Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第51話「情報統括」

翌日 0800 勇人の自室にて

 

勇人「……フゥ~……」

 

勇人は一人、自室のソファーでタバコを吸いながらテレビのニュースを見ていた

ニュースの内容は……

 

アナウンサー「今日、総理を初め、各国の首脳や大統領は昨夜、K国に滞在している大使館の従業員や従業員の家族全員を緊急帰国させ、海外に滞在しているK国の人達を強制帰国させた事が分かりました……」

 

ニュースの内容は昨夜、俊夫が言っていた事を言っていたのだ

 

勇人(……ジッチャンが昨夜、通話した電話相手は『国のお偉いさん達』に電話してたんだな……ってかジッチャンも行動が早いが国の『対策』も早いな……)

 

勇人はタバコを咥えながらコーヒーサーバーを操作し、マグカップにコーヒーを注ぐとマグカップを机の上に置き、タバコを灰皿の上に置こうとした途端……

 

コンコンコン……

 

三笠「おはよう勇人、ご飯よ」

 

三笠が勇人を呼びに扉越しではあるが、ノックし、呼びに来た

 

勇人「……分かった……熱ッ!?」

 

勇人はコーヒーを一気飲みをし、タバコの火とテレビの電源を消し、部屋から出た

ちなみに寝惚けているのか、全く冷えていないコーヒーを一気飲みをし、口の中を少し火傷したのは言うまでもなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後 食堂にて

 

 

組員達「おはようございます!!若!!」

 

メイド達「おはようございます御主人様!」

 

勇人「おう……おはよう、みんな……」

 

一航戦 榛名 高雄 鳥海 龍鳳「おはようございます提督(中将)♪」

 

摩耶 瑞鶴「オッス♪提督(さん)♪」

 

蒔絵 愛宕「おはよう♪」

 

比叡 霧島「司令、おはようございます……フワァ~……」

 

勇人「あれ?ジッチャンと勇次、柏木、細川さん、三笠元帥、金剛、群像達は?」

 

勇人は、みんなに挨拶をし、まだ来ていない人達について聞くと……

 

柏木「フゥ……良い汗かいた♪金剛も成長したな♪」

 

金剛「yes♪テートクのお陰で、此処まで強くなれまシタ♪」

 

柏木「上々だな♪」

 

恵「久々に身体動いたせいで腹減った……」

 

勇次「同じく……」

 

静「皆さん、凄いですね……」

 

柏木「お前もな♪勇人と同じトレーニングについて来れるなんてな♪♪」

 

静「体力には自信がありますので♪」

 

柏木「ほう♪流石だな♪そして……」

 

柏木は静を誉め、とある人物を見て驚き、呆れながら言った

何故なら……

 

俊夫「いや~♪気持ち良かったな♪朝の準備運動には『持ってこい』の内容だったな♪」

 

普通の憲兵達でも『根を上げる程』の過酷なトレーニングに余裕で着いて来れる俊夫に驚き、呆れながら言った

 

柏木「……一番驚いたのは『70近い』会長でさえ軽々と『着いて来れる事』に驚いているんだが……流石、全世界の全てを統括する『会長さん』でもあり『勇人のジイさん』だ……」

 

恵 勇次 静 金剛「そうだな(ですね)……」

 

柏木「それに比べてアイツらは……特に群像、本当に勇人の孫か?体力無さ過ぎるぞ……」

 

柏木、金剛、勇次、静、恵そして俊夫は柏木が考えた『トレーニングメニュー』をこなしたのか、柏木、金剛、静そして俊夫はリフレッシュしたのか、良い笑顔で入り、恵と勇次はトレーニングの疲れよりも食欲……空腹になっているのか腹を鳴らし、席に座った

そして三笠元帥と群像以外のメンバー達は………

 

三笠元帥 タカオ「はぁ……はぁ………もう……無理……」

 

杏平 ヒュウガ「キッツ~……」

 

僧 ハルナ「……吐きそう」

 

群像「ゼー……ハー……ゼー……ハー……もう……無理……」

 

いおり イオナ「……ウップ」

 

キリシマ「良かった……人形で……」

 

キリシマ以外『悲惨な状態』になっていた

 

