~転生者深海棲艦奮闘記~前世持ちの姫がチート鎮守府とか相手に頑張るお話~   作:R.H.N

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幕間2、とある会話

 

 

「・・・・よっと、会談の場所はここであってるかのう?」

 

 

・・・・その仙人染みた老人がやって来たのは、凄まじい神々しさを放つ森の中。

 

そこにあるのが当たり前、と言わせんばかりに違和感無く佇む丸太で出来た椅子と机がその場にはあった。

 

それと同じく、机を挟んで二つある椅子の片方には、深刻な面持ちの青年がいるのも老人にはわかった。

 

 

老人はもう片方の椅子に座ると青年の方を見ながら話を切りだし始めた。

 

 

「・・・・さて、お主に送った抗議文は読んでもらえたかの?、此方が転生者を送ることを事前に告知していたのにも関わらず、事前告知も無しにお主が管理してる世界から例の連中を勝手に該当世界に転移させおった、もしこの事が絢香への妨害行為だとしたら、お主、わかっておろうな?」

 

老人は静かに、しかし確かに強い怒りを込めて青年に言う、しかし青年が困ったと言う顔を変えずに、冷静に返答した。

 

 

「事前告知無しに彼らをあの世界に送ったことと、彼女・・・・絢香嬢をあの世界へ送られるよう誘導したことは申し訳ないと思っています・・・・が、私にも私なりの理由があっての事です、まずはそのへんの説明から」

 

 

「ほう?絢香ちゃんをわざわざあんな死地に放り込むのだ、余程の理由があるのじゃろうな?」

 

 

「・・・・該当世界の神と連絡が繋がらなくなってます」

 

 

「ほう?あやつがか?」

 

 

「はい、」

 

青年の言に意外そうな顔をする老人、しかしなにかを察したのか、ポンと手を合わせると話を切りだし始める。

 

 

「【蛆虫】か、」

 

「ええ、【それ】は、彼らの行為に間接的、直接的にかなり関わっているようです、神不在の状況にして抑止力の発動を不可能にして、アレだけの所業を引き起こさせたものと考えられます」

 

「やけにひどいと思ったら抑止力が動いとらんかったのか・・・・あやつが不在となればそれも納得かのう、それでこれまでのと言う訳じゃな?」

 

 

「ええ、私は一応代理なのでメンツを投げ捨てれば抑止力を無理矢理誤作動させることくらいは可能です、しかしこれだけやっても対処できるか否か・・・・」

 

「彼ら+人類+艦娘+深海棲艦+抑止力、これだけあればどうにかなるじゃろ?」

 

「いえ、彼らに対策を施されてました、現状だと問題を根本から破壊するのは無理でしょう」

 

「・・・・あの頃と言うのはそう言うことか、確かにその状態だと【それ】に対抗するのは困難じゃな、最悪纏めて・・・・か、しかも行動を開始したと来たか」

 

「・・・・最早、【彼女】を探させる他ないでしょう、私は引き続き取れる手を打っておきます、貴方の方からもお願いできますか?」

 

「やれるだけのことはやっとくかのう」

 

 

「頼みます、では早いですが私はこれで」

 

 

そう言うと青年は何処かへと消えて行く。

 

「さて、ワシのケツにも火がついとるとは思わんかったが、あの子が不味いのう、急がねば」

 

 

そう言うと老人もまたその場を去る

 

老人と青年のいたその森はいまだに、目映い光を放ち続けていた。

 

 

 

 

 

 


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