Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第43話「上城蘭花という女性(ヒト)

勇人達が手術している頃 0900 佐世保鎮守府 執務室にて

 

優花「……」

 

陸奥「優花さん……今朝、青葉から聞いたが……『貴方も』龍光会に『狙われている』可能性があるのよね?」

 

大和「……まぁパラレルワールドではありますが未来の提督の『奥様』……つまり群像君の『お婆様』だから狙われるのは当然だけど……」

 

長門「何故アイツらは優花さんではなく『提督』を……」

 

優花「『そこ』よね……何でだろう……」

 

優花達は何故、群像の祖母である優花ではなく勇人を狙う目的について考えていたのだ

だが、そんな状況に違和感を感じていた伊勢が武蔵やコンゴウ、マヤ、香取、青葉そして吹雪に愚痴る様に小さな声で呟いた

 

伊勢(あれ?何時もなら修羅場になっているのに……)

 

武蔵(流石に『そんな事』をしている状況じゃ無いからな……)

 

青葉(はぁ……皆さんを説得するのに苦労しました……)

 

香取(ご苦労様です青葉さん……まぁ金剛さん達が居なかったのは、せめての『救い』でしたからね……)

 

吹雪(そうですね……金剛さんや榛名さん達なら修羅場に展開するのが目に見えますね……)

 

青葉(デスヨネー……)

 

コンゴウ(……失礼な奴らだな)

 

マヤ(コンゴウ、多分みんなは『佐世保の龍の艦娘』の方の金剛の事を言っていると思うけど……)

 

コンゴウ(……あっちの私に渇を入れてやりたいな……)

 

コンゴウは自身の悪口を言われたと思い、少し顰めっ面になるものの、マヤの説明を聞くと頭を抱え艦娘の方の金剛に悪態を付くと執務室に入院中であった一馬と秘書艦の1人である一馬側の武蔵が入ってきた

 

一馬「よぉ……何してん……ん!?お前は……コンゴウにマヤか!?」

 

一馬側の武蔵「ん?お久しぶりだな……コンゴウにマヤ」

 

優花達「上城元帥!?おはようございます!」

 

陸奥「元帥、大丈夫なの?提督から聞いたが『920事件』で負傷し、入院中だと聞いてきたが……」

 

一馬「……安心しろ、もう直った」

 

陸奥「親子揃ってタフな身体ね……」

 

コンゴウ「ッ!?一馬に武蔵……久しぶりだな」

 

マヤ「あ!?『たけぞう』に一馬オジサン♪お久しぶり♪」

 

コンゴウは少し微笑み、マヤは笑顔で一馬と一馬側の武蔵に言うと一馬は二人を見て安堵し答えた

 

一馬「久しぶりだな……龍光会にやられたと聞いていたが、元気そうで何よりだ」

 

コンゴウ「フッ……心配性は相変わらずの様だな」

 

マヤ「そうだよオジサン!私達が死ぬ訳無いじゃない!たけぞうも知っているでしょ?私達の頑丈さは……」

 

一馬「……それもそうだな」

 

一馬側の武蔵改め『たけぞう』「だからマヤ!『たけぞう』ではなく『武蔵』だ!」

 

武蔵「まぁ私は『その方』が区別しやすいが……」

 

たけぞう「なら同艦である『お前』が名乗るか?」

 

武蔵「……遠慮しておこう、失言を許してくれ」

 

たけぞうは武蔵に睨むと武蔵は練度の差で、たけぞうに敵わないと思ったのか、謝罪するとコンゴウは少し俯き、悲しそうに言った

 

コンゴウ「蘭花の事だが……残念だったな……」

 

一馬「……気にするな、アイツも『精一杯』生きたからな……」

 

たけぞう「……」

 

武蔵「……なぁ、たけz……あっちの私よ……提督の姉はどんな人だったのだ?」

 

武蔵は一馬側の武蔵こと『たけぞう』に言うと、たけぞうは武蔵に少し睨み付けたものの、少し悲しそうに答えた

 

