Admiral of Roughneck~From black to white~ 作:八意 颯人
ワイワイ……
ガヤガヤ……
デデン!!
加賀「~♪」
AL加賀「~♪」
青葉「ほうほう。彼方の世界は
鈴谷に似た女性『AL青葉』「……そうよ。重桜には赤城さんを始め、数多くの『
射命丸「アヤヤヤ……何ともまぁ……切実過ぎますね……彼方の世界は………」
青葉「……心中察します」
ワーワー!!
勇人が宴会を宣言してから
そして厨房でも……
勇人「オラオラオラオラァ!!」
トトトトト!!
ドン!!
勇人「未来!これをアッチの俺の所に持っていってくれ!!」
未来「了解!!隙間繋げて!!」
勇人「おう!」
ピューッ!!
勇人「港湾!!酒の在庫は?」
港湾棲姫「ありません!!」
勇人「なら
港湾棲姫「分かりました!!」
勇人「大鯨ぇ!サラトガ!パンズは出来たか?」
大鯨「勿論です提督!」
サラトガ「……
勇人「上々!ならハンバーガー作ってくれ!!今、別のを作ってて手が放せないから
大鯨 サラトガ「
……楽しくドンチャン騒ぎになっている会場とは裏腹に、違う意味で『ドンチャン騒ぎ』もとい『戦場』になっていたのだ。
美奈は調理による疲労が来たのか一息入れ、肩を回しながら呟いた。
美奈「……ふぅ、大将や妖夢ちゃんみたいな料理自慢の人が参戦しても追い付かないなんて……今回ばかりは骨が折れるわ……」
妖夢「……そうですね。良かった、幽々子様が居なくて……」
美奈と妖夢は溜め息を吐きながらも調理を再開すると勇人は美奈の疲労を察したのか、厨房に居る全員に言った。
勇人「手が空いたら各自、休憩を取れよ。最悪、重桜や幻想郷の連中にもやらせておくから!!特に美奈、お前は
美奈「……それもそうね。それじゃ間宮に妖夢ちゃん、少し休憩を取るから後は御願いね。」
妖夢 間宮「はい、分かりました。」
龍飛「若もですよ。貴方は働き過ぎです。此処は私達に任せて食事でも取られては?」
大鯨「そうですよ提督」
勇人「……んじゃ頼むわ。俺も歌わせろ加賀ァ!!」
AL加賀「ちょ!?上城さん!?今、私が……」
加賀「……泣けるわね。では大鯨さんが佐世保に着任した歓迎会を兼ねて、もう一曲……」
美奈は勇人の気遣いに甘えるかの様に肩を回しながら間宮と妖夢に任せ、休憩する為に食堂のテラスに、勇人は龍飛と大鯨の気遣いに甘え、W加賀が居るステージに向かい、W加賀と共に歌った。
数分後 食堂の野外テラスにて……
美奈「ふぅ……艦娘の身体で良かったわ……
美奈は前世の身体……言わば『生身の人間』では無くて本当に良かったのか、少し疲労困憊になりながら紅茶を飲んで一息入れると自身の足元に突如『ピク〇ンを彷彿させる様な白色の人型の小動物』を発見し、微笑みながら言った。
小動物「うぇい……」
美奈「あら?『うぇい』じゃないの……一体、何処に行ってたの?」
美奈は『ピクミ〇に似た白い小動物』もとい『美奈のペット』こと『うぇい』を見て心配そうに言うと、うぇいは美奈に心配させてしまった罪悪感なのか、申し訳無さそうに小さく礼をし、美奈に説明した。
ただ………
小動物改め『うぇい』「うぇ……うぇうぇうぇい……うぇーい」
美奈「…………ごめん、何言っているか分からんわ」
うぇい「うぇ~い……うぇ!ウェーイ!!」
ピカッ!
