ウルトラマンヒーロー   作:ホルンでごぜーます

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来週といったな、悪いが嘘になった
ああああああ!!筆が進まなかったよぉ!!
あと、作者名を匿名から変更いたしました
けれども、中身は変わりませんので、これからもよろしくお願いいたします
では、本編をどうぞ


少年はウルトラマン3-負思念体ニセウルトラマンヒーロー登場-

二人が別れ、しばらくした後、光は自分の部屋で、ヒーローの紙粘土を持って笑っていた

護の言葉が嘘だとわかっていても、光はとても嬉しかった

今まで自分のことを本当に心配してくれる人がいなかったからだ

好きなヒーローについても話せて嬉しかった

また、明日も幸せでいられる……そう思っていた時、外から声が聞こえた

 

光は人形を置いて、玄関から外へ出た

辺りを見渡し、どこから声が聞こえてくるのかを探すが……

光の背後にいる存在に、光は気付かなかった

光の顔に黒い霧が掛かり、光はその場に倒れた

霧をかけた存在は口を歪ませ、笑うとその場を去った

 

光の家の玄関が開き、光の母が出てきた

「光?晩御飯よ?……光?」

母親が目にしたのは倒れている光の姿だった

「光!!」

外履きも履かず、飛び出した母親は、光を抱き起こすが、その顔には黒い霧が掛かっている

「なによ……これ……!!」

母親は必死に霧を払おうとするが、霧は手をすり抜け、払えない

母親は家にいる父親を呼んだ

 

 

 

 

 

 

 

家に帰る護は、解体工事の影響で人の少ない道を歩いていた

心の中で光のことを心配しながら……今日過ごした楽しい時間を思い出しながら……

護は住んでいたアパートに着き、階段を一歩ずつ登り、自分の部屋のある階にたどり着き、

通路の曲がり角に入ろうとした

「ばぁあ」

「うわっ!!」

曲がった途端、坂牧が両手を広げて脅かしてきた

「驚きました?」

護は高鳴る心臓を落ち着かせる

「はぁ……ふう……腰が抜けるところだったかな?」

「いたずら成功です」

「でも、なんでここに?」

「んー……なんででしょうか?答えはこれです!!」

そう言い、坂牧は隠し持っていた造花を護に差し出した

「この花?あ、花言葉?」

「そうです、私はこれを持って祈っていたんです、早く帰って来ないかなぁって……

護さん、謹慎なのに全然家に帰ってこないんですもん……」

坂牧はアングレカムの造花を抱き締めそういった

「あ、ちょっと色々あって……ごめんなさい」

「ふふ、冗談です!!わかってますから、人助け……ですよね?」

坂牧は護の心を見つめていた

ヒロと不仲な時、仲直りした時、そして今を見比べ、護の心の輝きはよりきれいなものになっていた

そのことから坂牧は、今日家に帰ってくるまでに何かをしてきたことが丸わかりだった

「あ、ご飯買ってきたんです!!一緒に食べましょう?」

そう言い、袋に入った幕の内弁当を取り出す坂牧に、理由を知っていても苦笑いをした護だった

 

護の部屋に入り、電子レンジに弁当を入れ、温めている間に護は坂牧と話していた

「タクシー代出すけど、遅くなったら流石に帰りなよ?」

「…………え?」

「いや、流石にずっと居るとみんなが心配するって」

「……えい!!」

「痛っ……」

そういうと、坂牧は持っていたアングレカムの造花を護の顔に押し付けた

「あ……えっと……駄目です」

「いやです」

「じゃあ、許可を取ったらいいです、その代わり許可が下りなかったらちゃんと帰るんですよ?」

「いいんですか?」

「え?」

坂牧は笑顔で通信端末を取り出し、GUYS基地へ連絡をかけた

『あ、坂牧君!!今どこにい』

「護さんの所にいて、今日は泊まります、いいですか?」

『……坂牧君、護君は謹慎処分を受けている、それがどういうことだか』

「私がGUYSに入る条件覚えてますよね?」

『……いつ怪獣が出るかわからないから、できれば基地にいてほしいかな?』

「私はいつでも契約を切ってもらってもいいですけど……?」

『何泊でしょうか?』

「謹慎がなくなるまでで」

『怪獣が現れたらお願いします』

そして通信が終わった

「おっけーが出ましたよ」

「いや、今の脅迫じゃ……」

「おっけーはでましたよ?」

「んー、しょうがないか……はいわかりました」

その時、電子レンジから温め終了の音が鳴った

 

