Admiral of Roughneck~From black to white~ 作:八意 颯人
ティータイムをしてから数十分後 執務室の廊下付近にて
鹿島(……誰もいませんよね……良し!)
鹿島は昼食であろう大量の『佐世保バーガー』が入った器を持って誰も見られない様に移動をしていた
そして……
鹿島(執務室には……誰もいない!今だ!)
鹿島は誰も居なくなった執務室にこっそり入り、執務室の本棚を触り、本を数冊退かすと退かした本の後ろに金庫に使われそうなデジタル式の番号施錠装置に番号を入力しエンターボタンを押すと……
ガチャ!
施錠が解除されたのか本棚が少し開き、鹿島は机に器を置き、本棚ごと引くと蛍光灯のみの薄暗い灯りが灯した地下へ続く階段があった
鹿島(良し!あの人には見つかって無い……)
鹿島は机の上に置いた器を持ち地下へ続く階段へ足を運んだ
夕立「……」
だが、それを見てた人……というより段ボールを被り、眼帯、そして緑に近い黒のバンダナを着けた某『伝説の傭兵』のコスプレした夕立がいた事に気付かないまま……
夕立「こちら夕d……ソモロン・ス〇ーク……ターゲット確認……っぽい」
勇人「了解……ところで夕立、何故ビック〇スのコスプレなんかしているんだ?俺は『段ボールを被って鹿島の動向を探れ』としか言ってないんだが……ってか何処で仕入れて来たんだ?」
夕立は無線機で別室……というより提督専用の部屋に待機している勇人達に報告すると、勇人は何故か夕立がコスプレしているのか少し呆れながら聞いた
夕立「……提督さんの妖精達がノリノリで夕立専用の戦闘服を作るって言い始めて……」
勇人専用の妖精達「すみませんでした!止められませんでした!」←満身創痍
霧島「……ん、まぁ……なんと言いますか……これは……」
勇人「……霧島、何も言うな、完全に『これ』は俺の落ち度だ……菊池!何をしでかした!!」
武蔵「……提督、同情する……」
某トマホーク菊〇似の妖精『菊池』「……本来なら隊長である自分が止めるべきでしたが……ジョイと霊夢が『
某独眼竜似の妖精『政宗』「今度生まれ変わるのなら……鳥になりてぇ……そしてadmiral……sorry……」←轟沈寸前
某オ〇ガ似の妖精『勇次郎』「……すまん!」←少破
某米国のイケメンエージェント似の妖精『レオン』「……泣けるぜ」←中破
勇人「……もう良い、やっちまったのなら仕方ねぇからな……んで肝心の二人は?」
勇人は妖精達を束ねる隊長である『菊池』に聞くと菊池は俯きながら言った
菊池「……夕立さんと一緒に隠れながら鹿島さんの動向を探っています」
夕立「こちらソモロン・〇ネーク、此れから潜入任務を開始する……ぽい!」
勇人「おい!ちょっと待て!夕立……はぁ……霧島……」
霧島「分かりました……司令の作戦を参考に私が考えた『プラン』を実行しますね」
勇人「はぁ……頼む」
霧島「それでは赤城さんにプラン変更の連絡しに……勇人「なら俺のスマホを使え」……お借りします」
武蔵「所で『スマホ』って何だ?」
霧島「最新の携帯電話の事です……武蔵さん達が支給されたのはガラゲー……古いタイプの携帯電話なので最低限の機能しか無いのです」
武蔵「提督……」
勇人「……後で親父に頼んで全員新しいヤツに支給してやるやら我慢しろ!それと霧島、赤城に伝言があるのだが……カードの請求を
霧島「ありがとうございます♪分かりました♪」
武蔵「すまない……」
勇人と霧島、そして武蔵は自分の妖精達と夕立の悪ふざけで最初の計画が台無しになった事で頭を抱えつつ霧島の『案』を渋々了承した
一方その頃 榛名、比叡、大和そして赤城は……
比叡「ドラム缶55個、製造完了!そっちは?」
榛名「はい!担架に車イスの大量製造終わらせました!」
大和「こっちも提督の
雷「入渠室の掃除終わったわ!」
電「ドラム缶の蓋、全部取り外した……なのです!」
響「渡り廊下の補強工事……終わったよ」
天龍「同じく駆逐艦、軽巡、重巡の部屋も終わったぜ♪」
龍田「こんなに身体を動かすの出撃以来だわ~♪」
木曾「……たまには悪くないな♪後、潜水艦の部屋も終わったぞ♪」
暁「ゼェ……ゼェ……レディに何をさせるの……あの司令官は……」
