ウルトラマンヒーロー   作:ホルンでごぜーます

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間違って一回投稿してしまった
エンターキーの連続押しはご注意を
では本編をどうぞ


人が大好きな怪獣2-巨大犬怪獣ドグファン登場-

GUYSの基地内にアラートが鳴り響く、ドグファンが現れたことによる警報だ

すでに緊急出撃の命令が下されており、全員が戦闘機に乗り込む……が、

ここで一つ問題が起きた

護がナンダの運転席に瞬間に、助手席にヒロではなく、坂牧が乗り込んでしまったのだ

「あ、あれ?ちょっと……僕乗ってないですって!!」

ヒロがドアを開けようとしたときにはもう遅く、坂牧はすでにロックをかけていた

その様子を見ていた護は何も言わなかったが、さすがに苦笑いだった

護はヒロに自身の後ろ、後部座席を指差した

 

坂牧もそれを真似してか、優しく微笑みながら後部座席を指差した

ヒロはささやかな仕返しのつもりなのか、右側でも左側でもなく、中央に座った

もちろんシートベルトは着けているが

 

ナンダはレッドスパロウとオオルリの二機が合体したケツァールの底部に付いて基地から発進した

そしてドグファンのいる場所まで急行していったが……

ナンダの中では坂牧とヒロによる言い争いが起こっていた

「なんであなたが助手席に座っているんですか?」

「護さんの隣にいたいと思ってはダメですか?」

「助手席にも操作するべき機械はあるんです!!あなたは補助できるんですか!!」

「できますよ?」

あまりに即答だったもので、呆気にとられるヒロだったが、盲目という彼女が機械を操作できるはずはない

「本当にできるんですか?」

「だって作ったのお父さんですから、システムから何まで覚えています」

「GUYSの関係者だったんですか?」

「一応は……それに名前を付けたの私なんです」

「レッドスパロウとかオオルリもですか?」

「いえ、ナンダを……」

 

 

 

 

 

 

しばらく時間が経ち、全員が目視でドグファンを確認できる位置に着いた

篠崎はナンダの接続を解除しようと確認を取ろうとしたが、

いまだに言い争いが続く3人をひとまず止めようとした

「おい、目的地に着いたぞ!!いい加減醜い争い止めろよ!!」

『ナンダです!!』

『鳥系の名前にしたほうがカッコいいじゃないですか!!』

『次からどうにかしようこの状況』

『護さんも前に坂牧さんといったい何をしたんですか!?』

『……なにも』

『恥ずかしがってるんですか?』

『なんで隠すんですか!?』

「お父さん、ナンダの接続解除して」

「はいはい」

 

ナンダとケツァールの接続部が切り離され、重力に従って地面に向かって加速し始める

その時、坂牧はホバーのスイッチを入れ減速、緩やかに地面に着地した

「篠崎さん!!下ろす時は下すって聞いてくださいよ!!」

『いやぁ、ニワトリを高いとこから手を離したら飛ぶんじゃないかなって、意外と飛んだ』

「今度篠崎さんの教習所付き合ってビデオ撮ってあげます」

『ちょっと男たち、そろそろ仕事してくれって隊長がうるさいから仕事して』

『とくにブーブーに乗ってる3人ね』

ナンダに乗っている3人は全員に謝った

 

「ところであの怪獣はなんでうごかねぇんだ?」

篠崎はいまだにピクリとも動かないドグファンを見つめそういった

その時機内の音声を聞いていた橘から説明がはいった

『あの怪獣は現れてから一歩も動かないらしい、現状では被害は交通面だけだ

坂牧くん、ダークエフェクトの怪獣か?』

『いえ、ダークエフェクトじゃないです……どっちかというと、もっときれいな存在です

たぶん、何もしなければ安全だと思います』

その言葉に篠崎が坂牧に聞いた

「どうしてわかんだよ、安全って?」

『……澄んだ心が見えるんですよ、そういうことにしておいてください』

『全機は経過を観察しつつ警戒、民間人が被害を受けない場所まで避難が完了したら捕獲を試みる』

『隊長、捕獲するんですか?』

『まだ人的被害は大きくはない、無害な怪獣だったら命を奪う必要はない

GUYSは何も怪獣を倒すだけが仕事ではないだろ?』

『GIG!!』

ケツァールはホバリングで空中に静止、

ナンダはエンジンを一応止め、3人とも外に出てドグファンを見つめていた

 

