いつもの自分が投稿している小説よりお気に入りと感想の伸びが早くて驚愕しています。
早く書かなきゃというプレッシャーで殺す気ですか!
それでは今回もどうぞ!
あの杖の店にいってから一か月後、私は今現在ロンドンにあるキングス・クロス駅に来ている。
どうやらここから学校へと向かう電車に乗るらしい。
でも魔法界って一般の世界にばれないようにしているらしいけどこんな大きな駅に電車なんてとめられるのでしょうか。
それにお母さんから渡されたこの切符…
「ねえお母さん、やっぱりこの切符印刷間違えたんじゃない?9と4分の3番線なんてどこにもないよ?」
「そうね、だって
そういってお母さんは柱の前へと私を誘導すると悲鳴を上げないようにと注意して柱へと私をトン、と押し込んだ。
「え…!」
私はそれに対して抵抗できずに
そして2秒ほどたってやっと目を開けると目の前には赤く塗装された蒸気機関車が構えていた。
周りは先ほどまでの近代的な駅とは打って変わりレンガでつくられたホームになり、そして魔法使いと思わしき人々であふれかえっていた。
「驚いたかしら妖夢?」
「あ、お母さん…って!こういうことなら先に言ってよ!」
「いやよ、そんなことしたら妖夢の驚いた顔が見れないじゃない♪」
「もう!またそんな…」
「ほらほら、そんなことより早く乗りなさいな。そろそろ出発の時間よ。」
お母さんは私の言葉を遮りながらそう言ってくる。
確かにそろそろ発車する時間だからのらなければならないが…どうも私は口での戦いはお母さんとは相性が悪いらしい。
口でお母さんに勝つのを諦めて電車へ乗ろうとするとお母さんに妖夢、と呼び留められて振り向くとそこではお母さんがとびっきりの笑顔でこっちを見ていた。
「いる物ができたらフクロウに手紙を持たせておくってくれたら送るわ。頑張ってね妖夢。」
「お母さん…行ってきます!」
そう言ってお母さんに背を向けて列車の中に入り誰も座って居ないコンパートメントを発見したので自身の肩に掛けていたスポーツバッグ(お母さんに魔法で内部を拡張してもらった)を窓の上に設置されている網の上に鞄を置くと窓側の席に腰を下ろした。
そしてもう片方の細長い紫の袋を腰の前に持ちだすと中身がちゃんと入っているかを確認する。
袋の中に入っているのは祖父から(勝手に)受け継いだ剣だ。
正直学校に持って行くのはどうかとも思ったけどお母さんにホグワーツの校長であるダンブルドアに手紙を送ったところ許可が下りたので持って行っていいという風になった。
これはその後で調べて知ったことだがどうやらその校長はとんでもない実力者で今生存している中で最強の魔法使いと呼ばれることもあるほどだという。そんな人とお母さんはどうやって知り合ったのだろうか。
ふむ、と少し考えているとコンパートメントの扉が開き、眼鏡をかけて膝小僧が目立つくらい細くて痩せこけた少年がそこに立っていた。
「あのここ座っていいかい?」
「ええ、勿論いいですよ。」
と手で空いてる席を差しながらもう片方の手で手早く袋を自分の隣へと立てる。
そうして窓の外の景色を眺めながらまだ見ぬホグワーツに思いを走らせていると件の少年が私に話しかけてきた。
「あの、君なんて名前なの?」
「私ですか?私は魂魄妖夢といいます。妖夢でいいですよ、あなたは?」
「僕はハリー。ハリー・ポッターだよ。ハリーって呼んで」
「…え?ハリー・ポッターってあの…」
「あぁ、うん。多分君の思ってるのであってると思う。」
そう言ってハリーは自分の前髪をかきあげて例の名前は言ってはいけない人につけられた傷がそこにはくっきりと残っていた。
それを見た私は少し目を細めてしまう。
「…痛々しいですね。」
「そうかい?僕は割とかっこいいから気に行ってるんだけど…そう言えば君がさっきから抱えてるその紫の袋はなんだい?」
「これですか?」
指摘されて一瞬見せるのは駄目かと思うけど学校からの許可は下りてるから大丈夫かと結論を出して袋の口紐を解いて楼観剣をとりだす。
「なんだいこれ?杖にしては様子がおかしいけれど。」
