ウルトラマンヒーロー   作:ホルンでごぜーます

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タイトルではわかりずらいと思いますが、ヒーローの過去編です
まだ、ヒーローが地球に来る前のお話し、ヒーローの秘密が明かされます


前書きって、もしかしたら読まれていないんじゃないかと不安です



ではどうぞ





光の国-負思念体サイコダーク・負思念体サイコダークⅡ登場-

これは、まだウルトラマンヒーローが光の国、またはウルトラの星と呼ばれるところに居たお話し……

 

彼はこのとき7000歳、ウルトラマンメビウスが地球に始めてやってきた時よりも年上だった

そんな彼は、1人、修行と技の開発に励んでいた

青い体の彼は、周りからこう言われた

「なぜ体を鍛えるのか?」

何故なら彼は光の国の中ではソコソコではあるが、他の人々より研究が得意だったからである

では、彼が研究ではなく、体を鍛えている理由は?それは自分自身の哀れみだ

彼は自分の弱さが嫌いだった

いつも、強く、憧れの的であるウルトラ戦士になりたかった

しかし、彼が宇宙警備隊に入るには実力も心も弱かった

それは彼の身体の青さ故の問題ではなかった

 

当然彼はウルトラ警備隊には入隊できなかった

悔しい、そんな気持ちと同時に悲しみも覚え、その心は彼の身体の色のように青くなった

ある時、彼がめげず修行を続けていたときである

その様子をずっと昔から見ていたものがいた

彼らウルトラ戦士たちから神のような存在と崇められているもの……

他のウルトラ戦士たちとは明らかに違う風貌のものは『ウルトラマンキング』と呼ばれている

ウルトラマンキングは、常に欠かさず体を鍛える彼をウルトラマンキングにしか感じえない何かで見抜いていた

ウルトラマンキングは彼を宇宙警備隊に入隊させるようウルトラの父に言葉を送った

しかし、特殊な条件で……

 

彼は宇宙警備隊の隊員ではなく、見習いとして宇宙警備隊に入ったのだ

見習いとして宇宙警備隊に入るというのは過去、例を見ないものであったが……

見習いとしての経験は、彼を育んでいった

臆病だった彼は少しずつだが、心を強くしていったと、彼自身感じたのだ

しかし、暫くして問題が起きた

 

彼には様々な隊員を就け、実力だけではなく、戦士としての心構えも教えたかったのだが……

彼の気持ち、心と合う隊員が居なかったのだ

彼の心は、ウルトラ戦士としては優しすぎ、また臆病で隊員として向いていなかった

様々な隊員のもとに就かせるが、その隊員と性格が合わなかったのだ

何とか、偶然彼に就いたウルトラマンタロウが、その時は一番性格が合ったのだ

ウルトラマンタロウはウルトラマンメビウスに様々なことを教えつつ、時折、彼の面倒を見ていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後暫くして、彼の教官はウルトラマンタロウから、ウルトラマンメビウスへと変わる

彼の教官であるウルトラマンタロウも彼に付きっきりではいられなくなったのだ

「メビウス、彼を頼むぞ

お前なら他の誰よりも彼を立派な戦士に育てられる」

「はい!!分かりました、タロウ教官!!」

地球を救ったばかりの宇宙警備隊員、ウルトラマンメビウスの純粋な心は、

優しすぎ、臆病な彼の心と相性は抜群だった

彼と、ウルトラマンメビウスの特訓が始まった

その特訓は彼だけではなく、弟子という存在を持ったウルトラマンメビウスにとっても有意義なものであった

 

ウルトラマンメビウスは、自分の偉大なるウルトラ兄弟に頼み込み、いろいろなことを学ばせていた

そして自らも、教えられることのすべてを彼に教えていた

彼らはまさに、師弟という言葉が相応しかった

 

そんなある時、見習いとして最低限の見回りの仕事をしていた彼の目の前に、とあるものが現れた

 

それはただひたすらに負であった

彼が知る限り、それはダークエフェクトの作り出した怪獣だ

彼は戦おうとした、教えられた構えをとろうと腕を動かそうとした

しかし、身体が動かない

何故?彼は考えた

あの怪獣が何らかの攻撃で身動きを取れなくしているのか?

