星の一族の末裔が幻想郷で暮らすようです   作:ジョースター

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どうもジョースターです

今回は若干無理矢理な点がありますがご容赦を

ではどうぞーーー


第102話 怒りを抑えるのって異常なほど難しい

前回のあらすじ

 

やったれ武

 

紅羽父「うちの紅羽に何か?」

武「用があるかというよりは渡すものがございまして…………」

父「一体どのような?」

武「…………そうですね。事情を話すとなると色々長くなりますけどよろしいですか?」

父「そうですか、では上がってもらってゆっくり話をして下さい」

武「ご好意感謝します」

 

俺はそういい家に上がる

俺は紅羽ちゃんに会いに来たのに、紅羽ちゃんの場所については一切触れていない

これは怪しいな

しかし、今は下手に行動すれば、それはそれで厄介だ

ここは親と話をするか

俺はそういい居間につき

座った

 

武「まずは自己紹介を、私は久城武、寺子屋の教師を勤めさせてもらっている者です。」

父「教師ですか、若いのに凄いですね」

武「いえいえ私なんてまだまだですよ」

父「それで何故、ここへ?娘はそこには行かせてはいませんが」

武「それは、実はあの子に寺子屋の授業を無料で体験させたからです。

先に謝っておきます、親に一切そう言ったことを紅羽ちゃんにさせたこと誠に申し訳ありません」

 

俺はそういい頭を下げる

 

父「いえいえ、そんな。むしろわざわざ、娘にそんな貴重な体験をさせていただき感謝しかありませんよ」

武「そう言って貰えるとありがたいです。そしてですね、その時に各教科の最後にテストみたいなものをさせたのですよ。

その結果がこちらです」

 

俺はそう言い慧音先生から貰った答案用紙を渡す

父親は最初こそへぇと見ていたが、算数を見た瞬間えっとなった

 

父「これは」

武「正直、算数に関してはほんのすこししか教えていないのに、満点を出してきました。これは凄いことで、外の世界では僕が2、3年前にやった計算まで解けてました。

それで慧音先生の言ってましたが授業料を払わなくてもいいから是非来て欲しいと、思ったほどです」

父「そうですか」

武「ところで…………紅羽ちゃんは?」

父「娘は…………その、風邪で…………」

 

父親はそう誤魔化し気味のそう言った

俺はすかさずそこをついた

 

武「そうですか。なら少しだけでも顔を見させては…………」

父「ダメです。万が一移ったら、申し訳ない」

武「大丈夫ですよ。ほんの少しなので、ただの風邪ならば弱ってもいないし、マスクつければ大丈夫ですよ」

 

俺はそういい俺はカバンからビニールで覆われた未開封のマスクを取り出す

何でこんなのあるかって?

茜がそういうのは煩くて、ハンカチ、ティッシュ、マスクは常備してるから

 

父「いえいえ、娘はその、結構な病気で…………」

武「なら、あなた方も何かしら対策してないと可笑しいですよね?

少なくともマスクは付けておこかないとダメなはずでは?」

父「グッ…………」

武「正直に言ってください。見せられないようなこと、してるんでしょ?」

 

俺がそう言うとか図星を突かれたような反応をする

俺はそれを見るなり立ち上がり部屋を出た

父親の制止の声が聞こえたが知ったことか

そして、父親の反応が一番強かった部屋の前で止まる

 

父「そこは開けるな!いい加減にしないと」

武「自警団を呼ぶぞ?と言いたいのですか?ならば諦めたほうがいいです」

父「なっ!」

武「自警団を呼べばこの家は隅々まで調べられる。俺がこんな強行を行なった理由をはっきりさせるためにね。そしたらどうなる?」

父「グゥウ…………」

 

俺はそういいその部屋の扉を開ける

 

武「………………ウソだろ…………」

 

目の前には赤黒い、そう乾いた血の色がいたるところに散らばっている部屋

そして、部屋は傷だらけ

殺害がそこでありましたと言われても納得できてしまう部屋

その部屋の中央にポツンとボロボロの紅羽ちゃんがいた

正直、こうであって欲しくなかった

まだ殴る蹴られるで済めば良かった

これじゃぁ拷問じゃないか、精神がいつ死んでもおかしくない

それほど酷いものだった

 

紅「………………お兄…………ちゃん」

武「紅羽ちゃん!」

 

俺は急いで駆け寄る

紅羽ちゃんはいつもでも少し弱々しさを感じるのに、今はいつにも増して弱々しい

死ぬ寸前ってほどではないがそれに近い状態

 

武「大丈夫か!」

 

紅羽ちゃんは小さく小さく頷く

俺はそれに少し安堵するが、同時に湧き出るものがあった

 

それと同時に、後頭部に衝撃が走る

パリンと何かが割れる音

鈍い打撃音

どうやら殴られたか

頭から生暖かいなにかが流れる

おそらくは血であるが、放置だ

それよりも優先することがある

落ち着け武、そうだ落ち着け

そう自分に言い聞かせる

 

父「黙って見てりゃ…………いい気になりやがって…………殺す、それを見られたからには殺す!」

 

