Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第57話「最終決戦 part 3」

1900 李の軍艦『コンゴウ Ars Nova』の甲板にて

 

勇人「フン!ハァッ!セイッ!オラァ!」

 

李「フン!ハァッ!」

 

カキーン!

 

ドゴン!

 

ドカン!

 

勇人(奴の剣や艤装の威力に『重さ』が無いが、駆逐艦特有の『すばしっこさ』があるな……しかも、コイツ……『秋月の艤装』を『使いこなせていない』な……)

 

李(重ッ!?何なんだ!アイツの剣に艤装の威力は!?奴の攻撃の一発ずつが『戦艦並』の威力だ……ここで秋月の艤装の『弱点』である『装甲の低さ』が出てくるなんて……)

 

勇人と李は互いにの主砲、副砲で砲撃し、更には愛刀での攻防し、互いを分析しながら激しい戦闘(殺し合い)をしていた

 

そして……

 

勇人「オラァ!!」

 

バキン!

 

勇人は李の攻撃を捌きながら、毘沙門剣でナノマテリアルブレードを地面に叩き壊す様に毘沙門剣でナノマテリアルブレードを縦に叩き、そこまま地面に叩き潰し、破壊した

 

李「チッ……」

 

勇人(今だ!!)

 

勇人「此処で死にさらせぇ!!」

 

勇人は勝機(チャンス)と言わんばかりに李に止めを刺そうと突撃したが……

 

李「……フッ」

 

シャキーン!

 

勇人「ゲッ!?」

 

李「死にさらすのは貴様だ!!」

 

李は直ぐに、新たなナノマテリアルブレードを二本『精製』し、二本を交差させ、勇人の胴体を鋏で斬る様に挟み斬ろうとしたが……

 

勇人「フン!!」

 

勇人は上半身を後ろに反らせ、李の攻撃を避け、後ろに反った反動を殺さず、ナノマテリアルブレードを上に蹴り飛ばし、バック転しながら間合いを離した

 

勇人「……そんなの、ありかよ……『アレ』をイオナに渡さなければ良かった……」

 

李「戦艦の癖に身軽な男だな……」

 

勇人は『ムラマサブレード』をイオナに貸した事に後悔し、李がナノマテリアルブレードを自由に精製出来る事に驚き、李もまた、勇人の超人的な反射神経に驚いた

 

勇人「……チッ!なら!CIWS AAWオート!!」

 

勇人は右腕の機銃『CIWS』を発射させたが……

 

李「無駄だ」

 

李もまた、勇人と同じシールド『ATフィールド』を発動させ、CIWSの攻撃を防いだ

 

勇人「ハァ!?何でテメェが『ATフィールド(それ)』を持っているんだ!」

 

勇人は李に怒鳴りながら聞くと李はドヤ顔をし、答えた

 

李「貴様がコンゴウ達を保護して貰った時に『夕張』と『明石』だっけか?そいつらが『深海棲艦から守る為』にコンゴウ、マヤに『クラインフィールドの代用品』として搭載してくれた『お陰』だ」

 

勇人「……人の物を『パクる』習性はチョンの『代名詞』だったよな」

 

李「何とも言え……貴様はもう『敗北』が確定したのだ」

 

勇人「敗北……か、此処で『勝利宣言』は『死亡フラグ』だぞ『三流』……」

 

李「ッ!?減らす口を!」

 

勇人「掛かってこい!『格の違い』を見せてやらぁ!」

 

李「上等!」

 

勇人(泣けるぜ……挑発したのは良いが、ATフィールドに超重力砲、そして自由にナノマテリアルブレード(無駄にデケェ剣)を作れるわ……反則だろ……まぁ、此処で負ける(殺される)気は無ぇが……なら……)

 

勇人は李を挑発し、『()()()』を思い付いたのか、ニヤつき、刀を収め、李の攻撃を避けつつ、一気に間合いを詰めたのだ

何故『急激に間合いを詰めた』かと言うと……

 

勇人「無駄ァ!」

 

ドカッ!!

