おばけ屋敷も苦手な修一君。怖くないものなしな彼と一緒に入るのは桃こと夾竹桃だった。途中までは順調に進んでいたはずなのに、なぜか出口についたときに桃の機嫌は絶不調だった。怒りで右手の手袋を外し追いかけてくる桃からなんとか逃げ延びた修一は理子と合流した。
「…んで、なんでお前だけなの?」
「くふふ、まあいっから、いっから〜!」
待ち合わせた場所にはなぜか理子だけしかいなかった。
「いっからってお前な、セーラ1人になんてしたら迷子になるかもしれんし、桃にも謝らないといけないし…」
「いいったらいーの!今は他の女の子のこと考えちゃダメ!」
ぐいっと俺の方へ顔を近づけて来る理子、おいおい!
「近い近い、わかった。わかったからっ」
俺が納得すると理子は満足したのかウインクしながら(なぜ?)俺の周りを一周して(いやなぜ?)腕を組んできた。
…!?
「お、おいっ」
「いーじゃん、2人きりだし。しゅーちゃんも嬉しいでしょ?」
「うむ、悪くない。すっげー嬉しい」
「くふ、理子しゅーちゃんのそういう素直なとこ好き♡」
ツッコミつつも離す気なし。そりゃそーだろ。理子に腕組んでもらって突き放す奴がいるか?いないな。
「理子、悪い子なの。だから、しゅーちゃんを独り占めしちゃう♡」
「…お前、そういうことあんま他の人に言いすぎるなよ?興味のない奴に惚れられても知らんぞ」
全くこいつは相変わらず…男子が「こいつ…俺のこと好きなんじゃね?」と思ってしまうセリフランク10位くらいには入りそうなセリフを言いやがって。…あれ?こいつ俺のこと好きなんじゃね?
…だったらどんなによかったことか…。
「…別に惚れていーのに」
「だからお前な、そういう勘違い発言やめとけってのに。男ってのはそういうのに本気で弱いんだから」
「…でもでも、しゅーちゃんには全然効かないよねー理子そんな魅力ない?」
「俺は基本女のそういう態度は警戒しちまうの。ギャル怖いし。…ただお前の場合は本当危ないからやめて、本当に理性との狭間ギリギリなんだよ」
「…え、しゅうーちゃんそれって…」
「あのな、この際改めて言っておくけどお前は美人なんだって。普通に彼女になったら男どもに自慢できるくらい理想の女なんだよ?愛想いいし、俺なんかと話してくれるし、ノリいいし、時々甘えてくれるし、男の理想とする彼女要素100%なんだから本気で惚れる奴が出てきてもおかしくないわけ。それで困るのはお前自身なんだから、しっかりその辺のことちゃんとしとけよ」
「……ぁぃ…」
理子はどんどん頭を下げていったと思うと、その後小さく頷いた。…ま、こんなの毎回言ってるし、またどうせ聞かないんだろうけど。ほんと、困るのは理子自身なのに、どうしてそう男が喜ぶ行動をするかね。ビッチ…ってのは流石に冗談として、男好きなのか?
「………みゅ…」
「お前って実は男好…ほわい!?」
などと俺が考えごとをしていると、理子は俺に腕を回して抱きついてきた。ぐりぐりと頭を胸に押し付け頭をブンブン振っている。な、なんだなんだどうしたってのよ!?
「だだだだっからお前そういうことを…!」
「ね、しゅーちゃん!今からどこ行く??アトラクション?それともお買い物??理子はしゅーちゃんに着いて行くよ!しゅーちゃんが行きたいならどこだって行くからどんどん行って!今日だけじゃなくていいよ!明日でも明後日でもしゅーちゃんの都合に合わせてあげる!!」
キラキラキラキラッ!!
理子は俺に抱きついたまま、まるで子供のような目で俺を見てピョンピョン跳ねている。…え、なに?なにこのテンション、なんかさっきの倍くらいテンション上がってない?なんで?俺理子に文句しか言ってないよ?
