Admiral of Roughneck~From black to white~   作:八意 颯人

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第11話「意思を受け継いだ者からの餞別」part 4

翌日 0600 呉鎮守府 グラウンドにて

 

女性化した勇人「コルァァァァァァ!比叡に大和、吹雪ィ!逃げんなぁぁぁぁ!ウォーミングアップが出来ねぇたろうがぁぁぁぁ!!!」←某永遠の17歳の声優の声でスカートを上げながら追いかけている

 

比叡「ヒエーーー!!ちょ!上城研修生!ウォーミングアップだからって……」

 

吹雪「無理です!!艤装なしとはいえノーマルでも無

理なのに『Aegis ver.2』で組手のウォーミングアップするなんて……やっと出番が来たと思ったら、こんな扱いは嫌だー!未来のアッチ(2ヶ月後の佐世保鎮守府)での吹雪や大和さんは凄く幸せそうに過ごしているのにーー!その幸せ、私にくれー!」

 

大和「同感です!!ここで轟沈してたまるかぁぁぁぁぁぁ!!」

 

吹雪達は勇人からグラウンドの回りを走りながら逃げていた。

昨日の演習で3人とも勇人の当時の実力を直に見

ていたかもしれないが……

 

柏木「何だ……朝っぱらから騒がしいと思ったら……」

 

大鯨「ランニングですか♪精が出てますね♪」

 

柏木は勇人の怒鳴り声に心底迷惑をしながら赤城に近付いた

 

赤城「すみません柏木少将に大鯨さん、今日の作戦に向けて上城中佐が『Aegis ver.2』を完全に使いこなす為に大和さん達とウォーミングアップも兼ねて、組手をしているのですが……」

 

赤城の説明に柏木は面倒臭そうに言った

 

柏木「……赤城、見てなかった事にしろ……大鯨、後は、よろしく」

 

大鯨「ホゲェェェェェェ!?無理無理無理!あんなリトル提督化した上城中佐を止めれる訳無いじゃないですか!?」

 

柏木「俺だって朝っぱから動きたくねぇよ!!ただでさえ二日酔いで頭が痛ぇのによ!!」

 

赤城「なら昨日、上城中佐が配合した二日酔いを治す薬を服用しますか?上城中佐自ら実験台になったので効き目と信頼性は……あれを見れば分かりますが……」

 

勇人「待てコルァァァァァァ!!」

 

大和 比叡 吹雪「ヒエーーーッ!!」

 

勇人は、今だ吹雪、比叡、大和を追いかけまわし

ている。

 

柏木「……是非!!」

 

赤城「じゃ着いてきてくださいね♪」

 

赤城(すみませんが大鯨さん……後はお願いしますね♪)

 

柏木と赤城は勇人が配合した二日酔いに効く薬を服用しに食堂に向かった

 

大鯨「あれ?提督に赤城さんは……」

 

勇人「お!大鯨♪お前も来い♪いっちょウォーミングアップに付き合え♪後、大和に比叡、吹雪!逃げんじゃねぇぇぇぇ!」

 

大鯨「ホゲェェェェェェ!!」

 

大鯨をグラウンドに置いて……

 

 

0630 食堂にて

 

食堂には、柏木を含め20名の艦娘と勇人、赤城、

秘書官大鯨が柏木の周りに

座り今作戦に関して話していた。

ちなみに柏木は食堂に来て作戦の為特別に11時か

ら昼食開始なので、その手伝いをしていた。

 

大鯨「や、やっと、解放……された……」

 

勇人「ちょっとやっただけじゃねぇか♪」

 

大鯨(あれで『ちょっと』!?提督の訓練もキツいですが、上城研修生の訓練も違うベクトルでキツい……)

 

意気消沈している大鯨をよそに、勇人は笑いながら言う。

 

柏木「お疲れ様です。大変……でしたね」

 

大鯨「提督も、止めて下さいよ。あれはウォーミングアップじゃありませんよ!」

 

柏木「はっ?嫌だ。止めてたら俺まで巻き添え食らうから」

 

大鯨「いいじゃないですか!!提督なら組み手ぐらい余裕すよね!この柔道有段者!」

 

勇人「!」

 

柏木「ちょっ、それ言うな。面倒な事になるから黙ってんのに……」

 

勇人「そうなのか?」

 

柏木「……ほら、食いついた……」

 

