ウルトラマンヒーロー   作:ホルンでごぜーます

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遅くなりましたが、明けましておめでとうございます
本当は給料日に投稿するつもりでしたが、少し早めに投稿しました
では本編をどうぞ


アメイジングトリプルを撃て1-負思念体ディガルーグ登場-

ある日、護とクゼの二人は、クゼが暫くGUYSを離れる間の代わりのアドバイザーを迎えに空港へと向かっていた

ハンドルを握り、車を運転する護は少しだけクゼを見て、クゼに話し掛けた

「もう良い位時間たったじゃないですか……そろそろ今日来るアドバイザーの人を教えてくれても……」

「ん?駄目だよ、面白くないじゃないか。

それに僕から聞かなくても空港まで後一時間、まぁ楽しみしててよ」

護は本日三回目の問い掛けに待てとの答えに溜め息を吐いた

しかし、時間が経てば経つほどに護の期待は膨らんでいった

 

 

 

 

 

 

とある家の一室……一見すれば何も無いかのように見える部屋に、部屋の外側から声が掛けられた

「祐(ゆう)……?大丈夫……?

……学校に行けるまで母さん達、待ってるからね」

部屋は静寂だけがあった

「じゃあ、テーブルにお金置いとくから、お腹が減ったらそれで何か勝手食べなさい、良い?

ちょっとでも良いもの食べてね……?」

部屋は変わらず静寂だけがあった

「……じゃあ母さん達お仕事に行ってくるからね。

祐、行ってきます」

二人分の足音が部屋から遠ざかり、再び行ってきますと声がすると、家の玄関のドアが開き、その後閉じられた

その数分後、何も無いと思われた部屋に変化があった

ベットの掛け布団が床に落ち、そこには頬を自分の涙で濡らした男の子がいた

祐と呼ばれた男の子は部屋の鍵を開け、リビングに出ると、置いてあるお金に悲しみを持った目で見た後、

朝食にインスタントラーメンを作り始めた

 

数分後、具材の何も無いラーメンが出来上がった

祐は出来たラーメンをリビングの机に持っていくと両手を合わせた

「いただきます」

そう言い、ラーメンを食べようとした時、祐は机にお金以外に何かが置いてあることに気づいた

そこには祐の通う高校のクラスメイト達からの手紙だった

それも一枚二枚ではなく、クラスメイト一人一人からの手紙だった

「どうせ先生が書かせた手紙だろ……?何で俺を虐める奴らが手紙なんか書くんだよ」

祐はその後、ラーメンを食べ終えると洗い物をし、また部屋のベットに潜り込むと、急にベットを叩き始めた

「クソッ!!クソッ!!何で俺がこんな目に遭わなきゃいけないんだよ!!

何で俺なんだよ!!」

そして祐は再び涙を流し始め、一頻り泣くと眠りに着いていた……

黒い霧が直ぐ側に近づいていたとしても、その心の傷を癒すために深く眠っていた

 

 

 

 

 

 

空港まで車で移動していた護だったが、何かを感じ、急ブレーキを掛けた

何も無い状態での急ブレーキにクゼがどうして急にブレーキを掛けたかを聞くが、護はある方向を向いたまま動かない

「護君、どうしたの本当に……」

クゼがそう言った時である

「来ます!!伏せて!!」

護がクゼに覆い被さると、直ぐ側にあるビルが爆発した

爆発が収まると、護とクゼは車から降りた

車から降りた二人は、ビルを壊したものの正体を見た

「ディガルーグッ!?」

そこには宇宙量子怪獣ディガルーグがいた

宇宙量子怪獣ディガルーグは30年前に出現した怪獣であり、クゼはその性質を知っている

そしてクゼの想像通り、直ぐ側にもう二体のディガルーグが、街を破壊しようとしていた

「クゼさんは避難誘導をお願いします!!」

クゼにそう言い、駆け出そうとする護にクゼは手を掴み引き留める

「君はどうするつもりだ!!」

護は振り返り……

「GUYSとして、人を護りに」

護はクゼの手を振り払い、ディガルーグに駆けていった

 

クゼから見えなくなった場所で、護はフュージョミッションを手に持ち、考えを巡らせていた

『あの状態のディガルーグには攻撃は通用しない……けど、このままじゃ皆が来る前に人が……!!』

護は空にフュージョミッションを掲げ、フュージョミッションが赤く輝くと、

赤いウルトラマンヒーローへと変身した

 

ヒーローはディガルーグの前に移動すると、構えを取った

三体のディガルーグは、突然現れたヒーローに驚きながらも、ヒーローに攻撃を始めた

三体から放たれる火炎球をヒーローは、上空に弾き返した

しかし、三体居るとは言え、ヒーローは全く攻撃をしようとしない

次第に劣勢になっていき、遂には弾く前に火炎球をその身体に喰らい始めた

胸のカラータイマーが点滅を始めた

 

 

 

 

 

 

そして遂に……ヒーローは倒れた……

 

 

 

 

 

 

地に伏せ、カラータイマーの光は激しい点滅から、完全に光が失われた

ヒーローの身体は粒子となり消えていった

それから直ぐGUYSは到着した

そこには報告されていたディガルーグの姿はなく、また、赤いウルトラマンヒーローの姿もなかった




次の投稿日は26日を予定しております
ではまた次回

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