…もういいや。言い疲れたし…このノリに乗るか。
「俺は金ないって言ってんだろ?アトラクション一択」
「あいあい!じゃーとりあえず適当にぶらぶらして面白いアトラクション探そーよ!」
「ういー」
理子はようやく体を離してくれたと思った矢先、俺の腕に抱きついてきた。俺は、右の柔らかい感触に内心テンパりつつ理子と共に歩き始めた。
…ダメだぞ修一、落ちるな…!告っても振られるんだぞ!距離が遠くなっちまう可能性大なんだぞ…今はただ無心になれ…無心になれ…!
…あれ?なんか忘れてる気がするが…
いや!今はんなことより理性だ!理性を保たせろおおおお…!!
ーーーーー
「あー!あれ可愛い!」
それからしばらく、なぜか周りからの目線を感じながらも遊園地を回っていた。そんな中理子が指をさした場所は大きなカフェエリアだった。中はまるでレストランのように広く、テラスまでついている。
おしゃれな服着て入るような雰囲気だ。それだけでも入りたくないのに昼間の今はかなり混んでいる。人混みが嫌いな俺としては本気で行きたくない。
ただ、理子が可愛いと言ったのはカフェではなく…
「ね、しゅーちゃん!あれ!あのストラップ欲しい!!」
理子の目的はそのカフェでもらえるストラップらしい。カフェの入り口には『カップルの方には可愛いストラップをプレゼント!』なんて書かれた広告がある。
ハート型のストラップの両端にこの遊園地のマスコットがついていて、どうやら真ん中で割れて2つになるようになっているらしいが…俺と恋人のフリしてまで取りたいか?
…んー
「嫌だ」
「ダメ」
回れ右したらそのまま回されてもとの位置に戻されてしまった。…おい、どこで覚えたそんな技。思わず二歩くらい進んじまったじゃないか。
「はぁ…俺金ないっつったろうが。ここ多分高いよ?俺今余計な出費できるほどの余裕ないよ?つーか、いつもないよ」
「…んー、でもでも、かわいーよ?あのストラップ。しゅーちゃんはなにも買わなくていいからさ、ねー入ろー?」
「あんなんお土産屋とかに売ってあるだろ?」
「あれは限定なのー…もー、理子の彼氏ってのがそんなに嫌?」
「その点はむしろ嬉しいまである」
そう、人前に出るのは嫌だが、理子の彼氏役ってのは正直役得だ。なぜか顔を隠し始めた理子を見る。…こいつの彼氏か…くそ、どーしよ、本気で悩んできたな。
「…しゅーちゃん、理子の、彼氏になって?」
「なりましょう」
即決だった。顔赤らめて上目遣いとかズルいわ理子さん。頭の中での葛藤が吹っ飛びましたね。
「理子の彼氏か〜役得だわ。手繋ぐのくらいは許可しろよ」
「え…!?あ、うん…!!」
とりあえず人前に出るなんて最もしたくないことをする以上見返りはきちんともらう。そう条件を出すと、理子はなぜか何度も頷いて俺の手を握ってきた。…恋人がするような手を絡めた繋ぎ方で。
うおおおおおおおお!?!?
「ちょ、おま…!?」
「こ、恋人同士が手を繋ぐならこれが普通!」
「…そ、そうか…」
「…嬉しい?」
「嬉しすぎて死ねるわ」
「くふ、ほら、行こう!」
あ、あかん…これはあかんぞ。また思わず理子を大好きになりそうだったわ。
…あぶねぇあぶねぇ。散ると分かってる恋をするほど俺も子供じゃないんだ。勘違いするな修一、理子はただストラップが欲しいからやってるだけで…俺じゃなくてもいいんだ、俺じゃなくてもいいんだ…!!
…いい加減慣れろよ!女慣れ…というか理子慣れしてくれよ俺ええ!