しかし、この場所で護はあたりをきょろきょろしているのをヒロが気付いた

「護さん、どうしたんですかきょろきょろして」

「いや、ここは俺が住んでた場所の近くだったんだ」

「そういえば……初めてあった場所の近くですね……」

「護さんのお家ですか!?」

「いや、仮住まいだったから実家は別だけど……あの怪獣、なんかここにあるのか?」

その時、ドグファンは目を開き、まるで犬の遠吠えのような声を発した

『なんか、悲しい声……』

『犬の遠吠えよね……』

『ちっ……扱いづれぇ』

『なんか……うん、悲しみだね』

「この声は……」

「心が悲しんでる」

「この声……ふぁん?」

 

ドグファンの声にふぁんという反応をした護

「この声、うちの近くにいた犬の声ですよ!!」

『お前犬の泣き声なんてわかんのかよ』

「いや、そんなことできないですけど……ふぁんの声だなって」

ドグファンは護のほうにむき、顔を近づけた

ドグファンの鼻息が風のように3人を襲ったが、飛ばされるような勢いはない

ドグファンは護に対しまるで喜んでいるように尻尾を振り始めた

「なんか好かれてますよ護さん、私たちの家族にでもしますか?」

「さすがに大きいよ」

 

そんな時、メモリーディスプレイから橘ではない誰かの声が命令を飛ばした

『GUYS Japanのクルーへ、町に出現した怪獣、ドグファンを倒せ

本部からの命令である、拒否する場合、GUYS Japanに対し相応の処分を下す』

「なんだこれ!?」

「これは……隊長さん?」

「いえ、これは……」

護はメモリーディスプレイを操作し、その音声がどこから来るのかを確認していた

「これはニューヨークのGUYS総本部から送られたものではありません!!

ごく近くにこれを発信しているものが……!!」

『こちらレッドスパロウ!!計器にトラブル!!畜生!!この前とおんなじ感じだ!!』

『オオルリ!!同じくトラブルが!!』

全員が橘に状況を説明するが、橘との通信は一向に開かれない

 

「もしかして、この前の事件の原因ってこれなんじゃ……」

「可能性はあるけど、これはまずいんじゃ……」

その時、ドグファンに向かって黒い霧が取り付いた

ドグファンは苦しみ、鳴き声を上げている

「あれは!!ダークエフェクトです!!あの子の体に入っていきます!!」

ダークエフェクトはドグファンの精神を凶暴な存在へと変えた

ドグファンは頭を押さえながら、抵抗するようなしぐさをしながらも、周りを破壊し始めた

『まずいぞ、隊長と通信が繋がらなかったらメテオールも使えねぇ……

捕獲すんのか、倒すのかも……』

『でも、このままほっておいたら周りが……!!』

ケツァールは制御が難しい、その状態で戦闘することも一応可能だが、極めて危険だ

「……倒しません、僕たちは橘隊長に命令されたんです!!倒さないでやってくれって!!」

「ヒロ……そうだな、そうでなくちゃな」

「垣山さん!!指揮をお願いします!!」

『任せてくれヒロ君、ヒロ君たちは?』

「僕たちには、僕たちにしかできないことをします!!」

 

そういうと、ヒロはナンダに坂牧を乗せ、ナンダのオートパイロット(ドライバー)のシステムを起動した

「坂牧さんはとりあえず、離れてください」

「……ナンダなしで大丈夫なんですか?」

「僕の正体を知っている人らしくない言葉ですね」

「冗談です、助けてあげてくださいね」

ドアを閉めると、ナンダは起動音とともに移動した

「お父さん、現状の指揮はお父さんだから、指示出してくれ

俺たちは何をすればいい?」

「お父さんじゃない、臨時隊長と読んでほしいな」

「……お父さん隊長!!指示を!!」

「うーんこのバカ、セパレートしてレーザー誘導で注意を引くぞ

この分だと何を撃っても間違いがありそうだからな」

「GIG!!女子組!!聞こえたか!!」

『その呼び方やめて男子、お父さん隊長、了解です』

『GIG、お父さん隊長』

ケツァールはレッドスパロウとオオルリに分離し先端部分についているレーザー誘導光を照射した

レーザー誘導光は座標を出す場合や、ケツァールになる際に、正しい位置で合体できるためのレーザーだ

しかし、目に見えるほどのレーザーなので、若干の破壊力を持つ、ただ、それは人などに当てた場合である

 

