Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第57話「最終決戦 part 1」

1500 舞鶴鎮守府内の港にて

 

男「……」

 

勇人と同じ『提督用の白い制服』を着た男が海を見ていると、後ろから舞鶴鎮守府第一前衛基地所属の女性提督の柊が男に声を掛けた

 

柊「どうした千川少佐?遠征に出した子達の事が心配なのか?それとも『間宮に振られて』落ち込んでいるのか?」

 

柊は男『千川大地』にからかいながら聞くと千川は少し俯いた表情で答えた

 

千川「あ!?柊先輩……柊「階級で呼べ!少佐!今は勤務中だ!」……すみません柊中佐、実は今、間宮達が旅行していた場所が危険地帯だと聞いたので……同期の事が心配で……」

 

柊「……確か、君の『同期』である上城中将が柏木大将と共に『特殊任務』を行っているエリアか……彼処は今『裏社会』『国際問題』そして『蒼と霧』の問題が交わる『危険地帯(ホットエリア)』だからな……後、上城中将は無事だ……だが龍光会の策略で柏木大将と共に『指名手配』にされたが、『蒼と霧』を保護したと連絡があった」

 

間宮達の事を心配し、不安になっている千川は柊の『速報』を聞き、柊に聞いた

 

千川「ッ!?本当ですか!?」

 

柊「ああ、ちなみに『特殊任務』が終わったら『上城一家』が『御礼』に来るって言ってたぞ……まぁ柏木大将と同じく『簡単に死ぬ様な事』はしないだろう」

 

千川「良かった……無事で……」

 

千川は胸を下ろすかの様に安堵すると柊は海を見て、悲しそうに言った

 

柊「海が……『悲しんで』いるわね……それと同時に『怒っている』様に荒れている……これは『ヤバい事』が起きそうだな」

 

千川「……アイツなら絶対救ってみせますよ、僕達『同期』のエースですから!」

 

柊「……上城中将の事か?」

 

柊は千川に聞くと、千川は頷き、答えた

 

千川「はい!アイツは『人としての強さと優しさを持ち合わせた漢』ですから!」

 

柊「漢……か、海軍の人間として一度会ってみたいな……上城中将に……」

 

千川「きっと気に入ると思いますよ!アイツは『艦奴派養成部隊』と言われている『第一研修部隊』出身ですが、柏木大将みたいに艦娘達や弱い人間には『優しい男』ですから」

 

柊「……『第一研修部隊上がりの同期を嫌っている』お前が、そこまで『絶賛』する男か……なら『余計』会ってみたいものだな……『佐世保の龍』に……」

 

千川「はい!アイツが来たら会わせてみせますよ!」

 

千川(……だから、死ぬんじゃ無いぞ!上城!お前の仲間は佐世保や呉だけでは無いからな!僕達『第二研修部隊』の同期達も『お前』を『仲間』だと思っているからな!……だから『簡単にくたばる様な事』はするなよ!)

 

千川は同期であり、仲間の勇人に願う様に荒れた海を見ていた

 

そして、この事は……

 

 

間宮「……上城中将、柏木大将、桜花少尉そして上城元帥……絶対に死なないで下さい、そして血を吐き続けながらマラソンをしている様な状態に『終止符』を打って下さい……」

 

電 未来「……お願いします」

 

物陰に隠れていた間宮達に聞かれ、3人は勇人達の無事を祈った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1800 K国周辺の海域にて

 

勇人「……群像、周辺の状態は?」

 

勇人は艤装モード『Aegis ver.3』で海面を走行し、伊401に居る群像に聞くと群像は「異常無し」と答えると勇人の隣に居る優花が申し訳無さそうに答えた

 

優花「ごめん……私の失態を片付けて貰って……」

 

勇人「気にすんな」

 

備前「しかし『驚いた』な……お前が復活するなんて……」

 

備前は優花の後ろを走行している『艦娘』を見て、驚いた

何故なら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日向「まぁそう言うな……私だって驚いているんだ」

 

そう、優花と融合していた筈の『日向』が目の前に居る事に……

何故そうなった訳については1時間前に遡る……

 

 

 

1時間前 伊401 艦内にて

 

慧音「勇人、優花さんも『改造』するぞ」

 

慧音は勇人に言うと勇人は金剛が淹れて貰った紅茶を吹きこぼし、答えた

 

勇人「ブーッ!何でまた!?」

 

比叡「ヒェェェェ!?司令!汚ないですよ!?掛かりましたよ!」

 

勇人「あ!?悪ぃ……」

 

霧島「……良かった、掛からなくて……」

 

榛名「そうですね……」

 

金剛「me too……」

 

勇人の吹き出した紅茶が比叡に掛かり、謝罪しながらも慧音に聞いた

 

勇人「アイツはそこまで練度が上がっていないのに、何故やるんだ!身体が持たねぇぞ!!」

 

慧音「大丈夫だ、最低練度でも耐えれる様にする♪」

 