柏木「ったく、静以外の蒼き鋼の連中はトレーニングの『半分』の所でバテやがって……勇人でも最初は時間は掛かったが全部こなしていたぞ……しかも艤装をフル装備した状態で……」

 

群像「化け……はぁ……者染みた……体力です……ね……お祖父ちゃんは……」

 

群像は勇人に皮肉ると勇人は少し苛ついたのか、群像の質問に皮肉で返した

 

勇人「……本当に俺の孫か?体力無さ過ぎだろ『永遠の二番手』さんよ」

 

群像「ッ!?どうして『それ』を!?」

 

群像は『ある意味』コンプレックスである『二番手』という言葉が勇人の口から出てきたのに驚き、聞くと勇人は加賀みたいに「やりました♪」と言わんばかりのドヤ顔で答えた

 

勇人「フン♪昨日ヒュウガから聞いた」

 

ヒュウガ「テヘペロ♪」

 

ヒュウガは反省の色を見せず、舌を出し、笑いながら赤城の声真似で答えると、赤城は少し苛つきながら答えた

 

赤城「ちょ!?ヒュウガさん!私の声真似で答えないで下さい!!」

 

ヒュウガ「仕方無いじゃない♪『中の人』が一緒だから♪」

 

赤城「それは言わない約束です!!」

 

ワーワー!

 

勇人「はぁ~……んで、何で……」

 

勇人はメタい意味で口喧嘩をしている二人を放置し、本来『此処にいない筈』の客人が罰の悪そうに席に座って俯いているのを勇人は『その客』にツッコミを入れる様に聞いた

そう、本来『此処にいない筈の客人』とは……

 

勇人「親父とたけぞうは、兎も角……何でお前が居るんだ!!『優花』!!」

 

そう食堂に一馬、たけぞう、そして勇人の部下である優花が食卓の椅子に座っていたのだ

 

優花「……ごめん」

 

勇人「謝って済む問題じゃねぇだろ……そして、何で此処に居るんだ!?」

 

一馬「……ああ、実はな」

 

勇人は少し怒りながら一馬に聞くと、一馬は少し申し訳なさそうに『心臓の件』や『伊400、伊402に敗北した事』そして『和倉温泉で間宮達に助けて貰った事』を勇人に伝えた

 

一馬「……という訳だ」

 

優花「……ごめん、負けてしまって……」

 

たけぞう「……私でさえ『この様』だ……」

 

勇人「……気にするな、生きていれば、またリベンジできる……優花とたけぞうは先生に診てもらえ……先生、お願い出来ますか?」

 

慧音「スズ……分かった」

 

勇人はお茶を飲んでいる慧音に御願いすると慧音は了承し、新聞を閲覧し始めた

 

優花「勇人君、この『上白〇慧音(頭の硬い半妖の教師)』に似た人……誰?」

 

優花は新聞を読んでいる慧音について勇人に聞くと、勇人は優花の質問に簡潔ではあるものの、答えた

 

勇人「……俺に医者の全てを教えてくれた元教官……いや恩師だ」

 

慧音「君が勇人に『半艦娘』にしてもらった桜花優花さんか……私は勇人の元教官で今は町医者の藤原慧音だ、よろしく」

 

優花「こ……此方こそ宜しくお願いします」

 

優花(やっぱり勇人の教官であって、近寄りがたい雰囲気は勇人君に似ている……)

 

優花は内心、慧音に臆しつつ、一礼すると勇人は優花達を助けた『間宮達』について思い出そうと考えてた

 

勇人「舞鶴に間宮……何処かで……」

 

柏木「舞鶴……柊の所か、ちょっと待ってろ……」

 

柏木は舞鶴鎮守府の提督である柊に連絡し始めた

 

柏木「……俺だ、ちょっと聞きたい事があるんだが……舞鶴で今、休暇取っている間宮と電は舞鶴の『何番の前衛基地の所属』なんだ?……おう、分かった」

 

柏木は舞鶴の『何番の前衛基地』の間宮か分かったのか、急いで電話を切った

 

柏木「舞鶴の第二前衛基地……お前の同期『千川大地』が提督をやっている基地の間宮だ」

 

勇人「ん?同期?千山大地?誰だ?」

 

