Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第18話「思惑」

空母ヲ級が深海棲艦達に指示を出してから3時間後 0130 K国の深海棲艦基地付近にて

 

勇人「……此所がアイツらの基地か……」

 

金剛「hum……警備がザル過ぎますネー……」

 

時雨「……だけど見つかったら日本にミサイル飛ばしてくるんじゃないよね……ってか、いつの間に艤装のみ『Aegis ver.2』……いや『それ以上の重装備を装着した』状態になったんだい?」

 

そう、勇人の姿は男性に戻っており、艤装は『Aegis ver. 2』の時よりスマートになっているが、翼やジェットエンジン、荷電粒子砲などの付加装備が装着されていた

 

勇人「おい時雨、それ……色んな意味で洒落にならねぇぞ……まぁ母さんと分裂したから容量が、かなり空いたから妖精達が『勝手』に改造したせいだろう……さしずめ『Aegis ver.3』って事だな……取り敢えず配置に着いてくれ」

 

勇人達は深海棲艦の基地の警備の薄さに呆れつつも勇人は艦娘達に配置に着く様に指示を出した

 

数分後……

 

長門「こちらAチーム、配置完了」

 

蒼龍「同じくBチームも準備完了」

 

勇人「んじゃ指示があるまで隠れて待機してくれ……Cチームに救助部隊、準備はいいか?」

 

夕立「ポイ!」

 

吹雪 雪風「はい!」

 

天龍 木曾「おう!」

 

吹雪達は小さな声で返事をすると勇人は基地に上がり、警備しているK国の二人の兵士に近付き……

 

勇人「……ふん!」

 

ゴキッ!

 

勇人「オラァ!」

 

バキッ!

 

勇人「ポイ!」

 

バッシャーン!

 

勇人は兵士の一人を顔を1回転させ首を折り、もう一人を上段回し蹴りで首をへし折り、二人を海の中に沈めた

 

夕立「それ私の台詞っぽい!」

 

吹雪「いやいやいや!司令官!普通に人を『殺し』ましたよ!!」

 

勇人「……でないと俺達が死んでしまうだろ……Cチーム!砲撃の合図で暴れて来い!後の指示は龍飛さんに任せる!」

 

大和 龍飛「分かりました!」

 

武蔵「了解!」

 

雪風「此方です司令!」

 

勇人「んじゃA,B両チーム……砲撃開始!」

勇人は無線でA,B,Cチームに指示を出し、勇人達は雪風の案内で捕虜されているであろう牢屋に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

30分後 深海棲艦の基地内部の牢屋にて

 

金〇日に似たK国の将軍以後『将軍』「フッフッフ……さて、あの馬鹿はどうなったか……」

 

将軍であろう華美な軍服を着た金正〇と瓜二つの男がK国の言葉で牢屋に捕らわれている艦娘達や捕虜になった一般人を見て、物を定める様に嬉しそうにニヤけた

 

因みに将軍が日本語で喋る時は若干片言になる表現にしますのでご了承下さい

 

将軍「フム……やっぱり日本の艦娘は良いのもだ♪」

 

将軍は下心丸出しでニヤけて言うと一人の女性が強い口調で言った

 

長門に似た女性「ゲスな目で見ないで!誰もアンタに身体を捧げる馬鹿はいないよ!!」

 

金髪のツインテールの艦娘『グラーフ』「そうだ!アンタに捧げる位なら自沈を選ぶぞ!」

 

将軍「何だト……貴様ラ……」

 

将軍は長門に似た茶髪の女性と艦娘『グラーフ・ツェッペリン』に手を掛けようとした途端……

 

 

ドカーン!!

 

将軍「何だ!?今の音は!?」

 

将軍は突然の轟音に驚いていると、先程のヲ級が入ってきた

 

空母ヲ級「将軍!大変ダ!何者カガ基地ニ侵入、攻撃サレテマス!」

 

将軍「何だと!!一体誰がそんなことを!?」

 

空母ヲ級「ワカリマセン!タダ侵入者ノ『見当』ハツイテマス!」

 

将軍「一体誰だ!」

 

将軍は慌てているのかK国の言葉でヲ級に聞くと、ヲ級もまた慌てた口調で言った

 

空母ヲ級「……蒼白龍デス!」

 

グラーフ「!?」

 

長門に似た女性「蒼白……龍?」

 

