星の一族の末裔が幻想郷で暮らすようです   作:ジョースター

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どうもジョースターです

今回はうん休息回になるのかな?

ではどうぞーーー


第103話 人は案外気付かずに人を救っている

前回のあらすじ

 

怒れる拳を叩きつけろ

 

武「体の方は大丈夫?紅羽ちゃん」

紅「大丈夫…………」

武「そっか、ちょっとでも痛かったりしたら俺がおんぶするよ?」

 

紅羽ちゃんはそれを拒否するように大丈夫と言い続けた

そこまで言うならば、紅羽ちゃんの意見を尊重しよう

 

武「外に出たはいいものの……………なにしようか決めてなかった」

 

茜を呼ぼうにも、なんか用があるとか言ってたしな

多分、おそらくきっと嘘だと思うけど

こうなったら茜強制召喚法でも…………

 

*茜強制召喚法……………ただ武がやってはいけない系統のことをすると何処からともなく茜が飛んでくること

大体、幼女関連でなる

無論、その後には処刑

 

 

その後が恐ろしいからやめとこ

それに今そんなことできる気がしない

紅羽ちゃんにしようものなら冗談抜きで、頼んだことをやりかねない

 

紅「?」

武「そうだ、そろそろおやつの時間だし、あの店の宇治金時でも食べに行こうか」

紅「!」

 

紅羽ちゃんは、ビクッと反応して

コクコク頷く

よっぽど食べたいだな

さて、その前にお金を確認……………

 

武「アアアアアアアアアアアア!しまったアアアアアアアアアアア!お金無かったぁあああ!」

 

そうだった、お金を補充しておくの忘れてた

多分中身は日本で言う10円ちょっとだろう

う◯い棒一本買えるかどうかのレベルだ

 

というか紅羽ちゃん?

涙目にならないで、どれだけ食べたかったの

奇跡でお金が入ってたりしないかな

俺はそんなあるはずもない幻想を抱き財布を開けた

 

武「奇跡的にあったわ」

 

奇跡的に、ちょうど2人分のパフェ代が入っていた

入れた記憶ないのになんでだ?

よく財布を見てみると何か書いてる紙が入っていた

そこにはやたら綺麗な字でこう書かれていた

 

『お兄さんのことですから、あの宇治金時を二人で食べようと思っている筈なので、お金入れときました。あとでしっかり返すように』

 

茜、お前はオカンか

やってることただのオカンや

いや、滅茶苦茶ありがたいけど、神がかってるけど

 

紅「行ける?」

 

上目遣いで紅羽ちゃんは俺にいけるか尋ねる

俺は笑顔でこう返した

 

武「いけるいける」

 

それを聞くと紅羽ちゃんは心なしか嬉しそうに見えた

いや前言撤回、心なしどころかどう見ても嬉しがってる

足取り軽やかすぎるもん

まぁそれは嬉しい限りです

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

由「いらっしゃいませー武さん、紅羽ちゃん。2名様でいいですか?」

武「やあやあ、由紀ちゃん。2名で」

由「茜さんは今日は?」

武「なんか用事で出かけた」

 

そういうと由紀ちゃんは頷き、二人を席に案内する

そして当然のように俺の膝の上に座る紅羽ちゃん

躊躇いとか、そういったものないんですね

そして、宇治金時を2人分注文して出るのを待っていた

 

紅「どうして……………」

武「ん?」

紅「どうして、紅羽のことを…………こんなにも大切にしてくれるの?紅羽なんて赤の他人だし、私が何があっても………武お兄ちゃんには、害はないのに」

武「んーー難しい質問だね、確かに紅羽ちゃんの言ってることは正しいといえば正しい。

でもね、世の中そんなんじゃ片付かないんだ。

俺は、君を見て助けたいと思ったから助けただけ。

少し昔話をしようか

俺は昔自分のせいで妹の茜が大怪我を負ってね、その時からひたすらに強くなることばっかり考え、誰かを守りたい一心で頑張った」

 

そして幼女の素晴らしさを知った

と言う話はカットで

 