勇人は慧音の『ブッ飛んだ発想』に怒鳴ると、隣に居た優花が強い意思が入ったかの様に真剣な表情で答えた

 

優花「勇人君、これは私が先生に『お願い』したの……今回だけは『命令違反』させてもらうからね!」

 

勇人「今回『だけ』じゃねぇだろ……あー……頭が痛い……」

 

柏木「勇人……『同じ立場』として同情するぞ」

 

一馬「全くだ……」

 

三笠「お前達『3人』も人の事は言えない気が……」

 

博和「奥様、これは御主人様の問題なので口を慎んだ方が……」

 

慧音 三笠「博和さん、アンタが言うな」

 

博和「これは失礼しました」

 

慧音と三笠は博和にツッコミを入れつつ、三笠は勇人にお願いするように言った

 

三笠「話は戻すが、勇人が言ってた通り、優花は改造するための練度には達していない……しかし、優花と日向は完全に完治したのだ……ここは戦力向上の為に是非、改造して欲しいの……お願い……」

 

優花「私からも……お願いします!」

 

柏木「まぁ体力的には申し分無いから『イケる』んじゃね?ヤっちゃえば?」

 

三笠元帥「疾風、それ『エロい』意味に捉えてしまうから……」

 

柏木「……すまん、失言だったな」

 

慧音「まぁ柏木さんの『言い分』は分かるが……勇人、やってくれるな?」

 

慧音達は勇人にお願いすると勇人は呆れ、そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇人「わーったよ!ったく!群像!医務室を借りるぞ!」

 

群像「はぁ……イオナ、医務室に電力を回してくれ……」

 

イオナ「もうしている……何時でも『ウェルカム』な状態にしてある」

 

イオナは親指を立てながら言うと蒼き鋼のメンバー全員がイオナの性格の変化に戸惑った

 

静「イオナ……完全にお爺様に『感化』しちゃってますね……」

 

イオナ「勇人に制御権を移行したままになっているから、少なからず『影響』しているかも……でも『嫌いじゃない』」

 

ヒュウガ「ノリの良いイオナ御姉様も素敵です♡私もイオナ御姉様と合体したい♡」

 

タカオ イオナ「黙りなさい(黙って)!レズビッチ!」

 

ヒュウガ「ビ……ビッチィ!?酷いですわ!イオナ御姉様!私はイオナ御姉様『一筋』ですよ!!」

 

ハルナ「タカオ……お前もか……」

 

キリシマ「ってか、レズは認めるんだ……」

 

……訂正、タカオも勇人の影響を受けているのか口が悪くなっていた

 

蒔絵「レズ?ビッチ?ハルナ、『レズ』と『ビッチ』って何の意味なの?」

 

ハルナ「レズとは……三笠「調べなくて良い!子供には『早すぎる言葉』だから!」……分かった」

 

ハルナは意味を調べようとしたが、三笠に止められ、少し落ち込んだ様子になった

 

勇人「……とりあえず、優花を改造するぞ」

 

優花「優しくしてね♪初めてだから♪」

 

勇人「何のだよ!?」

 

優花「え?夜の……勇人「言わせねぇよ!!悪乗りせんと、はよ来まっし!!」……はーい♪」

 

慧音「……やれやれ」

 

勇人は優花と慧音を連れて医務室に入り、改造手術を始めた

 

群像「……お祖母ちゃんって、こんなにも『肉食系』だったのか?俺が聞いた話では『おしとやかな大和撫子』だと聞いたが……」

 

柏木「多分、アイツの影響じゃねぇか?」

 

高雄「多分じゃなくて『絶対』そうですよ」

 

イオナ タカオ「……泣けるね(泣けるわね)」

 

柏木「あ!?『それ』まで影響しているのか……」

 

三笠「それ、私の台詞なんだが……」

 

柏木「どちらかと言うと勇人の口癖なんだが……まぁ良いか、俺達は引き続き、警戒にあたるか……」

 

柏木達は海域周辺を警戒するために艤装を装着し、海面に立った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして現在に至る……

 

勇人「全く……どうして俺の仲間は『肉食系』が多いんだ……」

 

勇人は呆れながら嘆くと鳥海も呆れながら勇人に言った

 

鳥海「提督のせいですよ……」

 

摩耶「まぁ私も含め、佐世保の艦娘達や女性職員全員が提督に『惚れて』いるんだ……嫌われるよりかはマシだろ?」

 

高雄「摩耶、それ提督に『告白している』と一緒よ」

 

摩耶「実際コクってんだよ……言わせんな!!」

 

優花「……人の旦那(仮)を勝手に寝取らないで」

 

摩耶「あぁ?」

 

金剛「What's do you say?」

 

榛名「勝手は……榛名が許しません!!」

 

ワーワー!!

