりだ、セイバーは1人にすると危ないからね。

 

「さて、アリーナへ行こうか!」

 

「おや?岸波さんですか?」

 

あの容姿、纏っている風格…そう簡単に忘れることはできない。 聞き覚えのあるその声の正体はレオだった。

やはりレオも聖杯戦争に参加していたのだ。

 

「ごきげんよう、岸波さん。やはりあなたも聖杯戦争に参加していたのですね。おっと、ガウェイン…紹介を」

 

「サーヴァントのガウェインと申します、以後 お見知りおきを」

 

が、ガウェイン!?まさか自分のサーヴァントを真名で呼んでいるのか!?

 

「レオ、今ガウェインって…」

 

ガウェインといえば円卓の騎士の中でも随一の強さを誇り、その聖剣ガラティーンはアーサー王のエクスカリバーにも匹敵する強さを持つ宝具だと聞く。

 

「ええ、僕はガウェインの真名を隠す気はありません、対策なら好きなだけ練ればいい。 その上で僕たちは挑戦者を叩き潰します、それが王としての務めですからね。

…岸波さんはなぜここに…ああ、アリーナへ行くつもりですね?」

 

そうだが…なぜ分かったのだろう?レオも行くつもりなのだろうか?

 

「シンジもいましたよ、彼とも話をしましたがどうも僕は彼とは相性が合わないようで、ケンカになってしまいました」

 

(マスター…楽しいのは分かります。 ですが、あんまりゆっくりしていたら時間がなくなってしまいますよ?)

たしかにそうだ 。

レオと話すのは楽しいが今は1分1秒が惜しい…レオには悪いがまた今度ゆっくりと話すことにしよう。

 

「アリーナへ行くんでしたよね?すみません、時間をとってしまって、ではまた今度お会いしましょう」

 

〜〜〜

 

 

これがアリーナか…確かにエネミーがたくさんいて経験を積めそうだ。

 

「マスター、ご指示を!」

 

「…え?、え?」

 

くっ…しまった…マスターはサポートをしなければいけないんだった。 さっきは何とかなったがこれではマスター失格だ…

 

「大丈夫ですよマスター。 最初は誰だって失敗するものです。 次で挽回と行きましょう」

 

「そ、そうだよな。うん!ありがとうセイバー!」

まずは敵の動きを観察する、そして的確なタイミングで指示を出す、まだぎこちないが敵の動きにも段々慣れてきた。

 

そして数十体のエネミーを倒した頃…

 

 

 

 

俺とセイバーは満身創痍になっていた。

 

「いや…意外とボロボロになるもんですね…ゴフッ!とにかく私は疲れました…早くマイルームに戻ってシャワーを浴びて寝たいです…」

 

セイバーが弱音をはいている、だが確かにその気持ちはわかる、1体目のエネミーを倒した時は全然余裕だったのだが…

あれは70体目のエネミーを倒している時だった…

 

「やったー、どーですかこの私の鮮やかな剣技! 先程は病弱という糞の役にも立たないスキルのせいで不甲斐ない姿を見せてしまいましたがこれが本来のぉ、私のぉ、実力といいますか? かぁー辛いわー、まじ強すぎて辛いわー」

 

調子に乗っているセイバーをデコピンして落ち着かせる。 確かにセイバーの剣技は目をみはる物があった。 だが何故か素直に喜べなかった。 何故ならそれは…

 

「見てくださいよマスター! 人がゴミのようです!」

 

このように、とても調子に乗っているからである。 …それにあれは人じゃないし。 今頃セイバーの脳からはアドレナリンがドパドパ出ているに違いない。 きっとこのテンションは興奮しているからだ。 …だよね?その筈だ。 素でこのテンションだったら一考の余地がある。

 

「マスター、このエネミーを倒したら一旦休憩にしませんか?」

 

「そうだね、結構慣れてきたし新しいコードキャストも手に入れたし、今日はここら辺にしようか」

 

そしてセイバーの突きがエネミーに炸裂しようとしたまさにその時。

 

「ヒョウテキ確認。コレ以上ノ戦闘ハ不可能ト判定。……………自爆シマス。」

 

