皆様申し訳ありません……。
では本編をどうぞ
ジー・エンドの攻撃により、吹き飛ばされてしまった護とヒロ。
互いにカラータイマーが点滅し、護は立ち上がることすら出来ず、
ヒロもダメージ大きさから戦うほどの力は残されてはいなかった。
ジー・エンドは不規則な電子音を響かせ、護とヒロに背中を向けると、
再び両腕に砲塔を着けると、市街地への砲撃を行い始めた。
その様子を見たヒロは、よろよろと立ち上がる。
が……ヒロは攻撃をする訳ではなかった。
ヒロは倒れた護を見つめると、この状況を打開するため、ある行動に出た。
『護さん……僕の力じゃ恐らくあのロボットには勝てません。
でも護さんなら、きっと止められるはずです!!』
ヒロは護のカラータイマーに手を当てると、自分を青い光の粒子に変え、護のカラータイマーに吸収された。
護のカラータイマーは赤く点滅したままだが、護は息を吹き返し……起き上がる。
『ヒロ、お前……』
護は青く色のついた左手を見てそう言った。
護は立ち上がり、背中を向けているジー・エンドに向け、容赦なくレッドパワー・バーチカルギロチンを放つ。
しかし、ジー・エンドは首を180度回転させ振り返ると、両腕を護のいる方へ構え、シールドを張った。
シールドと斬撃がぶつかり合う……そこへ護は強引にシールドを破るため、レッドパワー・シュートを放った。
バーチカルギロチンが消えると同時に光線を放たれ、シールドに罅が入り始める。
勢いを変えず、赤色の光線がシールドを削り続け……。
遂にジー・エンドのシールドを破り、その体に光線が命中した。
光線が当たること数秒後、背中の一部分が爆発を起こした。
護のエネルギーも限界なのか、片膝付き、肩で息をする。
ジー・エンドはその場で静止すると、再び電子音を響かせた。
未確認飛行物体と交戦している篠崎達。
すでにメテオールの使用制限時間を超え、機体もマニューバモードからクルーズモードへ移行していた。
応援が来るまで何とか凌いでいたが、突然未確認飛行物体がその場で静止した。
「撃つな、様子がおかしい!!」
篠崎が他のクルーにそう命令を出し、様子を見る。
しばらくすると未確認飛行物体はジー・エンドのいる方角へ移動を始めた。
「橘隊長、円盤が移動を再開した!!」
『こっちでも確認している、その方角にはジー・エンドがいる!!』
「ジー・エンド?」
『先ほど決まったレジストコードだ、円盤をジー・エンドと合流させるな』
『GIG!!』
「三原、なにか方法はあるか!?」
『あるなら報告してます!!
現状、あの円盤に通常兵器は通用しません!!
メテオールの使用制限が切れた今、私たちには手はありません。』
『とにかく被害を抑えるために追尾するしかないでしょ?』
篠崎達はGUYSとしての最低限の仕事をするために、未確認飛行物体を追尾していく。
ジー・エンドのいるポイントへ着いたセリザワは、
変身してから3分以上が経過したはずの護が、何故まだ姿を残しているのか疑問に思っていた。
ウルトラマンタロウもエネルギーを消費しない様に戦い、3分以上姿を残していたこともあったが、
その時と同じだろうか?
そう考えるセリザワだったが、護の左手を見て理由に気付いた。
「ヒロ……自分の生体エネルギーを護に渡したのか……?」
直後、ヒーローは粒子となって消え、元の人の姿へと変換されていった。
元に戻った護を確認すると、セリザワは静止しているジー・エンドへ攻撃を開始した。
ガンフェニックスから放たれたビームやレーザーを、ジー・エンドは防ぐこともなく受け続けた。
しかし、攻撃に効果がないわけではなく、ジー・エンドに確実にダメージを与えている。
「なぜ無抵抗にやられている……?」
セリザワがその理由を考えていると、メモリーディスプレイに篠崎から通信入る。
『セリザワさん、そっちに円盤が向かってる!!』
「そっちで交戦していたやつか……?」
目視で確認しようと篠崎達のいるほうへ注視すると、確かに円盤のようなものが向かってきているのが分かった。
『お父さん!!』
「どうした由依」
『空を飛んでいるのは負思念体です!!』
「なにッ!?」
未確認飛行物体は篠崎達の攻撃を躱しつつ、ジー・エンドに接近すると、
真ん中から二つに割れ、ジー・エンドの背中に装着された。
「合体した!?」
屋久島が驚きの声を上げるが、直ぐに3機がジー・エンドへ射撃を開始した。
しかし、ジー・エンドは周りに展開し全弾を防ぐと、シールドを張ったまま活動を停止した。
ジー・エンドがシールドを展開し活動停止してから1時間が経過していた。
GUYS総本部は、シールドを破りジー・エンド本体にダメージを与えるには現状では不可能という判断を下し、
篠崎達は一度基地へ帰還し、ジー・エンドが活動再開するまでにマシンの整備を行うことになった。
「じゃあジー・エンドが夜まで動く可能性はないわけだな?」
指令室に戻ってきた篠崎達は休むことなくミーティングを行っていた。
橘の質問に答えたのは解析班からデータをもらった三原であった。
「はい、今回出現したレジストコード、ジー・エンドはダークエフェクトの力が大きく、
測定器での観測が可能でした。
そして、現在のジー・エンドの状態がこれです。」
コンソールを叩き、中央の大型スクリーンにジー・エンドの青い透過シルエットとして映し出された。
「そして、これが約1時間前の状態です。」
もう一体、赤い透過シルエットが現れ、重なった。
「このように、現在ジー・エンドはウルトラマンヒーローに与えられた損傷を回復中です。
その回復速度から、再び活動を再開するのは21時丁度です」
「それまでに手を打たないと……」
「その前にこの人数でどうにかできるの……?」
垣山の言葉に屋久島が言葉を漏らした。
「護は避難活動中に負傷、ヒロは行方不明……戦力が足りない……」
屋久島が現状を再確認し、頭を押える。
「足りなくてもやるしかないだろ、俺たちはGUYSだ」
「こんな時にかっこつけてもアンタの印象は変わんないわよ?」
篠崎に対し、おどけた表情で屋久島が答えるとクルー達はジー・エンドに対しての作戦会議を続行した。
いろんなゼットンをごちゃまぜにした機械のゼットンがジー・エンドみたいな発想です。