東方末妹録   作:えんどう豆TW

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再びランキング入りありがとうございます、トップ10に初めて入れて舞い上がっていました。
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リリィの奇妙な探検~下~

 

 アリスに連れられてきたその場所は一面の向日葵畑だった。この世のものとは思えないほど綺麗な向日葵の群、それだけでなく隣には色とりどりの花が咲き誇っている。まるで一年中変わらずこの満開を維持しているようにすら思える。

 

「綺麗でしょう?私の知り合いが作ったんだけどね、嫌なことがあった時とかはここに来たら心が落ち着くのよ」

「確かに・・・とても綺麗ですね、ここは」

 

 アリスと同じように目を細めて花を細かく観察してみる。すると驚いたことにこの花たちは不思議な妖力を纏っていた。よく考えてみれば妖怪が育てているのだから当たり前なのだが、攻撃的な妖力ではなく身を守るように包み込む力だ。

 ここの主はよほど優しい心の持ち主だろう。花に慈しみの心を持ちこんなに優雅な花畑を作ってみせるのだから。

 

「アリス、ここの管理人さんに会ってみたいです」

「え?本気で?」

 

 アリスに頼んでみると奇天烈なものを見る目で見られてしまった。こんなに綺麗な花畑を見せられて会いたくないと思う人など誰一人としていないだろう。

 

「何かおかしいことを言いましたか?」

「いえ、別に貴女がそうしたいなら構わないのだけど・・・本当にいいのね?後悔しない?」

 

 やけにしつこく念押ししてくるアリスに疑問を抱くが、今はそれよりも頭の中に描かれた優雅で素敵なお姉さんに会うことが先決だ。もちろん私の妄想である。

 

「ええ、後悔しません」

「ならわかったわ、そこの小屋にいると思うから挨拶に行きましょう」

 

 こうして私は花畑の主――風見幽香と出会った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「幽香、いるかしら?」

 

 アリスがドアをノックして名前を呼ぶ。どうやら幽香というらしい。

 

「ええ、入っていいわよ。そこの貴女も」

 

 ドア越しにくぐもった声が聞こえる。思わず私の肩はびくりと跳ねてしまった。既にあちらは私の存在に気付いている。

 

「じゃあ入るわよ」

 

 アリスがドアノブに手を伸ばす。私は嫌な予感がして慌てて止めようとするが、時すでに遅し。そのドアは開かれてしまった。

 

「あ――」

 

 私はその姿を見て硬直した。

 白いシャツの上に赤のチェックが入ったベストを着ている。下にはベストと同じ柄のロングスカートを履いている。優雅にこちらを振り返る仕草は淑女そのものだ。

 しかしその優雅な姿に目を奪われたから動けないわけではない。その姿は先日美鈴から話を聞いたばかりの――――――

 

「風見・・・幽香」

 

 無意識にぽつりと口から出た名前。美鈴が手も足も出ず、今まで出会った者の中で間違いなく最強、とまで言わしめた花の妖怪だ。

 

「今日は何の用かしら?門番さんの敵討ち?」

「・・・いえ、弱い者が強い者に負けるのは当然の摂理です。恨みの一つもありませんよ」

「あら、わかってるじゃない」

 

 私の返答を聞くと上機嫌そうに口の端を吊り上げる幽香。しかしこれでは私のイメージと全く異なる。

 

「美鈴からは戦闘狂と聞いていたのですが・・・」

「ええ、戦うのは大好きよ。でも戦意がない相手を甚振っても面白くないの」

 

 なるほど、なんとなくわかってしまう自分がいる。つまり彼女は分別のある戦闘狂なのだろう。戦闘時と普段のオンオフがしっかりできる、私よりももっともっと格が上の存在。力の制御が出来て暴走することがない実力者だ。この時点で私は大人しく負けを認めた。これ以上はただの惨めな負けず嫌いでしかない。

 気持ちを切り替えて幽香に笑顔を向ける。

 

「折角綺麗な花畑を見てきたんです、お話でもしませんか?」

「いいわよ、私ガールズトークって結構好きなの」

 

 大人びた笑顔の中に無邪気さが残る見惚れてしまいそうな微笑み。きっと彼女は私の何十倍も生きているのだろう。

 

「どうしたのアリス?貴女も混ざらないの?」

 

 呆気にとられた表情のまま固まるアリスに幽香が声をかける。

 

「いや・・・貴女が初対面の妖怪に対してこんなに友好的なのは初めて見たから・・・その・・・」

「私の花達が気に入ったお客さんだもの、無下になんてできないわ」

 

 私自身も気に入ったし、と付け加える幽香。なんだか恥ずかしくて私は思わず俯いてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、貴女達はどうして幻想郷(ここ)に来たの?」

「あ、それ私も気になってたの。故意に来たって紫から聞いたけど」

 

