~転生者深海棲艦奮闘記~前世持ちの姫がチート鎮守府とか相手に頑張るお話~ 作:R.H.N
~横須賀近海、深海棲艦特設超巨大補給基地~なんかヤバイのが2隻も接近しているようです~
「・・・・なにあれぇ…?」
「……ざっと偵察機の映像をみた私の感想なんだが、この2隻は多分本物の戦艦大和とかよりも遥かにでかいぞ・・・、それにしても何でこんなのがこんなところに・・・・。」
「なぁんで迎撃の戦艦隊や駆逐隊が返り討ちにあっているのよぉ(゜-゜)、しかも相手の船体見た感じまるで傷ついてないじゃなぁい!(涙目)」
「航空隊はどうしてるんだい!早く航空攻撃初めなさいよ!」
「それが・・・・上空から襲撃しようにもミサイルと協力な対空砲火の嵐でまともに近づく事も出来ず・・・・。」
「航空攻撃は迎撃されてしまっているのか・・・・、煙突とかに集中砲火して足を止められないか?」
「偵察機の情報によると、そもそも煙突と思われる構造物そのものが見当たらないとの事です……。」
「「「「そんな……っ!」」」」
補給基地からおよそ4キロの地点に突如現れた謎の巨大戦艦2隻、この2隻は迎撃にあたる深海棲艦の攻撃をものともせず、まるで浮要塞のようなたたずまいで、この深海棲艦特設巨大補給基地に揃って向かってきていたのである。
(誰か奴等を止めろー!!)
(ダメだ!まるで攻撃が効いてない)
(こっちに来るな……うわぁぁぁぁぁぁ!!)
(メキメキメキョッ)
(嫌……たす)(グシャッ)
(ヤバい!巻き込まれ)(ザシュッ)
(アアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!)
(に、逃げるんだぁ……勝てないよ……こんな化け物相手なんて……。)
(もうだめだぁ・・・おしまいだぁ)
攻撃がまるで敵に効かないながらも、必死で応戦する者、
自分達の攻撃がまるで効果ないことに愕然とする者、
二隻の進路上にたってしまった不幸により、船の船首に衝突して肉体を押し潰される者、
後ろにまわったのは良いものの、接近のし過ぎで推進スクリューに巻き込まれ体を切り刻まれる者、
敵の正確すぎる搭載砲による反撃でミンチになったり、蜂の巣にされたりした者、
余りの参状に某伝説のスーパーサ○ヤ人を見たときのベ○ータ見たいな状態になる者等、
迎撃に出た深海棲艦達は二隻の巨大戦艦相手に阿鼻叫喚の地獄絵図を成していた。
同じようにして迎撃していた各トップ直属の精鋭や装甲空母姫がこの日のために選び抜いた最精鋭等も二隻の巨大戦艦にまともにダメージを与えることさえ出来ず、反撃の集中砲火で呆気なく沈んでいく・・・・。
「これは・・・・間違いなく泊地衝突コースね。」
「あぁ私の大切な部下達が・・・・。」
「これはもう・・・・作戦云々いってる場合じゃないね。」
「悔しいけど・・・・あの戦艦に勝てないのは事実ね、おとなしく引き下がりましょう……。」
「何て事だ!……まさかこんなタイミングで、こんな特大の邪魔が入るだなんて・・・・。」
「こりゃぁ意図的に見たくても見ることの無いレベルでとんでも無い有様だねぇ・・・・。」
中間棲姫達はこのままだとこの泊地に衝突、ついでに早く撤退しないと此方が例外なく全滅すると判断、泊地から離れるように二隻の巨大戦艦に近づきながら各自、味方に後退を促す。
ちょうどその時、二隻の巨大戦艦は揃って右向きに旋回、補給基地前方3キロの地点で泊地に対して横向きになる。
もうすでにここに来ていた深海棲艦達は、全戦力の2割も残っていない程にまで消耗し、有頂天にあった士気も、地の底に沈んでいた。
「一体何をするつもり・・・・?」
「とりあえず、泊地を避けようとしているのかなぁ・・・・?」
「うん?索敵機の映像からするに・・・・、いかん!あの2隻、やけにデカイ主砲を全部泊地に向けたぞ!!」
「あぁ・・・・これで作ったばっかの泊地はおしまい決定ね・・・・。」
「何にも出来ない此方は悔し過ぎて涙が出そうだよ・・・・ッ!」
キュイイイイイン!ガション!
