星の一族の末裔が幻想郷で暮らすようです   作:ジョースター

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どうもジョースターです

これで一応紅羽ちゃんの話は終わりです

ではどうぞーー


第110話 約束

前回のあらすじ

 

武、やっぱお前が主人公でいいじゃないかな

 

 

武「俺の…………勝ち…………だな」

リーダー妖怪「ククハハハハハハ………………そのよう…………だ

見事、それしか言えそうにはないな

やはり、何かを守るという意思が強いヤツは強いな

あの穏便派の妖怪どもの長もそうだったが」

 

武は仰向けで倒れている妖怪を見下ろす

 

武「勝った…………グッ」

 

武はガクッと座り込む

 

武「ハハ…………勝ったと分かると力が…………入らねぇや」

妖怪1「長がヤラレタ!アイツを殺せ!」

 

そう言い大量の妖怪が武に襲いかかる

 

承「チッ、まずい思ったより数が多いな。アレじゃ間にあわねぇ!」

 

承太郎は紅羽ちゃんを守りつつ武に襲いかかって行く妖怪を倒していく

しかし、数が多過ぎるため捌ききれず

一体の妖怪が武に攻撃をする

 

 

 

「あらあら、随分と卑怯なものですね」

「そうね、そういうのって諦めて撤退が普通よね」

 

攻撃した妖怪の腕に針とお札が飛び気絶する

そして、他の妖怪も少女に投げ飛ばされる

 

武「遅かったな、もう終わっちまったぞ。」

霊「我慢しなさい、流石に片手で茜ちゃんを運びながらだと遅いのよ」

茜「申し訳ありません、ですがある意味ナイスタイミングでは?」

武「まぁそう………………だな」

 

そう受け止められなくもない

でも、本音はもっと早くきて欲しかっt

 

茜「我慢してください。これでも霊夢さんは最高速で行っていたのですよ」

武「ほう………………まぁじゃいいや」

 

こんな会話をしながらドンドン妖怪を倒していく様はまさに圧巻

冗談抜きでもうこいつらだけでいいじゃないかなと思ったのはきっとこのせい

 

承「うわぁ、怖い奴らだなぁ。来て早々蹂躙て、少しは………………ね」

ブ「期待するダメ無駄だと思うよ。あの子達は話し合いなんてものより殴るのが先だからね」

承「………………肯定も否定もしない」

 

まぁあいつらならやりかねん

そして瞬く間に蹂躙され、あれだけ数がいた妖怪たちが立っているのは数体になっていた

しかもその妖怪たちも恐怖で震え上がっていた

心は完全に打ち砕かれていた

慈悲のかけらもない二人である

 

霊「まだやるかしら?私たちは別にいいけど」

妖怪2「長を連れて撤退ダァアアアアアアアアアアアア!」

 

その速さおよそ0.5秒

おそらくその判断をした妖怪も自己最高の速さだったであろう

数人がかりで武に倒されたリーダーを回収して逃げて行った

 

 

武「………………マジでコエェよ、特に茜。

一応、一般人だよ?」

茜「そうですね、普通の女の子ですよ」

武「あぁー成る程、逸般人か、そりゃこんなことできるわ」

 

若干思考を放置気味だが、武は気にしない

というか気にしたらダメだと思う

 

承「で、とりあえずさっさと治すか。まずは…………」

武「霊夢からで頼むわ、割と深い傷負ってたし」

霊「いや、あんたの方が…………まぁいいわ、お言葉に甘えて先に治してもらおうかしら」

 

そう言い霊夢は承太郎の腕を差し出す

 

承「ふむ、確かに傷は深いけど。ちゃんと止血されているな、この応急処置には感心感心」

 

そう言い承太郎は霊夢の傷を治す

 

承「じゃ次は武か」

武「おう」

 

そう言いあまり動けない武に承太郎は手を伸ばす

 

承「骨とかが結構折れてるな。特に右腕、やっぱりあんな無茶はしないほうがよかったな」

武「そうだけど、アレしないと勝てる気がしなかったからまぁ仕方なし」

承「それもそうだな…………うっし終わり」

武「サンキュー」

 

そう言い武は立ち上がる

 

承「これで終わりか?」

武「紅羽ちゃんもちょっと怪我しちゃったからの頼む」

承「そうか」

紅「紅羽も?」

承「そうだよ、まぁ一瞬で終わる。

そう気負うな」

 

そう言い承太郎は傷を治す

 

紅「あり…………がと…………」

承「気にするな」

武「これで終わり………………かな?」

霊「そうね」

承「じゃ帰るか。あっそのまえに、バイク回収しないとな」

武「あっそれなら欠片を取っておいたから。それで回収しようぜ」

 

そう言い武は小さいカケラを渡す

 

承「あぁやっぱりクラッシュさせたか…………まぁ今回は事態が事態だから仕方ないか」

 

承太郎はそう言いながらカケラをクレイジーDを出して殴る

カケラは逆再生するようにバイクの形になって行く

そしていつのまにか武が壊したバイクになっていた

それを亀の中にしまう

 

承「これはまた修理しないと動かせないから、こっちで回収する」

武「え?治したのじゃないのか?」

承「直したけどそこから調整しないといけないから…………」

武「なんか………………ごめん」

承「気にするな」

 

承太郎はそういい苦笑いをする

 

霊「さて、やることやったしここに長居もアレだし帰りましょうか。承太郎は…………」

承「どうするか」

茜「もう先帰って貰って方が良いのでは?妖夢さんたちに迷惑かけると思いますし、たとえ私達が妖怪に襲われても万全な状態なら大丈夫ですし」

承「ふむ………………それもそうか。

じゃ、後はよろしく」

 

そう言い承太郎はエアライドに乗り去って行く

 