 幽香から花畑が良く見渡せる場所に案内をされ、私達は丘に座って喋っていた。

 

「外の世界の畏れが減ったからですよ、どうせ引き込まれるなら一定の力を保ったままがいいということで」

「しかし無茶なことするわねぇ・・・まぁ結果オーライなんだろうけど」

「アリスだってその無茶なやつを相手にしに来てたじゃないですか」

「あれは言われたから赴いただけよ、報酬もあったし」

 

 もっと大きな収穫もあったけどね、と私の方を見てアリスは付け加えた。

 

「外の世界じゃ貴女達みたいな強者には全く出くわしませんでしたよ、あっちにいた方が安全でしたかね」

 

 私の言葉に二人は苦笑する。実際は外の世界よりも幻想郷の方が力が出せるので外の奴らももうちょっと強かったのかもしれない。しかしそれは私達も同じ条件下なのだからこの二人が類を見ない強者であることは間違いないだろう。

 

「でも私と幽香は同格に見ない方がいいわよ?あっちの方が実力も歳も断然上・・・いったぁ!」

「悪い口は縫い合わせた方がいいかしら?」

 

 アリスが余計なことを言って幽香に頭を叩かれる。彼女にこの程度で済まされるのだから、アリスも相当実力があることに間違いはない。いや、二人のやり取りを見ていると古くからの友人でもあるようだ。

 どちらにしろ幽香は敵に回さない方がいいことは確かだ。美鈴がトラウマになるような相手だ、彼女は妖怪の中でも実力派上なのだから幽香の住む次元が違うのだろう。

 

「貴女、何歳?」

 

 ふと思い出したように幽香は私に尋ねてきた。私には質問の意図がわからなかったが正直に答えることにした。

 

「400と88・・・といったところでしょうか、もう少しでまた一つ増えますけど」

 

 そう答えると幽香はどこか感心したような声をあげた。

 

「へぇ・・・そんな若いのに内側に凄いのを飼っているのね」

 

 その言葉を聞いて私は固まった。まるで全てを見透かすような瞳に覗き込まれて動けなくなる。

 

「ちょ、ちょっと幽香!」

「このくらいじゃ暴走なんてしないわよ」

「そうじゃないわよ!貴女にデリカシーっていうものは・・・・・無かったわね」

「あるわよ」

 

 アリスが慌てて幽香を私から引き剥がす。幽香は不服そうに唇を尖らせている。

 しかし私は自分のことながら不思議で仕方がなかった。霖之助さんの時は内側でざわつくものを感じたのに幽香の前ではそれが全くないのだ。案外私の狂気は臆病なのかもしれない。

 

「あまり自分の作った仮面を信じちゃダメよ。貴女は冷静そうに見えて内側はとても不安定、その落ち着いた表情も内側からは脆く崩れ去るわ」

 

 私の世界から幽香の声以外の音が消える。色が消え、雑音も雑念も一切が消えてその声だけが私の中に入ってくる。頭は考えることを放棄して何の思いすらも浮かんでこない。

 しかし幽香が私に向けて微笑むと全てが戻ってきた。

 

「頑張りなさいな、貴女には笑顔の方がよく似合うわ」

 

 よくわからない空気に飲み込まれそうになっていた私は安堵の息を漏らした。ちらりと横を見るとアリスが唖然として口を開けている。

 

「貴女・・・本当に幽香?幻想郷にドッペルゲンガーでも来ちゃったのかしら」

「貴女本当に失礼ね。まあ正直私も驚いているくらい穏やかなの、その子を見てるとなんだか微笑ましくって」

 

 母性ってヤツかしら、と幽香が独りごちる。アリスは何か不気味なものを見る目で幽香を見ている。

 

「幽香は・・・どうしてそんなに強いんですか?」

「さあ?長生きだからかしらね」

 

 私の質問に幽香はアリスの方をジトッとした目で見ながら答えた。アリスは流れるように目を幽香から逸らす。幽香はため息をついて言葉を続けた。

 

「どんなに大きな器でも早急に作ったものは脆いのよ。大器晩成って言葉があるでしょう?ちゃんと力をつけたければそれ相応の時間がかかるモノなの。貴女の才能は確かに私でも驚くくらいのモノだけれど、それも器が500年程度じゃ完成しないものなのだから仕方ないじゃない」

「器・・・ですか」

「そう、器よ。大きな力を得ようとするならその力を受け止めるだけの大きな器が必要なのよ」

 

 そこのアリスも見た目よりは随分と長生きよ?と言われるとアリスは恨めしげな視線を幽香に送った。送られた幽香はというと悪戯の仕返しをした様な子供のような顔をしていた。

 

