誕生
声が聞こえる。 「産まれよ。 さあ!現世にて、使命を果たすのだ!」
………なんで命令形? なんで俺?ふざけろ氏 何様?だいたい俺は今マラソンしてるフォウ君の応援で忙し
「産まれるのだ!ギルガメッシュよ!」
………そういえばなんか暗いなここ。 画面右下のフォウ君もいないし。なんか暖かいし。なんか光がこっちに迫ってくるし
「ようやく出会えましたね。世界に望まれし御子。ギルガメッシュ」
………なんかありえないレヴェルの美人がこちらを女神のような笑顔で見ていた。
これは暇を持て余した神々(抑止力とも言う)による「僕が考えた最強の主人公ギルガメッシュ」の無垢な魂を図々しくも乗っ取ってしまった名も無き男の新たな英雄叙事詩である。
英雄王ギルガメッシュの身体を乗っ取って5年が経つ。
この5年でなんとか現状を理解し、貧弱な魂ながらなんとか本来の魂に自我が芽生える前に主導権を握ることができた。
いかに英雄王といえども、自我が芽生えていない状態で大人である「俺」に勝つなど不可能だったのだ!
フハハハハハ! これで「俺」が英雄王ギルガメッシュだ!
……………………すいません。盛りました。ぶっちゃけめちゃくちゃ大変でした。正直な話自分が誰だったか?そもそも大人だったのか?
記憶を代償にして生にしがみつきました。
しかし、なんとか自分の手元に置くことのできた記憶もある。
例えば、この世界は紀元前のFateの都市であるURUKUであること。自分がギルガメッシュになってしまったこと。
セイバーが可愛いこと。第4次5次聖杯戦争の過程と結末。セイバーに会いたいこと。そしてセイバーと結婚したいこと。
…………………え、いろいろ覚えすぎじゃないかって?仕方ない。セイバーに関することと、何よりこの俺ギルガメッシュに関することは覚えておいて損は無い。 さてと、どうしたもんかねー
覚えておいて損は無い。 さてと、どうしたもんかねー
セイバーに会うためには英雄王として生涯を全うし、第四次聖杯戦争で「優雅たれ」から呼び出されなければならない。しかし史実通りに生きようと思っても多分本来の「ギルガメッシュ」とは異なる人生を歩むことになるだろう。だって、ぶっちゃけ粘土板に記されているギルガメッシュの行動なんて覚えていないのだ。
え?さっきギルガメッシュに関して覚えていると言っていたじゃないかって?申し訳ないが俺が覚えている「ギルガメッシュ」とは、黄金の鎧と髪それから黄金の魂に「王の財宝」などなど粘土板の記述どこ行った!みたいな彼の特徴だけである。
本当にセイバーに会えるのかな~
第四次聖杯戦争に続く?
文章の行間とか、隙間とか、全くわからないです。
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