Admiral of Roughneck~From black to white~ 作:八意 颯人
そして現在 佐世保鎮守府 プライベートルームにて
勇人「……という訳だ」
武蔵「………ハハハハハハ♪三笠さんが復活するだけではなく、提督も女になるわ、敵を無双するわ……波乱万丈な研修を送ってきたんだな♪……久々に腹の底から笑ったから腹痛い……」
大和「そうですね♪」
金剛「何かFunny……いえFunkyな提督デスね♪」
吹雪「あっちの私、色々とメタいですね……」
勇人「まぁそう言うな♪」
勇人が研修生時代の話に、みんなが笑い、笑顔に包まれていると……
ブーン!ブーン!ブーン!
勇人「ん?誰から……どうやら金剛が言ってた『Fankyな提督』から電話だ」
Pi♪
勇人は電話に出た
柏木『俺だ!』
勇人「オレオレ詐欺なら間に合っているぞ」
柏木『さいですか……じゃねぇ!お前、今日来た命令書見てないのか!?』
勇人(命令書?『あれ』以外に何かあったっけ?)
勇人「……ああ!『あれ』か!忘れてたな♪」
柏木『……まぁ思い出す様に言うが一週間後、佐世保鎮守府で三笠どうしの戦いがあるからって……お前の親父から聞いていないのか?』
勇人「………ハァ?」
勇人(なッ!?俺聞いてねぇ!?しかも『あれ』の期限と同じじゃねぇか!?あの糞親父!恨むぜ……)
柏木『取り合えず一週間後にそっちに向かうから宜しく♪』
勇人「……ああ」
勇人は焦った様子で電話を切った
吹雪「司令官?どうかしたのですか?」
吹雪が心配しながら聞くと勇人は頭抱えながら言った
勇人「……来週、前任を捕まえた呉の提督がくるんだ……三笠元帥を連れてな」
金剛「what's!?三笠が!?ってか三笠って二人いたんだ!?」
勇人「まぁ昔、建造するときに不具合が起きてな……あぁヤッベー……」
大和「どうして頭を抱えているのですか?久々の演習じゃないですか?」
大和の質問に勇人は思いもよらない発言をした
勇人「一週間前、捕まった堤下が脱走したんだ……」
大和 武蔵 金剛 吹雪「!?」
赤城「……そして今から一週間の間に捕まえないと私や提督、柏木少将、三笠元帥は……処刑されます」
武蔵「なッ!?」
大和 吹雪「えッ!?」
金剛「what's!?何故デスか!?提督達が……」
勇人と赤城の発言に耳を疑った四人に勇人は更に伝えた
勇人「……柏木と三笠元帥は堤下を捕獲し損ねた責任として……俺は『敵に情報を漏洩させた事』と赤城は『深海棲艦のスパイ』として処刑命令がかかっていたんだ……名目上ではな」
武蔵「チッ……」
大和「……性根が腐ってますね!」
金剛「……
吹雪「そんな……酷いです!何故前任が、のうのうと生きていて司令官や赤城先輩、柏木さん、そして三笠元帥が処刑されないといけないのですか!?可笑しいです!折角会えたn……勇人「それは一週間以内に捕まえなければの話だ……それに……」……それに?」
吹雪達は怒っているのか、声を荒げて言うと赤城がみんなを落ち着かせる様に優しく答えた
赤城「……もう手配はしています♪提督の家元の『お手伝いさん達』によってね♪」
金剛「お手伝いさん達?」
武蔵「ああ……そうか……」
大和「そう言うことですか♪」
吹雪「あっ!成る程♪司令官らしい手口ですね♪」
金剛「ブッキー!大和hotel!武蔵旅館!一体どう言うことデスか!?」
大和「ホテルじゃありません!」
武蔵「私を旅館扱いにするな!」
二人は金剛の渾名に怒ると吹雪は二人を宥めつつ説明した
吹雪「まぁまぁ二人とも……実は司令官の家元は世界のトップであり海軍……いえ日本軍含め連合軍のスポンサー企業、そして今の日本の実権を持っている財閥『上城財閥』の財閥長のお孫さん……そして上城財閥の……いえ財閥長の裏の顔は世界の裏社会を収めている裏社会最強の極道組織『神城会』の会長なんです!つまり司令官は財閥長と兼任している最強の極道組織の会長の『お孫さん』なんですよ♪」
金剛「what's!?提督が……マフィアの……familyでしたか……」
武蔵「何故これ程の権力を持っている所の孫なのに命令を取消す事をしなかったんだ?」
武蔵の疑問に勇人は答えた
勇人「……簡単に言えば表社会と裏社会の介入があったから取消す事が『出来なかった』んだ……」