美奈「ッ!?ま……眩しい……」
人の言葉が話す事が出来なかったのだ。
美奈は自身のペットである『うぇい』の言葉が分からず、申し訳無さそうに言うと、うぇいは思考を巡らしているかの様に首を傾げながら考え、何か思い付いたのか、いきなり雄叫びを上げ、一瞬、身体を光らせると美奈は、うぇいが放った光に驚き、光を直視しない様に目を瞑ると、うぇいの声に似た白い翼を着けた蒼髪の少年が美奈に優しく言った。
うぇいの声に似た少年「ふぅ……漸く『本来の身体』に戻れた……目を開けても大丈夫だよ美奈さん」
美奈「ウウッ……ッ!?ま……まさか……『うぇい』?」
美奈は足元に居た筈の『うぇい』が居らず、代わりに天使を彷彿させる様な白い翼を着けた少年が居た事に驚愕しながら聞くと、少年は微笑みながら言った。
少年改め『うぇい』「そうだよ♪これが僕の本来の姿さ。この姿では『お久しぶり』だね美奈さん」
美奈「嘘やろ……うぇいの正体が……
美奈は少年の正体が『うぇい』だと言う事に吃驚し、狼狽えると『うぇい』は「そうだよ。ビックリさせてゴメンね」と謝罪しながらも言った。
うぇい「所で美奈さん、今幸せ?前世の前夫やら未来ちゃんが来たんだけど……」
美奈「……フフッ♪見たら分かるやろ?今、メッチャ幸せや♪それに君が私達『家族』を転生させた御蔭で私と未来、謙一そして大将……いや謙一の片割れである勇人君は、
美奈は自身を含め『美奈の家族』を転生させた張本人である『うぇい』の不安を一掃するかの様に微笑みながら答えると、うぇいは美奈の発言に少し驚きながら言った。
うぇい「ッ!?何故、この世界を……それに……そこまで……」
美奈「前世の最後に結婚した人との間に出来た子供が、そのゲームにハマっていたからね……思い出すのに時間が掛かったわ……後、最後は母親の感よ」
美奈は「精神的に歳を取りたくは無かったな……」と少し自虐染みた台詞を呟くと隙間から紫が現れ、先程の会話を聞いていたのか物凄く呆れながら言った。
紫「……やっぱり、貴方が美奈さん達を転生させ、勇人の魂を作った張本人だったわけね……そうでしょ『うぇい』……いいえ『天使兵 ラファエル』」
うぇい改め『ラファエル』「ゲ!?隙間b……紫様!?いつ戻られたのですか!?」
紫「ずっと此処に居たわよ……それに、さっき『
紫は『うぇい』こと『天使兵 ラファエル(以後 ラファエル)』を睨み付けるとラファエルは子犬の様に怯えながら「そ……そんな大それた事は言いませんよ紫様!!」と声を震わせながら否定すると美奈は少し苛ついている紫を嗜めながら言った。
美奈「まぁまぁ紫ちゃん。うぇい……じゃなかった、ラファエル君も悪気があって言ったんじゃ無いから許してあげてね……」
紫「……まぁ良いわ。貴方の口の悪さは今に始まった事じゃないからね。んで、何しに来たの?宴に参加したいのなら勇人に伝えるが?」
紫はラファエルが来た理由を憶測で聞くと、ラファエルは微笑みながら答えた。
ラファエル「勿論、参加しますが……その前に僕は美奈さんとハヤト様そして紫様に『ある人』から
美奈「私と大将そして紫ちゃんに?誰から?」
美奈はラファエルの発言に首を傾げながら聞くと、ラファエルは微笑みながら『ある人』に頼まれた伝言を伝えた。
ラファエル「……紫様とハヤト様は『アズールレーンの世界の紫様』から、そして美奈さんは『前世の最後の家族』から伝言と写真を預かっているよ」
美奈「え!?写真!?」
紫「やっぱりね……まぁアッチの私からの伝言は私と勇人に対しての苦情って事かしら?」
