Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第11話「意思を受け継いだ者からの餞別」part 5

同時刻 勇人がいる海域にて

 

備前「さて、そろそろだな。準備はいいか?」

 

勇人「あぁ、いつでも行けるぜ!」

 

備前「なら、結構。目標は殲滅だ。妥協はない。飛行場姫も柱島に上陸次第潰す」

 

勇人「分かった。それと、敵が2kmに迫ってる」

 

備前「分かっている。なら、ここから行くぞ。リミッター解除。敵の殲滅を開始する」

 

 

 

ダーン!

 

勇人「……了解。じゃぁ始めるか!」

 

備前の水面を蹴る音が轟く。その音に驚きつつ返し、勇人も同じように全速力で、敵に接近する。

まるで捕食者を見つけた虎と龍の様に……

 

備前「……主砲最大仰角に上げ、対空弾装填完了。放て」

 

ドガーン!

 

備前に向かって急降下を開始していた敵機はいとも容易く撃ち落とされる。

 

備前「対空射撃始め。主砲、副砲を管制射撃に変更。

敵艦への攻撃を開始」

 

ババババババ!

 

勇人「やるなぁ……こっちも負けてらんねぇ!久々に暴れさせてもらうぜ!」

 

残った敵機を対空砲火で撃ち落とすと、主砲と副砲を敵艦に向ける。

備前の敵機への対処に驚きつつ、闘争心を燃やす……いや仲間がやられて内心『ブチギレている』勇人。

そして、備前は勇人を気にする素振りもせずに敵艦にただただ向かい続ける。

 

備前「自動射撃開始。装置動作状況all green!さぁ、showtimeだ!!」

 

戦艦棲鬼「ん?なっ!?あれは……げぇ!?『黒虎徹』に……」

 

勇人「久しぶりだな……戦艦棲鬼に空母水鬼!『4ヶ月前』はオメェラの仲間に世話になったな……アァ!?」

 

戦艦棲鬼「ッ!?姿は変わっているが……よりによって『蒼白龍』までもが!?」

 

備前「お?久しぶりだな。その異名で言われるのは」

 

勇人「ふん……」

 

戦艦棲鬼「や、ややややばいぞ!!!あ、アイツらと殺り合うのは無理だ!!!」

 

空母水鬼「どういう事だ?」

 

戦艦棲鬼「く、黒虎徹は、な。去年、日本を再襲撃した時に奴が出てきて、主力艦隊を一人で壊滅的状態まで追い込んだ男。そして隣の奴は姿は変わっているが『4ヶ月前の襲撃』で戦場水鬼が率いる主力部隊相手にたった一人で戦場水鬼含め全員皆殺しをした野郎さ!しかも、黒虎徹は笑いながら……蒼白龍は気が狂ったかの様に……もう、トラウマ物だ……」

 

空母水鬼の問いに戦艦棲鬼は怯えながら答える。

 

空母水鬼「ま、まさかだと思うが……わ、私が相手をしたのって……」

 

戦艦棲鬼「あ、あぁ、お、恐らくだが、アイツの艦娘……いや蒼白龍の艦娘の連合艦隊だ!だから、あ、アイツらは今滅茶苦茶キレてる……は、はずだ」

 

空母水鬼「あ、私死んだわ……」

 

備前「見いつけた♪空母水鬼さぁん、少し一緒に狂って踊らないか!!っと」

 

勇人「……往生しろぉぉぉぉ!」

 

ドン!バァァアン!

 

空母水鬼「ぐっ、鬼級を、甘く見るなぁ!!」

 

備前「遅い」

 

ザン!ガン!バァァン!

 

空母水鬼「がっ!!く、糞が!わ、私は……まだ、終わらんぞ!!」

 

備前「はぁ?お前何言ってんの?もう終わってるっ

て。じゃぁねぇ」

 

ドガーン!ドガーン!ドーン!

ドーン!バシャン!

 

ズドーン!バシャァァアン!

