Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第16話「吉報」

勇人達が堤下達を捕獲した同時刻 大本営 横須賀鎮守府付近の居酒屋にて

 

キャー!!

 

ワーーッ!!

 

店内では強盗らしき男が某銀河の歌姫似の女性を人質に取っており、一馬は説得していた

 

一馬「……んで、お前は俺に復讐するために……沙耶を……」

 

某銀河の歌姫似の女性『沙耶』「……チッ!離しなさい!!」

 

一馬はシェリ〇に似た女性……いや一馬の娘『上城 沙耶』が一馬が昔『とある事件』で一馬に恨みを持った強盗風の男に拳銃を突きつけられ人質にされていた

 

男「うるせぇ!!テメーのせいで……いや『テメーとテメーの虎息子達』のせいで俺と督朗が……こんな目に会っているんだ!!」

 

男は一馬や勇人に酷く恨んでいるのか、激怒し粗い口調で言うと一馬と沙耶は呆れ、沙耶は呆れつつも余裕のある表情で答えた

 

沙耶「……それは貴方が『あの女』と一緒に艦娘達に酷い事をしてきたからでしょ!それに……」

 

男「それに?」

 

男が沙耶に聞くと、沙耶は勝ち誇った表情になり答えた

 

沙耶「私も蘭姉と同じように『ハヤ兄』や『ママ(三笠さん)』に『仕込まれている』ん………でね!!」

 

 

ドカッ!!

 

 

男「ッ~~~~~~~~~~~!?」

 

一馬(イッ!?………アイツ、男に対して『えげつない事』を沙耶に教えやがって………痛そう……)

 

沙耶は足を後ろに蹴りあげる様に男の股間を蹴りあげると、男は蹴られた事により前屈みになり……

 

沙耶「ハァァッ!!」

 

ガン!!

 

沙耶は前屈みになっている男の髪の毛を左手で掴み、男の背後に廻りながら男の足を掻け、右手を拳銃を取り上げ、男が自然に地面に落ちるスピードを速める様に男の頭を地面に向けて全体重を掛けながら男にのし掛かり、叩きつけた

 

居酒屋の客1「お!?あのアイドル『サヤ』の生アクション!キタコレ!」

 

客2「え!?これって……撮影?それにしてはリアルだな……」

 

 

 

ざわざわ……

 

 

居酒屋の客達は沙耶の行動に混乱していると……

 

沙耶「皆さん!御安心を!これは『番組のドッキリ企画』なので心配しないでくださーい♪」

 

客1「なーんだ♪」

 

客2「俺達、TVに写るのか……さっそくオカンに電話せな♪」

 

ワイワイ……ガヤガヤ……

 

沙耶は混乱している客達に嘘の情報を流すと、客達は安心したかの様に、また酒を飲み、居酒屋特有の賑かな雰囲気に包まれてた

 

沙耶「……パパ、この人……」

 

一馬「……ああ、取り合えず……女将、お会計を」

 

女将「分かりました……撮影なら事前に言ってくださいね♪一馬さんに沙耶ちゃん♪吃驚したじゃない♪」

 

沙耶「……すみません♪後、お釣りは要らないです」

 

女将「今度は蘭ちゃんと、あの『ヤンチャ兄弟』とミッチャン(三笠さん)と来てね♪待ってるわ♪」

 

沙耶と一馬は女将に弁償代を含めてなのか、20万出して強盗風の男を引きずりながら居酒屋を後にし、外に出ると……

 

黒いスーツを着た男「……頭、お嬢、お待ちしました……こちらへ」

 

沙耶「ありがとう♪」

 

一馬「……」

 

黒いスーツを着た男「……この男はどうします?」

 

一馬「……縛ってトランクの中に入れておけ、こいつは勇人絡みの問題で聞きたい事があるからな」

 

黒いスーツを着た男「ハァ……若も頭と一緒でトラブルに巻き込まれ易い体質ですね……流石親子ですね」

 

一馬「ここだけは似て欲しく無かったんだがな……んじゃ鎮守府まで宜しくな」

 

黒いスーツを着た男は一馬の命令に了承し、強盗風の男をトランクの中に入れ、二人を乗せて鎮守府に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後 車内にて

 

沙耶「全く……久々の休みなのに~!もう!!」

 

一馬「まぁそう言うなって……アイツも好きでトラブルに巻き込まれる訳では無いからな」

 

沙耶「……泣けるわね」

 

沙耶は一馬に愚痴を言っていると……

 

届け~届け~思いを届け~♪

 

一馬「ん?携帯が……明石か……」

 

Pi♪

 

一馬は自身のスマホが鳴っていると明石から電話なのか、直ぐに出た

 