勇人は『千山大地』という男について面識が無いのか首を傾げると三笠は考えている勇人に聞いた

 

三笠「ひょっとして、『第二研修部隊』の研修生じゃないの?」

 

勇人「あの『艦娘ラブ提督製造隊』と言われてた『研修部隊』か……なら知らなくて当たり前だな」

 

柏木「ああ~……あの部隊か……なら『憲兵()』が出る幕じゃないな……しかもアッチでは『良い意味』で勇人の事を知っていたからな♪ああいう奴らが提督になってくれれば『俺の仕事』も減って楽になれるのにな♪」

 

三人は勇人の同期について、納得し、話を戻した

ちなみに勇人が居た研修部隊は『第一研修部隊』、通称『ブラック提督製造部隊』に配属されていた為、知らなかった

 

勇人「『一つ目』は解決したし、話を戻そうか……まずは弾道ミサイルについてだ……2基のミサイルについては『深海棲艦の動向』を逸早く見つけ、動きを止める為に開発した衛星通信『クラインホールドシステム』……まぁメンタルモデルが使っているシールド『クラインフィールド』を流用したシステムだけど……その衛星通信のテスト運用という名目で『枯葉剤が入ったミサイル』をK国の領空内まで飛ばし爆破またはK国の防空システムによって『破壊』してもらい、枯葉剤が他国に広がらない為と、K国の人々が出られ無くする為にクラインフィールドを展開させ、そして予定より少し早くなったが、飛ばしてから20分後に『中和剤が入ったミサイル』を飛ばし、爆破させるという作戦だ」

 

俊夫「勿論、K国とC国以外の他国には衛星通信を飛ばす為の手続きは済ましてあるから問題無い」

 

優花「ちょ!?弾道ミサイル!?何で『ヤバい物』が勇人君の所にあるの!?まさか群像君の案なの!?」

 

優花は『この作戦』を考えたのは群像だと誤解し、怒鳴ると群像は否定するかの様に頭を横に振り、答えた

 

群像「違います!俺じゃありません!優花さん、此処は未来の世界から来た俺達でもさえ『驚いている』んです!!お祖父ちゃんの『ぶっ飛んだ作戦』に……」

 

優花「……やっぱり『私の孫息子』でも驚くのね、同情するわ」

 

全員「!?」

 

優花は呆れている群像に同情すると金剛を筆頭に優花の『ある言葉』に反応し、殺気が籠ったかの様に目のハイライトが失い、勇人と優花に怒鳴った

 

金剛「wait!ユカリン!!『私の孫』って、どういう事デスか!?」

 

榛名「そうですよ副提督!!誰が群像の『お祖母様』が貴女だと言ったのですか!?」

 

優花「え?霧の方のコンゴウさんが言ったのよ♪」

 

高雄型4姉妹「ッ!?」

 

優花は今にも爆発しそうな金剛達に言うと、高雄型の四人は堪忍袋が切れたかの様に怒鳴った

 

高雄 鳥海「いくら優花さんでも『言って良い事』と『悪い事』があります!」

 

愛宕「……提督、貴方『この事』を知っていたのね?」

 

摩耶「いくら何でも『我慢の限界』だ……提督!訳を話せ!」

 

勇人「知らねぇよ!俺も今、初めて聞いたんだから!!」

 

群像 柏木「……泣けるぜ」

 

勇人「二人とも!それ俺のセリフ!!」

 

比叡「ヒェェェェ……みんな落ち着いて……」

 

霧島「そうですよ!こんな『茶番』をしている場合ですか!!」

 

金剛「霧島……私達に喧嘩を売るなんて良い度胸していますね」

 

勇人「オイ金剛、キャラ崩壊しているぞ……ってか『それ』は全てが終わってからにしろ!!話がややこしくなる!!」

 

艦娘達「……スミマセン」

 

勇人「……すまなかったな群像」

 

勇人は群像に謝罪すると群像は混乱した様子ではあるものの、許し、答えた

 

群像「別に良いですよ……俺も『亡くなった祖母』に会えて少し混乱していたので……」

 

勇人「……そうか、んじゃ最後は『心臓』を盗んだ件だ……しかもアイツら姉貴の骨も盗んだからな……アイツらの目的が分からねぇ……」

 