これが杖?と考えてしまったがただ単にハリーが日本刀を知らない事に気づき、柄と鞘をしっかりと握って少しだけ綺麗な銀色に輝く刀身をみせるとハリーはわぁ、と息を飲んでその後我に返って一気にまくしたてる。
「よ、妖夢!これを学校に持っていってて大丈夫なのかい!?そもそもこんなきれそうな刃物なんて所持してるだけで捕まるんじゃ…」
粗方予想通りのリアクションをしたハリーに対して私はふぅとひとつ息を吐いてハリーを落ち着かせるために冷静に話し始める。
「家にいた時はちゃんとマグルの方での管理手続きはしていたし今はホグワーツの校長から許可を取ったから大丈夫よ。それと、きれそうな刃物じゃなくて切れる刃、よ。」
そこまで言い切ると私はカシャンと音を立てながら刃を納めもう一度袋に入れて口紐を閉じる。
ふむ、許可を得てるとは言えあまり見せないほうがいいですね。
そう決めた瞬間に今度は控えめにコンパートメントの扉が開いた。
「あの、ここに座ってもいい?ほかの席が空いてなくて…」
少年がそう言うとハリーが私へと目でなにかの相図を送ってくる。
おそらく私が先にこのコンパートメントにいたから決定権を私にゆだねるということなのだろう。
特に断る理由もないし呼んでいいよね?
「えぇ、別に構わないわよ。空いてるところに座って。」
「ありがとう。あ、名前言ったほうがいいよね僕ロン・ウィーズリー。君たちはなんていうの?」
「私は魂魄妖夢です。気軽に妖夢とお呼びください。」
そして私の次にハリーが名乗ろうとした瞬間、窓から草木の香りを伴った風が吹き込んでハリーの髪を揺らして傷を露わにした。
その傷をみたロンはわぁ、と息を飲んで驚いていた。
「まさか君はあのハリー・ポッターなのかい?」
「え、あ、うんそうだよ。」
「へぇ…すごいや!あの君さ、例のあの人の顔とかわかるの?」
「え?いや、ごめん。僕分からないんだ…ただ一個だけ緑色の光がいっぱいだったのを覚えてるけど、それだけ。」
「そうなんだ…あ、じゃあ君の両親の事なんだけど」
「そこまでにしておきましょうか、ロンさん。」
そういって私は少し興奮気味の彼を抑えるために刀を入れてる袋の先端を彼の胸の前へと移動させて注意する。
魔法界に来る前に調べた本に確かハリーは自分の幼い頃に両親を失っているということが書いてあったおぼえがある。
多分ロンはハリーに親の顔を覚えていたかを聞きたかっただけだと思うがそれでもハリーにはあまり両親の話はしないほうがいいような気がする。
そしてロンは私の考えていることに気づいたのか あ、という顔をしたので私は刀入りの袋を手元に戻して抱えた。
「ごめん…その、少しきになっちゃったというか」
「いいよ、気にしないで。妖夢もありがとう。」
「どういたしまして。」
「車内販売です~。何かお菓子などは如何ですか?」
話が一段落した所で控えめにコンパートメントの扉が開いて緑色の髪で魔法の杖?の先を割って大幣みたいにしている女性が部屋の中には入らずに声をかけてきました。
車内販売ですか、それじゃあ家を出る前にお母さんがオススメと言っていたアレでもたのもうかな。
「それじゃ魔女カボチャジュースを一つもらえますか?」
「カボチャジュースですね、はいどうぞ!」
ありがとう、と返して早速ビンを開けるとほんのりシナモンの香りがして一口飲むとかぼちゃと蜂蜜の甘さがしてそれを牛乳で割ったような味がした。
うん、私は嫌いではない味です。
むしろ自然な甘さで好きになりました。
「このジュース美味しいですね。」
「そうですか…えへへ、実はこの車内でうってるかぼちゃジュースは私の手製なのでうれしいです!」
およよ、この人が直接作っていたんですか。
「それでは学校やお店などでカボチャジュースがでてもこれとは違う味なのですか。」
そういってすこし肩を落としてがっかりするとその様子をみた販売員さんが私に告げてくる。
「いえ、ホグワーツのカボチャジュースは私が作っているのでこれと同じ味ですよ。これを学生の頃に作った時に校長先生が気に入ってくれまして卒業するまでも偶に所望されていたんですよ。それで他の料理もつくれたのでそのままホグワーツの厨房ではたらかせていただいております。」
「そうなんですか!それはよかったです!あの…よろしければお名前を聞いてもよろしいですか?」