美奈は顔を強ばり、紫は苦笑しながらラファエルに聞くとラファエルは紫の予想が当たっているのか苦笑しながら答えた。
ラファエル「……大正解です紫様。彼方の紫様からの伝言は『彼方の厄介事を此方に持って来ないで二人共!!只でさえ結界が不安定なのに崩壊したらどうするの!折角、正月は寝正月で過ごそうと思ったのに!』……とキレながら言ってました。そして美奈さん、貴女への伝言は……」
ラファエルは苦笑しながら紫と勇人への伝言を伝え、そして一呼吸を置き、美奈への伝言を伝えた。
その伝言内容と写真とは……
ラファエル「……『家族全員、元気に過ごしています。そして美奈の家族として、この世界の幸せを掴める様、切に願います。』……と『現在の家族写真』と共に渡されたんだ。だから舞鶴に居なかったんだ」
美奈「そうなんかぁ……ありがとう、ラファエル君………ッ!?」
……美奈の家族の安否と今、現在の家族写真だったのだ。
ラファエルは微笑みながら美奈に写真を渡すと美奈は写真を見て口を手で隠し、そして……
美奈「……グズッ……ウウウ……」
紫「ッ!?………成程ね。これは母親として吉報ね……ねぇラファエル?」
ラファエル「そうですね♪何せ……」
……膝を着き、号泣し出したのだ。
紫は泣き崩れた美奈を見て一瞬、動揺したが写真を見て美奈の……いや母親としての心情を察したのか微笑みながらラファエルに言うと、ラファエルは微笑みながら美奈が号泣した理由を答えた。
何故なら……
ラファエル「……写真に美奈さんの孫娘である『
……勇人と同世代の若い夫婦もとい美奈の息子夫婦が自身の孫娘を抱き抱え、美奈に幸福感を与えるか様な満面な笑みを溢した状態で写されており、写真には『母さん、この赤ん坊は貴女の孫娘の奈美です』と一言書かれていたのだ。
美奈は自身の息子が結婚そして
謙一「……この様子やと美奈に孫が出来たんやな?」
千川「ほほぅ……この人が間宮の前世の家族か……」
未来「へぇ……この人が私の父親違いの弟なんだ♪やっぱり母さんに似ているね♪」
美咲「はわわわ!?も……物凄く可愛いです」
美奈「ッ!?み……みんな!?どうして此処に!?」
美奈は慌てて涙を拭き、狼狽えながら四人に聞くと四人を代表として千川が微笑みながら答えた。
千川「何、みんな宴会でハシャギ過ぎたから休憩しに来たんだ……まぁ、
未来「……あそこまで『
美奈「……ごくッ……」
美奈は若干、顔を引き釣っている未来を見て生唾を飲み、恐る恐る会場を覗き見をすると、其処には……
う~ん……もう……らめぇ……
ぎ……ギブアップ……
その場に居た艦娘、艦船そして幻想郷の住人達は飲み比べによって深酒による阿鼻叫喚に悲痛を訴え、死者の如く地面に這いつくばる等、正しく地獄絵図と化していた。
そして、その『飲み比べに勝利した王者』否『地獄絵図にした元凶』が……
勇人「ゴクッ……ゴクッ……プファ!みんな、だらしねぇなぁ……ホラ、もっと飲めよ神奈子に瑞鶴よぉ……ってか大鯨、
大鯨「そうですか?まだまだ行けますよ♪ささっ!もう一杯どうですか?」
勇人「『一杯』じゃなくて『一本』持ってきてくれ♪ほら飲めよ二人共♪今日は俺のオゴリだ♪」
大鯨「分かりました♪すみませんアッチの伊勢さん『ピンドン』を一本持ってきて下さい♪」
白い道着を着た茶髪の艦船『AL伊勢』「ピンドンって……
大鯨「フフ♪冗談ですよ♪伊勢さんもお代わりしますか?」
勇人「まぁ無理強いはしねぇよ♪」