それと同時に、護と坂牧が電子レンジではなく、窓の外を見た

その方角は光の家の方だった

「ご飯はちょっとお預けかぁ……」

「ですね……行くんですか?」

「ははは……行かないわけないでしょ?」

坂牧は少しだけ不安な顔をした後、笑顔で言った

「いってらっしゃい」

「いってきます」

護は素早く家を飛び出していった

 

同時に坂牧の通信端末に連絡がきた

回線を開くと橘の声が部屋に響いた

『ダークエフェクトの一部の消失が確認された、迎えに行くから作戦に参加してくれ』

「ぶち壊しです……」

坂牧は唇がムズムズしているのを我慢しつつ身支度を始めた

 

 

 

 

 

 

護は光のもとへ走っていた、なぜ光が危ないか、その疑問は今は考えず、

ただ、ウルトラマンとして、守ると決めた人のもとへ走った

そして、護は光のいる方角に黒い霧が空から集まってきたのを見た

護は一軒家の屋根を飛び越え、一直線に光のもとへ急ぐ

 

黒い霧が護のよく知る姿へと形を変化させた

その姿はだれが見てもウルトラマンヒーローの姿であった

ニセウルトラマンヒーローは、どこかへ向けて歩き始めた

それを横目に、護は光のいる場所に着地した

そこには光を抱き締める両親の姿があった

光の口からは今までのいじめのこと、それを許せないと言葉が漏れ出していた

同時に、護が聞きたくなかった言葉が零れた

両親は光が隠していたことに気付けなかったことを謝り続けていた

護は両手を固く握り、その場から走り去った

 

 

 

 

 

 

ニセウルトラマンヒーローの近くでは、多くの子供たちや、カメラを構えた人々、テレビの報道人もいた

そして、子供たちの中には、光をいじめていた子供たちもいた

『ウルトラマンは好きか?』

突然、ニセウルトラマンヒーローの近くにいる人たちの耳に声が聞こえた

人々はヒーローがしゃべったように聞こえた

「大好きだー!!」

「いつも守ってくれてありがとーう!!」

「これからも平和をよろしくー!!」

人々は感謝をヒーローの姿をしたニセモノに伝えた

ニセウルトラマンヒーローはうなずくと、モードレッドと同じく、

右拳を横に伸ばし、ヒーローとは違う黒いエネルギーを溜め始めた

ざわめく人々、逃げる人々……

ニセウルトラマンヒーローはそれらをまとめて葬ろうと、溜めたエネルギーを放とうとする

 

「止めろー!!止めてくれー!!」

息を切らしながら、ニセウルトラマンヒーローに追いついた護はそう呼び掛ける

ニセモノのヒーローは護の方を向いた

「君ならわかるはずだ!!ウルトラマンが好きな君なら!!」

『嫌いだ』

「え……?」

『ウルトラマンなんて嫌いだ、いじめてくるみんなも嫌いだ。

先生も嫌いだ、クラスのみんなも嫌いだ。

気付いてくれない親も……嘘つきな、お前も』

ニセウルトラマンヒーローは狙いを護に変えた

その手に溜まった黒い光線を護めがけ放った

 

咄嗟に防ぐ姿勢をとる護だが、光線は青い円盤状の何かに防がれた

見渡すと、レッドスパロウ、オオルリが飛んでおり、本物のヒーローも現れていた

護は右手にフュージョミッションを握り、ヒーローに向かって走った

ヒーローも護の方角に向かい走りだし、影を作った

フュージョミッションを掲げ、叫ぶ

「ヒーローーーッ!!」

体が光に包まれ、浮き上がる

そのままカラータイマーに入り、ヒーローの体が青から赤に変わる

 

ヒーローはニセモノのヒーローのつかみかかった

そのまま投げると思われたが、ヒーローは動かなかった

『光君!!目を覚ますんだ!!』

話しかける護に対し、ニセモノのヒーローは蹴りを繰り出し、ヒーローを突き放す

『君はそんなに弱い子じゃない!!ウルトラマンが好きで、いじめなんか乗り越える強い子だ!!』

『嫌いだ』

『光君!!』

ニセモノがヒーローを殴り、蹴り、投げ飛ばす

しかし、ヒーローは反撃をしようとしない

「おい!!あれやばいんじゃないか!?」

レッドスパロウを操縦する篠崎はオオルリと共に、ニセモノだと判明しているヒーローに攻撃を開始した

ニセモノに対し、レーザーやグレネード弾が命中する

ヒーローはその様子を見ると、まるでニセモノを庇うかのように、自分から攻撃に当たりに行く

ヒーローの体に攻撃がさく裂し、またニセモノの蹴りがヒーローに当たった

『ぐッ!!』

『護さん!!なんで攻撃をしないんですか!?』

 