勇人の声に、嫌そうな顔を浮かべる柏木。

 

赤城「ちなみに、今何段ですか?」

 

柏木「5段……」

 

赤城「5段!?凄いですね!」

 

柏木「止めてくれ、暇つぶしを兼ねてやってただけ

だ……」

 

勇人「今度、組手(バトル)しようぜ♪」

 

柔道5段と聞きキラキラしながら「組手をしよう」と迫ってくる勇人に、話題を逸らそうとする柏木の構図が出来上がっていた。

ちなみに勇人もまた海軍に入隊する迄は違法の地下格闘技大会で総ナメする実力者だと言っておこう

 

柏木「あ、作戦はそれでいくから」

 

勇人「急に話題変えんなよ……」

 

大鯨「提督、これはダメじゃないですか?」

 

赤城「もはや、作戦じゃないですよ」

 

勇人「作戦概要の臨機応変ってなんだよ……」

 

柏木「そのままの意味。俺に何か落ち度でも?」

 

勇人「落ち度しかねぇよ!!なんで、臨機応変に対処なんだよ。作戦がないなら作戦書書くな!!」

 

柏木「誰も、作戦がねぇとは言ってねぇよ。単に現場で考える。だけさ」

 

勇人「おい、それを作戦がねぇって言うんだ

よ……」

 

まぁ、こんな感じの会話を延々と続けていた。

 

柏木「さて、時間がないから早く行くぞ」

 

勇人「分かった。勝とうぜ」

 

柏木「ふっ……もちろんだ。負けるわけにはいかんからな」

 

柏木達は、ダッシュで鎮守府正面の港まで向かう。

 

数分後 鎮守府正面 港にて

 

柏木「やぁ、提督だ。準備はいいな?なら、出撃だ!!」

 

勇人「……抜錨!金剛型特殊戦艦『三笠』出撃するぜ!!(カチコミするぜ!!)

 

柏木 艦娘達(今、カチコミって言わなかったか!?)

 

赤城(……触れないで下さい)

 

柏木の掛け声で皆が海に降り、全速力で指定海域ま

で向かうまで潜水母

艦として、出撃する事になっていた

 

 

数分後 作戦海域に

備前「全員、もう少しで指定海域だ。戦闘準備!!」

 

柏木備前は後方にいる全員に指示し自分は備え付けの

21号電探を操作し、敵艦載機を探知する。

 

備前「敵機、5km先上空2500mに約、5000機!!各

艦対空戦闘用意!!」

 

備前(くっ、さすがに空母の数が多いな。戦闘機と言えど俺は60機いない。しかし、こちらの戦闘機の数を足しても1000機は確実に届かない。敵の1体の攻撃機爆撃機の合計を80機だとすると……63体か!!だが、やっぱり、飛行場姫がいやがる。面倒だ。これは3日かかっても終わらんな……)

 

備前「敵機1000まで降下!!対空戦闘、始め!!」

 

ダダダダダダダ!

ドーン!ドーン!

 

空母を除く全艦種は対空射撃を開始する。だが、やはり届かない。

届いたとしても当たらないという問題が出てくる。

だが……

 

勇人「さーて♪ここは艦娘に合わせて女口調で……消し飛びなさい!シースパロー発射!サルボー!」

 

 

『Aegis ver.2』になった勇人は自身の対空砲火は敵機をいとも簡単に撃墜する。

 

勇人(さすがに数が多い!!何機はさすがに撃ち漏らすな……どうにかしねぇと!!)

 

備前(はぁ、やっぱりこれ使わんといけんか……)

 

備前「56cm砲、敵機を薙ぎ払え!!撃てぇぇぇぇぇ!!」

 

ドーン!

 

大鯨「提督、さすがに56cm砲では……」

 

備前「大鯨安心しろ。今撃ったのは俺が作ったVT信管が使われた弾だから」

 

備前の放った弾は炸裂し、散弾のように散らばり敵機に被害を与える。

 

備前(今で、やっと4800って所か。そろそろ急降下してくるな……)

 

備前「全艦、回避行動を取れ!!56cm砲、小型原爆装填!!」

 

勇人「えっ!?柏木、そんなの作れるのか!?」

 

備前「作れるよ。企業秘密だけど……ね♪」

 

勇人(……後で妖精達に頼んでレシピ複製させてもらうか……だが今は……)

 

勇人 備前(さぁ、狂ったように踊ろうか♪最狂で最悪の舞踏会の幕開けだ!!)