「ええ、かまいませんよ。私は東風谷早苗ともうします。」
「私は魂魄妖夢です。ホグワーツでもこのジュースを期待してますね。」
「え~と…僕もちょっと買いたいんだけどいいかい?」
その声に反応して後ろを向くと少し困った顔をしたハリーがいた。
『あ、ごめんなさい!』
そして見事に二人して被ってしまい、少しだけ二人でクスクスと笑ってしまったのだった。
「そういえば妖夢一つ聞きたいんだけど…」
早苗さんから大量のお菓子を買ってロンと食べていた(私にもすすめてくれたが自分で大福を持っていたので大鍋ケーキだけでやめておいた。)ハリーがお菓子の山の中からカエルチョコレートを食べつつ私へと話しかけてきた。
どうやらチョコレートのおまけのカードが気に行ったらしい。
「なんですか?」
「あれなんなの?」
そう言ってハリーが指さしている方向を見るとさきほど私が上げた鞄から白いものがはみでてきてかつ、動いていた。
「あぁ…これからお付き合いするならこのことも話しておいたほうがいいですね。きなさい。」
そういって私がそのなにかに指示するとその白いもの、半霊が私の側へと降りてきた。
それを私は膝の上へと移動させて軽く撫でる。実はこの半霊は柔らかいのとほんのりと温かいので触れていると気持ちいいんだ。
その様子を黙って見守っていたロンが口を開いた。
「結局それはなんなんだい?」
「あ、はい。これは半霊…っていっても分かりませんよね。うーんと…ゴーストでもなくて、半分の自分といいますか…」
「えーと、つまりどういうことだい?」
「つまりエクトプラズムってことかしら?」
ハリーにどう説明すべきか悩んで居た瞬間早苗さんが閉め忘れたのか開けっ放しになっていたドアのところから少しウェーブのかかった髪の女性が話しかけてきた。
「あら、ごめんね。すこし興味深い話が聞こえた物だから。私はハーマイオニー・グレンジャー、ハーマイオニーでいいわ。」
「えと、よろしくハーマイオニー。ところでそのエクト…なに?」
そう言って聞きかえすハリーの傷をみてハーマイオニーは少しピクリと眉を動かしたがそれに関しては何も言わずエクトプラズムのことを話してくれた。
「エクトプラズムっていうのは簡単に言うとエネルギーの塊、魂が物質化したものよ。」
「確かに触れられますからゴーストというよりはそちらの方が近いかもしれませんね。ただ、普通のゴーストみたいに物体をすり抜けることもできるみたいですが。」
もう一度ぷにっと半霊を撫でた後、ハーマイオニーの方に半霊を滑らせるとハーマイオニーもまた半霊を軽く撫でた後に何かを思いだしたように口を開いた。
「そういえば誰かヒキガエルを見なかったかしら?ネビルのがいなくなっちゃったの。」
「いえ、私はみてませんね。二人はここに来る前に見ませんでした?」
「いや、僕はみてないよ。ロンは?」
「
とロンが大鍋ケーキで口の中を一杯にしながら話すとそう、ありがとうと言った後それともうひとつ聞きたいんだけどと言葉を続けた。
「あなたハリーポッターなの?」
「あぁ、うん。そうだよ。」
「本当に!?私あなたのこと全部知ってるわ。参考書に乗ってたの。あなたのことは『近代魔法史』『黒魔術の栄枯盛衰』『二〇世紀の魔法大事件』なんかにもでてるわ。」
「そうなの?僕、なにも知らなかった。」
「あら、あなたは本当に有名なのよ?少しくらい自分のことを調べておくのをお勧めするわ。あ、私ネビルのヒキガエルを探さなきゃ、じゃあね。」
ハーマイオニーはそう言うと直ぐにコンパートメントからでていった。
それを見届けたロンが呟いた。
「そういえば二人ともどの寮に入りたいってあるのかい?僕は兄さん達が皆グリフィンドールだったから僕がそうじゃなかったらなんて言われるか。レイブンクロ―ならまだいいけどスリザリン何かに入れられたら僕殺されるかもしれない…」
「それってヴォ…例のあの人いた寮?」
「あぁ…兄貴達からあそこの連中はろくなのがいないって聞いてるよ。」
その後魔法界で一番の銀行であるグリンゴッツが荒らされたというニュースや自分の好きなスポーツのチームについてロンが話していると少し乱暴気味にコンパートメントの扉が開いた。