 

李「ちっ!」

 

勇人「この()()なら、テメェのデケェ剣や艤装、ATフィールドが『使えないな』!」

 

李「チッ!しまった!?」

 

勇人は李に飛び蹴りをし、李の体制を崩し、更に近付いた

そう、勇人は『攻撃範囲の広い』李の目の前まで近付く事で、李自身の攻撃を無力化し、更に、勇人が『最も得意』とする『超近接戦闘(ステロゴ)』に持って行けるからだ

勿論、体制を崩された李は『勇人の間合い』から抜け出せず……

 

勇人「これで終わりだ………さぁ、テメェの罪を数えな!」

 

李「や……止めろォォォォ!」

 

李は勇人の『行動』に拒絶するかの様に叫んだが、勇人は拳を握り締め、そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇人「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」

 

 

 

 

 

 

ドカカカカカカッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇人の激しい拳のラッシュにより、李は顔面が変形し、艤装は殴られた弾みで外れ、身体は青アザが出来る等、端から見ても『再起不能』と分かる位、勇人は李を拳の連打を打ち続け、殴り飛ばした

 

勇人「はぁ……はぁ……本当は殺したいが、テメェは『然るべき方法』で償って貰うからな……あー!クソッタレ!やっと終わったァー!」

 

勇人は気絶している李の横で疲れ果て、崩れる様に座り込むと備前が勇人に怒鳴る様に叫んだ

 

備前「終わったんなら手伝え!ATフィールドが壊れないんだ!」

 

優花「なかなか壊れないわね……」

 

イオナ「泣けるね……」

 

勇人「……イオナ、それ俺の台詞だ……やれやれ……ん?」

 

勇人は立ち上がり、備前の所まで移動しようとした途端、『何か』が勇人の足下に掴まり、勇人の移動を阻止するかの様に、引っ張っていた

その『正体』は……

 

長10cm砲1「ミュー!ミュー!」

 

長10cm砲2「!」

 

勇人「秋月の『長10cm砲』か……どうした?」

 

勇人は秋月の艤装の一部で、秋月の相棒的な存在『長10cm砲』に聞くと、長10cm砲はジェスチャーで勇人に伝えた……「僕達も手伝いたい」と………

 

勇人「……分かった、付けれるか分からねぇが……秋月の艤装を持ってきてくれ」

 

勇人は長10cm砲に頼むと、長10cm砲は喜んでいるのか、スキップしながら艤装を持ってきてくれた

 

勇人「サンキュー……先ずは艤装解除!さぁ、着けてくれ」

 

勇人は艤装を解除すると、艤装は発光し、消え、代わりに秋月の艤装を装着した

 

勇人「軽いな……ん?プレートに……『ショートランド拍地所属』に『秋月』……はぁ~……また蘭の所か……後で蘭に調べて、分かり次第『供養』するか……行くぞ」

 

勇人は秋月の艤装に長10cm砲を乗せ、備前達がいる場所に向けて飛び降りた

 

 

 

場所は変わり、蘭花達が束縛されている台座付近にて

 

スタッ!

 

勇人「よっと!待たせたな!」

 

備前「ス〇ークか、お前は……」

 

優花「どちらかと言うと雷〇だと思うが……ってか何で李の艤装を着けているの?」

 

優花は勇人が今、装着している秋月の艤装について聞くと、勇人は簡潔に答えた

 

勇人「ん?この艤装か?これは李のではなくて『ショートランドの秋月』の物だから、戻ったら供養すんだよ」

 

備前「……お前らしいわ、それじゃ秋月の為にも、さっさと終わらすか!勇人!頼んだ!」

 

優花「お願いね♪」

 

イオナ「よろしく」

 

勇人「お前らなぁ……」

 

備前、優花そしてイオナは疲れきっているのか、勇人に御願いすると、勇人もまた、疲れきっているのか、溜め息をし、答えた

 

勇人「……しゃーない、やりますか!ドッセイ!」

 

グサッ!

 

勇人「オラァ!」

 

クパァ!