杏平「だよな……お爺様もお手上げなら、俺達も分からねぇな……ってかお爺様!?いつの間に左腕が復活したんだ!?」

 

僧「そういえば!?一体どうやって左腕を……」

 

僧は勇人の左腕を見て質問すると勇人は簡潔に答えた

 

勇人「昔、深海棲艦に食いちぎられた左腕が腹の中にあったんだ、そして、その仕留めた深海棲艦を解剖し、『復活』……ッ!?まさか……」

 

タカオ「どうしたのですか?」

 

勇人は龍光会が『心臓』と『骨』を盗んだ目的が分かりかけたのか、タカオとイオナに聞いた

 

勇人「タカオにイオナ!お前ら、アイツ……李に『メンタルモデルに関する設計書』みたいな物を渡したか?」

 

イオナ「……私達を治す為に『設計書のコピー』を渡した」

 

タカオ「まぁ、その時は騙されているのを知らなかったが……ッ!?まさか!?アイツら……」

 

タカオは勇人の予想……李の目的が分かったのか、声を荒げると、勇人は二人の証言に『確信』を得たのか、頭を抱え、答えた

 

勇人「……十中八九『姉貴の蘇生』……いや『姉貴をメンタルモデル化』にするつもりだ」

 

全員「ッ!?」

 

群像「ッ!?メンタルモデルに!?無理だ!メンタルモデル化だけではなく『死んだ人間』を蘇生させるなんて……」

 

群像は勇人の予想を否定すると勇人は重い口調で群像の言い分を否定した

 

勇人「……いや、人を生き返させるのは『可能』だ、現に何処かの国でマウスの幹細胞を使って『甦させる事』に成功した事案があったんだ……そして欠落している部分をメンタルモデルや艦娘の組織で補えば『人』として生を受ける事が可能だ……それに俺は兎も角、柏木と優花は『艦娘』と融合する事により『欠落した部分』を補って生きているんだ」

 

群像「そんな……」

 

僧「人として禁忌……神様に喧嘩を売った所業ですね」

 

榛名「しかし提督、メンタルモデル……『未来の艦娘』には軍艦をモデルにしないと艦娘そしてメンタルモデルとして成り立た無いのですが……特に蘭花さんは『日本人』なので『日本籍の軍艦』が必要になりますが……」

 

榛名は自身が『戦艦の榛名』の艦娘な為、艦娘いやメンタルモデルとして『軍艦』をモデルにしないと成立しない事を勇人に伝えると勇人は「そこなんだよな……」と言い、頭を抱え、答えた

 

勇人「今、俺が知っている限りではあるが、日本で現存している日本籍の軍艦は俺や母さん、そして三笠元帥のモデルとなった『三笠』と海防艦の『志賀』位だ……だが、その二隻は『盗まれた』という話は聞いていない……というよりデカ過ぎて『盗めない』からな」

 

柏木「確かに、志賀を盗むのは兎も角、三笠を盗むのにはリスクがデカ過ぎる……じゃあ、アイツらは何処で『日本籍の軍艦』を仕入れるつもりなんだ?」

 

二人は思考を巡らせ、頭を抱えるとタカオが二人に『ある事』を言った

 

タカオ「……一つだけ軍艦を仕入れる『方法』があるわ」

 

勇人「何!?それは本当か!?」

 

勇人はタカオが言った『方法』を耳にし、質問するとタカオは真剣な表情で答えた

 

タカオ「ええ、それは『私達の世界』で海底に沈んだ『三笠』をサルページし『この世界』に持ってくる『方法』よ……」

 

柏木「海底って……『お前達の世界』の三笠は轟沈されたのか?」

 

群像「いや、『俺達の世界』は温暖化が進み、海面が急上昇し、この世界の『横須賀鎮守府』……俺達の世界では『旧横須賀基地』が展示してあった三笠ごと海に呑まれたんだ」

 

群像は自身の世界の状態を簡潔に答えると勇人は考えが纏まり、答えた

 

勇人「なら、潜水艦二隻で盗むのは容易いな……後は……飯にするか?」

 

柏木「そうだな」

 

勇人は一旦話を中断し、みんな冷えきった朝食を取り始めた


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