 

備前「小型原爆。装填完了。撃てぇぇぇぇぇぇ!!」

 

ドカーン!

ピカッ!

ドガーン!

 

 

 

備前の放った原爆は敵機のすぐ近くて炸裂する。

だが小型であった為、備前達には全く被害は出なかった。だが敵機は6発の原爆で約4700機まで減っていたのが、50機程度しか残っていなかった。

 

備前(Shit!!50機程度撃ち漏らしたか……なら……)

 

備前「勇人。頼んだぞ!!」

 

勇人「おうよ!!『現代兵器』は伊達じゃない事をな!トマホーク一斉発射!」

 

 

備前は勇人に撃墜を頼むと、自分は敵艦の出現に備えて徹甲弾への装填を開始した。

 

勇人「柏木!!敵機を全機撃墜したぜ♪」

 

備前「よし!!敵艦隊に向け進撃を開始せよ!!水雷戦隊と戦艦部隊は我が隊の護衛を除き、目標地点での深海棲艦狩りに移行せよ!!」

 

「「「了解!!」」」

 

護衛の駆逐10隻、軽巡5隻、重巡3隻、戦艦2隻を除きその他は目標地点に向かう。

 

備前「では、行くぞ!!地獄の舞踏会で狂ったように踊って敵を沈めるぞ!!」

 

大鯨「提督、大丈夫ですか?」

 

備前「何が?」

 

大鯨「いえ、敵艦隊に突撃するって言っていたので……」

 

備前「大丈夫、みんなは俺が死ぬ気で守る。それに、俺には切り札があるから」

 

大鯨「そう、ですか……」

 

備前「そんな、心配そうな顔すんなよ。俺は死ぬ気で守るって言っても死ぬ気なんてねぇ。それに、人の命より自分の命守れずして何が軍人か!!」

 

大鯨「はは、そうですね」

 

備前の言葉に大鯨は明るく笑う。

 

備前「さて、改備前型艤装展開。22号電探動作確認。七五型電探動作確認。一二式射管装置動作確認。主砲、副砲、魚雷、機銃への射撃管制開始。全装置リンクスタート」

 

勇人「何だよ、そのハリネズミみたいな艤装・・・ははははは♪ソニ〇クかって♪」

 

備前「止めろ。俺側の作者(霧島ナガツキさん)から渡されただけだ。それで改修したらこうなった……」

 

大鯨「提督も大変ですね……」

 

備前「水上電探に感あり!!敵艦35隻を確認。水上戦闘用意!!」

 

勇人「便利だな。それ」

 

備前「あぁ、さすが特機令部の開発部。有能過ぎ♪」

 

吹雪(提督が楽しそうで何よりです)

 

日向(提督みたいに改装すれば瑞雲も沢山積めるな

♪)

 

山城(提督の方が強いだなんて・・・不幸だわ)

 

備前「敵艦隊15kmまで接近!!水上戦闘用意!!」

 

勇人「トマホーク発射!!」

 

シュー!

 

備前「56cm砲撃てぇぇぇぇ!!」

 

ドーン!

 

備前「流星隊、彗星隊発艦始め!!」

 

ドカーン!

ブーン!

 

備前「ッ!?左舷より敵艦……53隻!!右舷の敵艦、120隻!!計208隻!!」

 

日向「なんだと!?」

 

夕立「もうダメっぽい!?」

 

扶桑「不幸だわ・・・」

 

扶桑(ごめんなさい山城……貴女の言葉を……)

 

備前「56cm砲に小型原爆装填。副砲へ127徹甲弾を装填!第1次攻撃隊は順次敵艦への攻撃を開始」

 

大鯨「日向さん、働いて下さい。提督が持ってる晴嵐あげませんよ?扶桑さん、提督から一つだけ言う事聞いてもらって下さい。夕立さん、白露型のみなさんと提督と一人ずつデートに言って構いませんから」

 

日向「提督、それは本当か!?」

 

扶桑「では、提督。一緒に山城を含めて寝ましょう」

 

扶桑(山城、やりました。私は幸福です!!)