「貴女の事情は知らないけれど、貴女は器が完成する前に強大な力を手に入れてしまった。器は大きさが足りない上に脆く崩れやすい。正直に言えば今の状態が奇跡そのものと言って良いくらいよ」

 

 私もアリスも静かに幽香の話を聞いていた。彼女はいったいどこまで知っているのだろう。気になった私は尋ねてみることにした。

 

「幽香は私のような存在をたくさん見てきたんですか?」

「貴女ほどのものは見てないけれども・・・不正に力を得ようとしてその力に殺されたものならそれなりに見てきたわ」

「不正・・・ですか」

「貴女は不正っていうより不慮の事故のようにも見えるけどね。身の程を弁えなさい、とは言わないわ。今はその力を収める器づくりに専念なさい」

「・・・はい、ありがとうございます」

 

 幽香の話はとても参考になった。レミリアお姉さまは私の力について随分前から知っていたと言っていたし、おそらく私も含めて紅魔館の面々では手詰まりだったのだろう。外の世界からこちらに来たのは私にとって正解だったかもしれない。

 きっと私よりも年長者はたくさんいるのだろう。彼女達から話を聞いてみたら、思わぬところで解決策が見出せるかもしれない。年長者、経験者の意見は何よりも重要、年の功というやつだ。

 

「・・・貴女、何か失礼なことを考えてない?」

「いえ、何も」

 

 本当に勘の鋭い人だ。いや人ではないか。

 いつの間にかそんなことを考えられるほどには思考に余裕が出来ていた。

 

「説教臭くなっちゃったわね、ガールズトークに戻りましょうか?」

 

 幽香の言葉に私は笑顔で応える。アリスはというと何か考え込むようにブツブツと呟いていた。

 

「よく考えればアレはガールじゃないわよね・・・・・・でも老婆というには見た目が・・・・・・間を取って・・・・・」

「アリス?」

「ひゃい!?な、何かしら!?」

「貴女独り言が多いの、気づいてる?かれこれ何百年も言い続けてるから諦めてたけど口は災いの元なのよ?どこの畑の肥料になりたいかしら」

 

 アリスの失礼極まりない大きな独り言は幽香の耳にしっかり入っていた。ついでに私にも聞こえていた。幽香の笑顔からやけに恐ろしいオーラを感じるのは気のせいではないだろう。

 その後今度ひとつお願いを聞いてもらうということで話が着いた。その時のアリスは顔面蒼白といった表情をしていた。風見風香に貸しを作ってはいけない、私はまた一つ学習した。

 それから私達は日常の会話へと戻っていった。幽香の花の話、アリスの人形の話、紅魔館の話、最近の幻想郷の様子。幻想郷は何かと話題の尽きない場所で退屈しないのだとか。

 

「ふぅん、貴女は人間が嫌いなのね」

「はい、愚かで論理的な思考に囚われて生きる哀れな生き物だと思ってます」

「間違ってないわね、私も別に好きじゃないし。でも面白い人間もいるみたいよ?」

「私はよく人形劇で稼いだりしてるから何とも言えないけど・・・まぁ、単純な生物よね」

 

 ずっと不思議だったのはこの妖怪の楽園に人間が住んでいるということだ。

 普通に考えればこんなに妖怪が蔓延っている場所に人間が住んでいてまず身の安全が保障されるわけがない。

 結論から言えば妖怪の賢者こと八雲紫が保護しているのだとか。彼女の理想は『人間と妖怪の共存できる世界』だった。しかし外の世界の人間は畏れを忘れて妖怪を空想として消し去ってしまった。そして八雲紫はこの幻想郷を作り箱庭の中で人間と妖怪の共存を目指しているらしい。

 

「貴女はどう思う?」

 

 幻想郷のできた経緯と今までの成り立ちをざっくりと説明した後に、幽香は私に尋ねてきた。どう思う、とはこの幻想郷についてということだろう。私が複雑そうな顔をしていたから問われたのかもしれない。

 

「私からすれば、理解しかねます」

「ええ、そうね」

 

 短く答え、短く相槌が入る。幽香は黙っているので続けろと言外に表しているのだろう。

 

「『人間と妖怪の共存』が目的だとしたら、それは何のための目的なのかもわかりません。もしそれ自体が最終目標なのだとしたら、私達は彼女の暇つぶしに付き合わされているに過ぎないということになる」

 

 八雲紫はなんのために人間と妖怪を共存させたがっているのか、それがわからなかった。彼女の理想、というよりもただのおままごとに過ぎないようにすら感じる。その歯車の一つになるのも不愉快だった。

 

「妖怪の賢者による保護を受けなければこの世界で人間は生きることすらできない、それを果たして共存と呼ぶのかも怪しい」

 

 私はまた言葉を紡ぐ。

 共存とはいわば相互関係だ。持ちつ持たれつ助け合うのが共存であり一方に生かされることを共存とは呼ばない。

 