 

勇人は毘沙門剣を取り出し、そのままATフィールドに挿し込み、挿し込んだ剣の隙間に両手を入れ、引き裂く様にATフィールドを抉じ開け、そして……

 

勇人「長10cm砲!発射!」

 

ドカン!

 

勇人が長10cm砲で攻撃した事で、脆くなったATフィールドは、そのままガラスが砕ける様に崩れ去った

 

備前「完全に『壊し方』がエヴ〇じゃねぇか……」 

 

そして、ATフィールドが壊された事により……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり コンゴウの『情報共有ネットワーク』通称『お茶会』にて

 

バリーン!!

 

 

蘭花「ッ!!コンゴウ!何か割れた音がしたわ!」

 

コンゴウ「ATフィールドが『無くなっている』!?まさか!」

 

そう、勇人がATフィールドを壊した『お陰』でコンゴウ達のATフィールドまでもが壊れたのである

コンゴウはATフィールドが張られていた場所に手を差し出すと、差し出された手は薄くなり、そして……

 

フッ……

 

蘭花「ッ!?コンゴウが消えた!?」

 

コンゴウは煙の如く『姿を消した』のだ

 

マヤ「まさか!蘭花!」

 

蘭花「……ええ!」

 

二人もまた、コンゴウが消えた場所に行き、煙の様に消えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、勇人達がいる台座付近にて

 

蘭花「うぅ……ん?此処は……」

 

コンゴウ「……どうやら戻れた様だな」

 

マヤ「はぁ~……一時はどうなるかと思ったよ……ありがとう」

 

備前「動くなよ……セイッ!!」

 

優花「ヤァ!」

 

イオナ「よっこいしょ!」

 

バキン!

 

三人は目が覚めると、備前、イオナそして優花は三人を縛っている鎖を斬り、言った

 

備前「よぉ上城!四年振りだな♪」

 

備前は笑顔で言うと、蘭花は首を傾げ、答えた

 

蘭花「へ?どちら様ですか?」

 

備前「俺だ!柏木だ!!」

 

蘭花「へ?柏木君!?何時『性転換』したん!?」

 

備前「ドンだk……って!オネェになってねぇよ!昔の事故で『艦娘』と同等の力を得たんだ!艤装を解除すれば元に戻るわ!!ってか、お前も『知っている』だろうが!!」

 

蘭花「フフッ♪冗談よ♪」

 

備前「……姉弟揃って『キツイ冗談』を言いやがって……」

 

勇人「俺は『そんな冗談』は言わないg……備前「お前じゃねぇ!勇次の方だ!」……スマン、愚弟が……」

 

コンゴウ「やれやれ……お前が上城勇人か?」

 

コンゴウは茶番している蘭花と備前を見て呆れつつ、勇人に聞くと、勇人は「ん?そうだが?」と答え、コンゴウは勇人に頭を下げた

 

コンゴウ「ありがとう……お前の『お陰』で助かった」

 

マヤ「ッ!?コンゴウが……」

 

蘭花「頭を下げたァ!?」

 

備前「ん?そんなに『珍しい事』なのか?」

 

優花「さぁ?」

 

コンゴウは勇人に御礼をした事に蘭花とマヤは驚き、備前と優花はコンゴウの行為は『当たり前』だと思っていたのか首を傾げると勇人は微笑みながら答えた

 

勇人「フン♪気にすんな♪此方こそ佐世保の連中の面倒を見てくれて、ありがとう」

 

コンゴウ「世話になっている身だ……それ位、やらないとな」

 

備前「あの……お二人さん、そろそろ脱出しないと『ヤバイ』んだが……」

 

勇人「ヤバイ?それはどういう……」

 

ゴン!