ドグファンにとっては弱い攻撃だが、その攻撃を放つほうにドグファンは身体を向けた

レッドスパロウが背後にまわり、レーザー誘導光を放つ、身体を瞬間にオオルリがまたレーザー誘導光を放ち、

挑発する

ドグファンは攻撃しようとした瞬間に背後の機体に攻撃され、思うように動けない

 

「護さん、行きましょう」

「あぁ、行こう」

二人は構えると、光に包まれ、その姿をウルトラマンへと変えた

赤いウルトラマン、モードレッドの姿だ

『サァーーッ!!』

ヒーローは構え、ドグファンと向き合う

ドグファンは犬の鳴き声を出し、ヒーローへ走り出した

その走り出したスピードに、護は対応できず、突き飛ばされる

倒れるヒーローにそのまま頭を突っ込み走り続ける

建物を崩しながらも後ろにへと突き飛ばされるヒーロー

レッドスパロウとオオルリも、高速で動くドグファンにレーザー誘導光をあてるが、

そんなものをなかったかのように進み続ける

ドグファンは頭でヒーローを上空へと突き飛ばし、そのままヒーローは地面へと叩きつけられた

 

『護さん!!僕に代わって下さい!!』

ヒーローは左腕を横に伸ばし、モードチェンジの構えをとった

身体の色が変わり、ヒーローはモードブルーに変わった

再び、高速で走ってくるドグファンを回転しながら飛ぶことで回避し、

その後ろからエフェクト・ショットをかすめるように当てる

ドグファンは動きを止め、すぐさまヒーローに向き合う

この時、護は何かに気がついた

『ヒロ!!あのビルは使える!!』

『でも!!』

『大丈夫だ!!逆に壊してやれ!!』

ヒーローはビルの目の前に移動し、ドグファンが突っ込むのを待った

ドグファンは再び、そのスピードで、突っ込んできたところをヒロに回避させられた

怪獣も急には止まれない、ドグファンはビルに突っ込み、身体が嵌ってしまい身動きが取れなくなった

ビルから頭を出しているドグファンに対し、ヒロはエフェクトではなく、自身の技を繰り出す

腕を前に伸ばし、手を合わせ、頭上に挙げ、手を合わせたまま左腰にもっていき、

エフェクト・ショットのように手をスラッシュさせて放つ、青色鎮静効果弾だ

ドグファンの身体に当たった光弾はドグファンの身体を浸透して淡く青く光った

 

ドグファンの身体から黒い霧が噴出し、霧散した

 

 

 

 

 

 

のちにドグファンは、機体を修理したレッドスパロウやオオルリによって、人への影響のない無人島へと移された

ドグファンはそれまでの間、付近の住民たちから本当に怪獣なのか?というほど大人しかった

特に子供たちの人気は凄かったものだった

なお一部には酔っ払いの大人も含まれている

なぜ、こんなことになったのか

ドグファンとであう人々はみな、帰りを待っていてくれるように感じたと言ったらしい

ドグファンは今は地球の人々が家族なんだと感じてくれたんだ

 




青色鎮静効果弾
鎮静効果を持つ光弾を放つ技
怪獣の神経に作用して、精神の鎮静効果を出す
エフェクトの効果で悪しきものの効果を断つ効果もある

コスモスのフルムーン・レクトのような技に近い技ですが、
盤の腕はない技を出してしまいました
原因は私の友人の一言なので
「いやぁ、浄化技使えないって不便だよな」
なので、浄化技としては弱いですが出させていただきました

またもやお気に入りが増えました!!ついにお気に入りが10人ですよ!!
内一人は私の友人ですのでちょうど10人です
まだまだ、先は長いので、これからも皆様よろしくお願いします
では皆様、また次回!!
ご感想、ご指摘をお待ちしております

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