Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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どうも皆さん、うP主です
お知らせでもありましたが、小説のタイトルを変更しました
ちなみに変更したタイトルの和訳は『荒れくれ者の提督~黒から白へ~』という意味です
お手数をおかけしますがよろしくお願いします


第37話「龍の恩義そして後悔 part 5」

コンビニを出てから30分後 1935 金沢市内のビル型駐車場にて

 

摩耶「あれ?此処ってエレベーター式の立体駐車場だよな……何故此処に?」

 

摩耶は本来『神城会総本部』行く筈なのに勇人達は立体駐車場に来た理由を聞くと、勇人の代わりに柏木が答えた

 

柏木「何故って……そりゃ総本部に繋がる『隠し通路』だからさ」

 

金剛「……police対策の為デスか?」

 

勇人「んな訳ねぇだろ、ただ単に楽だからさ♪」

 

柏木「確かに楽だったな♪」

 

加賀「柏木大将、ちなみに総本部は、どんな感じだったのではすか?」

 

加賀の質問に柏木は意地悪な微笑みで答えた

 

柏木「フフフ……まぁ見れば分かる……只、一言で言うと『F〇X hound』……いや『Diam〇nd D〇gs』顔負けの『要塞』だと言う事は言っておこうかな♪後、八意さん!伏せ字が仕事していないぞ!」

 

ハッ( ̄□ ̄;)!!本当だ……次から気を付けますby うp主

 

柏木「全く……」

 

勇人「メタい事を言うな……まぁ要塞ちゃ要塞だが……」

 

勇人は呆れると先頭に並んでいた勇次が大声で言った

 

勇次「今から入れるから決して『車から降りるなよ』!!今から向かうから!!」

 

柏木 勇人 赤城 三笠「分かった(了解です)!」

 

榛名「へ?」

 

高雄「どういう事?」

 

赤城「……榛名さんに高雄さん、しっかりシートベルトをして、捕まって下さい」

 

三笠「三笠、霧島に鳥海……シートベルトは……しているね」

 

三笠元帥 霧島 鳥海「……嫌な予感が……」

 

勇次「ズイチャン、愛宕、龍鳳ちゃん、比叡ちゃんもしっかり捕まっていれよ」

 

愛宕「何故私だけ呼び捨てなの!?」

 

瑞鶴「オッケー♪」

 

比叡「ヒェェェェ!!ちょっと待って……よし!!」

 

龍鳳「何だろう……この予感は……」

 

勇人「柏木に金剛、摩耶、加賀……ジェットコースターは苦手か?」

 

加賀 金剛「ジェットコースター?初耳です(デース)」

 

摩耶「遊園地のアトラクションの一つさ、まぁ私も乗った事が無いから分からないが……」

 

柏木「ん?ジェットコースターか?あんなモン俺や柏木隊の連中にとっては『ゆりかご』みたいなモンだが……それがどうかしたのか……まさか!?」

 

勇人「さて、みんな!シートベルトを忘れずにな♪」

 

赤城達は各同乗者達に忠告すると、86(三笠の車)を先頭にエレベーター式の駐車場に入り、FC(赤城の車)R-35(勇次の車)そしてVAB(勇人の車)の順に入って行くと……

 

 

 

 

 

ブォォン!!ブォォン!!

 

 

 

エレベーター作動中にも関わらず、いきなり全車両アクセル全開で暖気運転をし始めた

 

柏木「……みんな、はいポリ袋」

 

金剛「Why?何故ポリ袋が?察しました……Thank You!柏木大将」

 

加賀 摩耶「ありがとうございます……何と無く察しました」

 

そして隠し通路が現れるとエレベーターから降りて4台は一列に並んだ

 

柏木(……各コーナーにブレーキ跡……やっぱり……これは不味いな……特に俺や運転する勇人、勇次、赤城そして三笠教官以外の艦娘達が……)

 

隠し道路の幅ば三車線で結構広く、アスファルトにはブレーキ跡が残っていた

特にコーナーに……

 

柏木「確かにお前ん家の敷地内だから文句は言わないが……くれぐれも安全運t……勇人「着いたぜ♪さぁ!ショウタイムだ♪」……人の話をきけぇぇぇぇ!!!」

 

ブロォォォォン!