一馬「もしもし……どうした明石?」

 

明石『提督!夜遅くすみません!実は勇人さんの妖精達から伝達がありましたので報告します……堤下と上坂優香里の捕獲を成功しました!』

 

一馬「……フッ、そうか……それだけか?」

 

一馬は安堵しつつ明石に言うと明石は喜びながら言った

 

明石『いえ、後……三笠さんが……『完全に回復』しました!』

 

一馬「ッ!?それは本当か!?」

 

沙耶「え!?ママが!?」

 

二人は明石の報告を聞いて驚き、明石は沙耶に懐かしそうに言った

 

明石『あ!?この声は……沙耶ちゃん!?お久しぶり♪元気にしてた?』

 

沙耶「ええ♪明石ちゃんも相変わらずね♪所でハヤ兄は……」

 

明石『佐世保鎮守府の明石()から今入った報告だけと……今、三笠教官と編成を組み直して堤下達に人質されている人達を救助しに出撃をしているって……』

 

沙耶「ハヤ兄とママらしいわね……」

 

一馬「明石、勇人の義手は?」

 

明石『はい、勿論出来ていますが……半年前の事件で撃沈した深海棲艦の駆逐艦を回収(サルページ)し、解剖した結果……勇人さんの左腕が発見されましたので今『幹細胞』や『IPS細胞』『高速修復剤』を使って今、修復しています』

 

一馬「そうか……何か有ったら随時報告をしろよ」

 

明石『分かりました!』

 

 

Pi♪

 

沙耶「はぁ~良かった♪ママが復活して♪」

 

一馬「まぁな……さて……」

 

プルルル……プルルル……

 

一馬は安堵し、とある人に連絡し始めた

 

柏木『ふわぁ~……ふぁい……こちら呉鎮守府です……ムニャ……』

 

そう一馬の電話相手は黒虎徹こと『柏木疾風』であった

 

一馬「柏木、俺だ……夜遅くすまんな」

 

柏木『ッ!?上城元帥!?どうかなされたのですか!?……あ!?大鯨、お茶を頂戴……』

 

柏木は電話相手が一馬だと知ると目が覚めたのか、慌ただしい口調で聞いた

 

一馬「吉報だ……馬鹿息子が堤下達を捕獲した……しかも三笠の完全復帰という、おまけ付きでな♪」

 

柏木『ブーーーーッ!!!はぁ!?三笠教官が完全復帰ぃ!?』

 

大鯨『ちょ!?汚いですよ!?提督!ってか夜遅く電話を掛ける非常識な電話相手は誰なのですか!?』

 

柏木『……』

 

大鯨は夜遅く電話を掛けてきた相手に怒りつつ柏木に言うと柏木は無言で電話を大鯨に渡した

 

大鯨『夜遅く誰ですか!?非常識極まりないですよ!!どういう……一馬「こんばんわ大鯨、俺だ」……ッ!?』

 

柏木『プププ……』

 

大鯨は非常識な相手が一馬だと知ると顔が蒼白したのか無言になり、そして……

 

てーいーとーくー………

 

ワーーッ!!止めろ大鯨ェーーー!

 

ガシャーーーン!

 

 

大鯨『……お待たせしました!先程の無礼、お許し下さい!!』

 

一馬「別に良いぞ……夜遅く電話掛けてきた俺も非があるからな……今さっき物凄い音と柏木の断末m……大鯨『気にしないで下さい♪』……程ほどにな……柏木にも伝えたが……」

 

沙耶(完全に『かかあ天下(パパとママとの関係)』だわ……ってか、さっきの柏木って人……何かハヤ兄に似ているわね……主に性格が……)

 

一馬は柏木の心配をしつつ、先程の報告を大鯨に言うと安堵したのか、力が抜けたような口調で答えた

 

大鯨『本当ですか!?はぁ~良かった♪』

 

一馬「まぁそう言う訳だから、また馬鹿息子がお邪魔した時はビシバシ鍛えさせてくれよな♪」

 

大鯨『あははは……分かりました』

 

Pi♪

 

一馬「……よし」

 

沙耶「……まず色々と言いたいんだけど……ハヤ兄の友達って……色んな意味でキチガイ染みている人が多いよね……」

 

一馬「……まぁな……さて、おい!お前も車を鎮守府に置いて飲みに行くぞ!!祝い酒だ!!」

 

黒いスーツを着た男「分かりました♪是非ともお供させて下さい♪」

 

沙耶「クスッ……やれやれだわ♪」

 

三人は車を鎮守府の駐車場に停め、再び飲み屋へと意気揚々と足を運んだ……勇人が提督としての初任務の成功祈願を兼ねて……

 

 


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