グラーフ「……優花殿、多分貴女のお爺様から聞いたのかも知れませんが……神城会会長の孫であり、死んだ筈の私達の新しい提督……上城勇人『曹長』の事です」

 

長門に似た女性『桜花優花(さくらばな ゆうか)』「え!?嘘……あの神城の救済龍が!?何で敵対している組織の者が……ウグッ!」

 

茶髪のツインテールの艦娘『陽炎』「……取り敢えず助けに来たのは間違い無いようだね♪ってかアンタ大丈夫?凄く顔色が悪いわよ……」

 

優花「これ位……」

 

将軍「何だと!!あの男は死んだんじゃ無かったのか!?」

 

空母ヲ級「多分誤報ガ……」

 

将軍「この役立ずが!!」

 

バキッ!

 

空母ヲ級「ウグッ……」

 

将軍「やられてる暇があれば殺してこい!」

 

空母ヲ級「……ソンナ……」

 

将軍は苛立ち、ヲ級を殴り勇人を殺す様に命令するとヲ級は勇人の強さを知っているのか絶望した途端……

 

 

 

オラァ!

 

 

 

ズサッ!!

 

 

将軍「ッ!?誰だ!」

 

将軍は突然、牢屋の出入り口である扉が切り壊されたのを見て荒げた口調で言うと壊された扉から天龍、木曾が自身の武器を持って立っていた

 

天龍「どうやら『当たり』の様だな♪サンキュー雪風♪」

 

雪風「いえ!司令の為なら何だってやりますよ!」

 

木曾「さぁて……この豚を、どう調理するかな?」

 

吹雪「皆さん!大丈夫ですか!?」

 

伊勢「うっわ……ウチの隠し部屋よりも酷いな……」

 

陽炎「天龍!?木曾!?それにみんな!?まさか……」

 

グラーフ「本当に……」

 

優花「来て……くれたんだ……」

 

優花達は天龍達が来たことに嬉しく、希望が沸いた様な笑顔になり、そして……

 

ドカーン!

 

スタッ!

 

勇人「おいおい……雑魚どもを俺に任すんじゃねぇ……ん?誰だ?この『醜い豚』は?」

 

吹雪「さぁ?分かりません……ってか天井……いえ床を壊さないで下さい!崩壊したらどうするのですか!?」

 

勇人「安心しろ、斬って来たから剛性上問題ねぇ♪」

 

吹雪「貴方は石川五〇門ですか……」

 

いきなり天井の一部が円状に切り壊され、破壊された所から勇人は降りてくると吹雪は呆れながら言うと陽炎そしてクラーフは嬉し泣きをし言った

 

グラーフ「admiral!!本当にadmiralなんですか!?」

 

陽炎「本当に上城曹長が……生きてた!」

 

勇人「そうだ!ってか陽炎、俺の階級は『中佐』だって……まぁいっか、それより無事か?」

 

クラーフ「私と陽炎は大丈夫だが……」

 

陽炎「優花さんが……」

 

勇人「桜花優花が……なっ!?」

 

勇人は二人の無事を確認し、優花を見て驚愕した

何故なら……

 

勇人「……顔が蒼白く、目の色が青色に……D-cellに感染してやがる!おい!何時から『こんな症状』になったんだ!?」

 

そう桜花優花はD-cellに感染していたのだ

勇人は優花に聞くと、優花は身体に鞭を打つような辛い口調で答えた

 

優花「……だいたい40分位前よ……」

 

勇人「そうか……」

 

勇人(彼女の体力を配慮して『タイムリミット』は……早くて11時間20分位か……手術や移動時間を考えると後『1時間位』か……なら!)

 

勇人は優花の容態を見て、『ある決断』をした

 

勇人「雪風、天龍、木曾、伊勢、吹雪!早く三人を救助、陽動部隊と共に撤退した後、親父の所の明石と夕張を呼んで日向を使って優花を治療しろ!この二人は俺がやる!」

 

伊勢「しかし……勇人「良いから……」」

 

ズサッ!

 

陽炎 グラーフ 優花「!?」

 

将軍「なっ!?カーボン製の柵が……」

 

勇人「早く行け!」

 

勇人は牢屋の柵を切り壊し、吹雪達に優花達を救助する様に強く言った

 

天龍「……死ぬんじゃねぇぞ!」

 

木曾「まだ俺達の『恩返し』は終わってないからな!」

 

雪風「司令……死なないで下さい!」

 

伊勢「……さぁ!行くわよ!」

 

伊勢達は陽炎達を保護をし、基地から脱出を試みた

だが……

 

空母ヲ級「サセルk……吹雪「それは『私達』の台詞です!」」

 

ドカッ!!