 

勇人が某魔法使いのライダーみたいな事を言うと、皆一斉にアクセル全開で運転し始めた

そう、勇人、勇次、赤城そして三笠は『違法ドリフトレース映画(ワイルドス〇ード)顔負け』のドライバーテクニックで各コーナーをドリフトしたり、NOS(ニトロ)を使って加速したりと『やりたい放題』に運転してた

 

此処からは各車両の運転シーンに分けます

 

 

三笠の車の車内では……

 

三笠「う―ん……やっぱりサスペンションは少し硬めが良かったのかしら……後、馬力が無いわ……」

 

三笠は自身の愛車の状態に不満を言うと、霧島は混乱しながら言った

 

霧島「ヒェェェェ!!ちょ!?三笠御姉様!?飛ばし過ぎるです!!」

 

三笠元帥「霧島!!『私も』三笠だから!!ん?鳥海は平気なの?」 

 

鳥海「……」

 

三笠元帥は白目を向いて気絶している鳥海を見て……

 

三笠元帥「……デスヨネー」

 

霧島「ちょ!?鳥海さん!?鳥海さーーーん!!」

 

三笠元帥は諦め、霧島は鳥海を起こそうとした途端、車がドリフトしながら右コーナーの外側の壁に向けて猛スピードで突っ込んで来た

 

三笠元帥「って!!お姉ちゃん!?ぶつかるぅぅぅ!!」

 

三笠「あらよっと」

 

三笠はアクセルを少し緩み、ハンドルを戻すとドリフト状態から立ち上がり、車は外側の壁ギリギリに寄り添う形に発進した

 

三笠元帥「ふぅ……心臓に悪い……霧島?」

 

霧島「きゅう~……」←気絶

 

三笠元帥「霧島ぁぁぁぁぁ!!!」

 

三笠「さぁ行くわよ♪」

 

三笠元帥「もう止めてぇぇぇぇ!!」

 

三笠元帥の悲鳴が車内響き渡ったのは言うまでもなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方 赤城の車の車内では

 

高雄「ヒェェェェ!赤城さん!!止めてぇぇぇぇ!!」

 

榛名「凄い……あんな無茶な運転でも紅茶が零れないなんて……赤城さん!貴女は某豆腐屋のハチロク使いですか!?」

 

高雄は赤城の運転に絶叫し、助手席に座っていた榛名はコンビニで買った紅茶を飲みながら言うと赤城は微笑みながら言った

 

赤城「それは『ある意味』貴女が合っていると思いますが……まぁ、この運転技術は提督から『しごかれた訓練』の賜物ですから……やっぱり皆さん速いですね……」

 

榛名「……デスヨネー……あ!?赤城さんも紅茶、飲みますか?」

 

赤城「あ♪ありがとうございます♪」

 

高雄「呑気に紅茶を飲んでいる場合ですかぁぁぁぁぁ!?」

 

高雄のツッコミが車内に響き渡りつつFCはそのまま総本部に向けて猛スピードで走らせた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方 勇次の車の車内では

 

比叡 愛宕「………」←気絶

 

瑞鶴「あらら……やっぱりオチたわね……」

 

龍鳳「そうですね……しかし勇次さん、皆さんとは違い『ドリフト』しないのですね」

 

龍鳳は気絶している二人を心配しつつ勇次に聞くと、勇次の代わりに瑞鶴が答えた

 

瑞鶴「しないのではなく『出来ない』の……元々この車はサーキット……ドリフトには不向きの競技用の車だから……」

 

勇次「いや、出来る事は出来るが……」

 

瑞鶴 龍鳳「出来るの!?」

 

勇次「ただ……オチた二人が車内でゲロを吐かれちゃあ困るからな」

 

瑞鶴 龍鳳「デスヨネー……」

 

二人は勇次の言葉に納得し、勇次はドリフトしない運転走行『グリップ走行』をしながら総本部に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、勇人の車の車内では……

 

金剛「Wow♪」

 

摩耶「ヒャッハー♪」

 

加賀「気分がノッて来ました♪」

 

柏木「ノリノリだな……後、摩耶、お前は隼鷹か……」

 

勇人「あれ?意外と大丈夫そうだな?てっきり直ぐに気絶するのかと思ったぞ」

 