そう考えたが……答えは直ぐにわかった

彼の身体は彼の故郷から離れていったからだ

何を……している?そう考えた時には答えが出た

自分が恐怖したことを、逃げ出したことを……

自分は強くなどなってはいなかった

偉大なウルトラ戦士たちに鍛えてもらっていたというのに……

 

後ろを見れば先程の怪獣が姿を人型に変え、さらに悍ましくなり、自分の故郷を襲っているというのに

聞こえてくる悲鳴に、恐怖を感じた

相対し、負と戦うウルトラ戦士達に、何とも言えない感情が彼を襲った

その中には彼の上官であったウルトラマンタロウやウルトラマンメビウスもいた

彼は教えてもらった技を逃げるためだけに使った

もう、愛する故郷に帰れないことを知ったからだ

彼は両腕からエネルギーを集中させ、時空の穴を開き、そこに飛び込んだ

 

もちろん、その様子を他のウルトラ戦士達は見ていた

その中には当然ウルトラマンタロウや、ウルトラマンメビウスも含まれる

早速、宇宙警備隊員による会議が行われた

光の国を襲った複数の怪獣……ダークエフェクトにより産み出されたサイコダークについてはもちろん

見習いとはいえ、故郷を見捨てた彼の処分もだ

彼は宇宙警備隊員により、捜索、そして、処罰が与えられるという話になった

この場合、処罰というのは宇宙警備隊員見習いの取り消しと、今後、宇宙警備隊に入隊ができないというものだ

これに待ったを掛けたのはウルトラマンメビウスであった

何か理由があるはず、とほかの宇宙警備隊員に訴えるが、誰がどう見ても敵前逃亡にしか見えなかった

そして、彼の処分が決まろうとした時である

会議の際、姿を見せなかった宇宙警備隊隊長であるウルトラマンゾフィー

そして宇宙警備隊大隊長……ウルトラの父が姿を現した

「彼の処分は引き伸ばさせてもらう」

ウルトラの父からの言葉に、隊員一同がざわめく

大隊長であるウルトラの父にただ一人、ウルトラマンメビウスが真意を聞いた

「彼の処分を……引き伸ばす……?」

今度は父ではなくゾフィーが声を出した

「彼がたった今、地球で怪獣と戦い、人々を守ったからだ」

「彼が怪獣と戦ったんですかッ!!」

「落ち着けメビウス……あぁ、丁度太陽系の警備隊員が変わる瞬間を狙われたものだった

もし、彼が地球に行っていなかったら……地球の被害はもっと大きなものだったかもしれん」

「その功績を無下にはできん、ただ、皆の気持ちも同じく否定はできん

だからこそ、処分を引き伸ばしにするのだ」

静まり返った議会、光の国と地球が同時に襲われる事態、想定外の出来事である

確かに、今は彼の処分についてではなく、現状の確認が最優先の事項であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し時間は戻り、ウルトラマンゾフィーとウルトラの父は会議に出向こうとしていた

敵前逃亡……この行為をしてしまったウルトラ戦士はいなかったわけではない

ウルトラマンゾフィーもウルトラの父も、思い当たる処分は功績の取り下げと宇宙警備隊からの除籍のみだ

その二人の前に、ウルトラマンキングが降り立った

「ウルトラマンキング……!!」

彼が下りてくるというのは只事ではない……

少し前に彼を宇宙警備隊に入れろと言われた時でさえ、何事かと思ったのだから

「彼は今、地球で戦っている」

ウルトラマンキングは彼の持つ秘具で、空中に彼が地球で地球人と共に怪獣を倒す映像をモニターに出した

「次に、彼がこの星に帰ってくる時まで、彼に地球を託す……

処分はその時に行うがよい」

二人はほかでもないウルトラマンキングに礼をした

顔を上げると、そこにはすでにウルトラマンキングは居なくなっていた

 

しかし、代わりにあるビジョンと音色が聞こえた

三つの炎、そして忘れもしない鐘の音である

二人は互いに見合った

「まさか、あれを……」

二人の考えていることは同じであった、ビジョンと音……これだけで全てを理解できるのは

ウルトラマンキングの底知れぬ不思議な力おかげであろう

彼の処分は決して功績の取り下げや、宇宙警備隊の除籍なんかではない

それは、処分というべきものでもない……それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

------試練だということ------




地球に降り立った時の話ですから負思念体ベムラーの時のお話です
ヒーローがバカヤロー!!状態だったのは本当に経験不足のためと心の問題だったのです

なぜ、キングがヒーローに目を付けたのか……それは製作者の私すら知りません(棒)



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