 

夕立「本当ッポイ!?嬉しいッポイ!!」

 

備前「大鯨、なんで晴嵐俺が持ってんの知ってんだ。あと、それ以外は別に構わないけどさ。はぁ、

分かった。晴嵐の使う機会がなくてたまってるから5つやるよ」

 

日向 扶桑「ありがとう(ございます)、提督!!」

 

夕立「司令官、ありがとうッポイ!!」

 

備前は作戦後、悲惨な目にあったのは言うまでも無かった

 

備前「56cm砲1基左舷に回頭、もう1基を前方の敵艦

隊へ、残りの主砲と副砲を右舷に向けろ。左舷より自動射撃で射撃。薙ぎ払え」

 

ドカーン!

ドカーン!ドカーン!

ドーン!ドーン!

ピカッ!ズドーン!!

 

備前「左舷敵を18隻まで撃滅。前方の敵を20隻まで撃滅。右舷の敵を3隻撃沈。戦果は微妙だな……」

 

備前(何だ、少し減っただけか拍子抜けだな……まぁ、右舷に攻撃隊が向かってるから大丈夫だ

ろう……)

 

大鯨「第1次攻撃隊より入電!!」

 

大鯨『我、敵艦ヲ空母2隻、戦艦4隻、重巡3隻、ソノ

他護衛艦30隻ヲ撃沈。第2次攻撃隊ノ攻撃準備ヲ求ム』

 

勇人(何か嫌な予感が……)

 

備前「では、空母は攻撃隊を全機発艦準備。第1次攻

撃隊が着艦後発艦始め」

 

「「「了解」」」

 

備前「勇人!!状況はどうだ?」

 

勇人「何とかやってる!!だが、やっぱトマホークだけじゃ足らん!」

 

備前「知るか!!俺は関係ねぇ。それに、10隻は沈んでんじゃねぇのか?」

 

勇人「何言ってんだ!俺は25隻やったぜ♪」

 

備前「そうか、なら左舷と前方は戦艦以下砲艦に任せる。第1次攻撃隊の着艦が完了。第2次攻撃隊、発艦始め!!」

 

カカカッ!ブーン!

 

全空母から計120機を超える攻撃機、爆撃機が発艦する。

そのうち30機は備前が温存していた艦載機だ。

 

備前「主砲、副砲、南方の敵艦隊に向け射撃開始!!」

 

ドカーン!ドカーン!

ドーン!ドーン!

 

ヒュ~、ドーン!ドーン!

バシャーン!

 

備前第2次攻撃隊、突入開始」

 

 

妖精「鎮守府の為に我々が頑張るです!!)」

妖精達は各自狙った目標に突入を開始していく。

その中で、敵の激しい対空砲火で機体ごと海面に

きつけられる者、機体が燃えつつ海面に落ち爆発を起こし亡くなる者、機体が燃えもう助からないと思い敵艦に体当たりする者、敵の対空砲火を掻い潜り敵艦に魚雷や爆弾を投下した後に撃墜される者、攻撃に成功し激しい対空砲火の中離脱に成功する者と

、まさに大戦末期の『神風特攻』を彷彿とさせる様な光景だった。

 

大鯨「第2次攻撃隊より入電!!『我、敵ノ激シイ対空砲火ノ前ニ苦戦スルモ、敵艦ヲ計14隻撃沈セリ。貴艦ノ今後ノ活躍ニ期待ス』」

 

赤城「これは……第2次攻撃隊は壊滅ということです……ね」

 

赤城は言葉を途切れさせながら言う。

 

備前(しかし、敵艦の撃沈詳細で艦種の特定ができてないという事は、敵の対空砲火で撃沈報告ができても艦種を言い終える前にその機体が墜ちたと考える方がいいか……だが、申し訳ない事をしたな……)

 

備前「はぁ、勇人。行くぞ」

 

勇人「了解!」

 

備前「すぅ、はぁ。我、敵艦隊への突入を開始ス」

 

大鯨「ちょっと、提督!!」

 

備前「止めるな。何、死にはせん。死んでたまるか!!」

 

勇人「あぁ、そうだな♪」

 

勇人 備前「あいつらには、一度地獄を見せないといけないようだ♪」

 

備前と勇人はそういうと敵艦隊に突撃を開始す

る。

 

赤城「どうしますか?」

 

大鯨「さきに、別の艦隊を片づけましょう。一航戦の三人は東方の敵を、二航戦と、軽空母のみなさんは南方の敵を片づけた後に東方の援護、そして、最後に提督の援護をしましょう」

 

「「「了解!!」」」

 