 

空母ヲ級「グハッ!!」

 

吹雪「司令官!!私も残ります!」

 

そう、吹雪は救助を妨害しようとしたヲ級を蹴り飛ばし、勇人の命令に反して勇人と戦う事を伝えると勇人は荒い口調で言った

 

勇人「ふざけんな!!テメェも早く脱出しろ!!」

 

吹雪「嫌です!!また司令官を失いたく無いのです!!」

 

勇人「……天龍!あの馬鹿を連れて脱出しろ!」

 

天龍「分かった!ほら!我が儘言うんじゃねぇ!行くぞ!」

 

吹雪「嫌……天龍さん!離して下さい!司令官!司令かぁぁぁぁぁぁん!」

 

勇人は天龍に指示を出し、天龍は吹雪を肩に担いで伊勢達は吹雪と陽炎、グラーフそして優花を連れて脱出し牢屋を後にした

 

空母ヲ級「ッ!?サセルカァ!」

 

ヲ級は伊勢達を妨害しようと立ち向かったが……

 

勇人「させねぇよ!」

 

ドゴッ!!

 

空母ヲ級「ガハッ!」

 

勇人「CIWS……AAWオート!」

 

ドドドドド!!

 

空母ヲ級「ガバババババババババ!」

 

ドサッ……

 

勇人は右手でアッパーする様にヲ級の腹を殴り、そのまま右腕に装着していたCIWSで追い打ちをかけ、完全にヲ級の息を止めた

 

将軍「チッ!この化け物がァァァァァ!」

 

勇人「ん?お前は何を言っているんだ?喋るんなら……」

 

ドカッ!

 

ボキボキボキィ!

 

将軍「グァハァァァ!」

 

勇人「日本語で喋ろ!豚野郎が!」

 

勇人はK国の言葉で叫んでいた将軍の脇腹をアッパーで殴ると将軍は殴られた左側の肋骨全てが砕けたのか口から血を吐き、踞った

 

カラン……

 

将軍「これは……サバイバルナイフ!?」

 

勇人は将軍にサバイバルナイフを投げ捨て、荒い口調で言った

 

勇人「さぁ……此処で日本のケジメの付け方である『切腹』をするか、俺に殺されるか、どちらか選べ!まぁ日本語が分かればな!」

 

そう、勇人は将軍に切腹か殺されるか選ばしたのだ

 

しかし将軍が選んだのは『切腹』でもなく、勇人にやられるのではなく……

 

将軍「シネェェェェ!」

 

将軍が選んだのはサバイバルナイフを武器に勇人を殺す事だったのだ

流石に勇人も予測してたのかムラマサブレードを居合の構えになり……

 

ズサッ!

 

将軍「ギャァァァァァァ!腕が……腕がァァァァァ!」

 

将軍が握っていたナイフを右腕ごと切り落としたのだ

 

勇人「バーカ!その位、誰だって予測はつくぞ……さて!死ぬ覚悟は出来ているんだろうな?」

 

将軍「ウグッ……貴様……オレヲ殺スト言う事は……『龍光会』……K国とC国そして日本の巨大政治団体に敵を廻ス事にナルゾ!それでも良いのカ!!」

 

将軍は勇人に脅す様に言うと勇人は笑いながら言った

 

勇人「何を言っているんだ?K国やC国位の最弱国家なら痛くも痒くも無いな♪お前は日本だけではなくK国やC国以外の『世界』を敵に廻したからな♪」

 

将軍「世界ヲ……ッ!?まさか!?貴様ハ!?」

 

将軍は勇人の正体に気付くと勇人はムラマサブレードを構え、そして……

 

スパッ……

 

コロン………

 

 

プシュー………

 

 

勇人「バーカ……今頃『喧嘩を売る』相手を間違っている事に気付きやがって……さてと!早く吹雪達に合流しないとな」

 

勇人は将軍の首を跳ねるとジェットエンジンを使って飛行し、壁や天井を壊しながら急いで吹雪達の後を追った

 

 

桜花優花 D-cellによる死亡まで残り『11時間』

 

 

 

 

 


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