AL伊勢「おう!!頼むわ!」
勇人「はいよ♪」
……『
勇人は微笑みながら紫色の短髪の女性こと『八坂 神奈子』と茶髪のポニーテールの艦船『AL瑞鶴』に酒を勧めると神奈子とAL瑞鶴は深酒による顔面蒼白になりながら勇人に言った。
紫色の短髪の女性『八坂 神奈子(以後 神奈子)』「む……無理だ……ウップ……」
茶髪の女性『AL瑞鶴』「無理よ……アンタ達……どんだけザルなのよ……『酒の神 バッカス』の生まれ変わりじゃないの……」
勇人「無理なら仕方ないな……後、最後は誉めているのか?貶しているのか?」
AL瑞鶴「……後者の方よ。それ位、分かって頂戴」
AL瑞鶴と神奈子は吐きそうなのか、口を抑えながら勇人に悪態を吐くと『とある酒』を持っている瑞鶴が満面の笑みを溢しながらAL瑞鶴のコップに『とある酒』を注いだ。
瑞鶴「それに関しては同感よ♪はい♪」
トクトクトク……
AL瑞鶴「おっとと、ありがとう……ッ!?酒臭っ!?アッチの私!?コップに何淹れたのよ!?絶対、水じゃないよね!?」
AL瑞鶴は瑞鶴が持っている『とある酒』を『水』と勘違いしていたのか、コップに口を運ぼうとした途端、酒特有のアルコール臭を感じ取り、血相を変えながら瑞鶴に聞くと、瑞鶴は悪意丸出しの満面な笑みを溢しながら『とある酒』の正体を答えた。
瑞鶴「え?『スピリタス』だけど?」
AL瑞鶴「それストレートで飲んじゃ駄目なヤツじゃん!アンタ、私を殺すつもり!?」
大鯨「スピリタス!?流石にソレは駄目ですよ!?彼方の瑞鶴さんに恨みがあるのですか!?」
勇人「スピリタスは止めておけ瑞鶴!アレはアルコール度数が『96%』とクソ高い酒なんだぞ!今すぐ仕舞え!アッチの瑞鶴を殺す気か!!」
AL瑞鶴は瑞鶴が注いだ『とある酒』の正体が通称『飲めるエタノール』と比喩される程アルコール度数が最も高い酒『スピリタス』だと知り、少し怯えながらも余程、スピリタスを飲みたくないのか大鯨と勇人と共に強い口調で怒鳴ると瑞鶴はドス黒いオーラを放しながら悪意丸出しの笑みを溢しながら答えた。
瑞鶴「それは無いよ。それにアンタが私とは逆に
AL瑞鶴「いやいやいや!?明らかに私怨だよねアッチの私!?翔鶴姉ぇ!酔い潰れてないで助けt……」
瑞鶴「良いから飲みなさいよ!!この『デカパイ空母』!!」
瑞鶴は個人的な私怨でAL瑞鶴の口にスピリタスを強引に流し込むとAL瑞鶴は抵抗するかの様に、もがき続けたが……
AL瑞鶴「んー!!んー!ゴクッ!……きゅぅ~……」
バタン!!
勇人「ッ!?瑞鶴!?隙間解放!伊勢!今すぐゴミ袋を持ってきてくれ!!今から胃の中に残っているスピリタスを摘出する!!」
AL伊勢「ッ!?分かった!!」
神奈子 大鯨「……少し、やり過ぎなんじゃ……」
瑞鶴「……安心して。100倍に薄めたヤツだから……それに今、提督さんが隙間を介してアイツの胃の中に残っている酒を全て摘出しているから急性アルコール中毒には、ならない筈よ♪」
神奈子「……なら問題無いな」
大鯨「……大丈夫かなぁ……」
勇人「大丈夫じゃねぇし大問題だ!!大鯨!!スポドリを持って来い!!」
……呼吸困難に陥り、そのまま100倍に薄めたスピリタスを飲んでしまい、気絶したのだ。
美奈達は、それを見て頭を抱えながら呟いた。
謙一 未来「……カオスや」
美奈「……カオスやね」
紫 千川「逃げて良かった」
ラファエル「……天界に帰って良いかな?」
美咲「気持ちは分かりますが駄目です」