「いらっしゃいませ〜!あ、カップルの方ですか?」
「はーい!あっつあつのカップルでーす!」
カランカランと音を立て扉を開け入ると店員がにこやかな笑顔で笑ってこちらへ来る。理子は元気よく繋いだ手をこれでもかと店員の前に差し出し、俺に抱きついてきた。おお、理子の彼氏すげぇ!?これ毎日してもらえたら俺死ねるわ。
「はい、確認しました。ではこちらへどうぞ!」
店員は頷くと俺たちをテラスの一番端に案内してくれた。ふう、よかった。俺と理子の顔の偏差値で疑われやしないかヒヤヒヤしたぜ…。
「カップルのお客様にはストラップを配布しておりますが…」
「あ、それそれ!それください!ね、しゅーちゃん!」
「んお?…おお、それ1つ」
テーブルについてもなぜか手を離してくれなかったため、手をテーブルに置いたまま俺は頷いた。…理子さんや、そこまでしてストラップ欲しいのか。
…いやはや、ストラップに感謝だな。こんな経験もう出来ないかもしれないし、今のうちに理子彼氏疑似体験を堪能しておくことにしよう。
…ただ周りのカップル共はそれが本当に出来てるんだよな…くっそ!やっぱ羨ましいいい!
「くふ、しゅーちゃんしゅーちゃん!」
「あ?」
「はい、ちーず!」
パシャ
周りのカップルどもを恨めしく思い見ながらチビチビと水を飲んでいると理子がいきなり俺の方へ体を近づけ携帯で写真を撮りやがった。
「おいこら」
「えへへ〜♬」
「……。」
理子はてへぺろと舌を出して自分の頭をコツンと叩く。あざといわこのやろ可愛かったですまた騙されかけましたはい。
今気づいたんだけどさ、なんだかな…こいつ、前は本当にただあざとくて俺を手駒にしようとしている感じが伝わってきていたから普通に返せていたが、この頃はなんか本気で危なくなってきているよな…。
あれだ、何度もされまくって慣れるとは正反対の感覚だ
このままされまくったらいつか本気で惚れちまう…。もう何度葛藤して負けまくったことか…最悪当たって砕けろって特攻しかけてしまうかも…。
…砕けちゃうんだよね勿論。
てか正直理子とのツーショットとかマジで欲しいんですけど、欲しいって言ったらくれないかな?
「あ、あれ?しゅーちゃん本気で怒っちゃった…?しゅーちゃんが嫌なら削除していいよ…?」
俺が考え事をしている仕草を理子は怒ったと勘違いしてしまったみたいだ。ワタワタと慌てて携帯を俺に渡してくる。
その画面はさっきの2人の画像の前に「削除しますか?はい いいえ」と出ていた。
…あり?なんでこいつこんな慌ててんだ?別に怒ってないし、これくらいの喧嘩もどきなんて前は結構してただろ。
罵り合うことなんて多々あったんだしさ…やっぱなんかこの頃丸くなったよなこいつ。変に俺に気を使うというか…。
さて、どうすっかね。ここで別に怒ってないっつっても今の理子が安心てくれるとも思えんし…んー、
「理子」
「な、なぁに?」
「ーーほい、チーズ」
おどおどしている理子に俺は理子の携帯のカメラを起動させ、内カメラに切り替えると理子の方へと体を寄せた。理子はぱちくりとまばたきしてぽかんとしている中、俺はピースして写真を撮った。
パシャっと音が鳴り、画像を一応確認、俺がおかしな顔していないかもう一度確認してから理子に手渡した。
「…え、しゅーちゃん、写真…いいの?」
「誰も嫌なんて言ってないだろ。ただそうだな…俺を撮るときは俺のことをかっこいいと思った時に撮りなさい、これ強制」
「…うん!りこりんりょーかいです!」
ドヤ顔してそう命令すると、理子は返した携帯を見てだらしなく笑いながら大きく頷いた。あ、あれ?俺一様ボケたんだけど…?ツッコミなし?
「ていうかしゅーちゃん、女の子に無断で撮るとかない!女の子には写真を撮る10秒前に許可取らないとダメなの!」
「え、そなの?なんで?」
「髪直したり〜仕草決めたり〜」
「…めんどくさっ」
「うわ、しゅーちゃんそれ絶対他の女の子の前で言っちゃダメだよ?嫌われるからね、理子はいいけど」
「写真一緒に撮るほどの女友達いないっての」
「あそっか〜。しゅーちゃんぼっちだもんね〜」
「うっせ。…好きでぼっちでいるんだからいいんだよ。1人で昼飯食べるのが好きなんだよ」
「…しゅーちゃんがいいなら理子一緒に食べてもいいよ?しゅーちゃんの隣の人毎日他の人のところ行ってるみたいだし、机くっつけて2人で食べよ?」
「本気でよろしくお願いします!」
「あーい♬…じゃあもう一枚撮ろうよ、しゅーちゃん!」
「まだ撮るのか?」
「何枚も撮ってお気に入りを一枚見つけるの!ほら、早く!」
それから注文した軽めの食事とコーヒーが来るまで撮りまくり、それを見て理子が楽しそうにしている姿を俺は見ていた。
こいつといると、暇だと思う時がないからいいよな。何話しても楽しいし面白い。こいつとならどこに行っても楽しそうだ。そーだな、これからどこにいくかな?