「ウルトラマンの野郎……なんであいつを守ってんだ……?」

疑問に思う篠崎に橘から通信が入る

『各機攻撃を中止、警戒状態で待機せよ!!』

「どうしてだ隊長!?」

『このまま攻撃してもウルトラマンがきっと防ぐ、人間の手でウルトラマンを倒すわけにはいかない』

「……GIG」

 

護はまだ光に言葉をかけていた

『光君……負けちゃだめだ!!自分に……負けちゃだめだ!!』

『自分に……負ける?』

ニセモノのヒーローは再び、エネルギーを溜め始める、そのエネルギーは護に放った時の比ではない

護は力を抜いて、両手を広げた

「受け止める気か!?」

 

『護さん!!何を!!』

護は何も答えない

ヒロは急いでモードを変え、シールドを張ろうとしたが、ヒーローのモードは変わらなかった

ヒーローは、ニセモノの放つ光線を受けた

しかし、ヒーローは姿勢が少し変わった以外では、ほとんど先ほどと同じだった

ただ、受けたダメージにより、カラータイマーがいつもより早く点灯し始める

『護さん……』

『ごめん、ヒロ……もう少しだけ付き合ってくれ』

『……わかりました、護さんを僕は信じます』

『たぶん痛いぞ?』

『がんばります』

ヒーローは姿勢を元に戻し、堂々と手を広げた

カラータイマーが点滅しているのにも拘らず、その姿はまるで本当のヒーローと言えるような姿だった

『さぁ来い!!光!!』

ニセウルトラマンヒーローは何かを振り払うように攻撃をし始めた

ヒーローの使ったすべての光線技も、繰り出される技も、何度も食らってもヒーローは一歩も動かなかった

 

ニセウルトラマンヒーローを突如、攻撃を止めた

『なんで……攻撃しない?』

ニセモノはヒーローに聞いた

ヒーローは両手を下ろし、言った

『攻撃したくないから……かな?』

『グッ……なんで……なんで!!』

ニセモノの体から、黒い霧が噴出し、その形が崩れていく

『約束……』

体が消えかける瞬間、光はヒーローに言った

『覚えてるよ』

ヒーローも時間の制限に達し、体が消えていく……

体が消えるその前に、ヒーローは誰かに向けてピースした

 

 

 

 

 

 

1週間後、謹慎処分が解けた護が、指令室に入った

「お久しぶりです!!」

「お、帰ってきたな?」

GUYSクルー全員が護を出迎えた

ニセウルトラマンヒーローが出てきた日にGUYS基地に帰らされた坂牧だけはいまだに顔を膨れさせていたが……

すると、ヒロが手を入れるくらいの穴のあいている大きな箱を持ってきた

「なんですかこれ?」

護が聞くと橘が答えた

「最近現れているウルトラマンの名前の募集はがきだ」

「ここにいるみんなで名前を決めるのはなんか違くて、勝手に募集しちゃたんだって」

「もちろん僕はヒーローがいいって言ってますけどね」

「ジャイアントの何がわるいんだよ」

「いつも言ってるけど、君のセンスはないとおもう」

「なんだよお父さん」

「あはは……で、俺に持ってきたってことは……」

全員がうなずき、護は箱に手を入れる

「これだ!!」

護が引いたはがきにはヒーローと書かれていた

はがきを書いたのは、城南光……ウルトラマンが大好きな少年の名前だった




ダークパワー・シュート
ニセウルトラマンヒーローの放つ、レッドパワー・シュートの色違い

ダークパワー・ボム
ニセウルトラマンヒーローの放つ、レッドパワー・ボムの色違い

ダークパワー・バーチカルギロチン
ニセウルトラマンヒーローの放つ、レッドパワー・バーチカルギロチンの色違い

ダークパワー・ショット
色違いのやつ

いやー、ようやくウルトラマンヒーロー、序章の終盤に入りました!!
ここから先は作者ではおおまかな想像しかできません!!
なぜなら、考えが作者と護君やヒロと違いすぎるのです
彼らはウルトラマンとして、人間として作者の私より精神的に上だから……
けど、書いていきます、護とヒロの物語はまだまだ序章です!!
これからもよろしくお願いします!!では!!これから仕事か……

ご感想、ご指摘お待ちしております

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