大和「表と裏……ですか」
勇人「ああ……」
吹雪「その……表社会と裏社会の介入って一体……」
勇人「それなら目星は立っている……裏社会は極道組織『桜花連合』……今、柏木が潰しに行っている極道組織だ……表社会は『とある国の本籍を持った政治団体』だ」
大和「とある国の本籍……まさか!?」
武蔵「……というより『それ』しか出てこないが……」
二人は何か思い出し、声を荒げると勇人は冷静に答えた
勇人「……大和、武蔵、お前らの予想通りだ……本籍がK国とC国を本籍を持つ政治団体『龍光会』の連中だ」
勇人は答えると金剛は苛立っているのか、貧乏揺すりをしながら答えた
金剛「龍光会……デスか……あーもう!アイツが捕まり安心しているのに……今度は政治と裏社会絡みのアイツの脱走問題デスか!?どれだけ上層部は使えないのデスか!?まさしく税金の無駄遣いデース!」
勇人「そう言うなって……俺たちも、その『無駄遣いされている』税金で給料を貰っているからさ……」
勇人は金剛を宥めつつ答えると四人は俯きながら言った
金剛「……提督……」
吹雪「実は私達……」
大和「給料貰っていないのですよォォォ!」
武蔵「……アイツが艦娘全員の給料を着服していたからな……娯楽を楽しむ所が必要最低限の物を買えるお金すら無いのだ……」
勇人「……ちょっと待ってろ」
勇人は四人の発言に眉をピクリと動きながら『とある人』にTV電話をし始めた
金剛「提督?誰に電話をしているのデスか?」
勇人「ん?誰って……あ!?どうやら繋がったな♪」
勇人は笑顔で答えるとTV電話のモニターには某BIG B〇SSに瓜二つの男が映っていた
男「誰だ!こんな夜遅くに電話しやがっt……勇人「夜遅く悪い『ジッチャン』」……お♪勇人じゃないか♪俺のカードは役に立ったか?」
金剛「ジッチャン!?」
吹雪「え!?」
大和「ちょ!?まさか!?」
武蔵「……ひょっとして貴方は『上城財閥長』兼『神城会会長』上城俊夫さんですか?」
赤城「ええ♪お久し振りです会長♪」
赤城はモニター越しに映っている男でもあり勇人の祖父
である男『上城 俊夫』に笑顔で言うと俊夫もまた笑いながら言った
俊夫「お♪赤城ちゃんじゃないか♪どうしたんだ?お小遣いが欲しいのか?それとも新しい弓道一式の道具が欲しいのか?」
俊夫は赤城を勇人と同じ様に孫娘として接すると赤城は赤面しつつ答えた
金剛「赤城『ちゃん』?」
大和「クスッ♪」
武蔵「完全に孫娘として扱われているな♪」
吹雪「……赤城先輩……いえ赤城ちゃん……ププッ♪」
赤城「ちょ!?皆さん!止めてください!俊夫さんも!?……実は私達が配属している艦娘達が前任のせいで給料を貰っていないのです……なので……」
俊夫「ふむ……勇人」
勇人「ん?何だ?」
俊夫は少し考え、勇人に伝えた
俊夫「俺のカードで、みんなに給料を振り込んで良いぞ♪勇次からの情報だが、前任が全部使っていたから返せないらしいからな……宜しく♪」
俊夫は笑顔で答えると勇人は安堵し、金剛達は嬉しいのか、はしゃぎ始めた
勇人「ほっ………」
金剛「Yeaaaaaaar!!!」
吹雪 大和 武蔵「本当ですか!?ありがとうございます!!」
俊夫「後、勇人……個人投資で、お前の鎮守府に投資するから宜しく♪」
勇人達「ッ!?ありがとうございます!!」
俊夫は勇人の鎮守府に投資……言わば金銭援助を行う事を言うと勇人……いや勇人や赤城、そして金剛達はモニター越しに映っている俊夫に頭を下げた
俊夫「ハハハハハハ♪気にするな♪俺はお前達『佐世保鎮守府』の艦娘と可愛い孫達の味方だ♪じゃお休み『孫達』よ♪後、俺が投資する事は他言無用で宜しく♪」
俊夫は、そう言うと電話を切ったのかモニターから消えた
金剛「……グスッ!私達の為に……」
吹雪「良い……お祖父様ですね……グスッ!」
大和「……提督と赤城さんのお陰で……ありがとうございます!!」
武蔵「提督……私達の為に……この武蔵、言葉に出来ない位、嬉しいぞ……」
勇人「……ちなみにジッチャンも言ってたけど金銭援助自体、軍の規則ではアウトだから黙っとけよ!分かったか?」
四人「はい!」
勇人「んじゃ明日から早いから早く寝ろ!お休み!」
勇人は四人に挨拶すると、みんな各部屋に移動した
勇人と赤城が処刑される事の不安と勇人が与えた希望を交えながら……