たけぞう「……お前な……まぁ良い、蘭花提督はハヤ坊とは違い、戦いを好まず、寛大な心を持った人でもあり……身体が弱いのにも関わらず常に私達の事を気にかけていた」

 

優花「ハヤ坊?」

 

一馬「……勇人の事だ」

 

優花はたけぞうが『ハヤ坊』について聞くと一馬が代わりに答えると、たけぞうは説明を再開した

 

たけぞう「そして……ハヤ坊が軍医として唯一『救えなかった』患者だ」

 

艦娘達「え!?」

 

優花「ッ!?勇人君でさえも救えなかったの!?蘭花さんの病気って……」

 

優花達は自身を救ってくれた勇人でさえ『救えなかった』事に驚き、たけぞうに聞くと、たけぞうは俯きながら答えた

 

たけぞう「……ハヤ坊が言うには心臓の難病『進行性心臓伝導障害(PCCD)』だ」

 

優花「PCCD?それって、どんな症状なのですか?」

 

優花は一馬に聞くと一馬は優花に説明し始めた

 

一馬「『PCCD』というのは進行性の房室ブロック・脚ブロックという心電図所見を特徴とし、心臓刺激伝導系の線維変性によって突然死をきたす稀な致死性不整脈だ『進行性家族性心臓ブロック』あるいは『レネグレ・レブ病』とも呼ばれるが……」

 

優花及び艦娘達「……すみません、もう少し分かりやすい説明でお願いします」

 

一馬「……すまん、俺も勇人じゃないから説明出来ない……」

 

たけぞう「私もだ……すまない、勉強不足で……」

 

コンゴウ「……致死レベルの不整脈だと思えば良い」

 

みんな「あぁ~……」

 

マヤ「だけど『それ』って確か『ペースメーカー植え込み術(PMI)』で『治る』筈じゃ……」

 

マヤの質問にたけぞうは俯きながら答えた

 

たけぞう「……蘭花提督は、それを行うのに十分な体力を持っていなかったんだ……だからハヤ坊は蘭花提督の体力を配慮し『ある計画』を思い付いたんだ」

 

伊勢「ある計画って?」

 

コンゴウ「……ひょっとして、蘭花の幹細胞を使って『新しい心臓』を作ったのか?」

 

優花「ッ!?そんなイカれた事を勇人君がする訳が……」

 

コンゴウは一馬に聞くと一馬は俯きながら重い口を動かした

 

一馬「……概ね『正解』だコンゴウ……アイツは蘭花の体力を配慮し、一回の手術で治る様に『新しい心臓』をバイオ研究に使われている『培養技術』を応用して作ったのだ……蘭花の『遺伝子情報(DNA)』に『一番近い』勇人の幹細胞を使ってな……」

 

伊勢 吹雪「うそ……」

 

長門 香取 青葉 武蔵 陸奥「なっ!?」

 

優花「そんな……」

 

一馬の言葉に皆、絶句し俯いた

そう当時、勇人は蘭花の為に文字通り『身を削って』まで蘭花の新しい心臓を製作したのだ

 

たけぞう「……そして『新しい心臓』は出来上がったが……蘭花提督はもう……『危篤状態(手遅れ)』になっていたのだ……そして……」

 

みんな「……」

 

たけぞうは、これ以上言わなかった

何故なら皆『この後』の状況……『蘭花が病死』した事を分かっていたからだ

 

優花「……勇人君……」

 

一馬「……不幸な事に勇人が作った『新しい心臓』は医療界で『PCCD』の新しい治療法として認められ、治療法の『参考資料(サンプル)』として冷凍保存されたのだ……勇人の苦労を認めず、医学界の『ジジイ達』の『功績』としてな」

 

優花「……酷すぎる」

 

一馬が説明すると優花達は勇人が『自身の命を削って』まで製作した『心臓』を医療界の重鎮達(老人達)によって『功績』を奪われ、勇人の『苦労』を認められず、そして何より蘭花を助けようとした勇人に対して『侮辱行為』とも取れる扱いをされた事に強い怒りを露にし顔を歪めると……