霊「さて、帰りましょうか」

武「そうだな」

茜「………………それでどこへ行けば博麗神社につくのでしょうか?」

霊「知らない」

武「覚えてない」

 

 

しばらくの沈黙

 

武「誰も知らない感じ?」

 

全員頷く

 

武「なんで分からないのか理由を言っていこう」

霊「飛んでたから、道なんて覚えてないし、飛べるの私だけだし運べるのは一人だけだから、無理があるわね」

茜「通信機の機能使ってたから見てませんでした」

武「超高速で移動して、そっからただひたすらに逃げてたから覚えてない」

 

うん、誰もマジで分からないようだ。

どーすんのこれ

 

武「霊夢はできるだけ、離れて欲しくないからなぁ。

万が一のために対抗できるのは霊夢だけだし」

 

ダメだ。そうなると何もできねぇ

うーむ………………

ゆかりんは………………望みは薄いなぁ

こうなったら霊夢の勘に頼るか?

いや、流石にまずいなぁ

 

紅「道がわからないの?」

武「うーんまぁそうなっちゃうかなぁ」

紅「だったら紅羽、分かると思う」

武「え?」

紅「この道、朧げだけど覚えてる」

 

そういえば一人で人里から博麗神社に行ったって言ってたな

それにしてもよく覚えてるな

俺なんか絶対記憶出来ない

確固たる自信がある

 

茜「それは誇るようなものではないですよ」

霊「そうね、むしろ卑下すべきものよ」

武「知ってた」

 

霊「とりあえず紅羽ちゃん。案内お願いね?」

 

無言で頷く

 

 

数分後

 

 

武「本当に着いた」

 

目の前にはいつもと何ら変わりない博麗神社があった

 

紅「紅羽………………役に、たてた?」

武「もちろんさ。紅羽ちゃんのお陰で俺たちは無事ここへ着けたんだ。ありがとう!」

 

俺は笑顔で答える

紅羽ちゃんは恥ずかしそうに赤面して俯く

 

紅「紅羽は………………生きてていいの?」

武「当たり前だ。それ以前に生きててダメな人なんていない、他人に生きててダメなんて決められるなんてことはないんだよ、だから紅羽ちゃんは生きたいと言ったんだ、ならば生きていいんだ」

紅「そう………………でも、そのせいでお兄ちゃんがボロボロになって」

 

そう言い俺は自分の体を見る

確かに傷こそ承太郎に直してもらったが、服はボロボロで血だらけだった

それだけでどれだけのことがあったか分かる

 

武「大丈夫、これは俺がやりたいことをしてこうなっただけ、来れはちゃんのせいじゃない。

それに俺は今回のことで決めたんだ。

俺は正義のヒーローにはなれない。力もない頭も良くない。でも………………誰かの味方にはなれる、だから俺は、君の味方だ

たとえどんなことがあっても俺は絶対に紅羽ちゃんを捨てない、絶対に守り抜く」

 

そう言い俺は膝を曲げて紅羽ちゃんと目線を合わせる

紅羽ちゃん、若干泣きそうな顔である

その涙は悲しみではなく、嬉しさの方の涙だった

 

紅「お兄ちゃん………………絶対にいてくれるの?紅羽の味方に…………」

武「あぁ、ずっといるよ。約束だ

だから、君は誰にも愛されない人じゃないんだ。

俺はずっとそばには入れないかもしれない、大事な時にいないかもしれない、でもこんな非力な俺でよければ君を守らせてくれ」

紅「ッ、うん………………うん!」

 

そう言い紅羽ちゃんは俺に抱きつく

そしてポロポロと涙を流す

しかし表情はどことなく幸せそうな顔だった

まだ紅羽ちゃんの問題は山積みだ。

でも、一歩ずつ、少しずつ進んでいこう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そして、愛されることを知らない少女は幸せというものを知ったとさ………………めでたしめでたし、いいハッピーエンドだねぇ〜〜」

 

そう言い男はパチパチと一人で手を叩く

 

「おい、何やっている。勝手に余計なことはするなと言ったはずだが」

「そーだぜ、これで変に面倒なことになったらどーすんだ」

 

二人組の男たちが、武たちを襲撃した男に問い詰める

 

「大丈夫だって、そうならないように色々調整したから」

「では、なぜあの少女の両親を殺した?

最後は両親は反省していたから殺す必要ななくなると思うのだが」

「あぁ〜〜それね、あれ意味無いよ。ああいうのはどーせすぐに別の方法で全く変わらないことをするよ。

アレは紅羽ちゃんの為でもあったんだ。

まぁただ僕が絶望を見たい、あんなのじゃつまらないって言う私欲はあったけど」

「へぇ、まぁやっちまったんだ。色々言ってもアレだ。

もう二度と余計なことやるなよ」

「もちろん、そのつもりだよ」

 

男はケタケタと笑う

 

「ふむ、しかし。武…………か、また面倒なのが増えたな、まぁ良い。今のところはアイツなど恐れるに足らない、要は済ませた行くぞ」

「はいはーい」

 

そう言いリーダーと思われる男ともう一人の男は去る

残されたのは襲撃した男

 

「さぁて、君たちがどんな素晴らしい物語を見してくれるのかな。

楽しみだ」

 

「ん?結局僕は何がしたいかだって?それは簡単何度も言ってるけど」

 

男はニヤリと笑う

 

 

 

 

 

 

ただ人が絶望しているのを見たいだけだよ

 

 

 

 

 

To be continued ーーーーーーー>




長かった紅羽ちゃんの話もおわりです
まぁ後日談的なものはありますけど

感想、誤字、アドバイスなどございましたらよろしくお願いいたします

次回のお楽しみにーーー

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