球磨「全くだクマァ……ハァ……」
多摩「休憩を要望するニャ……ゼェ……きつい……」
赤城「暁さん!球磨さん!多摩さん!今は休んでいる場合ではありません!次は脱衣室をバリアフリー化にしますので手伝って下さい!」
暁「ちょっとは休ませt……雷「はーい♪分かったわ♪さぁ暁も早くやろ!行くよ!」……ちょ!雷!引っ張らないでぇぇぇ!」
天龍「任せろ!」
龍田「は~い♪」
木曾「応!さぁ!行くぞ姉貴達!」
球磨「嫌だァァァァァグマ"ァァァァ!」
多摩「ニ"ャ"ァァァァ!」
ズルズル……
隼鷹「赤城さん……浴槽に手すりを着けたぜ!後、入渠室の壁の絵柄はどう言った模様が良いんだ?」
赤城「ん~南国の雰囲気を出す為、
隼鷹「何か金剛っぽいな……分かった♪んじゃ天龍達の支援しに行くわ♪」
赤城(提督の影響で私まで英語を……これは色々と不味いですね……)
翔鶴「赤城先輩、廃材を使ってドラム缶風呂用の底蓋出来上がりました!」
瑞鶴「後、提督さんの
翔鶴「フフッ♪まぁ何回もエンスト起こすだけで良かったじゃない♪事故らないだけマシじゃない♪」
瑞鶴「だってあの車!ぶつかりそうになったら
赤城「ご苦労をおかけします♪妙高さん、担架の加工はどの様になりましたか?」
妙高「一応、担架にローラーと
赤城「上々ね♪」
那智「おーい!マットの加工終わったぞー!」
羽黒「後、それと……」
ワイワイ……
カーン!カーン!
キュイーン!!
そう赤城達は監禁された艦娘達の傷を癒すため、入渠室の簡易的な拡張、艦娘寮含め渡り廊下や部屋の修復そして監禁された艦娘達を運ぶ為、車イスや担架を大量生産していたのだ
ちなみに第六駆逐隊の四人と妙高型の三人、天龍型の二人、球磨型の三人、翔鶴型の二人、間宮と伊良湖そして隼鷹は偶々作業をしてた比叡達を見て、赤城から事情を聞き自ら手伝っていた
まぁ彼女達は基本、前任を恨んでいるが人間を恨んでいない事が幸いしたのかも知れないが……
赤城「鳳翔さん!雑炊の準備は!?」
鳳翔「バッチリ♪間宮さんや伊良湖さんが手伝ったお陰で短時間で大量の雑炊が出来上がりました♪」
間宮「ゼェ……ゼェ……ハァ……きつい……」
伊良湖「こんなに……ゼェ……作るの……ゼェ……生まれて始めてだから……ハァ……身体が持たない……何故鳳翔さんはピンピンしているのですか?」
鳳翔「何時も私が大本営の人達の食事を担当していたので、これくらいなら『何とも無い』のです♪それにプライベートでは若や艦娘達や使用人達、若の家族、そして赤城さんの食事を担当していました♪これで根を上げる位なら赤城さんと若の食事だけで身体が持ちませんよ♪」
間宮 伊良湖「赤城さんは兎も角、司令ってどんだけ食べるのですか!?」
鳳翔「……準備した後ろの大釜に入った雑炊位なら軽く食べますよ♪10分も掛からない内に♪」
間宮 伊良湖「フードファイターですか!?」
赤城「ちなみに味付けは何にしたのですか?」
鳳翔「シンプルに玉子雑炊にしてみました♪」
赤城「上々ですね♪」
千本桜~常世の闇♪歌う声は~聞こえないよ♪
赤城「ん?電話?提督からだ……もう作戦準備を終わらしたのかな……」
Pi♪
間宮 伊良湖「千本桜!?しかも小林〇子バージョン!?」
赤城「はい!私です!提督、どうかしましたか?」
赤城は天龍達が手伝っていた事に嬉しかったのか上機嫌で言うと赤城のスマートフォンに電話が掛かり、電話に出た
霧島『あ、赤城さん……霧島です、そっちの準備は?』
赤城「上々です♪そちらは?」
霧島『……物凄く言いにくいのですが夕立さんと司令の妖精が悪ふざけで暴走……というより単独行動をし始めたのでプランを変更します……』
赤城「……泣けますね」
霧島『勿論赤城さん達に変更はありませんので引き続き準備をお願いします……後、司令からブラックカードの請求は《祖父》に請求してくれと伝言を頼まれましたのでお願いします』
赤城「……分かりました」
Pi♪
鳳翔「赤城さん、何かあったのですか?」
鳳翔は霧島の報告に頭を抱えている赤城に聞くと呆れたのか溜め息をつきながら答えた
赤城「はぁ……夕立さんと提督の妖精が悪乗りで勝手な行動を取ってしまって急遽、作戦を変更しなざるを得なくなりました」