柏木「……俺もだ……ってか分かりきっていたのなら最初から余裕を持って安全運転をしろよ!!後、運転上手すぎだろ!!四駆でドリフトなんてラリーのレーサーしか出来ねぇ事を平気でやりやがって!!しかも義手で!!」

 

二人は後ろの三人の様子を見て意外な反応に少し反応に困った様子で言うと、勇人は笑いながら言った

 

勇人「んなもん馴れれば大した問題では無ぇよ……後、こう見えて、かなり『余裕』のある運転だが?」

 

柏木「……お前なぁ……」

 

勇人「それに柏木も人の事が言えねぇだろ?『ロッソ』と『TOYOTA MIRAI』を買ったそうじゃないか」

 

柏木「何故知って……あ、そう言えばMIRAIはお前ん家に止めてあるんだったな……忘れてた……」

 

勇人「自分の車だろ……さて!もういっちょ!!」

 

柏木「……やれやれ」

 

柏木は諦めたのか勇人の運転に身を任せた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃 佐世保鎮守府 勇人のプライベートルーム兼医務室にて

 

金髪の女性「……」

 

茶髪の少女「……」

 

Pi……Pi……

 

明石「……心拍数平常、外部の損傷は無い……そっちは?」

 

夕張「……アレはスクラップ寸前だけどね……よく動けたモノだね……」

 

蘭「全くだ……まぁ大事にならなくて良かったが……」

 

コンコン……

 

優花「明石ちゃんに夕張ちゃん、蘭ちゃん……二人の様子は?」

 

明石と夕張そして蘭はベッドに寝ていた二人に付けた『心拍計量装置』を確認、カルテに書き下ろしていると二人の事が心配していた優花が水が入った桶とタオルを持ってきた

 

明石「優花さん……二人は気を失っているだけなので問題は無いのですが……」

 

夕張「戦艦『金剛』と重巡『摩耶』は大破……というより轟沈(スクラップ)になっても可笑しく無い『酷い』状態よ……」

 

蘭「正直言って兄さんじゃないと直せない位の損傷の酷さ……だからな」

 

優花「……そこまで酷いんだ……」

 

優花は桶を床に置き、タオルを桶の水を吸い込ませ、絞り、それを金髪の女性の顔を優しく拭きながら言うと……

 

 

金髪の女性「うぅ……こ……此処は……」

 

優花「ッ!?気が付いたのね!?此処は佐世保鎮守府の医務室よ」

 

金髪の女性「佐世保……日本か……お前は誰だ……」

 

金髪の女性が目が覚め、優花に質問すると、優花は金髪の女性に分かりやすく、ゆっくりとした口調で答えた

 

優花「私は桜花優花……ここの副司令兼カウンセラーよ、貴女は?」

 

金髪の女性改め『コンゴウ』「私は……『霧の艦隊 第一巡航艦隊旗艦』の『コンゴウ』だ……そして隣に寝ている奴は『マヤ』だ……」

 

明石 夕張「ッ!?」

 

優花はコンゴウの言葉に「……やっぱり」と呟くと明石と夕張は警戒したのか艤装を装着すると蘭が二人を鎮める様に二人の前に手を出して静止させた

 

蘭「……敵意は無いようだな」

 

コンゴウ「ふっ……当たり前だ、千早群像……いや『蒼き艦隊』とは敵同士だからな……それに、この世界で世話になった『ある人達』との『約束』があるからな」

 

優花「約束?一体誰と約束したの?」

 

優花はコンゴウの意味深な発言に質問するとコンゴウは一呼吸置いて答えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンゴウ「……海軍元帥『上城一馬』そして蒼白龍『上城勇人』の亡き姉でもあり呉の虎『柏木疾風の同期』そして元海軍大尉『上城蘭花』と約束したからな」

 

 

コンゴウは静かに、そして重い口調で言った

 

蘭「ッ!?父さんと姉さんが!?」

 

優花「え!?上城元帥が……ってか勇人君に『お姉さん』!?」

 

優花は初耳だっただろうか驚愕すると蘭は勇人の亡き姉『蘭花』について説明した

 

蘭「ああ……姉さんは元々身体が弱かったんだ」

 

優花 明石 夕張「ッ!?」

 

