目が覚めたら何故かユクモ村に居たのでハンター生活をエンジョイする事にした   作:勇(気無い)者

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「信頼っていうのは作るものじゃなくて、生まれるものだから」

この名言は新・鉄拳チンミにて、主人公のチンミ先生が言っていた言葉です。チンミ先生マジ格好いい。



みんなで温泉に入ろう。

 という訳で、やって来ました集会所(2回目)。

 時間を潰す事とクエストの準備とを兼ねて、温泉へ入りに来たのである。勿論、ジンオウちゃんとナルガちゃんも一緒。魔理沙とチルノも。

 早速、更衣室へと向かう。俺は例の如くに足を踏み入れた瞬間、着替え完了。

 それを目の当たりにした二人は、目を丸くしていた。

 

「え、エクシアさん、いつの間に…!?」

「凄く…早いです…」

「ふふふ。これぞ早着替えマジック『ザ・ワールド』ッ!!」

 

 格好良くジョジョ立ちを決める。左手を広げて顔の前に置き、左肩を下げて右肩を上げる。右手は真っ直ぐ下に伸ばして、若干外側へ逸らすのがポイント。足も少し傾き気味。ジョナサン・ジョースターのやつである。

 ジンオウちゃんとナルガちゃんは、よく解らないけど、とりあえず拍手しとこうみたいなリアクション。哀れみでウケた様な感じがして少し虚しい…。

 っていうか、ザ・ワールドとか言うぐらいならDIO様のジョジョ立ちしろよ。自分で自分に心の中でツッコむのであった。

 

「先に行ってるよ」

「あ、はい。私達も着替えたらすぐに行きます」

 

 一旦、二人と別れる事に。

 しかし、早着替えのゲームシステムはプレイヤー以外の一般人には適用されないんだな。オトモアイルーには適用されるのに。

 勿論、魔理沙とチルノの事である。俺と同じに一瞬で防具を外しているのだ。不思議。

 っていうか、早着替えシステム無かったらヤバかった。幾ら身体が女であるとはいえ、心は男である。他の女の子と着替えるって事は、その娘の裸を見るという事で……。

 考えただけでもヤバい。そんな状況、25年間DTを捨てずにいた俺には耐えられない。漫画だったら鼻血吹いて倒れてるよ。

 まぁ、そんな事より温泉である。

 

「んんっ…ぁ……ふぅー…」

 

 ……どうにも湯に浸かると変な声が出る。自分で言うのも何だが、ちょっと色っぽい。何故だ?

 前と同じで他に人が居ないからいいけど。

 はぁー、それにしても極楽だわー。風呂は命の洗濯っていうけど、本当にその通りだわ。3rdの世界で本当に良かったと思う。もしも2ndだったら雪国生活だよ。寒いの苦手だからマジで死んでた。3rdは矢っ張り神ゲーだな。実際に体感して、改めてそう思った。

 着替え中の二人が来るまで暇なので、また背泳ぎの状態で湯に浮かぶ。とても気持ちが良い。更に目を瞑って視覚を閉じ、他の感覚器官に意識を集中する事によって温泉をより堪能する。

 触覚。身体が湯に浸かっている部分と、そうでない部分がハッキリと解る。当たり前だけど温度も感じる。とても温かい。

 聴覚。耳が湯に浸かっている所為で外の音が聞こえないけど、吹き出し口から湯が流れ落ちている音はよく聞こえる。何だかとても落ち着く。

 嗅覚。温泉の匂いがする。よく硫黄の匂いって言われるけど、本当の硫黄は無臭なんだって。

 でっていう。

 味覚。後でドリンク飲もう。マジで楽しみ。

 両手を真っ直ぐ上に伸ばして、お湯を一掻き。スイーっとゆっくり、ひと泳ぎ。

 

「ガボガボガボッ!」

 

 ━━━吹き出し口の真下に行ってしまい、お湯が顔に掛かった。

 慌てて湯面から顔を上げ、ゲホゲホと咽せる。

 あー、吃驚した…少し飲んじまったよ。

 

「大丈夫かよ、ご主人」

 

 うん、大丈夫。大丈夫だから笑うんじゃない。顔が何かにやついてるぞ魔理沙この野郎。

 チルノはお湯に漂っている。どうやら見られてはいない様だ。もしも見られてたら爆笑されてたかもしれない。

 

「お待たせしました」

 

 そんな馬鹿な事をやっている内に、着替えていた二人がやって来た。

 俺と同じくユアミスガタ。二人共スタイルが良いなぁ。何しろ俺は背がちょっと低いからね。少しばかり子供っぽい。個人的にはその方が好みだけど。別にロリコンという訳ではない。ちょっと幼く見える女性が好きなだけである。

 うん、どうでもいい。

 二人は俺のすぐそばまで近寄り、ゆっくりと腰を下ろした。俺の様に変な声は出ない。

 

「ここの温泉は矢っ張り気持ちいいですね」

「そうだね。身体の疲れが一気に吹き飛ぶよ」

「それもエクシアさんのお陰なんですよね」

 

 ……うん?