美奈達は呆れながら呟くと厨房に居た妖夢とサラトガが慌てながらテラスに入り、美奈達に助けを出した。
サラトガ「間宮さん!!早く戻って!!料理が追い付かないの!!」
妖夢「それに全ての食材が無くなりそうです!!紫様!!至急、食材を確保しに行って下さい!!お金は勇人さんの『
美奈「え!?嘘やろ!?分かったわ!紫ちゃん!至急、食材を調達してきて!」
紫「……仕方ないわね。妖夢、勇人のカードを貸して……ついでに新しい煙管を新調しよう」
美奈は慌てながら紫に指示を出しながらサラトガと妖夢と共に厨房に戻り、紫は妖夢から勇人のクレジットカードを受け取り、隙間を介してスーパーに向かうと残った五人は勇人が持っていたクレジットカードについて会話を始めた。
千川「……魂魄君が持っていた上城のクレジットカードって……確か
ラファエル 美咲「……多分」
未来「……今度お父さんとパパそして『千川さん』に奢って貰おうかなぁ……私、産まれて直ぐに死んじゃったから
謙一「ッ!?それは財力的な意味で……ホンマ堪忍してくれ……未来」
千川「流石に僕達の財力では……ん!?み……未来!?今、僕の事を……『名前』で……しかも『父親』と……」
千川は未来が発した言葉に耳を疑ったのか少し動揺しながら聞くと、未来は恥ずかしそうに顰めっ面になりながら答えた。
未来「……今回の事でパパや紫さん達だけではなくアンタにも助けて貰ったから
千川「ハハッ……手厳しいな」
謙一「ハハハハ♪まるで付き合っていた当時の美奈を思い出すな♪まぁ頑張れよ少佐♪未来は美奈に似て頑固者やからな♪さて!ワシ達も参加しますか?」
未来 美咲「……勿論」
ラファエル「……それじゃ、お邪魔しまーす」
未来は顰めっ面になりながら千川に伝え、謙一は付き合ってた当時の美奈を思い出し、微笑みながら千川にエールを送りながら会場に戻ると千川は美奈が残した紅茶を飲みながら呟いた。
千川「……やっぱり
千川は勇人を某特撮のヒーローに喩えながら評価し、飲み干したコップを持ちながら会場に足を運び、勇人と共に酒を交わした。
その後、千川は自身を含め癖の強い舞鶴鎮守府の仲間達を常日頃から面倒を見てくれた美奈に感謝し、『美奈達の問題』や『平行世界の勇人達』を救った勇人を褒め称え、御祭り騒ぎをしている宴を更に盛り上げるかの様に陽気に、そして自身の感謝を行動で示すかの様に自ら進んで勇人達と飲み明かした。
だが……
美咲 未来 ラファエル「……うん。分かっていた」
謙一「む……無理や……大鯨さんや彼方の伊勢さんは兎も角、やっぱコイツは……予想以上に蟒蛇だ……だが娘の前で醜態を曝す訳には……」
千川「そうだな……クッ……吐き気が……か……上城、お……お代わりを……」
勇人「……娘達の前だからって無理すんな二人共!只でさえテメェラは下戸なのに……」
大鯨「そうですよ。少佐達は酒弱いのですから無理を為さらない方が良いですよ。ねぇ彼方の伊勢さん」
AL伊勢「そうだそうだ!下戸は黙って水飲んどけ!」
美奈「いやいやいや!!ただ単にアンタらが強過ぎるだけやろ!それに飲み過ぎや!妖夢ちゃん!三人のお酒を没収して!これ以上、三人に飲ませたらアカン!」
妖夢「同感です!!これは没収です三人共!!」
勇人 大鯨 AL伊勢「えぇ~……まだまだ行けるのに……返してぇ~」
美奈 妖夢「駄目ったら駄目です!!これ以上、被害が増えるのは嫌ですから!特に
大鯨 AL伊勢「そんなぁ~……」
勇人「……泣けるぜ」
……勇人と大鯨そしてAL伊勢の飲む量とスピードに着いてこれず、すぐに根を上げたのは言うまでも無かった。