「本当かい?このコンパートメントにかのハリー・ポッターがいるってのは。汽車の中じゃその話でもちきりなんだが。それじゃ、君なのか?」
「そうだよ。」
とドアをあけた少年にハリーが応じるとそのままあとの二人に目をやった。
片方は特にこれといった特徴はないがもう片方は横幅がでかい少年で、なんというか意地の悪そうな雰囲気を発していた。
「あぁ、こいつはグラップで、こっちがゴイルだ。そして僕がマルフォイ。ドラコ・マルフォイだ。」
少し恰好付けた風にマルフォイが話すことが琴線に引っかかったのかロンがクスクスと笑いかけたのをごまかすように軽く咳払いをした。
するとそれをマルフォイが目ざとくそれを見とがめた。
「なんだ?僕の名前が変だとでも言うつもりだとでもいいたいのか?君が誰だが聞く必要もない、ヴィーズリー家の子だろう?パパが言ってたよ。そばかすにその赤毛。育てられないほどの子どもがいるってね。」
マルフォイはそのままふん、といい払い次に私に目を向けて話しかけてきた。
「お前は…その銀髪に…いや、お前は誰だ?」
「女性にお前とは…まぁ、そちらが先に名乗ってますので答えておきましょう。私は魂魄妖夢です。」
「魂魄?聞かない名前だな。さてはいい家柄でもないだろう?」
そう言い放つともう興味などないと言わんばかりにハリーに向かって言った。
「ポッター君。君にもそのうちわかるが魔法使いにも家柄のいいのとそうでないのとがいるんだ、間違ったのとは付き合わないことだ。そうだな僕が教えてあげよう一緒に来るといい。」
マルフォイがそういってハリーに手を差し伸べるがそれに対してハリーは応じなかった。
「間違ったのかどうかを見分けるのは自分でもできると思うからいいよ、どうもご親切さま。」
その言葉を聞いた瞬間信じられないという様な表情をしてその後に怒りからか頬に少しだけピンク色がかかった。
「ふん、いいだろう。だが一つだけ忠告しといてやろう。もう少し礼儀を心得ないと君の両親と同じ道をたどることになるぞ。それと、ヴィーズリー家やハグリッドみたいな下等な連中と一緒にいると君も同類になるだろうから気を付けることだね。」
その言葉を聞いて怒った顔でハリーとロン、とりわけロンは顔を真っ赤にして怒気の混じった声でマルフォイに叫んだ。
「もう一度いってみろ。」
「なんだ?僕たちとやるつもりかい?」
マルフォイがあざ笑うように言って、それに対してハリーが間髪入れずに発言をした。
「君が今すぐ出ていかないならね。」
「おいおいひどいな、この僕がわざわざ挨拶しにきたんだぞ。もうすこしもてなしてくれてもいいだろう?それに、その食べ切れない食べ物を僕たちがたべてあげようといっているんだ。」
「余計なお世話だよ。お菓子は開けてない奴は取っておけるし挨拶しに来たのは僕が頼んだわけじゃない。早く帰ってくれ。」
ハリーがそこまでに一息に言いきるとマルフォイはやれやれといった様子にハリーに向きなおって言葉を返した。
「やっぱり今後のために君にすこし礼儀をおしえておいてあげるよ、あぁ授業料はそのお菓子でいいよ。ゴイル!」
マルフォイが自分のボディーガードの様に立たせていた二人の太めの少年のほうに顔を向かわせ、その指示をうけた少年はとても嬉しそうにハリーの買ったお菓子を奪い去ろうとした。
だがそれに対して私は刀入りの袋を掴んで手のひらを叩きそれを阻止させた。
そして怯んで手をひっこめた瞬間に今度は刀を半回転させてあごを打ちコンパートの外へと下がらせる。
「言い争いは学生ですから私もあるでしょうし喧嘩に関しても追及はしませんが人のものを取ろうとするのは許容しとくべきではありませんね。」
そう言い放つと同時に相方がやられたからの怒りかもう一人のボディーガードであるグラップが私になぐりかかるがその拳を刀でかちあげて足を軸に半回転して腹部に突きを入れ、その後刀を立てて頬を叩き下がらせる。
「今の私からは言いにくいですが女性に拳を上げるのはどうかと思いますよ、それとまだやりますか?それとも帰りますか?」
「う…お、おい!お前ら戻るぞ!もうこんな下等奴らに関わる必要はない。」
