Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第11話「意思を受け継いだ者からの餞別」part 6

数日後 呉鎮守府のグラウンドにて

 

勇人「オラァァァ!組手するぞ!」

 

吹雪「またですかぁ!司令官助けてぇぇぇぇ!」

 

大和「こんなところで沈むわけには……」

 

比叡「ヒエェェェェ!まだ死にたくないです!」

 

相変わらず吹雪たちは勇人の組手から逃げていた

 

 

吹雪「あ、司令官!助けてください!」

 

柏木「はぁ、めんどくせぇ。吹雪ちょっとこっち来い」

 

吹雪「何ですか?」

 

吹雪は柏木の問いかけを聞き、走ってこっちに向かってくる。

 

柏木「よし、そのまま……」

 

ガシッ!

 

吹雪「へ?」

 

柏木「行ってこーい!!」

 

柏木は走り寄ってきた吹雪を捕まえもう一度投げ飛ばした

 

吹雪「ひどいです、司令k………勇人「welcome♪」……い………イヤァァァァァァァァ!」

 

比叡 大和(吹雪さん!貴女の勇姿、忘れません!)

 

飛んで行った吹雪は勇人に捕まり組手をすることになった。

 

柏木「これで、よし♪吹雪ぃ!そのままこっちまで来れたら助けてあげる~♪」

 

大鯨「提督、完全に楽しんでますね」

 

吹雪は返事をせず全速力で柏木に向かってくるのだが、結局勇人に捕まる。逃げる、捕まる、逃げる……という事をずっと繰り返していた。

 

柏木(やばい、あの逃げては捕まる見てると勇人がロリコンの変態に見えてきた……)

 

柏木「はぁ、面倒だなぁ。勇人!暇だから相手してやらぁ!あと、お前ロリコンに見えるぞ!」

 

勇人「そうか!じゃぁ、やろうぜ♪後、誰がロリコンだ!!」

 

勇人は吹雪との組手をやめ柏木に向かって本気で走ってくる。

 

柏木「よいしょっと」

 

バァァアン!

 

勇人「なッ!?」

 

柏木が勇人に一蹴り入れると勇人が吹っ飛んだ。

 

柏木「うわぁ、結構弱く蹴ったんだけどなぁ……」

 

吹雪「司令官、確か、司令官の馬力って285,300馬力でしたよね?」

 

柏木「何で知ってんの?」

 

吹雪「私達の方の第7話で読みました」

 

柏木「メタイわ!小説の中でそれを言ったらおしまいだ!後、彼方の作者の作品にステマするな!」

 

柏木よ、気にするな!これがコラボというのだ!by うp主

 

柏木「……さいですか」

 

吹雪「良かったですね♪後、司令官も言ってますよ!」

 

柏木「しまった!」

 

勇人「痛ぇ、飛ばし過ぎだ柏木ィ……後、うp主!はっちゃけ過ぎだ!いくら彼方の作者に合わせるからって……」

 

大丈夫だ!問題ない!by うp主

 

柏木が空き倉庫までぶっ飛ばした勇人が首をゴキッとならしながら天の声にツッコミを入れつつ帰ってきた。

 

柏木「あ、ごっめーん。全力で蹴っちゃったぁ。許してちょーだい♪」

 

勇人「許さん!許してほしかったら一発蹴らせろ!」

 

柏木「ははは、俺を蹴れると思っているかのかぁ?」

 

勇人「お前なぁ!!」

 

ブン!

パシッ!

バァアン!

 

柏木の挑発に乗った勇人が殴りかかってきたがパンチを止め蹴りを入れるが勇人に掴まり投げ飛ばされそうな所を顔面に頭突きしたりしてた

まるで組手ではなくストリートファイトをしている様だった

 

数分後……

 

柏木「ハァ……ハァ……勇人!組手は終了だ!後、吹雪、ちょっとおいで」

 

吹雪「……怪しい……」

 

柏木「そうか、いいのか。じゃぁ、俺出張の準備するわ」

 

吹雪「いや嘘ですごめんなさい!」

 

柏木「どっちだよ……ほれ。これで満足か?」

 

ナデナデ

 

吹雪「えへへ♪もう少しだけ……」

 

ナデナデ

 

柏木「じゃぁ、もう行くな。俺も忙しいから……」

 

吹雪「あっ……」

 

柏木「帰ったらまたやってやるから我慢な」

 

吹雪「……はい」

 

柏木は微笑み、不満そうな吹雪を後目に私室に向かい、勇人は興が冷めたのか、シャワーを浴びにグラウンドを後にしようとした途端……

 

ブーン!ブーン!

 

勇人「チッ……非通知だ?」

 

Pi♪

 

勇人「誰だ?」

 

勇人はスマホをマナーモードにしていたのか、震えているスマホに出ると女の声が聞こえた

 

玲奈「私……お久し振r……」

 

Pi♪

 

勇人「……チッ!」

 

電話の相手は勇人の同期であり、一番『嫌い』な女性『高町 玲奈』だったのだ

勿論、勇人は玲奈の声を聞いた途端、電話を切ったが………

 

ブーン!ブーン!ブーン!