そして数日後 舞鶴鎮守府正門前にて……
一馬「柊に千川、龍崎そして美奈、世話になったな」
朱里「また遊びに来るわよ美奈さん」
上城一家を代表として上城夫妻は微笑みながら言うと柊、龍崎、千川そして美奈もまた悪態を吐き、微笑みながら答えた。
柊「また遊びに来てください♪まぁ厄介事は勘弁願いたいのですが……」
千川「そうですね」
龍崎「ハッハッハ♪そりゃ言えてるな♪」
美奈「それは大将の悪運次第ですね♪」
勇人「俺次第かよ!?まぁ迷惑掛けてしまったのは否めないが……」
勇人は四人の悪態に乗り、ツッコミを入れると未来は勇人達との別れに名残惜しいのか俯いた表情になりながら言った。
未来「……また会えるよねパパ?優花さん?」
未来は名残惜しそうに悲しい表情になりながら言うと勇人と優花は微笑みながら未来を優しく頭を撫でながら答えた。
勇人「勿論だ。これが永遠の別れじゃねぇからな。たまには皆を連れて
優花「そうよ♪それに未来ちゃんは私の『命の恩人』であり、私の可愛い『妹分』なのよ♪その恩人を拒むなんて私の
勇人「妹分って、お前なぁ……」
未来「ッ!?パパに優花さん……ううん『優花姉ぇ』、本当にありがとう♪それにパパが私達『和平派』の為に
美奈「コラ未来!すみません大将に大尉、娘が……」
美奈は未来の我儘に一喝をし、二人に謝罪すると二人は陽気に微笑みながら答えた。
勇人「何、気にするな。前世とは言え
優花「盛大に歓迎するよ♪キャビアやフォアグラ、勇人君が隠しているウィスキー『山崎55年』等の最高級の酒や食材で持て成すよ♪勿論、全て勇人君持ちだけどね♪」
上城夫妻「ほほぅ……あの『300万以上する高級ウィスキー』を……ねぇ……」
勇人「ああ……って!?何で俺の隠し酒を
上城夫妻「……ボンネット、オープン。おぉ~……これが山崎55年かぁ♪勇人、これは
勇人「ちょ!?止めてくれ!!まだ一口も飲んでねぇんだぞ!!」
上城夫妻「お前にコレは早すぎる!!」
勇次「狡いぞ兄貴!!俺にもくれや!!」
沙耶 深海女帝 一航戦「え!?山崎55年!?私達にも頂戴!!」
勇人「だから、これは俺の秘蔵の酒だから、あげねぇって!!」
蘭「だからって『
勇人「駄目に決まっているやろ!!」
ワーワー!!
優花「アハハハ……所で本当に良かったのですか?『美奈さん達の戸籍』の件で……」
勇人は自身の酒を車に隠し持っていた事を優花にバレて相当焦ったのか、つい『隠している場所』まで自白していまい、最高級のウィスキーを奪おうとする上城一家を止めていると優花は一家の欲望が渦巻いている醜い取り合いに苦笑しながら『美奈達の戸籍』の件について聞くと美奈は少し不満そうに俯きながら答えた。
美奈「……本当は未来にも『戸籍』を与えたかったのですが……」
未来「私が
優花「……成程、未来ちゃんは仮にも『
優花は微笑みながら俯いている未来に言うと、未来は「うん……」と小さく頷くと優花は笑みを崩さず、優しく言った。
優花「……なら、さっさと未来ちゃん達みたいな和平派の人達が安心して日常を過ごせる様に私達が
優花は微笑みながら上城一家の防衛戦に勤しんでいる勇人に言うと勇人は微笑みながら「おう!」と短く答えると、優花は美奈と龍崎に『もう1つの質問』があるのか少し不安そうに聞いた。
その『質問』とは……
優花「ねぇ美奈さん。最後に1つ……貴女は前世の夫である龍崎さんと勇人君……二人の内どちらかと再び
美奈 龍崎「……へ?
