実際書きたかったものでもあったりします
:Side Remilia
彼女は泣いていた。
表情を表に出さない子だったが、確かにあの子は泣いていた。
心の底でずっと泣いていた。
私は、私とフランはその泣いている子を助けれられなかった。もどかしくて悔しくて、子供ながらに無力という『罪』を理解した。
もういつのことか正確に思い出せない。それでも記憶だけは正確に、鮮明に、癒えることのない傷跡のように刻み込まれている。
それでいい、そうであってほしいと私は、私達は願う。決して忘れてはならない、決して忘れられない、残酷で大切な思い出――――――――――。
『全部終わりましたよ』
記憶の中で彼女が私達に笑いかける。その
助けてくれなかった薄情者、見て見ぬふりをした卑怯者、怯えるだけで何もできなかった臆病者―――――――――。
わからなかった。怖かった。あの子の『罪』を背負った瞳がいつか牙をむくんじゃないか、そんな不安に苛まれた日も少なくなかった。
それでもあの子は私達を慕ってくれた。赦してくれた。ずっと一緒に、そう約束してくれた。だから私達はあの子の幸福を求めて今まで生きてきた。
今回の侵略もそうだ。どう転ぶかは私にもわからないが、この幻想郷はあの子にいい結果をもたらしてくれると信じて―――いや、確信してここまで来たのだ。
私は自分の能力に絶対の自信がある。それと同時に後悔もある。
私が能力に目覚めたのは”あの事件”があった後だ。もっと早くに自身の能力に気付いて来ればあの子が『罪』を背負うことはなかったかもしれない。私があの子を止められたかもしれない。しかしあの頃の私は姉気取りの傲慢な、何の経験も能力もないただの吸血鬼の餓鬼だった。毎日を妹と過ごし、なにも努力をせず、それでいいと思っていた。
実際、私がこの紅魔館の当主としての勉強を始めたのは”あの事件”の後だ。どうしてこうなった?どうしてこんなことに?その疑問を解消すべく、そしてその責任を負うべく私は帝王学に励んだ。
そして辿り着いた。辿り着いてしまった。目を背けたくなるほど理不尽な真実に。
遠い昔の記憶に思いを馳せていると隣にいる妹――フランドール・スカーレットが心配そうな顔で覗き込んできた。ひどく難しい顔をしていたのだろうか、そう思って頬に手を当てると一筋の涙の跡がそこにあった。
「お姉さま、大丈夫・・・?」
心配そうなフランに笑顔を作って答える。
「大丈夫よ、姉だもの」
姉。よくもそんな言葉が吐けると外側から自分に非難の目を向ける。私はあの子に、姉として尽くしてきたつもりだ。生まれた時からそう決めていたのだ、恐怖や贖罪のためではないことは胸を張って言える。
それでも、私は姉として一度あの子を見捨ててしまっている。私の無力は言い訳にならない、それが『罪』だからだ。
「私は、私達はあの子のためにここまでやって来たんだもの。これまでも、これからも」
言い聞かせるように呟くと隣のフランも力強く頷いた。
「こんなところで終わるわけには行かないのよ・・・!」
拳を固めて目を瞑る。瞼の裏に残っているのは血塗られた紅い記憶。いつまでも消えないその光景を掻き消すように頭を振る。あの日の誓いは永遠にこの胸にある。
大丈夫、お姉ちゃんがあなたを守るから―――――――――。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
:Side Frandle
小さい頃、今から遠い昔の生まれたばかりの頃だ。私には姉がいた、名をレミリアといった。お姉さまは少し厳しいがあたしに甘くていつも遊んでくれた。私は幸せだった。
ある日私に妹ができた、名をリリィといった。ある理由で親からの愛を受けることができなかったその子は、無表情で今からは想像もできないほど無口で無反応だった。
私はリリィとたくさん遊ぼうとした。私がお姉さまにして貰ったように、きっとリリィもそうしてもらえれば幸せだろうと思ったからだ。
しかしリリィが反応を示すことは滅多になかった。
何度も心が折れそうになった。毎晩涙で枕を濡らしたこともあった。お姉さまに泣きついて、その度にまた立ち上がって。
一人称も意識して変えた。今でこそ定着して違和感がないがリリィを元気づけようと『私』ではなく『あたし』として振る舞った。元気な女の子に見えるって本に書いてあったから。
私は諦めなかった。そして何度も接しているうちに、リリィの微妙な変化を感じ取ることができるようになった。
それからは私は泣くことはなかった。彼女の喜びを感じられるようになったからだ。自分と接していることが彼女にとって至福であると理解できたからだ。こんな時間が一生続けばいい、できればもうちょっと反応を見せてほしいかな。そんなことを考えていた。