大鯨「赤城さん、お互い提督には苦労します

ね……」

 

赤城「えぇ、全くです。ですが、やる時はやるのが提督のいいところですから」

 

大鯨「そうですね。私達は信じて待ちましょう」

 

赤城「はい、それがいいです」

 

所変わって、備前と勇人(虎 と 龍)は……

 

勇人「なぁ、俺らは生きて帰れるか?」

 

備前「あ?生きて帰らんとその後のコラボと小説はどうするんだ?」

 

勇人「メタイわ!!まぁ、確かにな。じゃぁ、いっちょ暴れてやるぜ♪」

 

備前「あぁ、提督になるにはな。人を止めねぇと提督にはなれねんだよ!!」

 

勇人「マジかよ!?」

 

備前「じゃぁ、俺らは一応人か?違うだろ!艦()だろ?」

 

勇人「……確かにな」

 

備前「なら、大丈夫だ。行くぜぇぇぇぇぇぇ!!」

 

備前は敵に一気に接近すると左腰の岩通を抜き放ち敵を一刀両断する。

そして、勇人も続き、二人は次々と敵を斬ってい

く。

 

勇人「おらぁ!!これで、15体!!」

 

グシャッ!

ドシャッ!

 

備前「もっと来いやぁ!!」

 

ザシュッ!

 

備前「勇人!!後ろに敵!!」

 

ザシュッ!

 

勇人「了解♪どんどんやるぜ!!」

 

備前「あっはっはっはぁ♪かかってこいやぁ!!俺は此処だぁ!!」

 

 

 

ザシュッ!

ドカーン!

バン!グシャッ!

 

勇人「俺も、忘れんなよ!!」

 

ザシュッ!グシャッ!

 

備前「逃げる奴は只の雑魚だ!!逃げねぇ奴はよく訓練された雑魚だ!!」

 

勇人「大差ねぇじゃねぇか!!」

 

グシャッ!ドシャッ!

バババババ!シューン!

ザシュッ

ドーン!

 

大鯨「うわぁ、提督達何なってるんですかねぇ?」

 

赤城「強すぎですねぇ。柏木少将なんて敵を容赦なく斬ってるじゃないですか!?それに、56cm砲やら何やら使って……」

 

柏木側の赤城「あれで、なんであんなに速く動けるのか聞いてみたいです」

 

赤城「大鯨さん。私達もやりますよ」

 

大鯨「えぇ、そうですね。敵は、本能寺にあり!!」

 

ダブル赤城「それ、何か違う気がします」

 

備前「あははははは♪楽しいねぇ楽しいねぇ♪此処はなんて楽しいんだ!!もっと、遊ぼうよ、深海棲艦共!!」

 

ザシュッ!カン!グシャッ!

ドーン!グシャッ!

ドガーン!ドガーン!

 

勇人「おい、大丈夫か!!」

 

備前「大丈夫だ問題ない!!」

 

ザン!ガン!グシャッ!

ドーン!バキッ!

ザシュッ!

 

勇人「あれ、おい。片付いたぞ!!」

 

備前「本当だ。意外と呆気無かったね♪」

 

勇人「これで、200隻近くは沈んでるから、別働隊と

合わせてももう残ってないな。行くぞ」

 

備前「あぁ、だが、艦隊を忘れてるぜ」

 

勇人「あ、本当だ。ははは。おい、そっちはどうだ?片付いたか?」

 

赤城「えぇ、今終わりました。そちらは?」

 

備前「こちらも大丈夫だ。別働隊と合流するぞ」

 

大鯨「えぇ、そうですね」

 

備前「ん?無線?どうした?」

 

『あぁ、提督か……空母……水鬼……に、やられ……た……』

 

勇人「おい、大丈夫か!?」

 

『なんとか……大丈夫だ、が……ほとんど中

破か……大破しか……いない』

 

備前「そうか、分かった。すぐ行こう。そして、殲滅してやる」

 

『頼ん……だ、ぞ……』

 

備前「艦隊、別働隊の救出に向かう。だが、俺は柱島に向かう。指揮は大鯨、頼むぞ」

 

大鯨「提督!!無茶です!!」

 

備前「だが、誰か行かんと行けねぇんだ。なら、俺が行くからお前らは、別働隊の救出に行け!!」

 

大鯨「でもっ!!」

 