優花「……はい」
……宴会前に千川が龍崎に聞いた質問である『二人の内どちらかが美奈と寄りを戻す事』だったのだ。
二人は優花の質問に美奈は優花の質問に呆気を取られ目が点になり、龍崎は千川の質問の出来事を思い出し、失笑すると美奈、龍崎そして千川は優花の不安を取り除くかの様に微笑みながら答えた。
千川「美奈については分からないが龍崎君は既婚者だから寄りを戻す事は、まず無いよ桜花君。」
龍崎「そうや。せやからワシらの事は心配せんでええから思いっきりアタックすればエエ♪」
美奈「そうよ優花ちゃん。それに大将……勇人君は未来が、もし流産せずに生きていたら
優花「接しても?」
千川「……」
美奈は苦笑が混じった笑みを溢しながら優花と美奈の発言に安堵した千川と共にハイエースに荷物を乗せている間宮、伊良湖、AL飛龍、霊夢そして早苗を目線をやると……
間宮 伊良湖 AL飛龍「……私の旦那に手を出したら分かるよね?美奈さん?」
霊夢「……取ったら潰すわよ。特に優花」
早苗「……貴女だけは負けたくないです優花さん」
優花「アァ?それ、どういう意味よ『Wイメク〇巫女』」
霊夢「アァ?何だって?」
早苗「誰が『Wイメ〇ラ巫女』ですか?」
バチバチバチ……
美奈「……優花ちゃんやコンゴウさんを初め、艦娘や艦船、神様そして妖怪達が乱戦している
優花 霊夢 早苗「チッ……はい」
千川 龍崎 柊「で……デスヨネー……」
未来「いやいやいや、そう言いながらナチュラルに優花姉ぇ達を止めれる時点で充分肝が据わっているよ!お母さん!」
……先程の会話を聞いていたのか、深海棲艦でもさえ怖じ気づく程の『ドス黒い禍々しい殺気』を美奈達に放している5人が居たのだ。
美奈は霊夢、優花、早苗のいがみ合いを一喝しつつも自身が勇人か龍崎のどちらかと寄りを戻すつもりは無い事を優花と千川に伝えると千川は胸を撫で下ろしながら優花に言った。
千川「……と言う訳だから大丈夫だよ。安心して
優花「あ~……
千川「ありがとう優花君」
美奈「ん?最後は聞き取れ無かったが……大将そろそろ出発した方が良いのでは?」
龍崎「少佐が何言ったが分からんが今の時期『Uターンラッシュ』になっているから混み始める前に出た方がエエぞ大将」
美奈と龍崎は千川の小言が聞こえなかったのか、首を傾げつつも混雑を避ける為に上城一家に忠告を出すと勇人は
勇人「……おう。そうするわ……折角の酒が残り一本に……泣けるぜ……」
妖夢「……『身から出た錆』とは言え心中、御察します勇人さん」
勇人「……そう言ってくれるのは妖夢だけや……んじゃ!そろそろ出るぞ!妖夢、シートベルトは着けたか?刀はハイエースに置いてきたか?トイレは済ませたか?半霊と酔い止め薬を忘れるなよ?」
勇人は少し落ち込みながらも妖夢を茶化しながら確認すると妖夢は「分かっていますよ!!子供扱いしないで下さい!!」と勇人に子供扱いされ少し御立腹に答えると美奈と未来は二人の
未来「アハハハ……心配性だな……」
美奈「……こうして見ると大将は妖夢ちゃんの『
未来「約束してねパパ♪」
美咲「だけど無茶はしないで欲しいのです……」
龍崎「……同感やな。大将はワシと違い、義理人情を重んじる余り結構無茶するタイプやからな……」
千川「全くだ」
柊「……柏木大将に宜しく言って下さいね上城大将」
美奈、未来そして柊は微笑みながら、美咲と龍崎そして千川は俯きながら勇人と約束すると勇人は微笑みながら軽く鼻で笑い、車のエンジンを起動させながら答えた。
勇人「フッ、当たり前だ。俺を誰だと思っているんや……んじゃ、世話になったな!みんな!」
佐世保組「お世話になりました!」
勇人達は美奈達に感謝の意を伝えると改造車特有のカン高い排気音を『ある願い』を乗せるかの様に強く鳴り響かせ、舞鶴鎮守府を後にした。
まるで美奈達の幸せを願うかの様に……
そして……
ドイツのとある郊外にて……
柏木「ちっ……油断したな……この俺が撃たれるなんて……」
医者としての腕を試される
異世界の古びた教会にて……
銀髪の天使「クソッ!この私が……」
勇人の精神力を試される
第5章「龍の恩返し」 完
や……やっと舞鶴編が終わった……
そしてラムネ様、スミマセンでした!彼方で好き勝手行ってしまって……
次回からは台詞形式から普通の形式に変わるので、御理解の程、宜しくお願い致します。
それと次の章から、ある程度ですが物語が進んだら『18禁の方』と同時進行で行いますので宜しくお願い致します。