「以上の理由から八雲紫には賛同しかねます」

「なるほどね・・・頭のいい子は好きよ」

 

 どうやら彼女のお眼鏡には敵ったようだ。幽香の微笑みに笑顔で返す。

 もっとも幽香と意見が一致しているかどうかはわからない。アリスの考え方も私の考え方も、人間の存在について反対か賛成かの違いでそこに正解も不正解もない。幽香は私が好き嫌いの感情に流された意見を言わなかったことを気に入ったのだろう。

 そんな話をしていると日が暮れてきた。数年前までは起床の合図だったのに今では門限のようなものだ。

 

「またお喋りしましょう?私って友達が少ないから中々こういうことできないの」

「私でよければいつでも大歓迎です」

「ふふっ・・・ありがとう、リリィ」

 

 幽香に初めて名前を呼ばれてドキッとしてしまった。すぐに気を取り直して別れの挨拶をして手を振る。すると幽香も小さく手を振りかえしてくれた。

 こうしてまた一人、幻想郷で友達が増えたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 静寂に包まれた夜。一面に広がる花は月明かりに照らされ美しく輝いている。

 その花畑を見ながら一人佇む影があった。影の正体はこの花畑の主、風見幽香だ。彼女は目を細め、まるで我が子を見守るような目で花畑を眺めていた。

 そよ風が吹いて向日葵がゆらゆらと揺れる。それを見た後幽香は静かに口を開いた。

 

「聡明な子ね、まだ若いのに」

 

 その言葉が終わると幽香の背後に裂け目が出来た。その裂け目の奥から金髪の女性が出てくる。彼女の名前は八雲紫。

 

「あの小娘のセリフ、幻想郷(ここ)が出来た時に貴女に言われたこととそっくりだったから、貴女が操ってるんじゃないかと勘繰ったわ」

「私にそんな能力はないわよ」

 

 紫は幽香の隣まで音もなく歩いてきた。

 

「綺麗ね、ここは」

「そうでしょう?」

「ええ、何百年もずっと変わらずにここに咲き誇る花。永遠の命みたいね」

「花は季節と共に移ろうの。私はそれをただ見守っているだけ」

 

 静かに揺れる花を眺めながら二人は言葉を交わす。

 

「貴女はまだ私の理想に反対?」

「さあ、どうかしら?」

 

 紫の問いに幽香は意地悪な表情を浮かべる。紫は不機嫌そうにそっぽを向いた。

 

「はぐらかさないで頂戴」

「ふふっ、でもあの子はまだ知らないことが多すぎるわ」

 

 幽香は対称的に嬉しそうな笑みを浮かべる。すると紫は物珍しげな視線を送った。

 

「相当あの子に入れ込んでるのね」

「ええ、だって可愛いんだもの」

()()もあの子のため?」

 

 紫が問いかけると幽香はポケットから枯れた花を取り出した。花弁の数からして2,3本はあったように見える。

 

「結構頑丈な彼岸花を作ったつもりだったんだけれど・・・」

「あの子の力は本当に地獄のものなの?」

「似てるけど違うわ、どちらかというと悪魔の力ね、吸血鬼だから当たり前だけれど」

 

 幽香が妖力を込めると花弁は霧状になって花畑の方へ消えていった。

 

「リリィはお人形遊びには不都合だったかしら?」

「ッ!貴女・・・」

「あら、そんな怖い顔しなくてもいいじゃない」

「私の理想はそんなちっぽけなものじゃないわ」

 

 紫と幽香の両者から悍ましい量の妖力が溢れ出す。しかしそれを見る者は周りにいない。

 

「幻想郷は全てを受け入れる、そうでしょう?不都合も不具合も負から成るモノも」

「・・・・・・・」

「それを管理者たる貴女の意向によって消すのかしら?あの子は自分の感情に流されることなく判断が出来たというのに」

 

 幽香が馬鹿にするように笑う。紫はそれを黙って見ていたが、その目は怒りに満ちていた。

 

「あの子が年齢不相応なだけかしら?どの道私のお気に入りなのだから、危害を加えたら怒るわよ?」

 

 幽香が言葉を終えると紫は何も言わずに消えた。幽香は暫く黙って虚空を見つめていたが、やがてふぅと息を吐いた。

 

「いつまで夢見る少女のつもりでいるのかしら」

 

 答える者はいない。夜の向日葵だけがまるで幽香に話しかけるように揺れながら花弁を向けた。

 

「人間は貴女が思ってるより少しは面白いわよ、リリィ」

 

 その呟きは夜の風に流されていった。まるで何事もなかったかのように幽香は花の鑑賞へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




会話の大部分をカットしたつもりだった・・・
4部アニメおめでとうございます!

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