Admiral of Roughneck~From black to white~ 作:八意 颯人
勇人が将軍を殺してから1時間後 K国の海域内にて
桜花優花 D-cellによる感染死まで残り『10時間』
吹雪「司令官……どうして……」
吹雪は勇人と共闘する事が出来なかったのか、ヘコんでいると天龍は吹雪に優しく言った
天龍「……吹雪、何故提督が自分自身を残して俺達を先に脱出させたか分かるか?」
吹雪「……聞きたくありません」
そう、吹雪は『分かっていた』のだ……勇人が何故吹雪達を先に脱出させたか……
天龍は吹雪の様子を見て、少し呆れながら言った
天龍「なら聞け!提督は、あの豚とヲ級を倒なくちゃならねぇ!だが相手にするとD-cellに感染した優花さんが死んでしまう……だから俺達が陽炎、グラーフさん、優花さんを連れて脱出すれば最悪『横須賀鎮守府』で治療し、優花さんが助かると考えてたんだよ!」
吹雪「それは分かっています!しかし私は司令官が『片腕を失った』状態で……しかも、たった一人ですよ!だから私は少しでも司令官の負担を軽くしたいのです!『初期の秘書艦』として……『仲間』として!」
優花「吹雪さん……」
金剛「ブッキー……ん!?どうやら問題nothingだったみたいネー♪」
キィィィィィン!
優花「戦闘機?一体誰が……な!?嘘でしょ!?」
金剛は優花を担いだ状態で吹雪を慰めに近付くと、二人の視界に轟音を出し猛スピードで近付いてくる『ある者』が映ると何時も様に明るい口調で言った
長門「な!?あれって……まさか!?」
長門は空から近付いてくる男を見て絶句し時雨に聞くと、時雨は笑いながら言った
時雨「その『まさか』さ♪司令だよ♪」
艦娘達「ハァぁぁぁぁぁぁ!?
艦娘達は驚愕していると勇人は上空から吹雪達を見付けると、着陸体制になり、そして……
ブァッシャーーーン!!!!
長門「ブッ!?提督!?」
陸奥「キャッ!?ちょっと……」
蒼龍「うわ……とうとう提督は艦娘……じゃなかった艦息を辞めて、どこぞの『
霧島「どっちかと言うと『
勇人「……おっとっとっと!オメェラ無事か!?」
けただましい水飛沫を上げながら着陸した勇人は艦娘達に聞くと、みんな口揃えて答えた
艦娘達 優花「貴方の豪快な着地による水飛沫の水害が無ければ問題ありませんでした……」
勇人「……すまん」
長門「まぁ……提督が無事で何よりです……」
長門は遅れてきた勇人を見て安堵すると吹雪は勇人に近付き声を荒げながら言った
吹雪「司令官!貴方……死にたいのですか!!片腕で深海棲艦達を倒して……少しは司令官の事を心配している人達の事を考えて下さい!お願いです!もう無茶は止めてください!」
勇人「……分かった、ただし吹雪……全てが終わったら命令違反の罰は受けてもらうぞ」
吹雪「それ位、覚悟は出来てます……」
勇人「……お前らは、そのまま警戒しつつ鎮守府に戻れ……俺は優花と共に先に鎮守府に戻るからな!おい!優花!俺に捕まってろよ……」
優花「分かったわ……安全運転でお願いね『勇人さん』♪」
優花(……格好いい……ヤバッ!心臓が……高鳴っている……けど……居心地が良いわ……)
勇人「……テイクオフ」
艦娘達(病人とは言え……あの女め……私達の提督を……)
天龍 川内 吹雪 木曾 赤城(……あーあ……優花さん、完全に惚れましたね……)
勇人は優花を抱え込むと艤装のエンジンを回し、急いで鎮守府に向けて飛び立った
桜花優花 D-cellによる感染死まで残り『9時間30分』