Admiral of Roughneck~From black to white~ 作:八意 颯人
勇人達が警察を撒いていた頃、赤城達は……
赤城「群像君達……無事だと良いのですが……」
加賀「そうですね……ってか赤城さん」
赤城「何ですか?」
赤城は助手席に座っている加賀に聞くと加賀は少し驚いた様子で聞いた
加賀「赤城さんって……『こんな車』でも運転出来るのですね……」
加賀は今、赤城が運転している『1級フラグ建築士のロボット司令官』に極似の大型トレーラーを運転している事に驚き、質問すると赤城は余裕綽々な表情で答えた
赤城「ええ♪『車の癖』や『コツ』さえ掴めば、どんな車でも運転出来ますよ♪」
加賀「……『それ』で運転出来れば苦労はしないです」
加賀は赤城に悪態を付くとトランシーバーから陸軍ヘリで護衛している瑞鶴と龍鳳から連絡が入った
瑞鶴「此方、五航戦『瑞鶴』……提督さん達、警察車両を巻いたらしいよ」
龍鳳「そして引き続き囮として市内を暴走し、警察の注意を惹き付けています」
加賀「……今の赤城さんを含め、『私達の鎮守府の人達』って色んな意味で化け物染みている人がいるのだですね……」
赤城「……それに関しては否定出来ませんね……ッ!?危ない!」
赤城は加賀の悪態を肯定するとトレーラーの前にパラシュートを開いた空軍パイロットの服装を着た男が現れると赤城は焦りながら急ブレーキを踏み、トレーラーは男……恵の前に止まった
恵「オイ!危ネェじゃねぇか!前を見て……ん?お前は佐世保の龍の所の……」
赤城「細川さん!?何で此処にいるのですか!?」
恵「……お前達をサポートする為に来たんだ、ちょっと失礼……」
加賀「あっ!?ちょっと!?」
赤城は空軍パイロットの服装をした恵に聞くと恵は赤城のトレーラーの後部座席に乗り、答えた
加賀「あの……貴方は一体?」
恵「俺か?名字は違うが俺は疾風の『実兄』の『細川恵』だ、よろしく♪」
加賀「なっ!?此方こそよろしくお願いします……」
赤城(あ……そこは挨拶するんだ……)
加賀は困惑しながら聞くと恵は笑いながら答えると加賀は驚いた
恵「……んで赤城……いや藤田さん、今の状態は?」
赤城「出来れば『艦娘』として呼んで下さい……今、提督達が警察の囮として市内を暴走しているお陰で警察全員が提督達を逮捕しようと市内を巡回している所です」
恵「まさか、あのGT-Rか?」
恵は赤城に聞くと、赤城は頭を縦に振り、肯定すると恵は呆れながら呟いた
恵「……どんな運転テクニックをしてんだか……」
赤城「……あの人のテクニックはチート染みていますからね……」
加賀「赤城さん、貴女も他人の事が言えないのですが……」
加賀は諦めたかの様に呟くと勇人から連絡が入った
勇人「赤城、警察車両やヘリ全部、此方に惹き付けたぞ」
赤城「……早いですね、一体どうやって警察の注意を?」
赤城は勇人に聞くと勇人は笑いながら答えた
勇人「俺と柏木の主砲と勇次の89式小銃で威嚇射撃をかました」
恵 加賀「………は?」
赤城「……」
ブチッ!