 

ブーン……

 

ブーン……

 

一馬「……ん?電話だ……」

 

Pi♪

 

一馬はスマホが鳴っている事に気付き、電話に出ると、通話相手である一馬側の明石が切羽詰まる口調で話した

 

一馬側の明石「提督!!大変です!」

 

一馬「どうした明石?何かトラブルでも起きたのか?」

 

一馬側の明石「はい……実は……」

 

一馬側の明石は一呼吸を置き、答えた

 

 

 

 

 

 

 

 

一馬側の明石「蘭花提督の……勇人さんが作った『新しい心臓』が……昨夜、何者かに『盗まれました』!」

 

みんな「!?」

 

一馬側の明石の報告に執務室に居る全員が驚いた

 

一馬「盗まれた……だと!明石ィ!盗んだ犯人は分かるか?」

 

一馬側の明石「はい!幸い防犯カメラに映っていたので、今から提督のスマホに送信します!」

 

一馬側の明石は防犯カメラのデータを一馬のスマホに送信し、一馬達は防犯カメラの映像を見た

 

一馬「ッ!?嘘だろ……」

 

優花達「そんな……」

 

そこに映っていたのは……

 

イオナらしき少女「……これだな」

 

イオナらしき少女が『心臓』が入っていたケースごと盗む所が映っていた

 

一馬「イオナが……あいつ……ッ!?」

 

コンゴウ「おい!!ちょっと待て一馬!こいつは『伊401』ではない!」

 

一馬は怒りを露にし執務室を後にしようとした途端、コンゴウに止められると一馬は激怒しつつコンゴウに聞いた

 

一馬「アァ!?それはどういう事だ!」

 

ギロッ!

 

優花「ヒィッ!!」

 

たけぞう以外の艦娘達「きゅ~……」

 

ドサッ!

 

優花は一馬の睨みに怖じ気づき、たけぞう以外の艦娘達は一馬の睨みの怖さに気を失った

 

マヤ「……気絶しちゃったね」

 

コンゴウ「……情けない」

 

優花「お……落ち着いて下さい元帥……コンゴウさん『伊401』……『イオナ』じゃないのはどういう事なの?」

 

一馬の睨みに震えながらコンゴウに聞くとコンゴウは重い口を動かす様にゆっくりと答えた

 

コンゴウ「……こいつは『伊400』……『伊401』の姉妹艦だ……そして私達に攻撃したのも彼女達だ」

 

一馬「……つまり『伊400』は龍光会と手を組んだんだな……」

 

コンゴウ「……ああ、しかも伊400の姉妹艦『伊402』と共に……」

 

一馬「……コンゴウ、船を出せ……今すぐに金沢に行くぞ」

 

コンゴウ「……ああ」

 

マヤ「私も同行する!!」

 

たけぞう「お供するぞ」

 

優花「ちょ!?待って下さい!私も行きます!!」

 

コンゴウは悔しそうに言うと一馬は怒りを露にしたままコンゴウ達の軍艦が停泊しているドックに向かった

もちろん優花達も一馬と同行し執務室を後にした

 

そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻 神城会総本部 客間にて

 

メイド「奥様!大変です!!」

 

三笠「どうしたの?」

 

客間で待機していた三笠達は切羽詰まった様子で部屋に入って来たメイドに聞くとメイドは慌てながらも三笠に報告し始めた

 

メイド「上城家の墓が……何者かによって荒らされ、蘭花お嬢様の骨壺が『無くなって』いました!!」

 

赤城 龍鳳 比叡「え!?」

 

三笠 高雄型 榛名「ッ!?」

 

瑞鶴 霧島「はぁ!?」

 

金剛「What's!?」

 

三笠元帥「何!?」

 

三笠含め待機している艦娘全員もまた、蘭花の骨壺が盗られた事に驚き、三笠は怒りを露にし、メイドに問い詰めた

 