備前「ダメだ!!お前は俺の代わりに艦隊の指揮を取れ!!お前では足手まといだ。だから、お前はその艦隊にいろ!!」

 

備前はそう言い、一人で柱島に向かう。

 

勇人「柏木、お前が行くって言うんなら俺も行くぜ」

 

赤城「提督!!あなたもですか!!」

 

勇人「あぁ、だから、宜しく頼むぞ!!赤城!!」

 

勇人はそう言い残し備前を追いかけて行く。

 

赤城「はぁ、ダメみたいですね。仕方ないですね。救出してから、柱島に向かいましょう」

 

大鯨「えぇ……そうですね……」

 

赤城「大鯨さん。落ち込んでても仕方ありませんよ」

 

大鯨「でも、提督は私を置いて……」

 

赤城「それは、あなたを守るためです。空母水鬼が出たとしても逃げれば、うまく逃げ切れます。でも、柱島は敵の拠点なんです。そんなところに大鯨さんを連れていけるわけないじゃないですか」

 

赤城は最初は固い口調から段々柔らかくしていく。

 

大鯨「えぇ、分かりました」

 

大鯨は赤城に諭され別働隊救出の為についてい

く。

 

勇人「なぁ、大丈夫か?本当に……」

 

備前「大丈夫じゃない。実際色々とやばい」

 

勇人「なら、なんであんな事を言ったんだ?」

 

備前「言っとかないと、絶対について来るからな。だから、言った。後悔はしているさ。でも、連

れて行ったらあいつは確実に死ぬから……」

 

勇人「お前はあいつらの事が大切なんだな。まぁ、俺もだけどよ」

 

備前「当たり前だ。絶対に俺の前で死なせる

か……仲間なんだから……」

 

勇人「確かに、死なせられねぇな♪なら、早く終わらせようぜ」

 

備前「あぁ、もちろんだ」

 

数分後 柱島より5km先の近海にて

 

勇人「あと、5kmか。意外と近かったな」

 

備前「だが、油断はできねぇぞ。かなり燃料がやべぇ……妖精「電探に感あり!!敵機350!!艦隊6隻で接近中!!」」

 

勇人「なぁ、もしかしてだけど……」

 

備前「あぁ、滅茶苦茶やばい……あと、絶対空母水鬼もいる」

 

勇人「どうする?」

 

備前「決まってんだろ♪殲滅だ!!」

 

備前はニヤリと不気味に笑い言う。

 

勇人「顔が怖いぞ」

 

備前「気のせいだ。やることは決まってるよな?」

 

勇人「もちろん、突撃だ!!」

 

備前「ふふふ、俺の本気見せてやらぁ!!」

 

備前は、ビッグボイスで言う。その後は、刀を左右入れ替えている。

 

勇人「なぁ、それ意味あるのか?」

 

備前「大有りだ。俺は、左利きだからな。基本は右を使っているが普通なら左手が利き手だから、右だと違和感があるんだ。そして、愛刀の岩通はさっきまで右手に持って使ってたから違和感がすごくて……」

 

勇人「そういえば、ずっと片手で斬ってたな。何故

だ?」

 

備前「あ?勿論深海棲艦への手加減。だって、俺を本気で怒らせるのはダメだから……ね」

 

備前の一言でその場の空気が徐々に殺気だって来ている。

 

勇人「お、おう。ま、まぁ取りあえず……早く行こう」

 

備前「そうだね♪」

 

一方、深海側では……

 

面倒なので普通に喋らせます。by W作者

 

「あれが?敵か?」

 

「だろうな。あれを殲滅すれば、こっちの勝ちだ

な」

 

「だが、油断は禁物だ」

 

「何、たった二人じゃないか。それで私達に勝て

ると思っているのか?」

 

「それは、そうだが・・・。敵が私達より強かっ

たらダメだろう」

 

「だが、艦載機が350機近く敵に向かって行って

るんだ。

私達の仕事などないに等しい・・・」

 

「まぁ、気楽にやればいいさ」

 

のちの、フラグとなる発言を大量に残していく深

海棲艦達。

彼女達はこの後悪夢を見ることになる。

そして、深海側の柏木の異名が明かされる。

 

 

 

そして彼女達に『もうひとつの悪夢』である『龍の逆鱗』に触れた事を……

 

 




長い!長すぎる!あまりにも長いんで、霧島ナガツキさんには悪いのですが分けて載せることにしましたm(__)m


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