 

霧島「やれやれですね……」

 

比叡「一応言っておきますけど、私と霧島は『ラブ』の方では無くて『フレンドリー』の方なので勘違いしないで下さい……後、御姉様達がスミマセン……」

 

勇人「気にして無ぇよ……まぁ好かれるのは『悪い気はしない』が……」

 

勇人(その『後』が面倒クセェんだよな……修羅場的な意味で……)

 

一馬「こりゃ翔像『以外』の孫が現れるかもな……」

 

三笠「……確かに、まぁ私が『許さない限り』結婚は認めないが……」

 

一馬「お前は早く『子離れ』ならぬ『勇人離れ』をしろよ……いくらアイツが『お前の血』が入っているとは言え『二十歳超えの大人』なんだぞ」

 

三笠「嫌よ……折角、勇人が私を『母親』と認めてくれたんだ!離れる訳にはいかないわ!!」

 

一馬「……駄目だこりゃ」

 

三笠元帥「……上城元帥、同情します」

 

龍鳳「流石、親バ艦娘と言われていた事はありますね……」

 

一馬「……スマン」

 

備前(ハァ……こんな状態で大丈………ん?あれは……)

 

備前は緊張感の無い状態に呆れていると、前方に宙に浮いている紫色の球体を発見し、勇人に報告した

 

備前「……勇人、あれ……」

 

勇人「ん?……なんだ、サ〇ヤ人の脱出用のポットみたいな物体は?」

 

勇人も紫色の球体を発見し、確認していると……

 

李「……死ね!上城勇人ォ!超重力砲、発射!」

 

球体の中に居た李は自身の艤装である『秋月』の艤装を展開させ、艤装と連動しながら合体した金剛の超重力砲を勇人達に向けて発射したが……

 

勇人「オイオイオイオイ!!いきなりブッ放しやがった!?ファイヤーミラー展開!!」

 

勇人は急いでファイヤーミラーを展開し、超重力砲を無効化させると優花達は勇人が無効化させた事に驚いた

 

優花「え……えぇぇぇぇ!?超重力砲を籠手で『吸い込んだ』!?」

 

備前「……あんまり『やり過ぎるなよ』……また折れるぞ」

 

勇人「……大丈夫だ、問題無い」

 

備前「それ『死亡フラグ』だから止めろ」

 

備前は呆れながら勇人に言うと群像は球体の正体が分かったのか、球体の正体を勇人に伝えた

 

群像「お祖父ちゃん、あの球体の正体……『コンゴウ』と『マヤ』そして『ミカサ』こと『蘭花叔母さん』が合体した『姿』だ……」

 

勇人「はぁ!?姉貴が!?ってか何で超重力砲をブッ放してくるんだよ!?」

 

備前「多分、お前と同じ様に李が3隻の制御権を得て、操作していると……」

 

勇人「……泣けるぜ、群像、侵食弾道を全門放射してくれ……一気にカタを付ける!」

 

勇人は群像に指示を出すと、群像は了承し、強い口調で命令した

 

群像「分かった!侵食弾道!全門放射!ばら蒔ける物は全部ばら蒔け!!」

 

備前「うわ……圧巻だな……ん!?ちょっ!?あの馬鹿!?何をやっているんだ!?」

 

群像は伊401に搭載していた全ての弾道ミサイルを謎の球体に向けて発射し、備前はミサイルの全門放射に圧巻していると、ミサイルの上に『人影』が見え、備前は人影の正体が分かり、怒鳴った

その人影の正体は……

 

イオナ「………」

 

そう、イオナだったのだ

 

勇人「ハァ!?何でミサイルの上にイオナが!?オイ!イオナ!どういう事だ!」

 

勇人は通信機を使い、イオナに怒鳴りながら言うとイオナも怒りが含んだ重く、強い口調で答えた

 

イオナ「……許せないの、私の姉妹だけではなく『友達』や『恩人』そして『無関係な人達』が『あんな屑』せいで不幸な目に逢っている事に……だから……」

 

備前「……無茶しやがるぜ……んじゃ行ってくる」

 

勇人「……親の顔が見てみたいぜ……テイクオフ!」

 

優花「そもそも、メンタルモデルに『親』なんているのかな?まぁいっか……テイクオフ!」

 

勇人、優花そして備前はイオナを護衛しに、空飛び始めた

 

三笠「いってらっしゃい……さて!私達は『邪魔者』を潰しに行きますか!」

 

一馬「……そうだな」

 

三笠達も李に同行していた『大量の深海棲艦』に向けて出撃し始めた

 

群像「我々は引き続き、上城元帥及び中将達の後方支援を行う!みんな!これで『決着』がつくから、本気で行くぞ!!」

 

蒼き鋼全員「おう(はい)!!」

 

群像(お祖父ちゃんにお祖母ちゃん……そして柏木さん、俺達……いや『俺達を含め、この世界の人達』の『怒り』をアイツにぶつけて下さい……お願いします)

 

群像は勇人達に願いを託す様に祈りながらも、後方支援に徹した

 

そう、まるで鉄壁の『鋼』が日本……いや世界を守る様に……

 

 

 

 

 

 

 

 


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