三笠「オイ!どういう事だ!!」

 

メイド「は……ハイぃぃぃ!!私が先ほど先代達が眠っている墓を手入れしに向かいましたが……もう既に……」

 

三笠「防犯カメラには?」

 

メイド「映っています!!こちらです!」

 

メイドもスマホにコピーした防犯カメラの映像を映すと……

 

イオナらしき少女「よいしょ……あった……」

 

またもイオナらしき少女が墓を荒らし、蘭花の骨壺を抱えて、その場を後にした映像が映っていた

 

三笠「……舐めた真似を……」

 

赤城「この少女は……『イオナ』さん……」

 

龍鳳「だけど、イオナさんにしては『雰囲気』が……」

 

三笠「……イオナって……確か『群像の所』の?」

 

榛名「はい……」

 

金剛「Shit……」

 

三笠の質問に榛名が肯定すると三笠は一馬同様、怒りを露にしながらも龍鳳が感じていた『違和感』について聞いた

 

三笠「龍鳳?どうしたんだ?何か分かったのか?」

 

龍鳳「……この少女、イオナさんとは『何か』が違います……イオナさんと比べて『冷酷』……いえ『何者かによって操られている』様な雰囲気でした」

 

金剛「hum……そう言えばそうデスね……」

 

摩耶「……これは直接、群像に聞かないといけないな」

 

三笠同様、怒りを露にした摩耶が呟くと三笠は摩耶の考えに否定し、答えた

 

三笠「馬鹿者!私達が行ったら裏で群像達と『繋がっている』事を龍光会にバレてしまうだろ!」

 

金剛「どうすれば良いのデスか!?」

 

赤城「警察に通報しますか?」

 

三笠「それも駄目だ……そうすればイオナが『指名手配』され、群像達『全員』が……待てよ……」

 

三笠は赤城の案を一度却下したが、何かを思い付いたのか少し考え始め、そして……

 

三笠「赤城……今すぐ『通報』してくれ」

 

高雄「な!?教官!?そんな事をしたら……」

 

赤城「何か『策』があるのですか?」

 

赤城は『何か』を思い付いた三笠に聞くと三笠は怒りを露にしつつ、赤城の質問に答えた

 

三笠「……『器物破損』及び『窃盗』の罪で『逮捕』という名目で潜水艦『伊401』軍艦『高雄』共々、此方で群像達を『保護』するんだ」

 

赤城「……財閥の力を使って保護……いえ『逮捕』するのですね」

 

赤城の返答に三笠は肯定する様に頭を縦に振ると三笠元帥は焦りながら言った

 

三笠元帥「ちょ!?待ってお姉ちゃん!!そんな事をしたら龍光会に『バレてしまう可能性』に……」

 

三笠元帥は三笠の策に意義を唱えると三笠は三笠元帥に『そんな事』をする理由を答えた

 

三笠「確かに『リスクの高い』作戦だが……群像達が龍光会の捨て駒にされるよりかは『私達』に保護された方が二隻とも龍光会にバレずに修理し、万全の状態にした方が群像達も『私達』も『利益がある』からな……」

 

赤城「そうですね……彼女が『龍光会と繋がっている』可能性がありますからね」

 

金剛「……I see(成程ね)……」

 

金剛は三笠の作戦に納得すると勇人達を手術し終えたであろう慧音が少し疲労感を漂わせながら入ってきた

 

慧音「ふぅ……終わったぞ」

 

三笠「あら?早かったわね……お疲れ様」

 

三笠は慧音を労うと慧音は待機室に備わっていた緑茶を一気飲みをし答えた

 

慧音「全く……アイツら自分の身体を労らないのか……」

 

三笠元帥「ッ!?疾風に『問題』があったの!?」

 

三笠元帥は慧音に近づき、焦りながら聞くと慧音はため息を付き、答えた

 