 

主砲や副砲、さらに魚雷の一斉攻撃を受け、空母水鬼は瀬戸内海に沈んでいく。

そして、それを見た備前は改備前型の艤装を解除する。

 

備前「はぁ、さすがに、無理があるなぁ。まぁ、いいけど。当分改備前の艤装は使えんな」

 

戦場棲鬼「貴様ぁぁ!!」

 

備前「死ね。お前に用はない」

 

ドゴーン!ザシュッ!

 

備前は戦艦棲姫の腕を掴み腹パンを入れ、刀で斬

り沈めた。

 

備前「弱いなぁ。弱すぎるわぁ。そんなので俺に勝てると思ったのかぁ?」

 

備前は、挑発しながら不敵に笑う。

それを見た深海棲艦は肩をビクッとさせ怯える。

 

勇人「柏木、お前酷いな。これは風評被害待ったなしだぞ……後、俺の分まで残せ」

 

備前「無理♪そして俺は悪くない……はず」

 

勇人「もちろん、思いっきり悪い♪」

 

軽巡棲鬼「私達を忘れるなぁ!!!!」

 

備前「あ、ごめん。どうでもよかった!!から、つい」

 

軽巡棲鬼「ふざけるな!!私が相手だぁ!!」

 

装甲空母姫「止まれ!!軽巡棲鬼!!そいつには勝てん!」

 

装甲空母姫の制止を聞かずに軽巡棲鬼は柏木に

突っ込んでいく。

だが……

 

ザン!バァァアン!

 

備前「よっ、ほいっと。勇人面倒だから頼む」

 

勇人「待ってました♪死にさらせぇぇぇぇ!トマホーク発射!。魚雷放て!」

 

シューン!バシャン!

 

ズドーン!バァアン!

 

軽巡棲鬼「ぐっ、私は……負けたの……か……」

 

軽巡棲鬼はトマホークと魚雷を食らって沈んでい

く。

 

勇人「フハハハハハ!最高にハイッてヤツだァァァァ!」

 

備前「あっはっはははっはは♪もっと、もっと、もっと、踊り狂おうじゃないか!!」

 

装甲空母姫「くっ、全員でかかるぞ!!」

 

「「分かった!!」」

 

備前「おやぁ?全員で来るのかぁ。そーなのかー。別に何ともならんがな!!!」

 

「「「何だとぉぉぉぉ!!!」」」

 

備前の挑発にまんまと乗った装甲空母姫、重巡棲

姫、駆逐棲姫は、全速力でかかってくる。しかも、空母に至っては艦載機を使わない始末である。

 

備前「てい!」

 

バァァアン!

 

備前が蹴りを入れただけで吹っ飛んでいく3人組。

その先には勇人がいた。

 

勇人「……無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」

 

備前「ふっ♪やぁ!」

 

勇人「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」

 

備前「楽しいな♪よっと!」

 

勇人 「Wryyyyyyyyyy!」

 

備前「そぉれ!!食らってけぇ!!全砲門ファイヤー!!」

 

ドガーン!ドガーン!

ドーン!ドーン!

ドドドドドド!

ザシュ!ザシュザシュザシュザシュ!

 

「生まれ変わったら鳥になりたい……」

 

「私は奴隷かな、ハァハァ」

 

「おい、まぁ私は猫ですね……」

 

備前「あ、お疲れさん。じゃぁねぇ」

 

「えぇ、お疲れ様でした。黒虎徹さんに蒼白龍さん……」

 

「備前型になって会いたいです」

 

「私は金剛型特殊戦艦になりたいです」

 

勇人「潔く死にやがれぇぇぇぇ!!!シースパロー一斉放射!!」

 

ドーン!

 

3人組は備前と軽く会話し、勇人の止めによって沈んでいった。

ちなみに、生き残った飛行場姫は言うと……

 

飛行場姫「無理無理!あんなイカれた連中に勝てる筈が無い!ビェーーーーーーン!」

 

 

 

 

 

 

 

深海棲艦の拠点の一つであるガ島へ号泣し、尻尾を巻いて逃げたのは言うまでも無かった


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