武「でも、所詮俺に出来ることなんて誰でも出来ることしかできなかった。それを知った時にやけになってるもう色々投げ出した。

その時に俺の友人、承太郎にあった。

そいつは人間をある意味やめていて普通じゃできないことを軽々超える人間だった。

最初は才能だろ、そう思っていた

でも違った。確かに才能もあった、だがそれ以上の努力をしていた、死に物狂いで努力して己が力を制御して、そして様々なことを成していた」

紅「それで…………」

武「それを見て俺もまだ出来るじゃないかと思って、今に至っている。

まぁ長々言ったけど要はこう言いたかったんだ。

俺はあいつに助けられていた、意図せぬ形でも俺は助けられた。

人は面白いものでね、誰かに助けられたものは誰かを助けたくなる訳だ」

紅「誰かに助けられたら誰かを助けたくなる…………」

武「それに俺は君みたいな子が酷い目に合っているのなんて、見てられない、ほっとけないんだ」

 

こう俺が言うと顔を真っ赤にして恥ずかしそうに俯く

 

由「お待たせしました、宇治金時です」

武「いいねぇ、ありがとう」

 

由紀ちゃんはそういい目の前に宇治金時を二つ置いてぺこりとお辞儀をして、厨房に戻っていった

 

武「それじゃ、食べよっか?」

紅「うん…………」

 

そう言い紅羽ちゃんは宇治金時を一口分掬い口に入れる

 

紅「美味しい」

 

そう言い瞬く間に自分の分を平らげていた

 

武「紅羽ちゃん、俺の分も食べていいよ」

紅「いいの?」

武「ちょっと食べたから俺は満足だから、気にせず食べて食べて」

 

俺はそう言い自分の宇治金時を紅羽ちゃんの目の前に置く

最初こそ、躊躇っていたが結局誘惑に負けて食べていた

 

紅「武お兄ちゃん」

武「ん?なんだい?」

 

そう言うと目の前に宇治金時を掬ったスプーンが目の前にある

 

紅「あーん」

武「ありがとう、紅羽ちゃん。

では、ありがたく………………うん、美味しい」

 

俺はそう笑顔で返す

紅羽ちゃんはもっといる?と聞いて来たが、俺のことは気にせずと答え

紅羽ちゃんは一人で食べる

俺はその光景を見ているだけで満足だ

というか、こっちの方がいい

 

 

 

紅「ご馳走さまでした」

 

紅羽ちゃんはそういいスプーンを置く

 

武「よし、それじゃ出よっか」

 

食べ終わったしここに長居する理由もない

しかし、すぐには立てない

理由?紅羽ちゃんを膝に乗せてるから

 

武「あの〜〜紅羽ちゃん、お願いなんだけど立ってくれないかな?」

紅「あっ、は………………!」

 

紅羽ちゃんはすぐに立とうとするがなにかを思い付いたようで一旦固まる

 

紅「いやです………………」

武「え?それは困るなぁ」

紅「前みたいに、ぎゅーっとしてくれないと立たない…………」

武「!!」

 

驚いた、この子がそんなことを言うなんて

心に余裕ができたからであろうか、まさかこんな甘え方をするとは

まぁお願いしてる内容はいとも容易いので

俺は即座に求めていたものを実現させる

相変わらず、体は細いな

しかし、前と違う点があるとすれば表情が少し笑っているように見える

 

武「これでいいのかな?」

紅「うん…………ありがとう、武お兄ちゃん」

 

そう言い紅羽は椅子、もとい俺の膝から降りる

俺はその後に立ち上がった

 

由「あっ会計ですか?少々お待ちを」

 

由紀ちゃんは俺たちが立ちここを出ようとすることに気が付き入って来た場所に移動する

 

武「これで、多分ジャスト」

由「えーと一つでこの値段だから………………はい、ちょうど頂きますね。

ありがとうございました、またお越しください

それと武さん」

 

由紀ちゃんはそういい微妙な表情をしていた

 

武「ん?どうしたのかい?」

由「えーと…………その…………」

武「はははは、まさか全部見てた?」

由「はいガッツリ」

 

あっこれは新たな脅されネタを提供したな

まぁしようがないや

事情を話せば、わかってくれる筈

わかってくれる………………よね?

 

武「………………まぁ、いいや。とりあえずご馳走さまでした」

 

そう言うと由紀はお粗末でしたと言い

俺と紅羽ちゃんは外へ出た

 

武「さてさてさってっと、どうするものかね、思ったより時間が余ったな…………」

紅「武お兄ちゃん」

 

そう言い俺の袖をギュッと握る

かわいい

 

武「どうした?」

紅「私ぐらいの、普通の子ってどうやって甘えてるの?