ガゴンッ、ガゴンッ、
単縦陣で二隻の巨大戦艦が動かした主砲 、55口径66サンチ3連装主砲。
それが1隻がにつき4基12門、2隻合計で8基24門にも及ぶそれが泊地へと、水平に向けられる。
そして・・・・。
「シュドォォォォォォォォォンン!!」
泊地に向けられた砲は一斉に轟音を鳴らし、泊地に対し、砲弾が向かっていく。
その巨大な砲弾は泊地の至るところに直撃し、そして泊地に残っていた資材や泊地の施設等に一斉に誘爆。
深海棲艦達が1週間足らずという短い時間の中で完成させて見せた一大泊地(補給基地)は、ほんの数分前までの姿がまるで存在してなかったかのように、幾多もの爆音と轟音、を響かせて粉々に粉砕されていったのである・・・・・・。
だが、これで深海棲艦達の悲劇が終わればまだマシであった。
「えっ、何?キャァァア!」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
そう、爆発の衝撃である。
4つの深海棲艦の勢力が大群を率いて建築した、まだある程度資材が残っていた巨大な泊地施設群、それに一斉に叩き込まれたのは24発もの戦艦大和を遥かに越える威力の砲弾。
さすがに核爆発には負けるが、それでも尋常じゃないほどの衝撃が着弾地点周辺を襲い、
基地近くにいた装甲空母姫の旗下で、何とか生き残っていた直属の装甲空母鬼や戦艦タ級の群れがそれぞれ2隻ずつを残して壊滅。
すぐそばで装甲空母鬼達に守られていた装甲空母姫自身も轟沈寸前の特大ダメージを受け。
大爆発を起こした泊地の施設や設備の破片で中間棲姫が中破。
同様の理由で港湾水鬼は小破の上、盾として用意していた多数の浮遊砲台が全滅。
その他生き残り多数に大損害が発生し、小破未満はなのは集積地棲姫と各勢力のほんの僅かであり、中破以上でもある程度マトモに戦えるのは最初にいた大群の1%にも満たなかった。
「そいえば・・・・あの巨大戦艦は・・・・どこにもいない・・・・?」
「私達が体験したのは悪夢だったとでも言うのぉ?」
「こんな質の悪い悪夢なんてあるかい!、こりゃ現実だよ、だけどそれにしたって大した被害と多くの謎を多く残したねぇ・・・・。」
「それにしたってひどすぎるよぉ・・・・、こんなのって残酷過ぎるよおぉぉ・・・・(T_T)」
「・・・・無力、だったわね………ただひたすらに、あれを前にした私たちは……、それにしても、艦娘達の悲鳴を聞こうとして、私達の悲鳴をあの化け物に聞かせる結果になっちゃったわねぇ・・・・、ヲ級、貴方が無事で、取り敢えず安心したわ。」
「伊達に中間棲姫様の副官を長くやってる訳では無いですからね・・・・、まぁほぼ死にかけの状態なんですけどね。」
「……取り敢えず、揃って撤退しますか、こんな状況じゃあ、マトモに戦うことさえ出来ないですし。」
爆発とその余波が終わり、深海棲艦達が辺りを見回すと、既に先程の超巨大化物戦艦は二隻とも姿を消したあとであった。
まるで悪夢を見ていたかのような感覚を覚えた中間棲姫達はとてつもない喪失感と悲しみを背負いながら、それぞれの中央泊地へと帰還していく。
深海棲艦達は、このタイミングで艦娘達が襲いかかってくるのを恐れていたが、幸いな事に、艦娘達が襲いかかってくること無く、途中で応援部隊のつもりで横須賀に向かっていた泊地水鬼の部隊と合流し、泊地水鬼の部隊に守られ、各々の泊地へと帰還していったのである。
この大事件は事件の生き残りや深海棲艦達の交流ネットワークを通じて各地に流れ、突如現れた謎の超巨大戦艦2隻は深海棲艦達にとって畏怖の対象となり、暫くの間、深海棲艦達の侵攻がストップする要因となる・・・・。
この事件、実は、巨大戦艦出現の数分前ごろから、たまたま深海棲艦の巨大補給基地の規模確認に来ていた日本空軍の偵察機E-2ホークアイ、コールサインを「オーディエンス6」と呼ぶ機がその一部始終を目撃しており、機体から撮影された写真と映像が空軍に送られていたのだが、この事が報道されたのは事件の実に1カ月も後のことだったのである。
それには日本国内の混乱に直接つながる、ある出来事が関わっていたのだが、それはまた別のお話・・・・・・。
~続く~
擬音の表現が難しい・・・・。
次回はプロローグ3、同時期の日本国内のお話になります、私の執筆、公開しているもうひとつの作品を読んでいれば、もしかしたらプロローグ3における主役が解るかも・・・・?。
絢香「私の出番まだなの!?」
???「もうちょっとだけまっててね。」
絢香「・・・・・・。」