 

 

勇人「……」

 

ブーン!ブーン!ブーン!

 

勇人「……チッ!」

 

Pi♪

 

勇人「いい加減にしろ!テメェの声なんk……漣「あっ!私です!漣です!そんな声を出さないで下さい!メッチャ怖いです……」……漣か、悪いな……んで何のようだ?」

 

勇人は怒鳴って電話を出ると電話の主である玲奈の秘書艦の漣が震えながら喋った

 

漣「実は明日、提督の不始末で『柏木』という憲兵が捕まえにいくって……」

 

勇人「ケッ!とうとう高町もやりやがっt……漣「御主人様ではありません!佐世保鎮守府の提督です!」……何!?」

 

漣の言葉に勇人は微笑みながら言った

 

勇人「……そうか♪んじゃ柏木に頼んで俺も同行させてもらうから♪サンキュー♪」

 

漣「あ!ちょ!上城中s……」

 

Pi♪

 

勇人(……吹雪、オメェの無念、晴らしてやるから……あの世で……)

 

吹雪「上城研修生!勝手に私を殺さないで下さい!」

 

勇人「……お前じゃない!ってか人の心を読むな!んじゃ行ってくる!」

 

勇人は柏木が佐世保鎮守府……勇人の本来の秘書艦を死なせた本人を捕獲する事を知り、急いで食堂に向かった

 

 

 

数分後 食堂にて

 

その後、柏木が席に座って飯を食おうとした時、隣に勇人が座り言ってきた。

 

勇人「明日の佐世保鎮守府の提督捕まえるの俺も行ってもいいか?」

 

柏木「……あのな、これは憲兵の仕事だから憲兵になってから言いなさい」

 

永木「でもさ、それだとこのコラボが段々成り立たなく……柏木「止めろ!そう言うメタ発言は俺だけで十分だ!」」

 

大鯨「いや、提督それはないですよ。まず、メタ発言なんてしないでください。こっちだって反応に困るんですからね!」

 

柏木「善処する事を考えておこう……」

 

勇人「言い方が回りくどいな……」

 

大鯨「いいえ、善処して下さい。もし止めなければ提督のあの事大鳳と雲龍に……」

 

大鯨の目にハイライトが無くなり声も段々殺気混じりになりつつ言う。

 

柏木「分かりました。善処させて頂きます。なので、言うのは止めて下さい」

 

赤城「提督もです。提督も大概メタ発言が多いです!」

 

勇人「いや、俺はその場のノリで……赤城「止めて下さいね?いいですか?」……アッハイ」

 

赤城の声にも殺気が混じってきたのでおとなしく返事をする勇人だった。

そして、柏木と大鯨はこれを見て……

 

柏木 大鯨(あぁ、かかあ天下が加速する……)

 

と、いう様な事を考えていた。

 

柏木「はぁ、勇人分かった。お前は俺が帰ってくるまで今から言う練習メニューを毎日する事。いいな?」

 

勇人「……無理なら仕方ねぇ……分かった。それでメニューは何だ?」

 

柏木「グラウンドで走りこみ100、腹筋、腕立て、スクワット諸々の筋トレと各1000、その後、ここの空母全艦で対空訓練、戦艦相手に砲撃戦の訓練、重巡と軽巡、駆逐を計12隻を相手に砲雷撃戦の訓練。ただし、全部の訓練で近接戦を禁ず、分かったか?」

 

勇人「いや、多すぎだろ!どうしてそうなるんだよ!」

 

柏木「頑張れよ。折角俺が決めたんだから♪」

 

勇人「無茶言うなよ。どうやって終わらせるんだよ!」

 

柏木「大丈夫、半日で終わるって♪」

 

勇人「いや、普通の人間には無理だろ」

 

赤城 大鯨(……それを言うなら提督達『以外』の人間ですよ……)

 

柏木「やれよ。それじゃ」

 

勇人「お前、楽しんでねぇか?」

 

柏木「ん~?なぁんの事かぁなぁ?」

 

柏木は人をばかにするような顔で言う。

それが、癪に障ったのか勇人から殺気が出ている。だが、それを我関せずと言わんばかりに無視し、柏木は食堂から出て行く。

そして、柏木は風呂に入り暇をつぶして10時には寝たとさ……

 

勇人「さて、柏木が出てったな。大鯨一つ聞きたいんだが……」

 

大鯨「何ですか?上城研修生」

 

勇人「柏木って何者だ?」

 

大鯨「憲兵で三笠元帥の彼氏、そして呉鎮守府の前任を逮捕した人ですね」

 

勇人「それ以外は?」

 

大鯨「これと言ってないですね。ただ……」

 

勇人 赤城「ただ?」

 

大鯨「三笠さん……いえ上城研修生のお母さんは知っていますが提督は8年前に横須賀事件で負傷しています」

 

勇人「まさか……だとは思うが、アイツが艦娘の艤装をつけれるのって……」

 

勇人は目を見開き言った。

 

大鯨「えぇ、あの事件からですね。あの時に重傷を負って艦娘の体を移植していますから」

 

勇人「詳しく聞かせてくれないか?」

 