その幸せは長く続かなかった。妖怪の中で”大反乱”と称される事件が起こり、私は父親を失った。両親を失って震えることしかできなかった私とお姉さまを守ってくれたのはリリィだった。
彼女は私達のために戦ってくれた、そう思った。
『全部終わりましたよ』
彼女は笑顔だった。その言葉と表情の真意を知るのはもう少し後だった。
お姉さまもきっと昔のことを思い出していたのだろう、全く正反対の性格に育ったのに似ているものだ。
昔見せられた本に刻まれた一つの文章、それを見たときに私は決意をした。必ず妹を自分の手で守ってみせると。
その残酷な一文は今も私の頭から消えることはない。
『スカーレット家の末女には狂気が宿る』――――。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
時は200年前まで遡る。紅魔館にはまだ今の十六夜咲夜が来ていない頃だ。
ここ最近館の主レミリア・スカーレットは図書室に入り浸っていた。あることを調べるためだ。
この図書室に住んでいるとまで言えるレミリアの親友――パチュリー・ノーレッジはこの飽き性で雑な性格の吸血鬼が熱心に本を読んでいる姿に偽物じゃないかと疑ったほどだった。
「ねぇレミィ、貴女最近よくここに来るけど何をしてるの?」
「見てわからない?本を読んでいるのよ」
「そんなこと見たらわかるわ、私は理由が知りたいの」
パチュリーの質問に呆れたように返したレミリア、その様子にムッとして当然のことを言い返すパチュリー。
それでもレミリアと一緒に長くいた彼女ですらレミリアの行動を理解できなかった。
「貴女がそんな熱心に本を読む姿は今まで一度も見たことないもの」
「あら、小さい頃はよくお勉強したのよ」
パチュリーはレミリアの返答の様子からまともに答える気がないことを悟った。よく相談を持ちかけられるパチュリーにとって親友の隠し事には不満半分興味半分といったところだった。だがそれと同時に親友の自分にまで隠すようなことなのだろうとも思った。だから深く追求しようと思わなかった。
「念には念を入れてね」
レミリアは手に持った本をひらひらと振る。その本には『幻想郷縁起』と書いてあった。
「そんな本があったのね、知らなかったわ」
「私もあると思わなかったわ」
苦笑しながら答えるレミリアにやはり違和感を感じるパチュリー。まだ隠し事をしているように見えた。
「で、それは何?」
「緊急避難先の情報よ」
これは嘘を言っているように見えない。パチュリーはもう少しカマをかけてみることにした。
「ふぅん、まぁ私にはあまり関係ないわね。それで、目的はそれだけ?」
「ええ、まあね」
ここだ。親友の微妙な変化に気付かないわけがないだろうと内心呆れるパチュリーであったが、これ以上は聞かないことにした。
避難先の情報はカモフラージュ、というよりついでだろう。目的は他にあるということだ。そして何度もこの図書室に来るところを見るとその目的のモノは未だに見つかっていないのだろう。パチュリーはそこまで分析できただけでも満足とした。
「もう少し本を探したら出ていくわ」
「お好きに、紅魔館の主も大変ね」
きっとパチュリーを欺けたと思ったのだろう、レミリアは気を緩めて本棚の方へ向かっていった。もちろんパチュリーはそれにも気づいていたがやがて興味を失くした。
数ヶ月経ったある日、図書室でパチュリーの前に腰かけたレミリアは真剣な表情でパチュリーに話しかけた。
「近々、大切な話があるわ。明後日小悪魔を連れて私の部屋に来なさい」
それだけ言うとレミリアは図書室から出ていった。
レミリアの部屋には館の主要人物が集まっていた、ただ一人彼女の妹――リリィ・スカーレットを除いて。
「それで、リリィをわざわざ呼ばないで話って何かしら?吸血鬼がこんな昼間に無理をしてまですることなのでしょう?」
パチュリーの言葉にレミリアともう一人、隣にいる彼女の妹フランドールが頷いた。
「ええ、とっても大切な話。リリィを呼ばなかった理由はすぐにわかるわ」
そう言ってレミリアは机に一冊の本を置いた。タイトルの無い紅色の本だった。
「これは私達スカーレット家のことが書いてある本よ」
レミリアが本をめくると確かにそのようなことが前書きに当たる部分に書いてあった。
「初めに言っておくわ、ごめんなさい。この数百年、貴方達に黙っていたことがあるわ」
そう言って頭を下げるレミリア。パチュリーは勘付いていたが他の者はレミリアが頭を下げたことに慌てていた。館の主、いわば彼女達の上司に当たるレミリアが部下に頭を下げているのだから当然だ。
やがてレミリアは頭を上げて話し始めた。
「貴方達はリリィから”大反乱”についてどんな風に聞いてるかしら?」