マルフォイが下がりながら二人のボディーガードに言い放ち慌ただしくコンパートメントから出ていった。
ふぅ、と気を抜きながら刀入りの袋を部屋の片隅へと戻して二人へ向きなおると唖然とした顔で固まっていた。
「君って…とても強いんだね。」
「いえいえ、これでもまだまだ若輩者ですよ。おじい様にはまったく及びません。」
「うわぁ…君のじいさんって怖い人なのかい?」
「いいえ、とても優しい人でしたよ、そう…とても。」
…本当におじい様はこちらにいるのでしょうか。
ロンに答えると同時にその疑念が頭をよぎり、つい尻すぼみになってしまう。
すると確実に何かを勘違いした顔でロンがこちらに向かって話しかける。
「あ、その…ごめん。」
「いや、大丈夫です。死んだとかではなく行方不明ですから。たぶんあのおじい様のことだからどこかで修行しているのかと、私が魔法界に来たのはおじい様が
「そうなんだ…早く見つかるといいね。」
「ええ、早く見つけて一言も言わずに出て行ったことを説教します!」
そこまで二人に告げるとハーマイオニーがコンパートメントの扉をあけて顔を出した。
「あ、ハーマイオニー。何かようでしょうか?」
「えぇ、さっき前の方に行って運転手にきいてきたのだけれどもうすぐ学校につくみたいだからそろそろローブに着替えたほうがいいわよ。」
「あ、わかりました。それじゃあおりる準備始めますね。ありがとうございますハーマイオニー。」
「ほら付きましたよ二人とも。」
「う、うん。ごめんさきおりてて!」
「あ、わかりました。」
私は二人に早く移動するよう促すと二人とも先ほど食べていたお菓子等がまだ直しきれてなくて一緒に降りれないので私だけ先に降りようとするが通路の中は人であふれかえっていてとても暑かった。
「う、これはものすごい人ですね…おしつぶされそうです。」
周りの人に押しつぶされそうになりながらも外へとでると人が多いのは変わりないながらも少しだけ涼しい風が人ごみの間を通り抜けて少しだけスッキリさせてくれる。
風の中に少しだけ水の香りが混じっているが潮の香りはしないので近くに川か湖でもあるのだろうか。
そう考察をしていると生徒たちの頭上にユラユラと火の灯りと大きな男性が近付いてきた。
「
そう言ってその大男は私たちを誘導していく。
とりあえず流れに任せて私もその大男の誘導にしたがって木が生い茂っていて暗く、険しくて狭い小道を黙々と歩いた。
そして森の中を歩き終わった瞬間、夜空にもう一つ月が出たかと思ってしまうくらい綺麗な、美しい城が湖を超えた所に現れた。
それをみた私はただただ感嘆の声を上げるしかなかった。
「うわぁ…!」
「へぇ、書物では凄いと読んでたけどこんなに奇麗とはね。本だけじゃ分からないことも多いのね。」
「うわぁ!?」
私が城の美しさに魅惚れている内にいつのまにかハーマイオニーが私の隣に来ており私は驚愕の声を上げた。
「ハ、ハーマイオニーいつのまに…」
「あら、私は駅の時からあなたのそばにいたわよ?ほら…あなたに名前きいてなかったから教えてもらおうかと思って。」
「あ、そういえば列車の中ではなんだかんだでいってませんでしたね、これは失礼。私は魂魄妖夢、日本から祖父を探しにやってきました。」
「え?魂魄?今妖夢は魂魄っていった?じゃあひょっとしてあなたのおじいちゃんって魂魄妖忌?」
「えぇ、そうですがそれがなにか…?」
そこまで言うとハーマイオニーはわぁ!と口を両手で塞ぎながら驚くて私に説明をし始める。
「あなたの御爺さん確か『近代魔法史』にのっていたわ!」
「……え!?」
私は一瞬ハーマイオニーの言ったことが理解できずに呆然としてしまったがなんとか解読し、驚愕の声をあげた。
「あら、あなたもそういう本を読んでないの?」
「あ、いえ。この世界を知っておくために少しは読みました…ってそうではなくて!御爺様のことが載ってるのですか!?」
「え、えぇ。載ってたわよ。私達が生まれる前に真っ先に例のあの人に対して真正面から反発して例のあの人の魔の手から幾人もの人々を救って、更に数十人もの死食い人をアズカバンに送ったらしいわ。」
なんですかそれ!?御爺様は私が生まれる前にそんなことしてたんですか!?