大鯨「えぇ、構いません。ですが、内密にお願いします」

 

勇人「分かった」

 

その後、大鯨は柏木の着任当日に聞いた事を話した。

その話を聞いた赤城は泣いていた。

 

赤城「グズッ……グズッ……」

 

大鯨「赤城さん、よろしければティッシュを」

 

赤城「ありがとうございます」

 

チーーン

 

大鯨(うわぁ、折角の話が台無しだぁ……)

 

赤城が大鯨からもらったティッシュで鼻をかんだ為折角のいい話が台無しになった。

 

そして大鯨もまた、勇人に『ある質問』をした

 

大鯨「……ゴホン!では上城研修生、貴方に聞きますが三笠さんと融合した経緯を教えて頂けませんか?」

 

大鯨の質問に勇人は俯きながら言った

 

勇人「……良いが内密にな……今から4ヶ月前に……」

 

勇人もまた、4ヶ月前の襲撃事件で左腕の欠損、深海棲艦のウィルス感染そして三笠と勇人の治療の為に融合した経緯を伝えた

 

勇人「……と言うわけだ」

 

勇人は大鯨に教えると大鯨は……

 

大鯨「……ホゲェェェェェェ!!!男気満載で家族愛に満ちた良い話です!私、感動しましたぁぁぁぁぁ!!」

 

大鯨は鼻水を垂らし、号泣していた

 

勇人「お……おう、ありがとう……ほらハンカチだ」

 

勇人は尻ポケットからハンカチを出し、大鯨に渡すと……

 

大鯨「ありがとうございます……」

 

チーン!!

 

勇人(お前もかい!?)

 

赤城(……ありがとうございます大鯨さん)

 

そして、そこでお開きをなり各々風呂に入って寝た。

足柄が那智と酔い潰れるまで飲んでいた。

 

次の日 正門にて

 

柏木「大鯨じゃぁ、行ってくるわ」

 

大鯨「気をつけて下さいね。提督」

 

柏木「分かってるって♪最低で2日は戻れんから留守を頼むぞ」

 

大鯨「えぇ、では行ってらっしゃい」

 

赤城「御武運を……」

 

柏木は永木以下10名の隊員とともに小倉港まで自前の船で移動し呉鎮守府を後にした

 

数時間後 グラウンドにて

 

大鯨「お疲れ様です。どうですか?」

 

一言言って近づき、大鯨は、勇人に飲み物を渡す。

 

勇人「サンキュー♪でも、まだ全体の5分の1……おかしいだろ」

 

大鯨「でも、1時間でそれだけ終わったじゃないですか!?」

 

勇人「これは、昼食べたら死ぬな……」

 

勇人(リバース的意味で……)

 

大鯨「……食べなくても死ぬと思いますよ?」

 

大鯨(体力的に……)

 

勇人「でも、出来ねぇと……」

 

大鯨「でも、先にご飯を食べてください!」

 

勇人「……わーったよ」

 

赤城「なら久々に皆さんに料理を振る舞ってみてはどうですか?」

 

勇人「……やれやれだな」

 

勇人はなし崩し的に昼食を取りに食堂へ向かった。

 

数分後 厨房にて

 

勇人「さて……やりますか」

 

 

トトトト!

 

ジュー……

 

間宮「凄い……」

 

伊良湖「手際が良すぎる……」

 

鳳翔「………負けましたね」

 

大鯨「あは……あははは……」

 

大鯨(ホゲェェェェェェ!!!有り得ません!!上城研修生が……料理を……完全に自信が……)

 

 

四人が圧巻しているのをお構い無しに勇人は厨房に入り、冷蔵庫から玉子、ゴーヤ、スパム(豚肉の缶詰)、玉葱、ニラ、ニンニクそして素麺を取りだし、素麺を軽く茹で、熱したフライパンに油をひき、そこに研いだ玉子、刻んだゴーヤや玉葱にニラ、ニンニクそして湯を切った素麺をフライパンに入れ、炒め、塩コショウで味を調節し……そして

 

勇人「はいよ!ソーメンチャンプルだ!」

 

そう、勇人が作ったのはソーメンチャンプルだったのだ

 

赤城「では……」

 

「「「いただきまーす♪」」」

 

食堂に居る艦娘達は勇人の料理を食べると……

 

比叡「ヒェーーーーッ!!美味しい!」

 

大和「嘘!?ゴーヤが苦くない!?」

 

吹雪「美味しい♪」

 

柏木側の赤城「もっもっ……ゴクン!美味しい~♪」

 

加賀「上城研修生……お代わりを……」

 

武蔵「私もだ!」

 

夕立「ポイ!夕立も!」

 

艦娘達は勇人の料理を食べ、綺羅ついているのを見て大鯨達は勇人に近付き……

 

大鯨 鳳翔 間宮 伊良湖「……参りました!!」

 

勇人「ヘァッ!?」

 

四人が勇人に白旗を示したのは言うまでも無かった

 

そして二日後、目の下に隈が出来た柏木と何故か綺羅ついている保護されたであろう艦娘達や疲労困憊の憲兵達にも食事を与えると復活したのは言うまでも無かった


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