なるほど自爆かー。

ん?自爆?自爆ってあれだよな、周囲を巻き込んでばく…

 

「「んぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」」

 

そして帰る時にその出来事があと2回起きて現在に至ります。

 

「初めてのアリーナでこんなことになるなんてね…」

「まじ不愉快です。まあでも経験値は結構たまりましたね、これで魂の改竄が出来ます」

 

「それが唯一の救いだよ……セイバーは敏捷を上げればいいのかな?」

 

「え?まだ何も言ってないのによく分かりましたね…はい、敏捷でお願いします!」

 

 

やっぱりか…戦い方などを見てたらやっぱりどんなことが得意でどんなことが不得意かなどがはっきり見えてくる…やっぱり経験は大事ということだな。

 

「それじゃあ改竄…はちょっと寄ってからでいいかな?」

 

「はい、いいですけど…一体どこへ?」

 

「うん、ちょっと調べ物をね」

 

〜〜〜〜

 

 

「なるほど…図書館ならその英霊の弱点などがわかりますもんね」

その通りだ、シンジ達に地力で負けている自分達は実力で倒すのは難しい、だから対策を練って倒すしかない。

 

「たしか…シンジのサーヴァントはライダーで2丁拳銃を使ってる騎乗兵だったか…」

 

「あ、これじゃないですか?マスター」

 

”フランシス・ドレイク”

 

 

これだ!流石だよセイバー、ありがとね、そういいお礼にセイバーの頭を撫でてあげる。

 

「エヘヘ///ありがとうございます、マスター」

 

うん、可愛い。

あまえてくる様子が犬みたいで不覚にもにやけてしまった、これでライダーの真名も分かった、あとは対策をしっかりして決戦に臨むだけだ、あとできることといったら…あ、そうだ。

 

「何よ、ライダーの戦い方を教えてくれ、ですって?」

 

やっぱり屋上にいた、まあこちらもただで教えてもらえるとは思ってない、金が欲しいというならあげようじゃないか。

 

「いいわよ、ていうか別にお金なんて一々とらないわよ」

 

「「え!?」」

 

俺とセイバーの声が綺麗にハモる、いつも遠坂は宝石をジャラジャラ身につけてるからお金が好きなのかと思ってたよ。

 

「あいつが消えてくれるならこちらにとっても好都合だしね…ってなによ。 そんなに教えて欲しくないなら別にいいわよ?」

 

「いやいや、お願いしますよ遠坂様」

 

「ふふん♪よろしい!」

 

〜〜〜

 

流石は遠坂だ。

自分なんかとは違って数十通りの対策を練っている。それを頭の中で組み合わせて戦っているのか…

 

「例えばあいつがこれを使ってきたら…って聞いてる?岸波くん」

 

「まだ出会って数日なのにありがとうな、遠坂。俺、遠坂が味方で本当によかったよ」

 

「は、はあ!?べ、別にあんたのためじゃないんだからね!?シンジのサーヴァントは強力だからあわよくば相打ちになってくれないかとか思ってるだけだから!」

 

「テンプレ乙〜、ぷぷっ、今時貧乳ツンデレなんてベタもいいところですね。まあ、そんなことしてもこの私の可憐さにはかなわないでしょうけどね!」

 

「ひっ…貧乳…岸波くん。 …あなたのサーヴァント、殺さない程度に殺すから♪」

 

流石遠坂、俺、笑ってない笑顔って初めて見たよ。

でも本当に助かった、やはり一度戦った人が教えてくれるのは説得力がある…さて、もうそろそろ遠坂とセイバーのほっぺのつねりあいを止めに行くか。

 

「ふぉんとのほほをいったらけじゃないれふかあ!」

 

「ひょんなことひうわるひくちはこうしてひゃるわ!」

 

いや、やっぱり面白いからもう少し続けてもらおうかな?

 

 

 

 




桜セイバー可愛いですよね...自分はfgoで桜セイバーが出た時ジャンヌのデータを手放してリセマラに走りました...まあ、だからなんだって話ですけどね!

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