なんて思いながらテラス席から遊園地の方を見る。まだ乗ってないのも多いし、これからもこいつと周れるって思うとなんかワクワクしてきたな。
パシャ
「…なんで今撮ったし。しかも俺だけ」
「くふ、今かなぁ〜って思って」
「?」
理子の言葉はよくわからなかったが…まあ楽しそうだからよしとするかね。
ーーーーー
「かっわいいー!ねーしゅーちゃん!」
「よくわからん」
店を出てすぐ理子はもらったストラップを見て楽しそうにしていた。…正直全くわからん、普通のストラップにしか見えないんだが…あんなの100円ショップに行けばいくらでも…
「しゅーちゃん、お金の問題じゃないのっ」
「なんで俺の考えてることわかってんだよ?」
「しゅーちゃんが考えること、単純すぎるんだもん」
うるさいよ。俺だって好きで金優先じゃないのよ。
「んじゃあそろそろきょーちゃん達の所いこっか!ジェットコースターの近くに座ってるって!」
…おお。そういやすっかり忘れてた…。俺理子と2人で来てたんじゃなかったぜ…!
「んじゃ、早く行かないとな」
「うん!…でもその前に、はいしゅーちゃん、片っぽあげる!」
理子は俺の元へやって来ると、そのうちの片方を俺に渡してきた。…え?
「…なんで?これ、二つ合わせて一つだろ?」
片方だけだとなんのストラップかわからんだろ?…理由が全くわからん。なにしたいの?
「いーの!元々その予定だったから、もらって!」
「お、おいっ!?」
俺が質問すると、理子はぐいっと俺に近づいく。そして俺のポケットから携帯を取り出すとそのストラップを取り付けた。
「ほい、とっちゃダメだよ?」
そう言うと携帯を返してくれる。確かに俺の携帯にはまだなにもつけてなかったが…どうやら冗談じゃなく本当にくれるらしい。片方だけだとほんとになんのストラップかわからないんですけど…
「まあもらえるもんは貰っとくわ、あんがとな」
「うむ!理子だと思って大切にしてね!」
「重いわ!」
俺のツッコミに理子は満足したのか大きく頷き笑うと、タタタと走って行ってしまった。
…さって、俺もあいつらと合流しますかね。
『くふ、修一とお揃い♬』
ーーーーー
それから、俺たちは風船片手にアイスを食べてエンジョイしているセーラとその隣で世話をする桃(謝ったら意外とすぐ許してくれた…よかったわ本当に)と合流しとにかくアトラクションに乗りまくった。
観覧車やメリーゴーランド、パレードなど現実とは全く違った世界を心ゆくまで楽しみ、俺たちがその場所を出たのはもう日が暮れ、真っ暗な空に星が綺麗に見える時間だった。
…まあ、そん時も色々あったんだが、それはいつか話すよ。今は、眠い…。
ーーーーー
〜帰り、バス内〜
『あ、しゅーちゃん寝てる。くふ、寝顔可愛い…写メろっと』
『…肩、重い』
『セーラ、それくらい我慢しなさい。あなたをここに連れて行くためにって先輩、昨夜も頑張ってたのよ?』
『そーそー、しゅーちゃん言ってたよ?「あいつ依頼内容結構テキトーなのにちゃんとしてくれてるから、俺も約束守らないと」って』
『……。』
『お礼の言葉を言ってあげたら先輩喜ぶわよ?』
『…お礼……』
『言いにくいならお礼の代わりになにかしゅーちゃんにしてあげたりとか!しゅーちゃんが喜びそうなことなんてどこにでも転がってるし』
『……。…馬鹿馬鹿しい』
ーーーーー
〜理子、夾竹桃と解散して帰宅中〜
「今思ったんだが」
「?」
「今日は俺、デートをしていたんじゃなかろうか…!?」
「……。」
「なんだよその『また始まった』とでも言いたげな目は」
「…はぁ……それでなに?」
「だから、デートじゃねーかって話だよ!女子と遊ぶ、遊園地、男1人…やっぱこれ完全にデートじゃん…!?それを俺は気づかずにただ楽しんでしまっていたということか!そんなん俺ちょーアホじゃんバカじゃん!?くそっ、もっと意識して遊べばよかったぜ!」
「……馬鹿馬鹿しい」
「吐き捨てるんじゃねーよ!彼女いない男にとっては大事なことなんてだっての!