慧音「柏木に関しては大した問題では無い……柏木は憲兵と提督の業務上『艤装を酷使した』せいで所々『微妙な歪み』や『小さなひび割れ』が発生していたんだ……まぁ圧縮機で『矯正』し、溶接して直し、事前に蒼き鋼の艦隊から奪った設計図を参考にして『改造した艤装』を装着、微調整したが……」

 

三笠元帥「よかった……」

 

三笠元帥は安堵すると慧音は険しい表情で三笠に言った

 

慧音「だが……問題は勇人だ」

 

三笠「……やはりか」

 

三笠元帥 龍鳳「……嘘……でしょ……」

 

三笠除いて艦娘全員「提督が……」

 

慧音は真剣な表情で答えると加賀を初め赤城、金剛型、高雄型、龍鳳、三笠元帥、そして瑞鶴が驚き、金剛は不安になりながら慧音に聞いた

 

金剛「……Dr.藤原……テートクは……何処が悪かったのデスか!?」

 

慧音「……『四年前の傷』にD-cellが入り込んでいたのだ」

 

三笠除く艦娘達「四年前の傷?」

 

三笠「……厄介な事に……そう言えば赤城達は『知らない』んだったな……実は……」

 

三笠は勇人が軍医時代、蘭花を助けきれなかった事と勇人が命を削ってまで造り上げた『新しい心臓』を医学界の重鎮達に『全て』盗られた事を説明すると赤城達は怒りを露にし、答えた

 

三笠「……と言う訳よ」

 

赤城 比叡 三笠元帥「……許せない」

 

加賀「頭に来ました……」

 

龍鳳 霧島「……虫酸が走りますね」

 

金剛「Damm it!!」

 

高雄型「ギリッ……」

 

瑞鶴「……ひょっとして『四年前の傷』って……提督さんの『心臓』に?」

 

瑞鶴は怒りを露にしつつ慧音に聞くと慧音は悲しみに満ちた表情になり、答えた

 

慧音「……心臓だけではない、各『循環器系』の臓器の幹細胞に身体の中に残ったD-cellと融合していたんだ」

 

みんな「!?」

 

三笠達は慧音の発言に驚き、俯くと慧音は更に説明をし続けた

 

慧音「……循環器系ばかりは『臓器提供者(ドナー)』がいないと治せないな……しかもタフな勇人の身体に『耐えれる』臓器がないと……」

 

榛名「なら、せめて『冷凍保存』された心臓を使えば……」

 

榛名の案に三笠は頭を横に振り、答えた

 

三笠「無理だ……確かに『DNA』では勇人に適合するんだが、元々は一般女性……蘭花の為に『DNA』を弄り、蘭花に『合わせて』造ったのだ……とてもじゃないが勇人の身体に『耐えれない』」

 

赤城「そんな……」

 

慧音「まぁ本人が相当無茶しない限り『大丈夫』からな……」

 

榛名「それなら……」

 

慧音は皆を安心させる様に説明すると先に目が覚めた柏木が勇次の肩を借りながら部屋に入ってきた

 

柏木「お待たせ」

 

勇次「……兄貴の事、聞いたのか?」

 

勇次は皆に言うと、三笠達全員が俯くと勇次は察し、答えた

 

勇次「……そうか」

 

柏木「……お互い手術は成功したらしいが……アイツ、とんでもない『爆弾』を抱え込みやがって……」

 

慧音「……『あの力』を解放したら……ゾッとするな」

 

三笠「あの力?」

 

三笠は慧音の言葉に疑問を抱き、質問すると慧音は三笠達に説明した

 

慧音「先程言ったが勇人の身体の中には『D-cell』が潜んでいる事を言ったよな?もし勇人がD-cell……いや『深海棲艦の力』を解放する事だ」

 

赤城「ちょ!?それって……」

 

赤城は不安になりながら慧音に聞くと慧音は俯き、一呼吸を置き、答えた

 

そう……まるで……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慧音「ああ……勇人自身が『深海棲艦』なってしまう事をな」

 

三笠達に『死刑宣告』したかの様に……


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