恵 加賀(あ!?何か切れた音が……)
赤城は勇人達が行った行為を聞き、激怒しながら言った
赤城「本当に何やっているのですか!!!只でさえ私達は龍光会の策略で『全国指名手配』されているのですよ!!本当に『全国指名手配』されたらどうするのですか!!」
赤城は激怒し勇人を叱ると、勇人、柏木そして勇次は笑いながら答えた
勇人「ハハッ♪なぁに、これは『正当防衛』さ♪」
柏木「そうそう♪しかも此方には『彼方さんの汚職の証拠』だってあるんだ♪これ位やっても処罰にならないからな♪」
勇次「う~ん♪快……感♪」
恵「……あの馬鹿」
加賀「……泣けますね」
勇人「じゃ、そう言う訳で群像達の事を宜しくな♪」
勇人達は怒りを通り過ごして呆れている赤城達を尻目に笑いながらトランシーバーの通信を切った
恵「弟が……すまん」
赤城「それは此方の台詞ですよ……提督が御迷惑を……」
瑞鶴「私の彼氏が馬鹿な真似を……」
加賀「……取り敢えず謝罪は後にして群像君の所へ」
赤城「そうですね……もうそろそろ着きますので飛ばしますよ!」
加賀の言葉に赤城達は気を取り直し、群像達が居るアジトに向かった
その頃、群像達は……
群像「ブッ!!お祖父ちゃん!いくら囮に出るからって……」
杏平「……幾ら何でも『やり過ぎ』じゃねえのか!?艦娘の艤装で威嚇射撃をしたり、89式小銃をブッ放したり、挙げ句の果てには警察相手に人差し指を立てたり……」
キリシマ「うわ……引くわ……」
茶髪の少女『蒔絵』「何かアクション映画を見ている様な『暴れ方』だね……」
タカオ「アハハ……」
ハルナ「うわ……これは無いな……」
群像達……いや蒼き鋼の艦隊全員がテレビ越しではあるが勇人達の暴れっぷりにドン引きしていた
群像「俺達の世界の方のお祖父ちゃんでも『そんな事』はしないのに……」
僧「環境が違うと『陽動の仕方』も違いますね……」
イオナ「……この人達を敵に回さなくて良かった」
静「……激しく同意します」
いおり「味方にしたら『物凄く頼もしい』けど……あ!?そう言えば味方だったわね……」
ヒュウガ「……そうね」
群像達は勇人達が味方になっていた事に安堵し、それと同時に、もし勇人達が敵に回っていた事を考えているとゾッとしていると……
金剛「Hey!群像!向かえに来まシタ!」
比叡「群像君にみんな!大丈夫?」
榛名「どうやら間に合った様ですね♪」
霧島「良かった……」
高雄「タカオさん!無事ですか!?」
愛宕「パンパカパーン♪みんな待たせたわね♪」
摩耶「全く……提督も無茶な事を思い付くな……」
鳥海「仕方無いよ……あの子達を保護する為の作戦だから……」
三笠「お待たせ」
三笠元帥「……久々の艤装運転は疲れる……大丈夫、みんな?」
『伊401』と軍艦『高雄』が停泊している海上から金剛型4姉妹と高雄型4姉妹そしてW三笠が艤装を装着した状態で現れ、群像達の安否を確認した
群像「はい、此方は大丈夫です……ですが、お祖父ちゃんが……」
三笠「勇人達の暴走の事?それ私が『許可』したから問題無いわ♪」
群像「……そうでしたか」
金剛「……流石テートクの『mama』デース、やり方がテートクに似てマース……」
杏平 いおり タカオ「へ?ママ!?」
静「まさか……貴女は勇人お祖父ちゃんの……」
群像達は金剛の言葉に驚き、静が三笠に聞くと、三笠は微笑みながら答えた
三笠「ええ♪私が勇人の母『
群像「え!?曾祖母ちゃん!?」
杏平達「エェェェェ!!曾祖母さん!?」
三笠の自己紹介に群像達は驚くと三笠元帥は呆れながら呟き、自己紹介し始めた
三笠元帥「……何時の間に『人間の戸籍』を持っているのよ……ってか旧姓が『
金剛「私は佐世保鎮守府総司令部所属の『金剛型一番艦』の『金剛』デース♪」
比叡「同じく二番艦の『比叡』です」
榛名「同じく三番艦『榛名』と……」
霧島「四番艦の『霧島』です」
高雄「タカオさんは知っていると思うが、私は『高雄型重巡洋艦一番艦』の『高雄』です」
愛宕「同じく『愛宕』よ♪」
