ウルトラマンヒーロー   作:ホルンでごぜーます

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予定では昨日までに上げる予定でした……
皆様申し訳ありません……。
では本編をどうぞ


最悪の日3-負思念機械生命体ジー・エンド登場-

ジー・エンドの攻撃により、吹き飛ばされてしまった護とヒロ。

互いにカラータイマーが点滅し、護は立ち上がることすら出来ず、

ヒロもダメージ大きさから戦うほどの力は残されてはいなかった。

 

ジー・エンドは不規則な電子音を響かせ、護とヒロに背中を向けると、

再び両腕に砲塔を着けると、市街地への砲撃を行い始めた。

その様子を見たヒロは、よろよろと立ち上がる。

が……ヒロは攻撃をする訳ではなかった。

ヒロは倒れた護を見つめると、この状況を打開するため、ある行動に出た。

 

『護さん……僕の力じゃ恐らくあのロボットには勝てません。

でも護さんなら、きっと止められるはずです!!』

ヒロは護のカラータイマーに手を当てると、自分を青い光の粒子に変え、護のカラータイマーに吸収された。

護のカラータイマーは赤く点滅したままだが、護は息を吹き返し……起き上がる。

『ヒロ、お前……』

護は青く色のついた左手を見てそう言った。

 

護は立ち上がり、背中を向けているジー・エンドに向け、容赦なくレッドパワー・バーチカルギロチンを放つ。

しかし、ジー・エンドは首を180度回転させ振り返ると、両腕を護のいる方へ構え、シールドを張った。

シールドと斬撃がぶつかり合う……そこへ護は強引にシールドを破るため、レッドパワー・シュートを放った。

バーチカルギロチンが消えると同時に光線を放たれ、シールドに罅が入り始める。

勢いを変えず、赤色の光線がシールドを削り続け……。

遂にジー・エンドのシールドを破り、その体に光線が命中した。

光線が当たること数秒後、背中の一部分が爆発を起こした。

護のエネルギーも限界なのか、片膝付き、肩で息をする。

ジー・エンドはその場で静止すると、再び電子音を響かせた。

 

 

 

 

 

 

 

未確認飛行物体と交戦している篠崎達。

すでにメテオールの使用制限時間を超え、機体もマニューバモードからクルーズモードへ移行していた。

応援が来るまで何とか凌いでいたが、突然未確認飛行物体がその場で静止した。

 

「撃つな、様子がおかしい!!」

篠崎が他のクルーにそう命令を出し、様子を見る。

しばらくすると未確認飛行物体はジー・エンドのいる方角へ移動を始めた。

 

「橘隊長、円盤が移動を再開した!!」

『こっちでも確認している、その方角にはジー・エンドがいる!!』

「ジー・エンド?」

『先ほど決まったレジストコードだ、円盤をジー・エンドと合流させるな』

『GIG!!』

 

「三原、なにか方法はあるか!?」

『あるなら報告してます!!

現状、あの円盤に通常兵器は通用しません!!

メテオールの使用制限が切れた今、私たちには手はありません。』

『とにかく被害を抑えるために追尾するしかないでしょ?』

篠崎達はGUYSとしての最低限の仕事をするために、未確認飛行物体を追尾していく。

 

 

 

 

 

 

 

ジー・エンドのいるポイントへ着いたセリザワは、

変身してから3分以上が経過したはずの護が、何故まだ姿を残しているのか疑問に思っていた。

 

ウルトラマンタロウもエネルギーを消費しない様に戦い、3分以上姿を残していたこともあったが、

その時と同じだろうか?

 

そう考えるセリザワだったが、護の左手を見て理由に気付いた。

「ヒロ……自分の生体エネルギーを護に渡したのか……?」

直後、ヒーローは粒子となって消え、元の人の姿へと変換されていった。

元に戻った護を確認すると、セリザワは静止しているジー・エンドへ攻撃を開始した。

ガンフェニックスから放たれたビームやレーザーを、ジー・エンドは防ぐこともなく受け続けた。

 

しかし、攻撃に効果がないわけではなく、ジー・エンドに確実にダメージを与えている。

「なぜ無抵抗にやられている……?」

セリザワがその理由を考えていると、メモリーディスプレイに篠崎から通信入る。

『セリザワさん、そっちに円盤が向かってる!!』

「そっちで交戦していたやつか……?」

目視で確認しようと篠崎達のいるほうへ注視すると、確かに円盤のようなものが向かってきているのが分かった。

『お父さん!!』

「どうした由依」

『空を飛んでいるのは負思念体です!!』

「なにッ!?」

未確認飛行物体は篠崎達の攻撃を躱しつつ、ジー・エンドに接近すると、

真ん中から二つに割れ、ジー・エンドの背中に装着された。

 

「合体した!?」

屋久島が驚きの声を上げるが、直ぐに3機がジー・エンドへ射撃を開始した。

しかし、ジー・エンドは周りに展開し全弾を防ぐと、シールドを張ったまま活動を停止した。

 

ジー・エンドがシールドを展開し活動停止してから1時間が経過していた。

GUYS総本部は、シールドを破りジー・エンド本体にダメージを与えるには現状では不可能という判断を下し、

篠崎達は一度基地へ帰還し、ジー・エンドが活動再開するまでにマシンの整備を行うことになった。

 

「じゃあジー・エンドが夜まで動く可能性はないわけだな?」

指令室に戻ってきた篠崎達は休むことなくミーティングを行っていた。

橘の質問に答えたのは解析班からデータをもらった三原であった。

「はい、今回出現したレジストコード、ジー・エンドはダークエフェクトの力が大きく、

測定器での観測が可能でした。

そして、現在のジー・エンドの状態がこれです。」

コンソールを叩き、中央の大型スクリーンにジー・エンドの青い透過シルエットとして映し出された。

「そして、これが約1時間前の状態です。」

もう一体、赤い透過シルエットが現れ、重なった。

「このように、現在ジー・エンドはウルトラマンヒーローに与えられた損傷を回復中です。

その回復速度から、再び活動を再開するのは21時丁度です」

「それまでに手を打たないと……」

「その前にこの人数でどうにかできるの……?」

垣山の言葉に屋久島が言葉を漏らした。

「護は避難活動中に負傷、ヒロは行方不明……戦力が足りない……」

屋久島が現状を再確認し、頭を押える。

「足りなくてもやるしかないだろ、俺たちはGUYSだ」

「こんな時にかっこつけてもアンタの印象は変わんないわよ?」

篠崎に対し、おどけた表情で屋久島が答えるとクルー達はジー・エンドに対しての作戦会議を続行した。




いろんなゼットンをごちゃまぜにした機械のゼットンがジー・エンドみたいな発想です。


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