唐突な問いに最初に反応したのは美鈴だ。
「えっと・・・確か人間の大規模な反乱があって、この館の主・・・お嬢様達のお父上が人間に殺された。人間達は部下の者達が撃退した。そう聞いております」
美鈴の答えにレミリアは「そう」と僅かに顔を曇らせて答えた。
やがてレミリアが再び口を開く。
「その時は私達は幼くてね、何もできない無力な吸血鬼の子供だったの。でもリリィだけは違った。大半の人間を殺したのはリリィよ」
その言葉に美鈴と小悪魔は少し驚いたが納得の様子だった。パチュリーは反応を見せないが彼女も同じだった。
戦闘で言えばリリィが姉妹で一番上、それはリリィ以外の誰もが認めることであったからだ。
「・・・リリィの過去については前に私が話したあれが真実よ。お父様はリリィを忌避していたし憎んでいた」
再びレミリアの顔が曇る。この場合はこの場にいる全員の顔に影が差した。
「でもね、あの子は嘘を吐いているわ。大反乱のことで2つ、彼女自身のことで1つ」
後者は最近わかったのだけれどね、とレミリアは付け足した。
「お父様はかなり力の強い吸血鬼だったの。それこそ退魔師なんかに後れを取るはずもないような吸血鬼。そのお父様が退魔師に殺された」
美鈴、小悪魔、パチュリーの三者が頷く。その様子を見てレミリアはことばをつづけた。
「いくらリリィに才能があったからって、お父様を殺すほどの退魔師を殺すことができると思う?幼い吸血鬼に、そんな力はないわ」
今度は誰も頷かない、黙ってレミリアの言葉を待っている。
「私達はリリィにお父様は退魔師と相打ちだった聞かされたわ。でもおかしいのよ、お父様の死体は玉座から一歩も動いてなかったんだもの」
普通相打ちになるほどの激しい戦闘ならば動きが見えるはずだ。それが見られないということは一方的な戦いだったということ。
「私はお父様が一方的に殺されたとは思えなかった。つまり戦いが始まる前に死んでいたと結論付けたわ」
誰もが黙り込んでいる静かな空間、そこにレミリアの声だけが響いていた。今のレミリアの言葉の真意を皆考えていた。
「ええ、私はお父様を殺したのがリリィだったと思っているわ」
全員がその答えに辿り着いた。それでも疑問の晴れた顔は一つもない。
「じゃあ、どうしてお嬢様はリリィ様を、その・・・罰しなかったんですか?」
仮にも父親殺しとするならばいくらその父親の所業がひどいものであってもその罰があるはずだと考えたのだろう、質問をしたのは小悪魔だった。
「私は単純にお父様がリリィにそうされるだけのことをしたと思っているからよ」
今度は全員が納得した。親族を殺した者を罰しない、その決断がどれほど重いものだったかを悟ったからだ。
「とはいえ、普段のリリィならそんな考えに至らないはずなの。でも私はそれがあり得るだけの答えを見つけていた。ちょうど大反乱が終わった後にね」
レミリアはそう言って本を開いた。しおりの挟まったページ、そこの一番上に書かれていた言葉にフランドールとレミリア以外の全員が目を見開いて固まった。
『スカーレット家の末女には狂気が宿る。』
「これが未だにあの子を地下室から出さない理由、そしてあの子が父親殺しとなった理由よ」
そこに書かれていた言葉は次の通りだ。
スカーレット家にはツェペシュの末裔として大きな繁栄と力がもたらされる。その代償としてスカーレット家の末女は理性の一部を失い狂気を宿す。器によってその狂気の性質も大きさも異なる。これは『宿命』である。
「私はこれを読んだときに初めてお父様がリリィを忌避した理由を知ったわ。きっと負い目を感じていたのでしょうね」
「待ってレミィ、それでもリリィが狂気を宿して理性を失ったからって自分より上の吸血鬼を殺せる理由にはならないわ」
狂気とは力ではない。理性を失うことでリミッターを外すことはできても元々持つ力を増幅させることは出来ない。
「ええ、普通に戦えばリリィはお父様の足元にも及ばない吸血鬼だったわ。でもあの子は、あの子の能力はそれを可能にすることができる」
リリィが自称する『罪悪感を操る程度の能力』。それは相手を蝕み動きを緩慢にしやがて内側から食らうこともできるほどの能力だった。
「あの子の能力は、特に妖怪にはとても強いわ。でも狂気にさらされた状態でそんな理性的な使い方ができるとはとても思えない」
パチュリーは別に親友のことを間違っていると思い指摘したかったのではない。ただ単に納得を求めただけだ。それは魔法使いとしてか、もしくは純粋に館に関わる者としてか、少なくとも責めるような視線ではなかった。だからレミリアは思わず笑みを浮かべてしまった。この場に似つかわしくない笑みにパチュリーは怪訝な顔をした。