そう血相を変えて花瓶を持った父親は言う

 

武「…………それで?終わりか?」

 

俺は少しフラついたが、立ち上がる

この程度、今の俺じゃ動じない

昔だったら気絶してるけど

あの妖怪に比べれば全然

それにこんなものを見せられたんだ

一般常識がある奴がこれを見て、頭に来ないはずがないだろ

だが、落ち着け武

ここでこそ理性をしっかりしろ。

そう、落ち着いて

 

武「テメェは!親どころか、人として!やってはいけないことを、やってんじゃねええええええええ!!」

 

このクズの顔面に一発叩き込め

 

父「ガッ!」

 

父親はぶっ飛ぶように壁に叩きつけられ、座り込む

俺は父親の胸ぐらを掴む

 

武「痛いか?痛いだろうな、だがな!こんな痛み!

紅羽ちゃんがテメェから受けて来た痛みに比べたら!全然なんだよ!」

武「お前には分からないだろうな!

あの子は幼いながらにどれだけ一人で苦しんだか!

あの子がその痛みに耐え!健気にお前たち親を信じ続けたか!

それなのに!お前は、テメェら親は!」

 

俺は感情のままにそう言う

今回は出来るだけ我慢していた

だが、我慢の限界だ

 

父「ウルセェ!テメェは他所の家の事情まで突っ込んで来てんじゃねぇ!」

武「あぁ、そうだよ。俺と紅羽ちゃんは血も繋がってもないよ!

だが、それがどうした!

親が子にこんな仕打ちをしているのを見て黙っていられる程、俺は腐っちゃいない!

俺は正しいと思ってることをしている!」

 

感情のまま言ってるから無茶苦茶だ

そんなの100の承知だ

 

父「俺は俺なりの育て方があんだよ!」

武「それがダメなんだよ!それじゃぁ、紅羽ちゃんは幸せになれない!

お前は、紅羽ちゃんが笑ってるのを最近見たか!」

父「…………」

 

黙る父親

どうやら思い当たらないようだ

 

武「見てないだろ!そんな教育は紅羽ちゃんのためになって無いんだよ!」

 

父親は完全に圧倒されて黙る

 

武「親なら、大切な子に!幸せに生きて欲しいと思うのが当然だろうが!」

父「そんなこと知るか!」

武「テメェェエエエエエエ!」

 

俺はその言葉で完全に理性がぶっ飛ぶ

このバカにもう一発

しかし、その拳は父親に当たることはなかった

拳は父親の顔の目の前で止まった

 

紅「やめて………………ください…………」

 

紅羽ちゃんが俺の胴体に抱きしめて来たからだ

しかし、抱きしめると言うよりはしがみつくに近く

しかも一瞬で、剥がせそうな弱々しい力で一生懸命にしがみついていた

 

紅「これ以上、紅羽の所為でその手を血に…………染めないで下さい…………暴力は………………ダメです…………」

 

そう泣きながら紅羽ちゃんは途切れ途切れで言う

そうだった

暴力はダメだ

結局俺も暴力で解決するところだった

これじゃ父親と変わらないじゃないか

 

武「ごめんな、紅羽ちゃん。ありがとう、お陰で目が覚めた」

 

俺はそういい頭を撫でる

紅羽ちゃんは頰を紅潮させながら首をふるふると横に降る

 

武「おい、親父さんよ。今回はお前の素晴らしい娘さんのおかげで止めてやる。

だが次紅羽ちゃんにこんなことさせたら………………次は知らん」

父「………………あぁわかったよ」

武「なぁ親父さんよ、これがお前が散々いじめ続けた娘だ、よく見とけ」

父「…………」

 

俺はそう言い胸ぐらを掴んでいた手を離す

 

 

武「紅羽ちゃんのことが何一つ分からない状態じゃ

お前に紅羽ちゃんの親を名乗る資格はねぇ」

 

俺はそう吐き捨てるように言い残して、紅羽ちゃんを連れて帰った

途中で母親がこっちを覗き込んでいたのを見た

しかし俺はあえてスルーする

紅羽ちゃんは、時々フラついているから、手を握り引っ張る

今の間は、親だけにしとくべきだ

だから、紅羽ちゃんの怪我の治療がてら。親のは頭を冷やして貰おう

 

父「俺は、いや俺と母さんは一体どうすればいいんだ…………分からない、何が正しいのか分からない…………」

 

父親は一人考えてこんでいた

 

母「見ることだけしかできなかったけど、私も変わらないと行けないのかな?」

 

親に少しではあるが、変わろうとする心が出てきた

さてこれからどうなるか

 

To be continued ーーーーーーー>




短い気がする?
気のせい
悪いのはFGO空の境界コラボ復刻とグラブル古戦場が被ったせいだ()

ちなみに武のある選択がバッドエンドかハッピーかに別れます
一応、ハッピーエンドしか書かないつもりですがバッドも気が向いたら書こうかな

感想、誤字、アドバイスなどございましたらよろしくおねがいします

次回もお楽しみにーーー

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