分からない、どう甘えればいいのか分からない…………」

武「…………」

 

そうだった、この子は今までに愛されなかった、愛されなかったから愛された時にどう反応すればいいのか分からない

それと同じように、愛されなかったからどんなことをすれば愛されるかが分からない

甘えるのも一種の愛されたいという欲求だ

だから、どう甘えればいいのか分からないんだ

 

武「分からなくていいよ、そういうのは教えられるものじゃない。

自分で考えて、学び、自分らしいやり方を身につけるんだ」

紅「自分らしい………………紅羽ってどんな子?」

武「それも自分で考える。と言ってもまぁ、俺から見た、客観的な視点なら言おう。

君は、紅羽ちゃんは優しくて、いい子で、純粋で、可愛い子だ」

 

俺は膝を曲げて紅羽ちゃんに目を合わせてそう言った

紅羽ちゃんは恥ずかしそうに目を背け、真っ赤になっていた

 

紅「そう………………なの…………」

 

そう言い紅羽ちゃんは少し笑っているように見えた

 

紅「そう言えば武お兄ちゃん」

武「ん?どうしたんだい?」

紅「武お兄ちゃんがよく言う友人ってどんな人なの?」

武「あいつか…………あいつは…………うーん言いづらいな、まぁすげぇ奴だよ。

あいつはなんでも出来るし、頭いいし、性格は…………うん、時々オーバーキルを見せるけど、一応やるとしても真っ当な理由があってやってるし、すごい奴」

紅「ふーん」

 

 

ーーーー

 

承「ハックション!」

妖「風邪ですか!?」

承「案ずるな多分武あたりが俺の噂してるだけだ」

 

ーーーー

 

ちょっ興味無しですかい?

聞いておいてスルーですかい?

紅羽ちゃんや

 

紅「だって、紅羽の中で一番は…………武お兄ちゃんだから」

 

▼武は 500 のダメージを 受けた

 

▼武は 力尽きた…………

 

っていつもなら即そうなるが今回はならないぞ

超成りかけたけども

 

武「そっか、そう言ってくれると嬉しいな

それじゃ、そろそろ行こうとするか」

 

頷く紅羽ちゃん

そしてしばらく俺と紅羽ちゃんは人里をウロウロしていた

しかし、紅羽ちゃんはいきなり立ち止まった

 

武「どうかしたの?」

紅「おぶって」

武「え?」

紅「私をおんぶして…………疲れた」

 

まぁ無理もない、あんなボロボロな状態であれだけ歩いたんだ、いくら最初は大丈夫と言っても、歩き続けたから…………ね

俺としたことが失念していた

これは切腹ものだぞ

 

武「わかった、じゃはい」

 

俺は紅羽ちゃんの目の前に座り込みいつでもおぶれる状態になった

紅羽ちゃんは最初こそ少し躊躇っていたが、おんぶをした

やっぱ軽い

 

紅「久しぶり、だな…………」

武「こうされるのが?」

 

紅羽ちゃんは頷く

 

武「そうか、それでどう?感想は?」

紅「高い…………」

 

でしょうね

 

武「そうだね、じゃ次は何処へ行こうか」

 

男は少女を背負い、人里を行く

 

 

 

武「それじゃ、今日はここら辺にしよう。親たちも頭冷えただろう」

紅「大丈夫かな?」

武「大丈夫、いける。もしそれでもするなら、通信機で連絡してすぐに駆けつけてぶっ飛ばしてやる」

 

流石にそこまではと少女は言う

武は紅羽ちゃんの家の前で紅羽ちゃんを下ろし

優しく頭を撫でて帰って行った

少女は一人家の前に立つ

 

紅「落ち着いて…………大丈夫、きっと大丈夫…………」

 

少女はそう言い聞かせ家に入る

果たして、彼女を待っているのは…………

 

 

To be continued ーーーーーーー>

 

 

 

 

 




紅羽ちゃんを待っているのは、何時もの地獄か、それとも…………


それとどうでもいいですけど、fgo空の境界コラボ復刻なんとか全てミッションクエ出来ました、素材もあとはマナプリ回収だけ…………
後、剣式当てました
藤乃狙いだったのに…………


感想、紅羽ちゃんへの励まし、誤字、アドバイスなどございましたらよろしくおねがいします

次回もお楽しみにーーー

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