 ……ああ! 温泉クエストの事か。やったの大分前だったから忘れていた。

 確か、設備の補強の為にモンスターの素材が必要だとか、鉱石を採りに行きたいけれどモンスターが邪魔なので狩って欲しいとかって感じのクエストだったと思う。

 全部で7種。一つこなす毎に泉質が上がり、温泉に浸かった時の体力やスタミナの上昇効果が大きくなってゆくのだ。

 7つ目のクエストが面倒だったのを何となく覚えている。アオアシラ、リオレイア、ジンオウガの大連続狩猟だったかな。弱点属性がバラバラだから面倒くさかった。まぁ、所詮は下位だから大した事ないけども。

 

「私はただ、モンスターを狩っただけだよ。泉質を良くしてくれたのは温泉を管理している人達さ」

「でも、エクシアさんがモンスターを狩っていなかったら、温泉を管理している人達も泉質を良くする事が出来なくて、困っていたと思います」

「……、……。ありがとう」

 

 あの程度のクエストは誰でもこなせたと思うが━━━何を言っても無駄な気がするので、素直にお礼を言っておく。

 まぁ、全ては結果論だ。泉質向上に一枚咬んでいるのは間違いないし、無理に否定する事も無いか。

 ジンオウちゃんもこう言ってくれてるし……ジンオウちゃん……。

 ………。

 そういえば、名前を聞いていない事に気が付いた。イマサラタウンだけど。

 聞いてみよう。

 

「私はリリーって言います。こっちの無口な娘はサニーです」

 

 ふむふむ。ジンオウちゃんがリリーで、ナルガちゃんはサニーと。

 ハハッ、どこぞの妖精みたいな名前だな。ファミリーネームが『ホワイト』と『ミルク』だったら笑うわ。

 冗談半分で聞いてみたら、

 

「何で解ったんですか!? 凄いですね!」

 

 ………。

 マジか。

 前言撤回します。笑うとか抜かしたけど、笑えないわ。ビビるわ。怖いわ。

 何で解ったのかと聞かれたけど、何となくそんな名前のハンターが活躍しているのを耳にした事があると言ってごまかした。親がハンターやってたって言っていたしね。

 東方projectで……とか馬鹿正直に言えない。説明するのも面倒だし。

 二人はそれで納得してくれた。チョロくないですか。助かるけど。

 

「エクシアさんのファミリーネームは何と言うんですか?」

 

 えっ。

 ………。

 ……えーっと…。

 エクシアだから……ガンダム…?

 そんなバナナ。

 エクシア・F・セイエイ…。

 ……無いな。それは無い。

 とりあえず、無いと言っておいた。っていうか実際無いし。

 

「珍しいですね……もしかして、孤児だったんですか…?」

「あー……うん……多分…」

「多分…?」

「あ、うん。孤児だよ」

 

 そういう事になった。いや、なってしまった。

 まだ本当に天涯孤独の身かも解らないのに。

 やべーよ。これでもし親とかが存在していて、手紙とか送られてきたら目も当てられない。

 ジンオウちゃん改め、リリーちゃんが凄い同情の眼差しで見てくるし! サニーちゃんも!

 

「ま、まぁ今は沢山の可愛いオトモ達と一緒に暮らしているから全然寂しくはないよ。寧ろ、毎日がハッピーさ」

「…ご…ご主人…っ!」

 

 魔理沙が感激した様な視線を向けてくる。

 うんうん、おいでおいで。苦しゅうない。近う寄れ。よきにはからえ。

 最後のは違うか。

 甘えてくる魔理沙を撫でてあげる。毛が抜け落ちたりしないか心配だが、見た感じ大丈夫そうだな…。

 

 それから暫くして、俺達は温泉から上がった。

 




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ダカラ ドーダコーd(ry

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