銀座の英雄王(偽) 作:サーヴァント当たらない
英雄王が居なくなった現在。
日本の上層部は慌てに慌てた。
何故なら、英雄王の情報や知っているなら門の向こう側について伊丹を通じて知る計画をまさに実行に移そうとしたその日に姿を消したのだ。
こちらの動きを読まれ、今すぐにでも報復されるのではないかとフェイトゼロ~フェイトステイナイトを真剣に鑑賞した日本の上層部はかなり心配したがある監視カメラの映像により上層部の不安は加速した。
映像に写っていた英雄王は、驚くべきことに門の周辺に設置された赤外線センサーに
堂々と引っかかった挙句、警邏していた警察や自衛隊に所属する人間達の目の前を歩き、そのまま門の向こうへと姿を消したのだ。
そう、まるで英雄王が存在しないかのような光景である。
これを見た上層部はすぐさま警邏をしていた自衛隊員と警察の警邏隊の事情聴取を行うも誰もが『警報装置の異常はあったが何もなかった』『侵入者は視認する事はなかった』と話しており、話を聞いていた伊丹と旧知の仲である防衛大臣は英雄王の宝具であると判断した。
そして、伊丹オススメの型月シリーズを沢山プレイして英雄王の人柄を知っている大臣は英雄王が、こちらの計画を察知したのではなく門の向こう側に何かしらの用がある確率が高いと考えた。
もし、英雄王がこちらの計画を知ったのなら東京は火の海になってるか乖離剣で地図から消滅する事になっていても不思議ではない。
とりあえず上層部の人間達はゲートの警備をより、強固な物とした後、ゲートの向こうで銀座事件の責任者に対する逮捕と賠償請求の強制執行と英雄王の
そしてゲートの向こうに逃亡した英雄王は……。
超音速で移動し、宇宙航行も可能な人類が生み出した最高の宝の上で……。
「……このアングルは中々によいものだ」
パソコンにダウンロードしていた『TOLOVEる』を鑑賞しながら異世界の空でムラムラしていた。
☆ギルガメッシュ☆
闇タン!君は最高だ!!
チラチラと見える美少女の太ももをムラムラしながら眺める俺。
何故このヴィマーナの上でアニメ鑑賞をしているかというと……。
異世界にやって来た俺は、何もない変な丘に辿り着いた。
なんか思っていた異世界と違っていた為、地球で雲隠れしたほうが生活が楽なのでは?
と考え、ゲートに戻ろうとした俺だったが……。
ゲートがなくなっていた。
どうやら俺はこの世界に取り残されたらしいのだ。
しかし、絶望も不安もない。
英雄王の影響が出ているのか?それとも王の財宝があるから大丈夫だと
内心で楽観視しているからかは分からないが、
せっかく異世界に来たのだし物見遊山な感覚で歩き出したのだが……。
直ぐに飽きてしまい、王の財宝からヴィマーナをとりだし空の旅を楽しむことにしたのだが……異世界に着てからそこそこ時間が経過したにも関わらず俺の目に映ったファンタジーはワイバーンのみ。
街を遠くから宝具で観察しても居るのは人間ばかり。
猫耳娘は?ウサ耳娘は?犬耳娘は?エルフは?
亜人と呼ばれるファンタジーマンガの代名詞が全く発見できなかった俺は荒れた心を癒す為に『TOLOVEる』をノートパソコンで鑑賞しているのだ。
お?
俺が回想している間にもう直ぐ闇タンのエロシーンが!!
もし、この時点で俺がしっかり前を向いて運転をしていたら悲劇は起きなかったかもしれない………。
闇タンのエロ、闇タンのエロ、闇タンのエロ。
ワクワクしている俺に恐ろしい悲劇が起こった。
ザク!!→ディスプレイから突然、矢が生える音
『エッチィのは嫌いです。』→エロシーンの直前で映像が消えたのに音声のみ流れるパソコン
ノォォォオオオオオオ!!
☆ゾルザル視点☆
俺の名はゾルザル!
帝国の皇子にして次期、皇帝となる男だ!!
今、俺は趣味の奴隷集めを行うために仲のいい貴族の子弟と共に軍を編成し、ヴォーリアバニーの住む平原で奴隷狩りに勤しんでいる。
奴等は所詮蛮族だ。
本物の強者である帝国に叶うわけがない。
ヴォーリアバニーは戦闘民族で淫乱と聞く。
あの豊満な体を俺の好き放題にできると思うと心が躍る。
「ゾルザル殿下。今、ヴォーリアバニーの女王テューレが投降しました。」
「おお!ついに来たか!!この俺を焦らせた罪はベッドの上で支払わせてやる」
こうして、俺の天幕にやって来た白い毛のヴォーリアバニーが現れ、交渉と言う名の芝居が始まった。
奴は体を捧げる代わりに、これ以上の侵略をやめて欲しいと訴えてきた。
俺はそれを了承した。
もちろん条件など飲むつもりはない。
こいつの一族はもう俺の奴隷だ。
何をするにしても俺の自由だ。
そうだ!どうせならコイツを裏切り者にしたて上げ、奴隷達の怒りをコイツに集中させてしまえばいい。
そうすればコイツを殺すためにあいつらは従順に従うだろう。
まあ、もちろんコイツは俺の所有物として俺の奴隷部屋で飼うことになるから殺すことなんて一生不可能なんだがな。
「よし、ではさっそく裸になってこの俺に忠義を示してもらおうか?」
「……はい」
ヴォーリアバニーの女王は身に纏っていた戦装束をはずし始めたまさにその瞬間。
俺の人生をどん底まで叩き落すこととなる黄金の悪魔が俺と蛮族の間に姿を現した。
「今からこの女の魂も体も我の物だ。誰が汚物に鑑賞してよいと許可を出した?」
「だ、誰だ貴様は!!近衛は何をしている!?」
この黄金の悪魔の出現により俺は、地獄の夜を過ごすことになった。
正しき怒りを胸に再び荒ぶる英雄王!
ゾルザルの運命は!?
次回をお楽しみに。