摩耶「三番艦の『摩耶』様だ」
鳥海「鳥海です……よろしく」
キリシマ ハルナ「ッ!?艦娘の『私達』!?本当に味方なのか?」
タカオ「そうよ、彼女達は勇人お祖父様達の艦隊『龍虎の艦隊』のメンバーだから安心して」
タカオは金剛達が味方だと説明するとハルナ、キリシマそしてイオナは警戒を解き、安堵すると三笠は群像に軍艦『高雄』と潜水艦『伊401』の状態を聞いた
三笠「群像、二隻の状態は?」
群像「修復出来る所までは出来ましたが……燃料と弾薬が無いので動かせる事が出来ません」
三笠「……成る程、群像、今すぐ『抜錨』して」
群像「ッ!?」
三笠は群像に燃料が入っていない二隻を抜錨する様に命令すると群像は驚き、三笠に反論した
群像「ちょっと待って下さい!二隻を抜錨しても『どうやって』上城財閥の造船場まで持って行くのですか!?」
三笠「……金剛、引っ張って行けるか?」
金剛「hum……一隻位なら私『1人』で牽引出来マース!」
比叡「御姉様、一応『保険』として私達『だけ』で牽引し、三笠御姉様達と高雄さん達は二隻を護衛するのはどうですか?」
金剛「そうデスね♪」
群像「へ?金剛さん達が『アレ』を引っ張って行くのですか!?」
金剛は比叡の案に同意すると群像は驚くと霧島は微笑みながら答えた
霧島「私達は軍艦の精霊『艦娘』なので『それ位』はまだ『軽い方』だから余裕ですよ♪」
キリシマ「……艦娘としての私達って色んな意味で『化け物』染みているな」
ハルナ「……そこは激しく同意する」
ハルナ、キリシマは艦娘のスペックの高さに驚くとアジト前で車のブレーキ音が聞こえ、群像達はブレーキ音に気付き、出入口を見ると、出入口から赤城が扉を蹴飛ばし入ってきた
赤城「皆さん!無事でしたか!?」
加賀「お待たせしました」
恵「へぇ……これが『蒼き鋼』の『奥の手』か……」
群像「赤城さん、加賀さん……誰ですか?」
群像は一航戦の二人に恵の事を聞くと、恵は簡潔に自己紹介した
恵「俺?俺は柏木疾風の兄貴だ」
群像「そうでしたか……俺は蒼き鋼の……」
恵「千早群像だろ?確か佐世保の龍こと上城勇人の孫だったな……話は赤城から聞いた、さぁ!オメェ達は早くトレーラーの荷台に乗れ!陸軍と群像のお祖父ちゃん達が足止めしている間にズラかるぞ!」
群像「分かりました」
イオナ「私とタカオは船に乗るから群像達をお願い」
タカオ「あの船のメンタルモデルである私達が離れる訳にはいかないからね」
イオナとタカオは恵に言うと、恵は「分かった」と了承すると二人は船に乗り、群像達は赤城が運転してきたトレーラーに移動し始めた
金剛「じゃ……比叡と榛名はタカオの方をお願いシマース!霧島!錨をイオナの潜水艦に引っ掻けて!」
比叡 榛名 霧島「分かりました!」
金剛型4姉妹は艤装の鎖付きの錨を潜水艦『伊401』と軍艦『高雄』に引っ掻け、そして……
金剛「Let's go!!!」
金剛の掛け声により比叡達は二隻を牽引し、動き始めた
タカオ「ちょ!?動いた!?ってか速ッ!?」
イオナ「……しかも私達の船以上のスピードで……あり得ない」
高雄「私達からすれば貴女達『メンタルモデル』のスペックも化け物染みているが……ん?あれは……」
二人は金剛型4姉妹の馬力に驚くと高雄は前方に『何か』を発見し、三笠に伝えた
高雄「三笠教官、前方1時の方向に『未確認物体』を発見、確認をお願いします」
三笠「未確認物体……ッ!?あれは……」
三笠は高雄の報告を受け、確認すると声を荒げながら言った
何故なら……
三笠「……高雄、愛宕、摩耶、鳥海そして三笠!!砲撃準備!どうやら『エリートクラス』の深海棲艦の艦隊が此方に来たぞ!!」
そう、攻撃する術の無い群像達を皆殺しをするかの様に深海棲艦の大群が攻めてきたのだ
そして……
勇人「ちっ……」
柏木「面倒な事になったな……」
勇次「急いで群像の所に行くぞ!」
海岸沿いで警察車両から逃げ切った勇人達もまた、深海棲艦の大群を見つけ、直ぐに群像達のアジトに向かった