…あれ?…い、いや待て…?確かデートってのは両思いの男女が遊ぶことじゃないのか…。ということはこれはデートではないのか!?」
「…どっちなの?」
「いや、後者の方が正論だ…!両思いの男女、もしくはこれからカレカノになる可能性のある男女が行うのがデート!つまり俺は、デートなんてしていなかったということだ…!なんてことだ…ガッデム…!」
「……修兄、デート、したいの?」
「したいに決まってんだろ!男だぞ!?」
「……。
…じゃあ、私がしてあげよっか?デート」
「え、まじ!?」
「……(コクン)」
「おおおお前ほんとわかってんの!?デートってのは待ち合わせして、どっちかが遅れて『ごっめーん待ったー?』『ぜーんぜんまってないよ〜』ってのをやるんだぞ!?」
「…なにそれ?みんなやってるの?」
「いや、あくまで男の夢見るデートの始まり方だ…!しかし、一度は経験したいことでもあるのだ…!」
「……馬鹿馬鹿しい…。
……。……どっちが遅れる?」
「ぬおっ!?やってくれんの!?」
「したいなら」
「うおおおお!
…あり?」
「…どうしたの?」
「いや、お前、俺とデートしてもいいんだよな?」
「?…うん」
「『両思い、もしくはカレカノになる可能性のある人のみができるのがデート』だよな。
てことはつまりお前は俺のことが好ーー」
「…ふんっ!!」
「うごっ!?…な、なんで俺殴られ…!」
「知らない。…先に帰る」
「ああ待て待て!置いてくなよ!」
「余計なことを言う修兄の話なんて聞かない」
「悪かった!悪かったってばセーラ!」
「……。」
「待てって!俺お前にどうしても聞いておかなきゃならないことがあんだよ!もうふざけないから1つだけ聞かせてくれ!」
「……はぁ、なに?」
「その…あれだ。
今日は、楽しかったか?」
「………。
うん
今までで一番、楽しかった」
振り向きながら俺を見るセーラの顔は、
これから忘れられなくなるくらい
素敵な笑顔だった。
はい、ということで外伝終了となります!ホント一話完結とか言ったの誰でしょうね!嘘も大概にして欲しいですよね!…でも個人的にかなり満足いっているのでま、いいでしょう(笑)
ラストはなぜかセーラさんが…予定ではちょっとちがったのですが、予想以上にセーラのことを「いいね!」してくれる人がいてくださったので変更しました。いやあ本当にありがとうございます!セーラかわいいですよね!同士よ!!
これからも頻繁に出ますのでお楽しみに!
さてさてそんなセーラの話とは変わりまして、次回はいよいよ
『最終章突入』です!!
ようやくここまできました、長かったなあ…。
何というかラスボス前という感覚です!
ここまでこれたのも感想を書いてくださったり、評価してくださったり、お気に入りにしてくださった皆様のおかげだと思っています!本当にありがとうございます!感謝で胸がいっぱいです!
最終章はかなり長くなると思われますが、量を減らそうとか考えず思いつく限りを書いていこうと考えておりますのでどうかお付き合いいただければと思います!
でも一話一話をなるべく短く、長くても一万字ほどにしてみるつもりですのでその点はご安心を!
最終章にて修一はどうなるのか、理子、夾竹桃との関係はどうなるのか、ラスボスは何ラドさんなのか、お楽しみに!!
それではまた次回、お会いしましょう!
PS、そろそろ修一のダメな点リスト作ろうかな?
#あらすじを書き換えました、よろしかったらご覧ください!