鳳翔「……若の妖精達……いや三笠さんの妖精達は曲者揃いですからね」
赤城「まぁ私達に関しては変更が無かっただけでも救いだったかも知れませんね……はぁ……不幸です……」
鳳翔「……後であの子達の説教ですね……」
赤城「……程々にしてくださいね」
間宮(うわ………鳳翔さん、顔は笑っているが……)
伊良湖(目が完全に『
山城「赤城さん!私の台詞取らないで下さい!」
扶桑「落ち着いて山城、赤城さん……戦艦の部屋の修復工事終わりました」
時雨「まぁ工事中に邪魔をしてくる人がいたから、ちょっと手こずったけど……」
赤城「ありがとうございます♪後、時雨さんに扶桑さん、山城さん『邪魔が入った』ってどういう事ですか?」
赤城は戦艦の部屋の修復工事から戻ってきた扶桑達に聞くと赤城に台詞を取られ落ち込んでた山城が答えた
山城「……鹿島さんと同じ様に人間を恨んでいる連中に妨害されたのよ……お陰で予定より時間が掛かるわ、砲撃を食らいつつ説得したりして……まぁ向こうが演習用の弾を使っていたから怪我はしなかったけど……挙げ句の果てに赤城さんに台詞取られて……はぁ……不幸だわ……」
山城は赤城に愚痴りながら報告すると赤城は申し訳無さそうに答えた
赤城「……すみません、悪気があって言ったつもりじゃあ……」
山城「分かっているわ……何かしらトラブルが発生しているのでしょ?」
赤城「はい……実は……」
赤城は扶桑達にトラブルの原因となった夕立と勇人の妖精達が暴走した事と、それに伴い作戦を変更しなざるを得なくなった事を伝えた
赤城「……と言う訳です」
扶桑「……それは……その……」
山城「……ご愁傷さまです……」
時雨「いやいや!まず何故司令が妖精を持っているの!?」
赤城「提督は『とある事故』で私達と同じ力を手に入れた……いえ『手に入れなざるを得なかった』と言うべきでしたね……まぁ内容は言えませんが……」
扶桑「……これ以上聞くのは止めた方が良いわね……」
山城「取り敢えず私達は何をすれば良いのですか?見た感じ殆ど終わっているそうですか……」
赤城「それじゃ提督の指示があるまで待機で……」
扶桑 山城 時雨「分かった」
暁「やった♪」
球磨「クマーッ♪」
多摩「ニャー♪」
雷「コラ!暁!さぼらないで!」
木曾「姉貴達ィ!俺に押し付けてサボるとは良い度胸だな?アァ?」
球磨 暁「だって……」
多摩「キツいもん……」
赤城「……鳳翔さん!暁さんと球磨さん、多摩さんの鯛焼きは作らないで下さい♪サボっていたので♪」
球磨 多摩 暁「なっ!?」
鳳翔「……分かりまs……球磨「さぁーて作業再開だクマ!」……フフッ♪」
多摩「ニャ!」
暁「分かったわ!第六駆逐隊ファイヤー!!」
雷「……木曾さん、お互い姉に対して苦労してますね」
木曾「……全くだ」
何だかんだで監禁された艦娘を受け入れる準備は着実に進んでいた
場所は戻り 執務室にて
勇人「……霧島、武蔵、艤装の装着は出来たか?」
武蔵「ああ!」
霧島「あの……司令、ちょっと言いたいことがありますが……」
勇人「何だ?」
霧島は勇人の今の外見について聞いた
霧島「何故司令は私達と同じ艤装を着けているのですか!?しかも私達『金剛型』と同じ様な衣裳を着て……コスプレですか!?」
そう霧島や武蔵だけではなく勇人も艤装を展開していたのだ
勇人「なぁーに♪ちょっと訳ありでな♪ちなみにコスプレじゃないぞ♪」
武蔵「……霧島、色々と言いたい気持ちは分かるが……取り敢えず……提督の『イカれた行動に馴れろ』」
霧島「……さいですか……」
勇人「イカれたってお前……武蔵……お前、飯抜きにされたいのか?」
武蔵「すみませんでした!!!只でさえ昼飯の罰でさえキツかったのに飯抜きは本当に勘弁して下さい!」←ジャンピング土下座
霧島「……凄い迅速な土下座ですね……後、赤城さんにli〇eで作戦開始の報告しておきました」
勇人「こいつは上々……んで、武蔵……お前に『プライド』という言葉は無いのか?」
武蔵「プライドだけで飯は食えぬ!!」
勇人「……分かったから立て!んじゃ鹿島と夕立の捕獲及び艦娘達の保護しに行くぞ!」
勇人達は監禁された艦娘達を助けに艤装を着けて隠し部屋に突入した