「えぇ…御爺様平和なはずの日本生まれで何故か何度も戦いを経験したような話し方や雰囲気を纏ってましたがそんなことしてたんですか…」
「いえ、本当はもっと色々してるみたいだけど…先にあの小舟に乗らないといけないみたいね。」
「あ、そうみたいですね…」
「まぁ、本自体は有名な本だからホグワーツの図書館にもあると思うわよ。為にもなるし気になるならよんでみたら?」
そういうとハーマイオニーは私に先行して小舟に乗りこみ私を手招きした。
これだけは自分で持っておきたいと背負っていた刀入りの袋を背負い直すとハーマイオニーの手招きに応じて私も船に乗りこむ。
するとハーマイオニーがじっと私の持って居る袋を見て私へと質問をする。
「そういえば貴方の持ってるその袋って何入ってるの?」
私は内心またですかと思いつつ完結に説明をすることにする。
「この中には剣が入ってます。勿論マグルにいた時も許可とってましたし今回は校長先生に許可を取っていますので大丈夫です。」
「そ、そうなの…ってことは妖夢は剣をつかえるの?」
「えぇ、と言ってもこちらの剣ではありませんが。日本の刀です。」
そんなことをハーマイオニーと話しあっているとまた別の人に話しかけられた。
「お、咲夜。ここ二人分くらいあいてるぜ!」
「こら、流石に先にいた人に了承くらいとりなさい…すまないけどよかったら、ご一緒してもいいかしら?二人分余ってるところがほかにないのだけれど…」
私は別に拒む理由もないのでハーマイオニーにどうするかという意味をこめてアイコンタクトを送るとハーマイオニーが私に向けて手のひらを見せ、私に任せるという意思表示を示した。
ふむ、ならば別に一緒でもいいでしょう。
「えぇ、別に構いませんよ。」
「ありがとう。ほら魔理沙、もう乗ってもいいわよ。」
「お前は私のおかんかよ…それじゃあ邪魔するぜ!」
「だからすこしくらい礼儀を…はぁごめんなさいね。それじゃあありがたく同乗させてもらうわ。」
「お二人は仲がいいんですね」
「別に、さっき列車の中で同じコンパートメントになっただけよ。」
「おいおい、そんなこと言うなよ友情に出会った時間は関係ないって言葉を知らないのかよ。」
「知らないわね、私オカマって好きでもないし。」
「知ってんじゃねえか!」
「まぁまぁ、それじゃあ私達も同じ船にのったんだし自己紹介しましょう?私はハーマイオニー・グレンジャー、ハーマイオニーってよんでね。」
私は二人の会話を楽しそうに見ているとハーマイオニーがそう提案して次は私の番という意味なのか手のひらを私へ向けて指し示した。
「まぁ、これから同じ学校で過ごしますしね。私は魂魄妖夢ともうします。魔法を学びにきましたが剣術も学んでおりまして…」
私達はそれぞれ自己紹介をしながらホグワーツへと向かうのだった。
今回もお読みいただきありがとうございました。
なにやら皆大好きフォイフォイがチープなキャラに…まぁ、作者の能力はお察しなんですが。
マルフォイが本に載るほどの魂魄の名前を知らないのは妖忌のことをヨーキとしか聞かされていないからです。
態々調べてるとも思えませんしね。
それとこれからもこんな感じで東方キャラを出していきます。
また次回!