ウルトラマンヒーロー   作:ホルンでごぜーます

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書き終わりました
ではどうぞ


思い出のヒーロー/メビウス3-負思念体ディノゾール登場-

ヒーローとディノゾールの両者は互いを見つめていた

攻撃のチャンスをうかがい、その時が来れば状況は攻撃を当てたものに動く

 

先に動いたのはディノゾールだった

ディノゾールはその口から長く細い舌を動かし、カマイタチのように空間を切る

ウルトラマンになった護は口から舌を出した瞬間に回避行動をとる

ディノゾールの舌はヒーローではなく何もない場所を切り裂き、辺りには空気を切った音が響く

その隙を逃すまいと、転がりからの起き上がりざまにパワーショットを放ち、

その光弾をディノゾールの口内に当てようとした

しかし、パワーショットはディノゾールの顔の前で爆発した

ディノゾールの舌がパワーショットが入る前に切り裂いたのだ

そのまま舌はヒーローの体を切り裂かんとばかりにヒーローの体を切った

ヒーローの体は炸裂し、後ろに吹き飛ばされる

ヒーローはすぐに体を起こし、左拳を横に伸ばす

体の色が赤から青に変わる、モードブルーにモードチェンジした

ディノゾールは、今度はその体から液体の砲弾を放った

『ティアッ!!』

ヒロはエフェクト・シールドを前面に張り、砲弾を防ぎ続けるが、

シールドに罅が入り、その罅が大きくなっていく

ついにはシールドに穴が開き、砲弾はヒロの体にぶつかり、スパークする

 

砲弾や舌の攻撃を避ければこちらの攻撃は当たる、しかし被害が広がり、逃げ遅れた人が犠牲になるかもしれない

だからこそ、ヒロと護は被害を拡大させる避け方は取らない

しかし、舌の攻撃は避けなければ大ダメージを負い、砲撃はシールドを破壊するまで放たれる

こちらの攻撃を当てるためには隙を突くしかない

ディノゾールが再び砲撃を開始し、ヒロは身構えた

 

 

 

 

 

 

その時、砲弾は空中で何かとぶつかり、炸裂した

いったい何とぶつかったのか、それはヒーローの背後に現れた護とヒロの仲間を見れば明らかであった

そこにはケツァールが既にマニューバモードでキャプチャーキューブを放っていた

「坂牧!!本当にあれはディノゾールじゃないんだな!?」

篠崎は本来は屋久島がいるはずのシートに座っている坂牧に聞いた

『はい、あれはディノゾールではなくでーくエフェクトの怪獣です。

ですから過去に起こった極性を反転させることはないはずです』

坂牧はポインタスコープを操作し、ダークエフェクトの怪獣の特徴である、

ダークエフェクトの弱点のを指定していく、

指定されたポイントはケツァールの照準器にロックできるようになった

ケツァールはレーザーをポイントに直撃させ、ディノゾールは動きを鈍らせる

 

その隙を逃さず、ヒーローはレッドにモードチェンジし、ディノゾールの目の前まで体を回転させながら飛び、

ディノゾールの顔の下に潜り込んだ

ケツァールもとても戦闘機とは思えない物理学的法則を無視した動きで背後と側面からレーザーを放つ

ヒーローは真下からディノゾールの顔を殴り続ける

ディノゾールは顔の下にいるヒーローの位置が正確にわからず、また周囲からの攻撃で確実に弱っていく

その時、ヒーローのカラータイマーが点滅する、ヒーローが地球にいられる制限時間がもうすぐ尽きる

ヒーローは勝負を決めるため、あえてディノゾールから離れた

素早くレッドパワー・シュートを繰り出した

ディノゾールも下をヒーローに繰り出す、

が、口元でケツァールの放ったスペシウム弾頭が爆発し、舌の軌道が逸れる

ヒーローのレッドパワー・シュートがディノゾールの頭に直撃する

 

ディノゾールはその体から黒い霧を放出し、姿を消した……

ヒーローはそれを見届けると、空へ向かって飛んで行った

 

 

 

 

 

 

人に戻った護と人間態に戻ったヒロ

二人で勝利に笑顔を浮かべ、ナンダを置いた場所に歩みを進めていた

朝では不仲だった二人は、そんな不安をどこかへ捨てたようだった

ナンダが二人の目に見える位置に見えた

その時、ナンダの中から誰かが降りてきた

護とヒロはその姿を見た瞬間、頬に雫が伝った

 

「……ちょっと遅いんじゃない?」

そこには、顔をまるで鬼のようにした屋久島朱里が立っていた

「緊急通信で呼んでも応答なし、戦闘車両の放置……危険な場所だったのはわかるけど、流石に酷いんじゃない?」

「えっと……避難誘導を……」

「高級焼肉」

「え?」

「高級焼肉を奢ってくれたらナンダを置いてったこと、黙っててあげる」

「な、なら僕も払います!!」

それに対し、ヒロも声をあげるが

「え?ヒロ君は関係ないでしょ?無理やり連れてこられたんだっけ?」

「あ……」

こうして護は屋久島、篠崎、そしてのちに処罰を言い渡される橘に焼き肉を奢る羽目になるのだった

 

 

 

 

 

 

道端で目を覚ましたとある男性、男性はなぜ自分がここにいるのか全く分からなかった

駅に降り立ったことまでは覚えている、目的も覚えている

しかし、ここはどこだ?そう思っていた

彼の近くには川が流れていた、川に設置されていた橋を歩き、川を見つめる

水の流れがなぜだか汚く感じてしまう、木々も、動物の声も、何もかも……

自分でもわからないが、すべてが汚く感じてしまった

そんな時、川に何かが流れてくる

興味など、もってはないが、何やらうるさい、目を向ける男性だった

そこには川で溺れかけている子犬がいた

うまく泳げず、泣き声を上げていた

男性は助けに行かなくては!!と思った時、同時に、見なかったことにしようと考えた

男性は振り返り、その場を去った

見捨てたことに対し、胸に痛みを感じながら

 




今回のお話はメビウス1話にて、その時新生GUYSがいたら
そして、バカヤローッ!!な出来事をすることができない場合のお話でした
ビルにも逃げ遅れた人がいるかもしれませんしね……

そして自演をしなくてはいけなかったため、メビウス1話の登場は再現できないという
あ、それとタイトルのメビウスの意味はウルトラマンメビウスではなく、
無限に続くという意味でとらえるのが正解です
思い出のヒーローは過去から未来へ、ずっと続いていくものですね

そして、今から言いますが、次回はどちらかというとシリアスな展開になりそうです
ウルトラマンですから、シリアスといってもいけるとこまでにしますが、
読んでくださっている皆様にはこの回のあとがきと、
次回のまえがきにて注意を書かせていただきます
その話が終わった後、一度話を清算するため、列伝風説明回を書かせていただきます
子供が見てもわかりやすく、大人の方たちには、
これからのエッセンス程度に見ていただけたらと思います
では、また次回でお会いしましょう
以上、作者からでした

ご感想、ご指摘、お待ちしております

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