蘭「……そして当時軍医の卵だった兄さんは衰弱しきっていた姉さんを兄さん自身の身体に鞭を打ってまで姉さんを治療し続けていたんだ……だが……」

 

コンゴウ「……懸命の治療も報われず亡くなった……私も今さっき『この世界』で検索して知ったんだ」

 

コンゴウの言葉に蘭は思い出したのか俯き、少し泣きながら言った

 

蘭「……私も初めて見たな……あの時の兄さんが叫ぶ位の悔し泣きをしていたことに……」

 

コンゴウ「心中……察するぞ」

 

蘭「……敵に情けを掛けられるとは……私も『まだまだ』だな」

 

蘭は悲しそうに言うとコンゴウは涙を拭いている蘭に言った

 

コンゴウ「……いや、先ほど言ったが私達『霧の艦隊』は貴女達の事を敵として認識していない……私個人、彼女の恩を返す為に龍虎の艦隊と『連合艦隊』を組まないか?」

 

蘭 優花 夕張 明石「ッ!?」

 

そう、それは『霧の艦隊』が龍虎の艦隊……勇人と柏木の艦隊と手を組む事だったのだ

 

優花「ちょ!?ちょっと待ってて!!今勇人君に電話するから!決めるのは『その後』で良いかな?」

 

コンゴウ「あ……ああ」

 

優花はコンゴウの発言に吃驚しつつ勇人に電話を掛けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻 神城会総本部 隠し通路 勇人の車の車内にて

 

ブーン!!ブーン!!

 

柏木「ん?電話なっているぞ?」

 

勇人「誰からだ?」

 

勇人は隣に座っている柏木に聞くと、柏木は勇人のスマホの画面を見て答えた

 

柏木「優花からだ……出て良いか?」

 

勇人「頼む」

 

柏木は電話に出ると優花が焦った口調で言った

 

優花「勇人君!!大変!どうしよう……」

 

柏木「優花、柏木だ……アイツは今運転中だから電話は出れないんだ……言いたい事が有ったら伝えておくぞ」

 

優花「柏木大将!?実は……佐世保に霧の艦隊がやって来たの……」

 

柏木「ふーん……はぁ!?」

 

勇人「どうした柏木?」

 

勇人は柏木が驚いた様子を見て質問すると、柏木は優花の不測事態の内容を簡潔に説明した

 

柏木「勇人……よーく聞けよ……霧の艦隊が佐世保に来たんだ」

 

勇人「………マジで?」

 

優花「本当だよ!!しかも『連合艦隊』……手を組もうって……」

 

柏木「って事は敵意は……」

 

優花「無い無い!!」

 

勇人「……柏木」

 

勇人は柏木に言うと、柏木は察したのか自身のスマホで操作し始めた

 

柏木「……分かった……現時刻をもって霧の艦隊は『友軍』として扱う……と……そして大本営に送信っと」

 

勇人「聞こえたか?優花、歓迎してやれ……」

 

柏木は優花に聞こえる様にデータの内容を言うと優花は「分かった!」と答え、電話を切った

 

柏木「……しかし霧の艦隊が仲間として参入するとはな……」

 

勇人「全くだ……まぁ彼方さんの考えは分からないが、利用出来る物は利用するさ」

 

柏木「……これが吉と出るか凶と出るか……」

 

二人はそう考えながら総本部へ向かった

だが二人は失念していた……この通話は……

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻 蒼き艦隊のアジトにて

 

イオナ「上城勇人の電話の逆探知完了、今から音声を流します」

 

群像「頼む」

 

杏平「さて!いよいよ龍の原始人に仕返しが出来るな♪イオナ、早く聞かせて!」

 

イオナ「ガッテン」

 

イオナは先程の勇人、柏木そして優花の会話を流すと蒼き艦隊全員が驚愕した

 

群像「チッ!?アイツら……」

 

杏平「ちょ!?霧の艦隊と組んじゃった訳ぇ!?」

 

僧「これは不味いですね……今捕られた資材等を彼女達に渡ったら……」

 

いおり「……全滅待ったなしだわ……」

 

金髪のツインテールの少女『ハルナ』「……どうする」

 

群像「……予定変更だ!今すぐ佐世保の龍……上城勇人を……仕留める!」

 

 

 

 

蒼き艦隊に盗聴されていた事に……


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