「私もそう思った、だから能力も知らない頃からあの子のことについてたくさん調べたわ。そして最近、偶然にもその力の片鱗を見たの」
そう言ってレミリアは別の本を数冊取り出した。これがおそらく図書室で探していた本なのだろう。
「あの子の力は・・・地獄の力に似ているわ。私はアレを『罪を操る程度の能力』と名付けた」
『罪悪感』ではなく『罪』、そこには大きな違いがある。
『罪悪感』とはいわば『罪』から生まれる十分条件に過ぎない。つまり彼女の自称する能力は彼女の本当の能力の一部でしかないということだ。
「私は地獄についての記述をいくつも調べた。全部はわからなかったけど、一つ言えることは『罪』はそれ自体に大きな力を持っているの。だからこそ地獄ではそれを落とすために裁きを受けなければならない。でもそれはあくまで死者限定、生きているものにそれは通じないわ」
美鈴とパチュリーは必死に考え込んでいたが一人小悪魔だけが納得した風な顔をしていた。悪魔にはわかることだったのかもしれない。パチュリーが視線で小悪魔に説明を促すと、小悪魔は頷いてレミリアの言葉に続いた。
「つまりリリィ様の能力がお嬢様の推察通りなら、その原動力は彼女自身が背負っている罪ということになります。そしてその力はあまりにも強大すぎる。暴走すれば周りにいる者が生きていることはないでしょう」
小悪魔の説明にレミリアは「その通りよ」と相槌を打って言葉を続けた。
「今のところ狂気が暴走する様子も見られない、だけど貴方達はいつそうなってもいいように頭にこのことを入れておいて」
レミリアの言葉に全員が頷く。
全員から質問がなくなったところで本日は解散となった。小悪魔だけは残るように言われ、その他の全員はレミリアの部屋を後にした。
廊下を歩く一人の少女――パチュリー・ノーレッジは静かに呟く。
「大きな力には大きな代償が必要になる、貴女はそれがどういうことか本当に分かっているの?リリィ――」
その呟きは誰の耳にも届かなかった。
レミリアの部屋にはレミリア、フランドール、小悪魔の三人が座っていた。静寂を切るようにレミリアが口を開いた。
「随分詳しいのね」
「はて、何がでしょう?」
小悪魔の返答にレミリアは不愉快そうに眉をひそめる、隣ではフランドールが右手に目を浮かべていた。
「妹様、純粋な悪魔は物理的要因で死ぬことはないのですよ」
「・・・」
「とはいっても契約に反することはできませんから、安心してください」
小悪魔の口ぶりからそれを本当だと信じたのか、フランドールは諦めたように目を消した。
再びレミリアが口を開く。
「貴女、私の妹に・・・リリィについて何か知ってるんじゃないの?」
「まさか、似たような力を見たことがあったので」
「・・・そう」
「ただ・・・」
レミリアが興味が失せたように肩をすくめると小悪魔の方から口を開いた。
「スカーレット家のことは少しだけ知っています、といっても世代が前なので何とも言えませんが」
「そう、それで?」
「リリィ様の狂気は深い」
小悪魔の言葉にフランドールとレミリアは掴みかかった。それを前にして尚平然と小悪魔は言葉を続ける。
「ですが、それ以上に彼女の理性が強い。本当に優秀なお方です」
「そんなことが聞きたいんじゃないッ!!!」
レミリアは普段の彼女からは想像もできないほどに冷静さを欠いていた。そのレミリアを嘲ることもなく淡々と小悪魔は言葉を紡ぐ。
「わかってます。彼女は己に潜んでいるものを狂気だと気づいていない、それでも彼女は内側の禍々しい力を懸命に抑えています。顕著に表れたのは先日の妹様との手合わせ、あれで力を抑えることに失敗していたからその後に自身の力に気付いてしまったのでしょう。もっとも能力を偽っていたのはお嬢様の言っている通りもっと前からでしょうが」
息もせずに小悪魔の話を聞く二人に小悪魔は少し目を細めて話す。
「どのみちリリィ様の理性が強くても、内に潜む狂気の大きさは変わりません。悪魔はそういう負の感情や力に敏感なんです、だからこそどれほど大きなものかわかる。彼女が自身の狂気を支配下に置くには相当な時間がかかる。貴方達はそれに耐えられますか?」
「「当たり前よ」」
小悪魔の警告とも取れる言葉にレミリアとフランドールは揃って即答した。
それを見た小悪魔は小さく笑みを浮かべた。どこか安心したような風にも感じられた。
「私も出来る限りお手伝いします。きっと、貴方達なら大丈夫でしょうから」
「・・・ありがとう」
「いえ、お礼を言われるようなことはしてませんよ」
結局自分が何者なのかは明かさないが協力はしてくれる。不思議な悪魔だった。
解説、というよりこの先わからない点を少なくしたかったんです
急な解説みたいで変に思われる方もいるかもしれませんが・・・