 

勇人「痛ッ!?なんじゃこりゃ!!」

 

備前は勇人とコンゴウに言うと勇人は瓦礫が頭に当たり、頭を擦りつつ、血相を変え、焦り出した

何故なら……

 

コンゴウ「李か倒れた事によって……合体状態が『保てなくなった』んだ……」

 

そう、李が倒れた事により、『コンゴウ Ars Nova』の体制が保てなくなり、崩壊するかの様に分裂し始めたのだ

 

勇人「優花と柏木そしてイオナは三人を連れて脱出しろ!」

 

備前「お前はどうするんだ?」

 

勇人「……あれを見てみな」

 

備前「あれって……なっ!?」

 

勇人は備前に言うと、備前は李が倒れた場所を見ると驚いた

何故なら……

 

優花「チッ!アイツも勇人君と同じ『ゴキブリ並』のタフさを持っているなんて……」

 

勇人「ゴキブリって……俺は『某破天荒な警察官(両津〇吉)』じゃねぇぞ……まぁ『しぶとさ』は認めてやるが……」

 

李「……上城勇人……お前だけは許さん!」

 

そう、李はふらつきながらも、立ち上がっていたのだ

そして李は懐から黒みを帯びた紫色の液体が入った注射を取り出し、自身の首に注射を刺し、紫色の液体を身体の中に注入した

 

勇人「ッ!?あれは!?」

 

備前「ん?勇人、李が持っている『ヤバそうな液体が入っている注射』は何だ?」

 

備前は勇人に質問すると勇人は慌てながら答えた

 

勇人「……『D-cell』だ、しかも純度の高いヤツを高濃度に凝縮したヤツだ!」

 

備前「はぁ!?それって、深海棲艦の『身体の中』にある『アレ』の事か!?そんな事をしたらアイツの身体は拒絶反応を起こして『死ぬ』ぞ!何故アイツは『自殺行為』を?」

 

勇人「……ヤツの賭けかもな……もし『拒絶反応を起こさなかった』ら……ヤツは()()()()『深海棲艦』になってしまう可能性があるんだ」

 

備前「……知っていたのか、お前の身体の中に『D-cell』が()()()()()()に……」

 

備前は俯くと勇人は鼻で笑い、答えた

 

勇人「当たり前だ、自分の身体だからな……勿論、()()()()()も習得済みだ」

 

備前「……体内のD-cellを操作出来るなんて……チート過ぎるだろ……」

 

勇人「お前が言うな」

 

蘭花「勇人……」

 

蘭花は勇人を心配し、少し不安そうに言うと、勇人は笑いながら答えた

 

勇人「大丈夫や!俺は昔の俺より『強くなった』からな!」

 

備前「俺より『弱い』がな♪」

 

勇人「コラ、それを言うな」

 

備前「ハハハ♪だが『強さ』は『折紙付き』だ♪上城、お前の弟は、()()()()()()()()()()に『強く』『優しい』そして『ゴキブリ並のしぶとさ』を持っている男だからな♪」

 

勇人「だからゴキブリ言うな」

 

備前「ならゴキブリじゃなくて『両津勘〇並のしぶとさ』と表現した方が良いのか?」

 

勇人「一緒じゃねぇか!!」

 

勇人と備前は蘭花の不安を取り除く様に笑いながら喋ると蘭花は安心したのか、笑い、安堵し、言った

 

蘭花「フフッ……分かったわ、勇人……アイツに『みんなの怒り』をぶつけて!そして『生きて帰ってきて』!」

 

勇人「分かったよ……()()()

 

備前「さて、俺達は脱出しますか!」

 

イオナ「うん!勇人、秋月の艤装を……」

 

勇人「はいよ……頼んだ」

 

備前達は勇人を残し、そのまま伊401に向けて飛び立った

 

そして……

 

深海棲艦化した李改め『戦艦讐鬼』「佐世保ノ龍!オ前ダケハ……」

 

勇人「相当、地に落ちたな……だが、お前のお陰で『深海棲艦』として『殺せる』事が出来るからな!さぁ!『最終ラウンド』だ!」

 

勇人はD-cellの影響なのか、醜く、大量の触手や角が生え、復讐の鬼となった李を哀れに思いつつ、気合いの入った強い口調で構え、艤装を転換した

 

そう、これで『全てが終わらせる』かの様に……


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